苦手な方は申し訳ありません。
時はキンクリしてクラス対抗トーナメント当日。
俺は今、山田先生や織斑先生のいる、職員用の観戦室っぽいところに来ていた。
だが…
『なんで篠ノ之とオルコットもおんの?』
『愛の力…という事なのでは?』
なにその超パワー。
とりあえず二人は放っておいて、アリーナ上空に浮かぶ織斑と凰を見る。
さて、あいつ勝てるのかな…?
「ふーん、初撃を避けるなんてやるじゃない!」
「さんざん痛めつけられたから、なっ!」
おお、ちゃんと特訓の成果が出ている。
織斑は攻撃をかわし続けていた。
「ええいちょこまかと…でもこれならどう?」
「な…ぐあぁっ!」
織斑が急に吹き飛ばされた。何をした?
『凰様のIS、
シェンロン…あれかな?玉を七つ集めると願いを叶えてくれる奴。
っていうかそれよりも…
「見えない砲弾?」
その場にいた織斑先生を除く全員が動揺していた。
俺も含む。
「相変わらずISってのは無茶苦茶やるなあ…」
「いや茅野、お前のISも大概だと思うぞ?」
「そうですわ。わたくしなんて最初は操られたりしてましたし…」
それはそれ、これはこれだ。
しかしこのままだと、織斑に勝ち目が無くないか…?
「そうとは限らんぞ」
「先生、ナチュラルに人の心を読むのはやめてください」
この人本当に人間なのかね?
実は人間やめたりして無いよね?
突然URYYYYYYとか叫ばないよね?
ズパァン!
「私は人間だ」
「嘘だ…」
この後織斑先生が説明してくれたが、
「使えるチャンスは一度だけ、か…」
あの馬鹿の事だ。使いどころを間違えなければ良いんだが…
「あーもうさっきからちょこまかと!いつまでも逃げてんじゃないわよ!」
「負けたら何されるか分かんねえからなぁっ!」
「はぁ!?」
…どうやらこの前のアレが相当キツかったらしいな…
そして、動揺した凰の見せた一瞬の隙を、織斑は見逃さなかった。
「うおおおおおおおおっっ!!!!」
「しまっ…」
これならいける、誰もがそう思った時だった。
ズガアアアァァァァァン!!!!
「なっ!?」
アリーナの地面が突如爆発した…何が起きた?
『外部から何者かが侵入。アリーナのシールド、突破されました』
ジャーヴィスが端的に情報を伝えてくる。
「侵入っておい…」
「くっ…試合は中止だ!織斑!凰!直ちに退避しろ!」
織斑先生が通信で二人に呼び掛ける。この先生がここまで焦るとは…
「ジャーヴィス、アリーナの人たちは?」
『すでに避難が始まっています。ですが…』
「アリーナの扉が全てロックされています!しかも遮断シールドもレベル4に…!」
山田先生が状況を説明してくれる。
これでは避難も加勢もできない…
「ジャーヴィス、二人に通信を繋ぐことはできるか!?」
『可能で御座います』
それなら…
「聞こえるか織斑、凰!」
「その声、咲か!」
「ああそうだ!二人とも、五分でいい!どうにか持ちこたえてくれ!」
「何をするかは分からんが…了解!」
「代表候補生に指図とか…まぁいいわ!やってやろうじゃない!」
よし、あとは…
「織斑先生、ISの使用許可をお願いします」
「だがアリーナには入れんぞ?どうするつもりだ?」
「ここで使うだけでいいんです。お願いします!」
頭を下げる。
この世界に来てから初めてじゃないか?人に全力で物を頼むのって。
「ふむ…分かった。許可する」
その言葉が聞きたかった!
なんてネタやっとる場合じゃないな。
俺はダブルドライバーを取り出すと…
「そおい!」
真っ二つにへし折った。
「なっ!?何をしていますの茅野さん!」
「黙って見てろ」
二つに割ったドライバーの右半分から、スロットの欠けた左半分が形成された。
ロストドライバーの完成である。
残った左半分は、ロストドライバーへと吸収された。
「ジャーヴィスはアリーナのスピーカーから指示をして、パニックになるのを押さえててくれ。俺はここでロックを破る」
『了解しました』
言い終わると同時に、俺の右手には青いメモリが転送される。
ロストドライバーを腰に装着し、メモリのスイッチを押す。
【Key!】
「変身」
メモリをドライバーに叩き込み、展開する。
これまでとは全く異なったアーマーが形成され、変身が完了する。
「仮面ライダーキー…予想はしてたがあんまカッコよくないな…」
だがそんなことはどうでも良い。
メモリを引き抜き、マキシマムスロットへ。
【Key! Maximum Drive!】
機械に手を押し当て、キーメモリのエネルギーを流し込んでいく。
「ふおおおおおおおお………」
「か、茅野君?!いったい何を…」
「見ての通りハッキングですよ…」
「ハッキングってこんなのでしたっけ?!」
俺の場合はそうなのだから仕方あるまい。
ロックされたシステム全ての「鍵」を作り出し、強制的にこじ開けていく。
確か原作では隠されたものを見つけ出す能力だった気がするが…
まぁできてるのだから大丈夫だろう。
「ま、まだ終わらないのか…?」
そこまで強力なメモリでは無いにせよ、さすがにマキシマムドライブを長時間発動しっぱなしは体が…
『ご主人様、アリーナの扉とシールドのロックは解除されています。ご安心を』
「ナイスタイミングだ、ジャーヴィス」
俺自身ではそういった細かい所までは分からないからな。
一先ずはこれで大丈夫だろう。
変身を解除し、ロストドライバーをダブルドライバーに戻す。
こちらは念じれば戻るので便利だ。
「じゃあ行くぞ、ジャーヴィス」
『畏まりました』
【Bird! Joker!】
素早く変身を済ませると、アリーナに繋がる通路へ飛んで行く。
「おい茅野!待て!」
待てと言われて待つ馬鹿はいないっての。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
その頃、アリーナでは。
「五分稼ぐとは言ったが…こりゃ想像以上に…」
「キッツいわね…」
想像以上に敵ISの攻撃が激しく、二人とも疲労困憊していた。
「第一なんなんだよあのIS…デザインも薄気味悪いし…」
襲撃者のISを見ながら、一夏が呟く。
その目線の先にあったのは、全体は黒く、骨のような物が全身の至る所に巻きついたISだった。
「気味悪いのは同感だけど、休んでる暇は無さそう、ねっ!」
飛んでくるビームを避けながら、鈴は答える。
(このままじゃジリ貧だ…何とかしないと…)
そう考えていた矢先、今までより太いビームが一夏に迫って来ていた。
(やべっ…避けきれねぇ…!)
「一夏――――――!!!!!!」
鈴の悲痛な声が響き渡る、その時だった。
【Queen! Maximum Drive!】
ズガァァァァァアアアン!!!
ビームは見えない障壁に阻まれ、その場で爆発した。
煙の中から現れたのは…
「…間一髪、ってとこか?」
『もっと早く来れたのに何を仰いますかご主人様』
「バラすなよ台無しじゃねえか…」
…いつも通りの咲なのであった。
仮面ライダーキーのイメージは、キルラキルの探の装です。
初めてのロストドライバーでの変身がこれとは…
感想お待ちしております。