闇を祓う者 〜破壊と革命の代行者〜   作:黒いファラオ

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第2話です。
とりあえず、暁で投稿してある分は毎日更新していきます。


なんかついてきた……

 やあ! 僕の名前は賀狩彼方! 現在五歳だ。この前やっと記憶が戻ったんだ!

 ……さて、ちょっと自分でやってて気持ち悪い自己紹介も終えた所でこれからどうしようか? 記憶も戻ったことだし、原作メンバーに会いたいな。と、言ってはみたものの、会えるのは一夏達ぐらいだよな……。どうしたものか?

 

「あ、そうだよ。剣道だよ」

 

 一夏と箒の出会いも確かあそこだし、俺の勘も取り戻せるし一石二鳥じゃないか! という訳で、剣道やりたいんだけどってねだってこよう。安西先生、もとい母さん……剣道がしたいです……。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 所変わって篠ノ之道場。

 

「賀狩彼方です。これからよろしくお願いしまーす」

 

 ねだったら、割とノリノリで了承してくれた。

 

『剣道……かなちゃん、渋いわね!』

 

 そう言いながらイイ顔でサムズアップされたのです。なんて反応だ、母さん。あんたそんなキャラじゃなかっただろうに。

 あ、因みにかなちゃんってのは俺のことだ。それだけ聞いたら女と間違われるから止めてくれと涙ながらに頼んだというのに……。まあ、涙ながらは流石に嘘だが。

 そろそろ回想から戻ろう。

 

「俺は織斑一夏! よろしくな!」

「一夏の姉の織斑千冬だ。よろしくな」

 

 織斑姉弟はやっぱり似てるもんだな。きっと一夏が女顔なんだろうな。

 

「篠ノ之箒だ。……よろしく」

 

 流石にまだ……まだ? 無愛想だな。原作でも無愛想な方だが。それにしても、将来美人になる下地はもうあるんだな。

 そして……、

「・・・・・・・・・」

 

 どうして、天災兎さんがいて、こちらをジーッと見ているのでせう? え? あの三人にしか興味無いんじゃねぇの?

 すると、俺の視線に気づいた千冬さんが、

 

「ん? ああ、あいつは篠ノ之束。箒の姉だよ。済まないな。あいつは私達三人にしか興味を持てないんだ」

「いえ、気にしてませんよ」

「……怒らないのか?」

「怒りませんよ。怒るほどのことでもないし。誰にでも簡単に心を開けるほど人間っていう生き物は易しくない。それができる奴は本物の優しさを持ってるやつか、ただのバカか。特に天才っていう生き物はね、特定のことにしか興味を持てない。持たないんじゃない、持てない。そう考えてますよ」

「っ! そうか……。ならいいんだが」

 

 千冬さんがなんか驚いてた。なんでや?

 

「…………ふぅーん」

 

 あっちのほうで束さんも反応していた。一体なんだってんだ。分からんから練習しよう。勘も取り戻したいしね。集中だ、集中。

 

 

 

「束、あの彼方という奴。お前と同じこと言っていたな」

「そうだねぇ。偶然とは思えないし。ちーちゃん、多分あいつは束さんと一緒だよ」

「お前と?」

「うん。ちーちゃん、私あいつに興味が出てきたよ」

 

 

 剣道が終わって帰ってきたよ。やっぱりすぐには勘は取り戻せないな。なまっちゃってるわ。あー、疲れた。リビングで軽く水分を摂ってから部屋に入った。入ったんだけど……。

 

「………………なんじゃこりゃ」

 

 部屋に入ったらな、剣道に行く前には無かった巨大なものがあったんだ。驚きだろ?

 

「IS……なのかな?」

 

 心当たりはそれぐらいなんだけど、疑問形になってしまうのは多目に見て欲しい。だって帰ってきたら突然何か分からない巨大なものが部屋を占拠してんだぜ? ……文句を言ってくれる。

 

「ちょっと~? ルナさ~ん?」

「呼んだ~?」

 

 え? ちょっと待って、すごい近くから返事が聞こえたんだけど!? 狭間にいるんじゃないの!? そう思っていると、目の前の荷物にかけられた布の内側からルナさんが出てきた。いやいや、これISじゃないの?

 

「何やってるの、ルナさん! 何で此処にいるの! というよりも、なんでそこから出てくるの!?」

「えへへ、来ちゃった♪」

 

 そんな可愛い笑顔で言われたら許したくなってくる! でも負けるな俺! ここで負けたらなんかいろいろとまずい!

 

「で、何で此処にいるんですか?」

「う~ん、一目惚れ?」

「はい?」

「だから、一目惚れ! 彼方くんに惚れちゃった♪」

「……Really?」

「うん!」

 

 めっちゃイイ笑顔でサムズアップされたのです。……なんだろう、すごいデジャブなんだけど。具体的に言えば家の母親とか。てか、本人の目の前で言うなよ。告白と一緒じゃん。それに気づいたルナさんは、顔を赤くする。可愛い。じゃなくて。

 

「まあ、いいよね!」

「いいんだ!?」

 

 その反応に俺はビックリです。

 

「という訳で私は彼方くんについて一緒に戦うから」

「マジで!?」

「うん。まあ、実際に私自身が戦う訳じゃなくて、リリカルなのはの融合騎って分かる?」

「はい。アニメは見てないけど、二次小説で」

「私はそんな感じです」

「ん? どゆこと?」

「私と彼方くんがユニゾン的なことをすると、彼方くんが私の力を使えるようになります」

「ルナさんの力っていうと、アルテミスの?」

「うん。ディアナとかも使える」

「すごっ!」

 

 確かディアナっていうと、ローマ神話における樹木の女神だったとおもう。ルナと同一視されてる。ということは木属性追加だね。

 

「ていうか、ルナさんディアナも混ざってるんですね」

「まあね、ルナ、セレネ、ディアナ、アルテミスで四柱かな」

「前から思ってましたけどルナさん結構上位の神格ですよね」

「ねぇ、彼方く~ん」

 

 あれ? 無視られた?

 

「なんですか?」

「その敬語やめない?」

「いや、でも神にそれは失礼じゃ」

「私は気にしないから~。普通に接してよ~」

 

 どうしたんだろう、この神《ひと》は? 俺はいつの間に攻略した? まあ、タメ口でいいんならありがたいけど。

 

「んんっ。 これでいいか? ルナ」

 

 普通の口調に戻して名前を呼ぶ。すると、

 

「ル、ルナだって……。えへへ……」

 

 頬を染めて喜んでらっしゃった。なんだこの可愛い生物。すごく抱きしめたい。抱きしめて、頭を撫でていたい。

 

「えへへ……ハッ! トリップしてた!」

 

 お、戻った。

 

「で、話に戻るんだけどさ」

「何事も無かったかの様に進めるのは無理だと思うんだ。でも、俺は敢えて指摘しない。で、何?」

「聞こえてるからね!?」

 

 そりゃそうだろう。ほとんど離れてないからな。

 

「試しにユニゾンしてみようか?」

「どうやって?」

「まず、手を繋ぐ」

 

 そう言いながら、ルナさ…ルナは俺の右手を握った。

 

「そして、言葉を紡ぐ。『私は貴方』」

「『貴女は俺』」

「『『今ここに交わりて一つの神とならん』』」

 

 言葉がまるで最初から知っていたかの様に口から紡がれていく。そして、俺の視界が転生したときのように光に包まれていく。その光が収まった後、目を開く。すると、視点が違った。

 

「あれ? 見えてる景色が違う……ってナニコレ!?」

 

 おっきくなってた。身体が何故か成長している。普通の黒髪だった俺の髪は、ルナと同じ綺麗な金髪になっていて、身体は俺が死んだとき……即ち17歳ぐらいにまで戻っていた。

 

『驚いたでしょ!』

「うわっ!」

 

 突然、頭にルナの声が聞こえてきた。

 

『今、私と彼方くんは一心同体だからねぇ。こうしないと意志疎通が出来ないんだよ』

「なるほど。で、何で俺は成長してるわけ?」

『まだ、子供だからね。そうしないと彼方くんの身体が持たないんだ。大丈夫。原作開始時には身体は変わらなくなるから』

「分かった。助かる」

『いえいえ~♪ さて、このままディケイドに変身しとこうか!』

「OK! 因みに、ディケイドはこの状態じゃないとダメな感じ?」

『いや? 今この状態なのは、身体が成長している理由と大体同じ』

「あいよ。で? ディケイドライバーは?」

『ディケイドライバーをイメージして』

 

 言われた通りにイメージすると左手にはディケイドライバー、左腰にはライドブッカーが現れた。

 

『変身の仕方は分かるよね?』

「勿論」

 

 ディケイドライバーを顔の右まで持ってきて腰まで戻す。すると、ベルトが装着された。おお! 原作通り! そして、左腰にあるライドブッカーからディケイドのカードを取りだし、ディケイドライバーに挿入する。

 

《KAMEN RIDE》

 

「変身!」

 

 ドライバーの左右についたサイドハンドルを押す。因みに余談だが、ディケイドに変身するときはハンドルを押した後、左手が上になるようにするのがポイントだ。他のライダーにカメンライドするとき、アタックライドのときは右手が上になる。気になった人はもう一度見てみよう!

 

《DECADE!》

 

 いくつものディケイドのヴィジョンが重なりディケイドの姿を形作る。そして、マスクアーマーにマゼンタのボードが装着されるとディケイドの身体にもマゼンタ、黒、白と色がついていく。そして、変身が終わった後、俺は無意識に手を払うように叩いていた。

 

「おお、ホントにディケイドだわ」

 

 俺が感動しているところに、母さんの声が聞こえた。

 

「かなちゃーん、ご飯だよー」

「あいよー」

 

 サイドハンドルを引いて変身を解く。そしてルナとのユニゾンもやめる。すると、疲労感に思わず座り込む。

 

「ふぃー、ただでさえ疲れてたのに、疲れが倍増した気がする……」

「まあ、まだ五歳の体力だからね」

 

 ルナが俺を見下ろしながら答えた。

 

「それもそうだなぁ。じゃ、夕飯食べてくるわ」

「あ、ちょっと待って!」

 

 夕飯を食べにリビングに降りようとした俺をルナは呼び止めると、その姿がどんどん小さくなっていく。

 

「え?…………えっ!?」

「これでよし!」

 

 掌サイズまで小さくなると、俺に飛び乗り、よじ登り、俺の着ていた服の胸ポケットへパイルダーオン! 

 

「さあ、彼方くん! ロケットパンチだ!」

「出来ませんが!? てかまた心読んだな!?」

 

 友人ぐらいの距離感かな? すごく接しやすい。

 

「小さくなった分、声が高くなったな。とりあえず喋んなよ?」

「分かってるよぅ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 さて、現在時刻は午前0時過ぎだ。五歳がこんな時間に起きてんなよって話だよな。だってルナが起きてろっていうもんだからさぁ。

 

「さ、彼方くん! 行くよ!」

「どこへ!?」

 

 ルナが突然言い始めた。あ、因みに元の大きさに戻ってるよ。安心して。

 

「う~ん、近くに人目に着かなくて広い場所ってない?」

「分からず言ってたのかよ……」

 

 ノープランとかどうなのよ。つーか、さっきどこ行くつもりだったんだ。

 

「……山の方なら大丈夫じゃないか?」

 

 こんな夜なら人目もないだろうよ。

 

「おお、じゃあそこにしようか」

「にしても、それなりに距離あるぞ? どうすんだ?」

 

 十キロはある。流石に五歳児には無理だ。

 

「彼方くん。君は忘れてないかい?」

「わすれてる?」

 

 一体何を。

 

「ディケイドには乗り物があってだねぇ」

「? ……おお!」

 

 てな訳でユニゾン。ディケイドライバーを具現化させて腰に装着。左腰にあるライドブッカーからディケイドのカードを取りだし、ディケイドライバーに挿入。

 

《KAMEN RIDE》

「変身!」

《DECADE!》

 

 ディケイドに変身する。そしてやはり無意識に手を払うようにする。あ、勿論外だよここは。さてどうしよう。そう思っているとマシンディケイダーが無人のままこっちに向かって来ていた。……どうなってんのあれ?

 

「なあ、あれどうなってんの?」

『うん、造った私も分からない』

「じゃあ、どうしようもないなぁ」

 

 現実とうh……ゲフンゲフン、考えることを止めてマシンディケイダーに乗る。……考えることを止めるってのも一種の現実逃避だよね……。さあ、山に行こう! そこで俺は悟りを開いて見せる!

 

『彼方くん!? 目的が変わってるよ!?』

 

 おっと。心が軽く病んでいた。さ、山に行くか。

 

 

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 山だ。丁度良い感じに開けた場所があったからそこに今はいる。ユニゾンは解いた。体力使うからなあれ。

 

「で、何でこんな所に?」

「ISを渡したくて。流石にバレちゃまずいでしょ」

 

 IS。この世界自体の名前であり、この世界のキーアイテム。約一年後に篠ノ之束が開発し、世界に発表する。まあ、まだ存在してないはずだからな。

 

「さあ、約束通りに白騎士事件の一年前に届けにきたよ!」

「覚えててくれたんだ」

「もっちろん!」

 

 白騎士事件の一年前。それは転生前に俺が頼んだ時期だ。ピッタリで嬉しい限りだ!

 

「じゃあ、御披露目! これが彼方くんのISだよ!」

 

 ルナの声と同時に何もない所からその姿を現す。

 

「おいおい、これは……」

 

 思わず声が漏れた。赤と白のツートンカラー。各所にある黄緑色のセンサー。そして、八咫烏のエンブレムと共に刻まれている"壱"という文字。

 

「……ヴァルヴレイヴⅠ"火人"」




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