とある朝。
勇気は腹部の謎の重さによって眼を覚ます。
まだぼやーっとしている視界で自分の腹の上に乗っている"モノ"を見た。するとそこには自分に股がっている奈美が居り、こちらをジーーっと見つめている。
「………おはよう」
「えっ、あっ、うん♪おはようお兄ちゃん♪」
ヌルッ
大分意識が覚醒してきた事によってなにやら自分の顔面が滑っている事に気がついた。
勇気は遂に寝汗が酷くなったか……俺も歳かな……なんて考えていると奈美が口を開いた。
「お兄ちゃん」
「何?」
「私……瞬間移動出来るようになったの」
「ハッ?」
奈美が訳のわからない事を言っているなと思いつつ勇気は洗面所へ行き、滑った顔を洗い流した。
そして鏡に写った自分の顔を見てなんとなく「顔が何時もと少し違う?」と思った。
思い返せば朝イチに奈美と話した時も声が何時もに増して高い気がした。体も怠い。
そんなことを考えていると奈美が洗面所に入ってきた。そして顔を硬直させて固まる。まるでその顔はあり得ないものを見るかのような顔だ。
漸く頭の処理が終わった奈美が口を開く。
「お兄ちゃん、女だったの?」
「ふぇ?」
何を言ってるのか。確かに顔は少し女っぽいと自分でも思っている。今までそれがコンプレックスだった。
冗談で「ユウキって女だろwww」みたいな感じはあったがこんなに真面目な顔をして言われたのは初めてである。
「そんなわけ無いだろ?奈美、朝から変なこと言ってるけど体調悪いのか?」
「信じてない?」
「そりゃな」
「じゃあこの胸の脂肪の塊は何?」ムニュ
「ひゃっ!!」
ッ!!今気づいた……確かに自分の胸には奈美よりは無いにしろ脂肪の山が2つ出来ていた。
もしや!!と思い、奈美と逆を向いてパジャマのズボンを下げ、中を確認する。
「……無いよぉ」
「どれどれ」
「変態!!!」ボカッ°_°)っ)º_º)
元々身長が低くて女子っぽい顔で……ツンデレで。更に女体化したとなれば誰も元が男とは思わない。
分かりやすく今のユウキを表すとロリ巨乳ツンデレラである。
幸いにもまだ今は夏休み。ユウキは原因を探るべく立ち上がった。
最初に頭に浮かんだのは今朝奈美が言っていた不可解なこと。瞬間移動だ。
兎に角さっきのグーパンで伸びている奈美の頬をぺしぺし叩いて起こす。
意識が戻った奈美はユウキにキスをせがむ。だがアッサリとスルーされた。
ショックで項垂れているとユウキが質問する。
「朝の瞬間移動の話は本当なのか?」
「うん、マジマジ」
「じゃあやってよ」
「わかった。廊下の端から端まで瞬間移動するね」
そう言って奈美はユウキが立っているのとは逆に立つ。
「行くよ」
次の瞬間、奈美は瞬間移動していた。自分の目の前に。いや、自分に抱きついているが。
「ね?」
「うん……って離れろ!!」_°)っ)°_°)
「いてて……何も打たなくても」
「うっさい、抱きつくな!!」
ユウキの捜査はこのあと日が暮れるまで行われたらしいが結局成果なし。
ユウキは半ば諦めていた。男に戻ることを。
しかし意外な方法でこの事件は解決する事になる。
次回、特に意味のない猥褻がユウキを襲う!!!