学園フィーバー!! 作:水地
突発的にこういうことしちゃう
さぁさぁ皆様お立ち会い。
これから一つ、ある青年の話をしよう。
幼少期。
彼は幼稚園に通っていた時から頭脳明晰であった。
他の子供達よりも頭一つ飛び抜け、運動能力も抜群であった。
活発に外で皆とボールを追いかける。
そんな彼は、クラスの人気者だった。
少年期。
そんな彼も小学生に。
以前の活気ある姿は成りを潜め、冷静に物事を判断する。
周りの同級生は彼の事を大人の様だと口をそろえて言う。
そんな彼でもまだまだ子供、とあるヒーロー番組にも憧れを持つ。
「正義の味方」悪を挫き、弱者を救うその姿に憧れを持つ。
しかし、これはフィクションだから成り立つのだと、そう思っていた。
こんな平和な世の中、怪人など可笑しな連中がいるはずがない。
さて、彼が中学に上がった時。
彼は自身の居た町を引っ越した、父親の転勤だった。
友人の別れを惜しみつつ、しかし未知の出会いにも期待しながら、新居に引っ越した。
町の名前は「ドミノ町」。
出会いは直ぐに、お隣の少女達だった。
一人称を僕と言う少女、そして金髪の少女で口癖が独特な子。
一風変わった二人だがすぐに打ち解けた。
そんなある日、事件が起きた。
その日は何時も通り、二人の少女と学校に向かう途中だった。
道路を横断する時、居眠り運転をする軽トラック。
驚きの余りに、足を止めてしまう二人。
雄叫び、二人を押し飛ばす少年。
横から大きな衝撃が伝わり、吹き飛んでいく。
自分の命を捨て、二人を助けた、それはまるで、昔憧れたヒーローみたいだな…と
心で呟き、意識が途切れた。
しかしこれで終わりではない。
意識が途切れた後、彼は長い夢を見たのだ。
ある男の、平凡な記憶。
その男は、なんの特筆することのない生涯だった。
友人を作り、笑いあい、家族を大事にし、恋をして、結婚をして。
仕事をし、家庭を支え、家族に囲まれて死に逝く。
しかしこの男は趣味がアニメや漫画とは、よく離婚とかしなかったな。
と苦笑を漏らす少年。
しかし、少年の笑みは固い。
アニメや漫画、それは良い、しかし…「遊戯王」というタイトルに「ドミノ町」というのがあるのは何事か…。
さらに、見ていたアニメで、一人見知った顔が液晶に写っていた。
そして映像は最後に、少年の父、母、そして父の腕で眠る赤ん坊の姿。
この映像はなんだ、この下りはまるで自分が男の生まれ変わりの様に綴られている。
そして不意に、頭を締め付けるような痛みが少年を襲う。
膨大な記憶、あの男の記憶が押し寄せる。
痛みが引いたとき、自分が輪廻転生をしたと、認めた。
そして物語は進む。
少年は目を醒まし、病院だと察した時には、既にナースコールを押していた。
その後いろ色々な検査をして、医師が知らせたのだろう、両親と二人の少女がきた。
両親は涙を流し、少女達も泣きながら手を握った。
その様子を見ながら少年は、傍観者の様に見つめていた。
ふと少年は思う。
(この二人の…「時雨」と「夕立」だよな、しかも町がドミノ町、艦これと遊戯王混じってんのか。)
これからの未来に不安しか抱けない少年だった。
そんな彼は中学を卒業、近隣の大きな学校、「ネクスト学園」という高校に嫌々入学。
その高校には、異端児達が集うという。
「また学校も一緒だね」
「夕立が一緒だから何も心配要らないっぽい!」
曖昧な返事を返しながら、入学式。
どこか見たことのある黒い服の校長は「話をしよう」と長い話を初め。
教師たちはなぜだろう、見たことのある人ばかりだった。
そしてあてがわれた自分の教室に入るとそこには。
自称新世界の神とか蒼の魔導書とか完璧な生徒会長とかハートキャッチ(物理)とか死神代行とか戦艦とか色々な人物が、扉を開けた少年に顔を向けた。
その様をみて少年は思ったそうだ。
(あっ…そういう世界?死ぬかも。)
すぐに友人の時雨の方に逃げたかったという。
平凡に生きていたい少年、その行方は…いかに?