一部、新たなるオリジナル設定出来ました。
上野のとある大衆酒場にて、石田小鳥は奈良岡常吉と…地元からわざわざ足を伸ばして来てくれた鈴本幸三に国見竜次の四人で夕食と酒の中にて、前回の事件について愚痴っていた。左目上に傷があり、パーマのかかった髪型の幸三は少々冷たい視線を小鳥に向け、左頬に傷を持つオールバックに髪の毛を固めている竜次は彼の話に耳を傾けていた。
「俺だってよぅ、カッコ良く決めて絵里の事助け出したかったんだよ~。だけど頭に血ぃのぼっちまったら体がゆ~事聞かねーんだもん、絵里のヤツビビっちまった様だったし…あの後も話しかけてくれっけど俺何て話していいか分かんなくてよ~~。」
金城との事件については常吉と幸三は知っており、竜次においては小鳥が女子高生と良い仲でいる事自体知らずにいた。
「ははっ…、まさか小鳥がJK掴まえるたあ~恐れいったぜ。
それに金城にしたってソコまでブチのめせば“ム所”出た後も絡む事はね~だろ。」
国見竜次は当時高一の頃、我妻涼の口車に乗って壱年連合に加担していてその時に金城とは出会い、一時期は同士の間柄だった。しかし壱年連合が崩れた後は上田秀虎の舎弟である木場に助けられ以降は彼を助ける右腕の様な存在として頑張り、いつしか常吉と幸三とダチになり、…出所した小鳥とも親友として付き合っていた。
「…つうか小鳥よ~、何だそのダレ様はあ。お前らしくねぇぞ、腑抜ける歳でもねえだろ?」
この中で唯一の既婚者である幸三がダレにダレている小鳥を叱咤した。彼は父親が他界して高校中退後、大工となり二人の兄と一緒に会社を切り盛りしている。そして付き合っていた彼女と結婚してもう数年程経っていた。…因みに小鳥は彼の奥さんに高校時代片思いしていたらしい。
「…で、小鳥と良い仲のJKってどんな女だよ?」
竜次の質問には事情を知っている常吉が答えた、
「驚くなよ竜次、何と小鳥がオトシかけてるJKってのはな~。
最近人気急上昇のスクールアイドル…μ'sの一人である…絢瀬絵里だ!
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…っつっても意外に硬派なお前じゃあ分からねーかもな?」
…と、酔い潰れかけてる小鳥とそんな彼に呆れる幸三を脇に置いて常吉が竜次を小馬鹿にするのだが、彼はポカンとした顔で常吉の顔を見ていた。
「おい常吉、それマジか!?」
「あぁ、そうだよな、小鳥?」
「んっ、あ、あぁ。」
小鳥は気のない返事を返すが、竜次がスマホにある一枚の画像を見せると…、最初は目を細めるが何を見たのか小鳥は竜次の顔をマジマジと凝視してしまった。
彼の見せた一枚の画像にはある姉弟四人が笑顔で写った画像であった。小鳥は特に黒髪にツインテールの幼げな少女に注目した。
「こっ、コイツは“色物娘”じゃねえか!?」
「小鳥テメエ、人の“従姉妹”を色物娘って呼んでんのか。
……いや、俺も解る気はするがな。」
「いっ、従姉妹だああっ!?」
此処でダチからのカミングアウトを聞いて小鳥は面食らった。常吉と幸三はイマイチ話が解っておらず、二人を置いてけぼりにして竜次と小鳥は話を進めた。
「お前…、色物…もとい……………色物娘と親戚だったのか!」
「人の名前くらい覚えろよ。
コイツの名前はにこ、“矢澤にこ”っつうんだよ。
此処一年近く何処ぞの石鹸と同じ名前をしたスクールアイドルグループに入ってるって言ってたが…、まさかの縁だよな。」
「竜次、まさか……、“ロリコン”か!?」
「殺すぞテメエ、大体JKに手ぇ出してるクセに人をロリコン呼ばわりしてんじゃねえよ。
…まぁ何だ、気がない…訳じゃねえんだけどよ…。」
其処で三人はチョイ照れ中の竜次に向かって言った言葉をハモらせた。
『やっぱロリコンじゃねえか!』
「なっ、何だとおっ!?」
そしてガヤガヤと騒ぎながら本題は小鳥の恋愛相談へと流れる。幸三は既婚者である事もあって彼の相談に親身になって答えくれた。
「お前の顔なんか過去も未来もずっと怖え~まんまなんだよ、でもその女はお前の顔じゃなくて中身を見て良い所悪い所を理解して慕ってくれてるんじゃねえのか?
じゃなきゃ冷たい態度取られて尚話しかけてくれるなんざありゃしねえぞ。
もっと相手の事を考えてシャキッとしてシッカリと心を掴んでやれ!」
「……心を掴むか……、お前も美里ちゃん“モノ”にした時はそんな感じだったのか?」
「小鳥、人妻を勝手にちゃん付けすんなよ。…何かムラッと来やがる!」
幸三と小鳥に割り込み余計な事を言う常吉の頭を幸三がゴツンッと殴る。
「ッツツ…、この野郎、幸三テメエ表出ろやゴラア!!」
「ざけんなツネ、人の奥さんで勝手に妄想してんじゃねえぞ殺すぞオラ!!」
互いに胸倉を掴み合うが、小鳥が立ち上がって二人の後ろ襟を掴んで爪先立ちにさせる。
「お前ら、他のお客さんに迷惑だろが~っ!」
『わっ、わりい。』
常吉と幸三は爪先立ちで吊された状態が格好つかないのと思いの外キツいので即座に小鳥に謝り、周囲にもペコペコと頭を下げて謝罪した。
その時、国見竜次のマナーモードにしていたスマホがブルブルと震え出したので竜次が画面を見ると其処には“矢澤にこ”の名前があった。竜次の顔が綻び、応答すると其れはテレビ電話で繋がっていた。
「おう“にこ”、どうしたこんな夜中に?」
《どうしたじゃなあああい!
今日にこの家に遊びに来るって言ってたじゃない、もう…今何処にいるのよ“りゅうにい”っ!?》
コレでもかと思える程の甘え声に竜次の心中ではデコレーションケーキを腹一杯にしていた。
「わりぃな、今から行くからよ。叔母さんにも伝えといてくれ?」
《しょうがないわね、早く来てよ、竜兄♪
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ギャアアアアアアアアアッ!!!!》
突然電話越しで矢澤にこが叫び声を上げ、竜次もビックリしてスマホを落としてしまった。…と、気付けば何時の間にか小鳥が竜次の後ろに立っており無表情に竜次の顔を凝視していた。
「小鳥…、気配なしに後ろに立つなよ…!?」
スマホを拾いながら小鳥に文句を言う竜次。そしてスマホの向こうからは何やらにこが声を張り上げて騒いでいた。
《ちょっとおおおおっ、何で竜兄が小鳥さんと一緒に居る訳ええ!?
竜兄、あれ、何処行った竜ぅ兄ぃ、りゅううにいいい!?》
其処で竜次もウルサいと感じたのか電話を切った。すると小鳥だけではなく常吉と幸三も後ろに並んで小鳥と同じく無表情で竜次を凝視…と思った途端に三人同時に“ニタリ”と笑った。
「竜兄。」
「竜兄。」
小鳥と幸三が竜兄に囁き、常吉が横から顔を近付ける。
「りゅ・う・に・い・スキ♪♪」
そう呟いて常吉が竜次の耳穴に息を“フ~”と吹きかけた次の瞬間、“竜兄”の右フックが常吉の左頬を捕らえた。
「グホウッ!?」
「お前等全員ぶっ殺す!!!」
常吉が倒れると“竜兄”は小鳥と幸三に飛びかかり、酒も入っていたので大騒ぎとなった。…しかし此また運良く警察沙汰にはならず、店を追い出されるだけで済み、切りも良いとお開きとなる。竜次は従姉妹が待っていると先に帰り、常吉も明日は早いのだと言って帰った。幸三は明日は仕事は休みなので小鳥に泊まらせてもらう事になっていた。
部屋へと帰り、小鳥は飲み直すかと誘うが幸三は首を横に振った。
「小鳥は仕事だろ、それより…、絵里って娘はどうすんだ、自然消滅にするつもりなんかねえんだろ?」
「あぁ…、俺はアイツが好きだ。
だがよ、今回は偶然もあったが昔もめた奴等がまた俺を標的にしてよ…。また絵里達に危険が及ぶって考えたら…、足がアイツから離れようとしちまうんだ。」
「足のせいにすんな、意味分からねー。結局はテメエがビビってるだけじゃねえか。
絵里って娘がどんな娘か知らねーがよ、少なくてもお前の話っぷりからしたら今時の女子高生とは思えねえくらい出来た娘に思えたぜ。
お前そんな娘をビビった程度で放っちまうつもりか?」
幸三の問いに小鳥は口を噤む。酒場の時から厳しい言葉を投げかけてくる幸三に対して小鳥は一言も返せずにいた。彼の言う言葉一つ一つが図星だからだ。
「そんなつもりはねえ。
俺は……、絵里が大好きだ。
今以上の関係になりてえ、…あぁそうだ、俺は絵里と“結婚”してえ!」
小鳥は力んでガッツポーズを取り、幸三はJKを捕まえて結婚するなどと宣う彼に少々引いた。
「…JK相手に“結婚してえ”まで言うか普通…。
まっ、お前が本気なのは解ったわ。
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…やっぱ飲むか、小鳥?」
「おう、今ビール用意すっぜ。」
こうして二人は明け方まで飲み明かし、朝に帰るつもりだった幸三は二日酔いで動けず、小鳥はやはり二日酔いでフラフラながら通勤…仕事先の店長にこっぴどく怒られたのであった。
小鳥はフラフラな足取りで部屋から出る際、布団にくるまったままの幸三から忠告を貰っていた。
「小鳥よ、今日中に絵里って娘に電話でもしとけや。
1日また1日と空けたらまた会い辛くなるからよ、思い立ったら直ぐ行動しろ…。」
「あぁ…、ありがとよ、幸三。」
そう御礼を言って、小鳥はまだ寝ている幸三を残してドアを閉めた。
花陽「はっ、花陽です!」
凛「凛だよ~♪」
花陽「今回は私達で予告を致します。」
凛「予告るよ~♪」
花陽「次回、そのまんま美女と野獣は小鳥さんが絵里ちゃんにプロポーズ!?
はっ、早過ぎ、スキャンダルです!!
凛ちゃんスキャンダルは駄目なんですーっ!!」
凛「かよちん、もうそのネタ厭きたニャ~。」
花陽「ネタじゃなーーーーーいっ!!」