ラブライブ~そのまんま美女と野獣~   作:濁酒三十六

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ラブライブ美女野獣更新です。


女子高生はたこ焼きが食べたい

 本日は日曜日、本来なら絢瀬絵里達μ'sは石田小鳥と会い彼の正体を聞き出す“イベント”があったのだが、彼がJK九人に囲まれると知った途端に怖じ気づいて約束を断ってきたので日曜レッスンへと変更された。

 音乃木坂学院校舎の屋上でμ's達は集まって絵里は小泉花陽、西木野真姫、青空凛のダンスレッスンを手を打ちリズムを取りながら見る。

 

「12345678…、花陽、遅れてるわよ!」

「はっ、はい!」

 

 真姫と凛も絵里に叱咤を受けながらお互いに息を合わせ踊り終えた。凛はスポーツタオルをバッグから取り首元の汗を拭く。

 

「く~、レッスン後にこの冷たい空気は気持ち良いにゃ~♪」

「そうだね~、このヒヤッとした感覚は心地良いよね~♪」

 

 凛に花陽は同意して隣々でマッタリとするが、海未は母親の様に二人に小言を一つ言ってのけた。

 

「気持ちは分かりますが汗を冷やせば風邪を引いてしまいますからちゃんと拭いて下さい?」

『は~~い。』

 

 凛と花陽は声を揃えて返事をして海未も顔を緩ませた。

 真姫は今日会う筈であった石田小鳥が少し気になり、絵里に聞いてみた。

 

「絵里、石田って人は結局の所…ヤクザではないのよね?」

 

 名字は絵里が教えており、彼との出会いや事故の件についても隠していたつもりはなかったがメンバー全員に伝えてはいなかったので一先ず皆に謝っていた。…因みにまだことりには彼の下の名前が同じである事は伝えていない。

 

「そうね、いざ話してみれば気さくな人だし他人を威圧する態度を意図的に取る様な事はしないわ。」

 

 絵里の話に穂乃果も石田と直接話した一人として同意した。

 

「うん、私もそう思う。何かドコか抜けた感じがカワイイかも。」

「いや、私は其処まで思わないわ…。」

 

 絵里は穂乃果のカワイイ発言は否定した。

 

「ええ、あのたこ焼きみたいな頭はプリティーだと思うよ?」

「穂乃果ちゃん…、それを本人に言ったら怒ると思うよ…。」

 

 ことりが控えめに穂乃果を窘めるが、たこ焼きと聴いた凛が突然両手を上げて叫んだ。

 

「凛たこ焼き食べたいかもーーーっ!!」

「もう、凛ってば脈絡なさ過ぎ。」

 

 真姫は凛の唐突さに呆れて頭を抱えるが此に凛は反論する。

 

「脈絡あるよ、今穂乃果ちゃんがたこ焼きって言うから、たこ焼きの“ほふほふ”感を思い出して食べたくなったの!」

「だから脈絡ないって言ってるのよ。

別に穂乃果がたこ焼き食べたい訳じゃ…」

「私もたこ焼き食べたいな~。」

 

 真姫の言葉を遮り聞こえた穂乃果の声に彼女は両手で頭を抱えて口を閉ざし、花陽はそんな真姫を宥める様に寄り添った。

 

「ホンットに本能に素直な娘達よね。」

 

 そう突っ込むにこではあったが、小さく喉を波立てたのを希に見られ、背後に回られ小さな胸を鷲掴みにされた。

 

「きゃっ、のっ、のぞみ!?」

「にこっちもたこ焼き食べたいのは分かっとるよ。

ホンットに意地っ張り屋やね~。」

 

 ワシワシと小慣れた手付きでにこのちんまい胸を揉む希ににこは抵抗するも妙な感覚に襲われて力が入らずにいた。

 

「希、止めっ、ヤダ“指”使わないで!?」

 

 そう、今回希は揉むだけではなく指を使いにこの乳首をクリクリしているのだ。

 

「な~に、にこちゃん…。本当に止めてほしいの~?」

「え……っ!?」

 

 希にそう聞かれたにこは思わず言葉を切ってしまい、その淫靡な二人を真姫と花陽はドキドキしながら様子を窺った。

 …が…、“ゴチン”と海未の兜割りチョップが希の脳天に振り降ろされた。

 

 

「いた~い、海未ちゃん痛いそれ~!」

「希がにこに過度なセクハラするからです!」

 

 そう言って正当な理由を主張する彼女だが、白いハンカチを鼻にあてており…ハンカチは赤いものが滲み出ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなと騒いだ後にμ'sメンバーは秋葉原へとくり出して一人八個入りのたこ焼きを買い、この寒い中で熱い一個を頬張り“ホフホフ”と口を動かした。

 

『うんま~~~い!!』

 

 穂乃果と凛がハモってたこ焼きを賛美し、他のメンバーも笑顔を綻ばせて表面のカリカリと中のとろ味に蛸の食感を楽しむ。絵里もまた、自然に笑顔となり何時もの口癖を洩らした。

 

「ハラショー♪」

 

 何気なく人混みに目を向けた時、その中に見間違い様ない人物の姿を見つけた。2m近い背丈に短い短髪の大男…“石田小鳥”である。

 そして向こうも此方を向いて気付いた風であったが、まるで何も見なかったかの様に向き直って歩き去ってしまった。それを見ていた絵里の心に不条理な怒りが込み上げ、“ビキリ”と額に青筋が刻まれた。絵里と同じく石田小鳥の存在を見つけていたことりは絵里にその事を伝えるのだが…。

 

「絵里ちゃん今の…って、“ヒッ”!?」

 

 その時の絵里の顔を見たことりは半ベソをかいて数歩後退り、絵里は悪者顔負けの悪い顔になり呟いた。

 

「何よあの態度…、図体がデカい割には肝が小さ過ぎるんじゃない!!」

 

 そして突然傍にいた穂乃果に一つしか入っていないたこ焼きの容器を渡すと駆け出して石田小鳥の後を追い出した。穂乃果達は突然の絵里の行動に呆気に取られるが、ことりからあの石田小鳥がいた事を聞くと穂乃果はグッと拳を握り締めて高く突き上げた。

 

「みんな、絵里ちゃんが石田さんを補足“追撃”に向かったわ!

私達も絵里を援護しに行くわよ!」

 

 海未と真姫は穂乃果の突然の言葉に更に呆れてしまったが、希とにこ…凛に花陽、ことりは元気良く“オーッ”と声を上げて穂乃果を先頭に絵里の後を追い始めてしまった。…残された二人は暫し立ち尽くし、仕方なく皆の後を追うのであった。

 

「うう……、追いたくなんかないのに…。」

「仕方無いでしょ、ほら、行くわよ海未?」

「うぅ~、滅びよ帝都…。」

 

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