ありそうでなさそう   作:壬生咲夜

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思ったよりも好評だったので続きを書いてみました。


第3話

 

更識楯無にはどうしても叶えたい夢がある。

それは…

 

「…安西先生」

「西村だ」

「ムキムキのマッチョになりたいです」

 

そう、マッチョに憧れていた。

幼い頃はガタイの良い父をみていつかきっと自分も父の様な身体つきになるんだと思っていた。

 

だが、蓋を開けてみれば身長は低い、声は高い、可愛らしい顔立ち、髪の毛サラサラと言わば美少女要素をつぎ込んだ男の娘へと成長。

その姿は幼き母に瓜二つ。

 

幼き頃は周りから「中学に上がると一気に伸びる」と(血涙を流しながら)諭され続けてきたが、いざ中学に上がるも全く伸びない。

 

悩みに悩んだ末幼馴染に(自然と上目遣いで)相談したところ

 

「毎日牛乳を飲んでるからですよ♪」

 

と言われ、苦手な牛乳を毎日飲むも効果なし(何故かいつも視線を感じる)

早寝早起きを心がけるも家系状ムリ。

筋肉を付けようとトレーニングに励んだり、プロテイン等を摂取しても一定以上着かない。

意識して低い声を出そうとするも上手くいかず、周りからは暖かい目で見られる。

髪を染めたり切ろうとしたが、妹に「お揃いは嫌?」と上目遣いで言われて断念。

太ってみようと暴食の限りを尽くしても太らない。(これには女性陣に妬まれた)

他にも色々と試したが全てが失敗に終わっている。

 

そんな彼は自らが通う高校の教師――西村先生に憧れと尊敬の念を抱いている。

背が高い、声が渋い、ガッシリとした体格と正に理想の自分を体現したかのような人物で入学して直ぐに想いをぶつけてしまったのは良い思い出だ。(この時何故か幼馴染の少女が暗器を取り出してた)

それからというもの生徒指導室に訪れては相談に乗ってもらったり、愚痴を聞いてもらっているのだ。

 

 

だが彼は知らない。

陰から生徒が二人の様子を見て顔を朱らめてみている事を

裏で教師×男の娘の薄い本が出ている事を

眼鏡の従者によって殲滅が行われている事なんてもっと知らない。

 

そしてーー

 

「ナイスシュート!!」

「イエ~イ!! 楯無さんの大・勝・利v」

「更識、後半戦は休んでろ」

「え~、何でですか!!」

「お前のスペックが高すぎるのもあるが――」

 

「か、会長のヘソちら頂きました(ゴフッ」

 

「――……鼻から赤いのを出して倒れる生徒がこうも増えては授業にならん」

 

体育の授業で男女問わず鼻血を垂らしているのは知りたくも無かった。

 

 

 

【オマケ】

◆楯無(当時:刀夜)就任前

 

旧時代派

「刀夜様はまだ若すぎる! 現当主の補佐に着き経験をじゃな――」

新時代派

「いや、若いからこそ新たな時代の波に乗り道を切り開けようぞ!」

女尊男卑派

「新たな時代ならばISを動かせる妹様こそ当主になるべきよ!! 男なんて――」

 

と白熱とした議論が起きたが―

 

「とっても可愛い男の娘に使えられるの今だけだぞ」

 

この一言であっさりと就任したとか…

 

 

◆視線の正体

「ハァハァ…苦手な牛乳をチビチビと飲む若様カワイイww」

「オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ、オニイチャンカワイイ」

本音

「(…今日のご飯なんだろうな~)」

 

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