「千早ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
シュバルツァ・レーゲンに装備されている二門のレールカノンが火を噴く。砲弾は惜しくも福音の両翼によって妨げられる。
「このぉぉぉぉぉ!!」
ラウラは力任せに次々にレールカノンをぶっぱなすが、福音なそんな攻撃をものともせずにエネルギー弾で反撃してくる。
「ぐぅ!」
射撃によって左の物理シールドとレールカノンがもがれる。
「まだまだぁぁぁぁ!」
背部ユニットにあるワイヤードランスで福音の足首を絡める。そのままこちら側に引き寄せようとするのだが、福音のその強引さによって、シュバルツァ・レーゲンは逆に引き寄せられ、正面からのキックとパンチに、近距離からの射撃を受けた。
「がぁぁぁっ!あ・・・あ・・・・・」
ラウラは悲鳴を上げて海に落ちていく。
ラウラはつい先ほど、千早が撃墜される瞬間を見た。抵抗も出来ないのにあれだけのエネルギーを直撃して無事で済んでいるはずがない。
箒はあれはギリギリそれたし、デュノアもシールドを展開していた筈なので徐々に復帰出来る様子が見て取れていた。
だが、千早はあれを真上からなんのガードもなく受けた。
生きている訳がなかった。
先ほどから何度もスキャンしているのだが、何処からもシグナルが確認されないのだ。
「千早・・・千早ぁぁぁぁ!」
海上ギリギリで体制を整え、ラウラは福音を睨む。
「ちょっと、ラウラ落ち着いて」
「これが落ち着いていられるかぁ!千早が、千早が・・・」
「分かってるわよ!でも、あいつが倒せないと救助も捜索もできないでしょ!私だって・・・・・怒ってるんだから」
「・・・・・・・」
見れば、セシリアやデュノアが復帰し始めている。それに、一つ新たな反応があった。白式である。それも、セカンド・シフトが終了しており、第二形態・雪羅へとなっていた。
箒も復帰の兆しが見える。
「ラウラ!千早はどうした!」
「ち、千早は・・・もう・・・」
「っくしょうがぁ!・・・皆、行こう」
ラウラに千早の所在を聞いた一夏に、ラウラはゆっくり首を振る。
シグナル消失とは、レーダー範囲から外に出た。もしくは、ISコアの停止を意味している。コアを停止させるには特別な機器が必要であり今現在そんなものはない。
軍用ISのあの莫大なエネルギーを受け、シグナルが消失したということはISコアの破損、もしくは崩壊。
そんな状態でISの攻撃を防ぐことなど無理である。
つまり、事実上千早は死亡してしまったのだ。
しかし、それも憶測でしかない。もしかすればなんとか生きている可能性もあるかもしれない。
そんな淡い希望にすがりつくように、一夏たちは目の前の敵と対峙する。
追加された装備も、変化した外見も、喜べるほど今の一夏には余裕がなかった。だけど、それでも彼はその瞬間まで彼であった。
「千早・・・何が任せただ。お前がいないと・・・くそぉぉ!皆、いくぞぉ!」
次回!!
千早の運命は如何に!!