このゲームに課金したい!!   作:片仮名キブン

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お久しぶりです。キブンです。学校が始まっちゃったので今まで通りに更新できるかわかりません。ではどうぞ


二話 2P

4月14日日曜日の朝七時約十日ぶりの目覚めは実に爽やかだった。目覚ましが鳴る前に起きるのが珍しく二度寝をしようか考えるといつもよりタイマーの時間が早いことにきずく、スグルがなにか予定を立てているかもしれないので確認のため日記帳に目を通すとそこには九時に輪と喫茶店で待ち合わせと書かれていた。どうやら二度寝をする時間はないようだ。

 

 ようやく春になったと思ったが、天気予報を見ると今日は寒の戻りらしく寒くなるようだ朝食のハムエッグを食べながらテレビを見ていると……

 

「寒いねー、嫌になっちゃう春になったんだからもっとお日様には頑張ってほしいね」

 

 台所から泉美さんが話しかけてきた。

 

「すみませんつくってもらって」

 

「いいのいいのどうせ信孝君の分も作らなくちゃいけなかったから」

 

「あれ、叔父さん昨日帰ってたんですか」

 

 僕の叔父である由良信孝《ゆらのぶたか》は由良家の次期当主として多忙の毎日を送っている。だから家に帰ってくるのは少なく僕は一年ほどあった記憶はなかった。

 

「信孝君も気にしてたよー傑君もいよいよ受験生だから……まあすぐ君なら問題ないよね」

 

「僕がテストに出れるかわかりませんし」

 

 去年のクラス分けテストは運よく僕が出られたがこの幸運が受験本番で使えるかわからない。なにより起きている時間が短すぎて勉強時間の少ない僕はそのうちスグルに抜かされてしまうのではないだろうか。

 

「いやーそんなにスグちゃんは勉強しないと思うなー」

 

「あれ、もしかして声に出てましたか?」

 

「なんとなくそんな顔してたよ」

 

 さすが泉美さん人の心の機微を察するのが上手い。

 

「コーヒーのお替りいる?」

 

「いただきます」

 

 コーヒーを淹れると泉美さんはドリッパーを机の上に置きそれを手で包むようにしながら

 

「寒いね」と呟いた。

 

 

 

 

 

 

 チリンチリンとドアに付いたベルが鳴った。奥の方から店員さんがきて「いらっしゃいませ、何名様ですか」と声をかける。待ち合わせですからと返し店の奥へと進む。店内を見回すと、いた。どうやら五分前行動では遅かったらしい。

 

「ごめんまたせた?」

 

「……いいえ、私も今来たところです」

 

 聞く人が聞くとデートの待ち合わせみたいだなと思いながら綸ちゃんの向かい合わせに座る。机の上のティーカップに目を落とすと七割がたなくなっていた。どうやら今来たというのは嘘のようだ。

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「コーヒーのブラックを一つ、あとこのケーキセットのミルクティーを彼女に」

 

 かしこまりました。と言って店員は厨房へと去って行った。

 

「わるいですよ、こんなの」

 

「僕はコーヒーはじっくりと香りを楽しみゆっくりと味わいたっぷりと余韻にひたるからね、なのに人のカップが空で見せびらかすように飲む気はないよ」

 

「……でも」

 

「もう注文しちゃったからね、いまからキャンセルする方がお店に悪いよ」

 

 そういうと綸ちゃんは渋々と受け入れてくれたようだ。人は歌ったやったもん勝ち青春ならと。そうこうしているうちに注文したコーヒーとケーキがきた。コーヒーを飲みながら綸ちゃんの話を聞く、どうやら元気に女子中に通っているようだ。それにしてもここのコーヒー美味いな今後とも贔屓にしようと考えていると、

 

「すぐ君は……どう思いますか……?」

 

 まずいトリップしてて話が全く頭に入っていない。慌てた僕は内心焦りながら会話を再開した。

 

「僕もそう思うよ――で、今日の用事は何かな何か話したいことがあるから約束したんじゃないかな」

 

 綸ちゃんも女子中でたくさん友達ができて忙しそうなので本題へと入る。

 

 声が少し落ち着き、目が机の上のミルクティーに注がれながら話し始めた。

 

「……すぐ君は私が……バーストリンカーだって知ってますよね」

 

 四か月前突然綸ちゃんにインストールされた怪しいアプリ《ブレインバースト》これをインストールした人のことをバーストリンカーと呼ぶらしい。日記によるとこれは現実を舞台にした対戦格闘ゲームで体には無害とのことだ。ただこのゲームグローバルネットを介して対戦を申し込んでくるので、外に出るときは必ずグローバルネットを切断して行動するようにと濃い字で目立つようにマーカーで上塗りされて書かれていた。

 

「しってるけどそれがなにか」

 

「はい……今日は私にブレインバーストを教えてくれた、親である人を紹介しようと思って……」

 

 ブレインバーストを教えてくれた人というと謎のお客さん、話から察するに女性ということしかわからなかったが今日会えるようだ。

 

「へーその人もここに来るの?」

 

「いえ」

 

「じゃあ待ち合わせ時間は?」

 

「十時です」

 

 時計を見ると時計の長針はほとんど12を指している。

 

「――やばい遅刻だよ」

 

 慌てて伝票を取り立ち上がろうとすると綸ちゃんが手を握った。

 

「大丈夫です、言ってくださいアンリミテッドバーストと――」

 

「なんで、人を待たすのはダメだよ。待っている間の時間は寂しいから」

 

「……お願い……」

 

 真剣な目でこちらを見つめてくる綸ちゃん、言うまではこの手は離さないというようにがっちりと握られてしまっている。これは言った方が速いなと思い口に出す。

 

「アンリミテッドバースト」

 

 秒針が12で止まった。

 

 

 




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