このゲームに課金したい!!   作:片仮名キブン

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今回は別の人目線のお話です。


三話 私の答え

学校近くの喫茶店、待ち合わせ時間より三十分も早く来てしまった。ここは学校の友達がおすすめしていたからきたが、メニューを見るとなかなかな値段がする。アルバイトをしていたとはいっても短い期間だったしハプニングが多く、あんまり多く貰う気にはならなかった。ケーキが絶品とのことだが仕方ない今回は紅茶だけで我慢しよう。

 

「……すみません……ミルクティーをひとつ、下さい」

 

「はい、少々お待ちください」

 

 ミルクティーを飲みながら時が過ぎるのを待つ、今日は初めてスグルさんに師匠を紹介する日だ。

 

 師匠との出会いは最悪だった、私がアルバイトをしていた病院のカフェテリアで水をかけてしまったお客さん……今まではお皿を割ってしまうなど人に被害を与えない事故だったがついにお客さんにまで被害を与えてしまった。私に出来たことは謝ることだけ、幸いにも師匠は優しく許してくれたがその時少しお話をさせてくださいと言われて……水をかけてしまった引け目から断るわけにもいかなかった。師匠はビクビクと話す私にイライラすることもなく私のペースで話を聞いてくれた。今思い返せばすごく幸運だったと思うがあの時は尋問されているようでもう少しで泣きそうになった。悪いのは私なのに……それがさらに自己嫌悪を量産させる。

 

「へー糸偏に車輪の輪の左側で綸ですか、きれいな名前ですね」

 

 おかしいと思ったのはお客さんがこんなことを言ったときだ。

 

「……あの…怒って、ないんですか」

 

「それはいいって言ったじゃないですか綸さん、そんなことよりも綸さんあなたは東京のもうひとつの姿を見てみたいとは思いませんか」

 

「もう一つの姿……」

 

「はい、それにはいくつかの条件がありますが綸さんあなたはニューロリンカーを乳幼児のころから着けていますか?」

 

「……いいえ」

 

 なんのことだがわからないが正直にへんじをする。本当に怒っていないようだ。

 

「おかしいですね、私の勘があなたには絶対適性があるといっているんですけど」

 

 その時ふと思い出した。いまはもう動かないお兄ちゃんが小さいころ私に悪戯をしていたらしいことを……

 

「もしかしたら……着けていたかもしれませんでも……」

 

 私はお兄ちゃんのいたずらの話をした……すると……

 

「じゃあそのニューロリンカー、もってきてください。起動しなかったらあきらめますから」

 

 そういうとお客さんは次いつシフトがいつか聞くとその日このカフェテリアでお茶をする約束をして帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 アプリをインストールをした時お兄ちゃんの声が聞こえたきがした。(いけ――綸、こっからはお前の道だ)目の前には《ようこそ加速世界へ》と英語で書かれていた。

 

 

 

 

「ごめんまたせた?」

 

 気が付くと目の前にすぐ君がいた。びっくりした、顔が赤くなってないだろうか。スグルさんとは何度もあっているがすぐ君とあうのは実に四か月ぶりだ。

 

「……いいえ、私も今来たところです」

 

 何を話そうか――学校のことブレインバーストのこと、話したいことならいっぱいある。

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「コーヒーのブラックを一つ、あとこのケーキセットのミルクティーを彼女に」

 

 私があたふたしている間に注文されてしまった。

 

「わるいですよ、こんなの」

 

 ケーキの値段はとても高い気を遣わせてしまったことが寂しかった。

 

「僕はコーヒーはじっくりと香りを楽しみゆっくりと味わいたっぷりと余韻にひたるからね、なのに人のカップが空で見せびらかすように飲む気はないよ」

 

 こっちが遠慮していることに気付いたのかそんなことを言ってきた。だがそれならば紅茶だけでよかったのではないだろうか。

 

「……でも」

 

「もう注文しちゃったからね、いまからキャンセルする方がお店に悪いよ」

 

 確かにいまからキャンセルするのはお店に悪いだろう……。

 

「それにここのケーキすっごく美味しいらしいんだ。これはぜひ綸ちゃんに食べてもらわないとね」

 

 ずるいと思う笑顔でそんなことを言われて断れるわけがない。昔からそうだった人に一番いいものをあげて自分はそれを眺めている。お兄ちゃんが小さい頃よく乗っていた子供用の電動バイクも毎回家に来るのも面倒だろうと家に置かれたあれは今どこにいっただろうか。

 

 それからたくさん話をした。とても暖かい時間だったまるで時間が戻ったみたいに……お兄ちゃんとすぐ君とみんないたあの頃みたいに。

 

「僕もそう思うよ――で、今日の用事は何かな何か話したいことがあるから約束したんじゃないかな」

 

 私の質問にすぐ君はこう答えた。すぐ君はだんだん交代する期間がのびている――これはスグルさんにきいたことだがそれ以外にも会うたびにだんだん消えてしまっているような感覚を私は覚えた。世界に興味をなくしたようから消えてしまうのだろうか、悲しかった……辛かったお兄ちゃんがけがをした時も味わった絶望をもう一度味わうと思うと今までの楽しかった会話が怖かった。いつか思い出すことしかできないと思うと。

 

 あの時師匠はいった。

 

「そこでならあなたはあなたの答えを見つられるかもしれない」と、

 

(いつか絶対また三人で同じ道を歩く)その答えのために私はすぐ君と一緒に叫んだ

 

「アンリミテッド・バースト」

 

 暗転した世界の中で誰かの悲鳴が聞こえた気がした。

 




綸ちゃん目線で書いてみたけどどうでしょうか?誤字脱字感想など待ってます。
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