東方Midnight Racer   作:ミスターポテトヘッド

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stage3 河城と大和と⑨

 

「それじゃあ行ってくるわね」

 

紫に説教され無理矢理書く物を書かされてから30分後に紫はスキマを開き外の世界へ向かった。

 

「あー...酷い目にあった...」

「自業自得ね、それにしても車をこっちに持ってくるのに遺書を書くとは考えたものね」

「まぁな、ああでもしなきゃ窃盗罪になりかねんからな」

 

大和が書いたものとは遺書?であった。その内容は...

 

『私が死亡した場合、私が所持している車·車のパーツ·トラックは全て八雲紫氏に無償で譲る』

 

という内容だ。

 

「まぁあの内容なら文句は言えないでしょうね。一応あんたの指印も入ってるし」

「あそこまでしないと認めてもらえんだろうからなぁ...しゃーないさ」

「それはいいとして、これから少し出かけない?」

 

霊夢は大和に一緒に出かけないかと誘った。

 

「ん?どこにだ?」

「あんたがこっちで走るなら必ず世話になる場所よ、まぁ俗に言うチューニングショップって所ね。どうせ紫が戻るまで暇でしょうし今の内から顔を出した方がいいんじゃない?」

「なるほど、確かにショップなら顔を知ってもらってた方が後に楽になるな」

「そのとうりよ、それじゃあ行きましょ」

 

その後、霊夢と大和はハチロクに乗り町の方へ向かった。

 

----------------------

 

博麗山からハチロクで走ること40分、ようやく目的の場所に着いた。そして看板に書いてあるショップの名前は...

 

---チューニングショップ河城·カーショップ八雲---

 

という物だった。

 

「ふーん、チューニングショップとディーラーが同じ建物にあるのか。しかも八雲ってまさか...」

「そのまさかよ、ディーラーの方は紫が経営してるの、でも仕事は紫の式の八雲藍が全てやってるわ」

「それ経営者として大丈夫なのか...」

 

大和はディーラーの方の経営状況を聞いて苦笑いした。

 

そしてチューニングショップの中には入り...

 

「にとりー、いるー?」

「はいはーい、って霊夢か。ハチロク用のサスならまだ届いてないよ?」

 

中に入ると霊夢は社員?の名前を呼んだ。そして現れたのは霊夢よりもひと回り身長が低い少女であった。

 

「それは分かってるわ、今日はこれからここの世話になるであろう人を紹介しに来たわ」

「ん、そこに居る人かい?」

 

にとりと呼ばれている少女は大和を見てそう言った。

 

「そ、昨日の夜ここに来た外来人の鳴海大和よ」

「そっか、私はここの社長兼従業員の河城にとり、これからよろしくね」

「鳴海大和です、よろしくお願いします」

 

大和はにとりと握手を交わした。

 

「それで、大和君は車はあるの?」

「あー、車は今紫さんが外に取りに行ってる途中です。あと呼び捨てでいいっすよ」

「ん、了解。私にも敬語は使わなくていいよ」

「ん、オッケ」

「それで外に取りに行ってるって事は大和は外で車持ってたの?」

「ん、まぁ持ってたよ。そういや霊夢にも言ってなかったけど車種はFDのスピリットR typeAな」

「へぇーなかなかレア物だね」

「なるほど、だからあのじゃじゃ馬ターボハチロクを直ぐに乗りこなした訳ね」

「へ?大和、霊夢のターボハチロク運転したの?」

「昨日の夜にね、まさかコーナー3つ抜けた後にいきなりフェイントからのブレーキングドリフト決められるとは思わなかったわ...」

「......大和、一体何者?」

「只の外来人です」

 

大和はそう言うと親指を立ててグッドサインを出した。

 

すると店の外から...

 

---ボォン、ボォォォォン、キィィィ...

 

「ん、なんだ?」

 

大和が外の方を見ると、店のドアが開き...

 

「にとりー!いつになったらチューンしてくれるだー!?」

 

青い服と青い髪が特徴的な幼女?が入ってきた。

 

「チルノ、チューンも何も今までのパーツ代払ってから言ってよ...それにチルノの34、もう400ps出てるんだからこれ以上は意味ないって...」

「そんなの関係ないね、とにかくさっさとチューンしてよ」

「......はぁ」

 

チルノと言う幼女の強引さににとりは溜息を吐いた。

 

「......無意味だな」

「は?」

 

口を出したのは大和だった。

 

「聞こえなかったか?にとりの言うとうりこれ以上のチューンは無意味だって言ったんだ」

「は?お前だれ、ていうかお前にそんなこと言われたくないっつーの。見た感じ車もない貧乏人っぽいし、どうせ峠なんか走ったことないでしょ」

 

---カチーン

 

「へっ、パワーだけを上げるのはバカのやる事だ。そんな奴の実力なんざ見なくてもわかるぜ」

「なんだとー!?そこまで言うなら今夜博麗山の下りで勝負しろ!車はにとりにでも借りるんだな!」

 

チルノはそう言うと店から出て、車に乗り出ていってしまった。

 

「んー、わりぃ。つい熱くなっちまった、つーわけで車貸して」

「......あんたはアホか、車もないのにバトルなんか引き受けて」

「しゃあないやろ、バカにされたら俺だってキレるわ」

「でも、本当にどうするの?車」

「ここにFDってないのか?」

「客から預かってるのは有るけど、貸し出しOKなのは無いかな」

「そうか...んじゃ霊夢」

「な、なによ?」

「霊夢のターボハチロク貸してくれ」

「はぁ?」

「一応1回乗ってるし、ここで乗ったことないの借りるよりはいいじゃん」

「まぁ、確かにそうね...」

 

霊夢はそう言うと考え込んだ。そして顔を上げると...

 

「いいわ、けど私のハチロクに乗るからには負けは許さないわよ」

「サンキュー、大丈夫だって。相手の弱点と走りの癖は大体分かったから」

「は?分かったっては?」

「単純な考えだけど、向こうは峠では意味のない400psっていうハイパワーじゃん、それに加え34の重たいボディで下りを攻めるって事は間違いなく後半でブレーキ性能とタイヤのグリップが落ちるからそこで勝負を仕掛ける」

「うーん、でも場所は博麗山でしょ?あそこの下りは後半はストレートが大部分だしキツいんじゃない?」

「それはわかってる、仕掛けるのは後半の後半。ゴール前の連続ヘアピンさ」

「でもそこまで食らいついていけるの?」

「下りの前半は重たい34にとってはキツい連続コーナーのしかも連続ヘアピンのセクションだぜ?向こうが俺の思った通りの走り方なら、そこだけでタイヤとブレーキを半分使い切る筈だ」

「そんなもんかな...」

「まぁ夜になればわかるさ」

 

 

 




霊夢は基本的にメカチューンのハチロクを普段から使用してるっていう設定です。
ターボハチロクはたまに使う程度です。
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