小早川隆景ら毛利家家臣達が毛利輝元を補佐し中国の安寧に豊臣秀吉の政権の下で励んでいる時、
一人の英雄が果てようとしていたその物の名は
毛利元就
かつて豪族から様々な策謀を用い中国の覇権を勝ち取り、織田信長の家臣であった羽柴秀吉と秀吉の軍師である竹中半兵衛、黒田官兵衛との謀略合戦に三男の小早川隆景と共に勝ち抜き本能寺の変後は秀吉と和睦を結び中国への影響力を盤石にした人物である。
だが、根は家族や家臣、民を想い、決して無益な殺生をしたことは無かった。
「やれやれ、とうとうここまでか・・・」
ぼやいているが決して彼はこの人生に後悔は無い。
中国一帯を制し、早逝した、長男隆元以外の二人の息子、次男吉川元春、先述した三男小早川隆景は
立派に成長した。孫の毛利輝元も隆景が教育をしているため問題無いだろう、
と元就自身は考えていた。が、
「後悔は無いと思ってる私と、本当に後悔は無いのか、と問いかけ来ていると思ってる私がいる、か・・・」
そう、いままでの考えは君主元就の思いであって、人間元就はそうは思ってない、
確かに歴史家になる夢を持ち、国の威厳を保つべく奔走したかたわら、
史書を自ら書き、自身では歴史家になれたと思っている。
(元就の書を読んだ竹中半兵衛などからは冗長で眠くなるなど
散々な評価であった)
しかし、人間元就の中では親友であった弘中隆包を厳島の戦いで討伐したにしろ、隆元の早逝にしろ、
長い人生を歩んでいた彼にとって、後悔も数多くある。
「元春、隆景、輝元を頼むよ」
「「はい、父上」」
「輝元、いいかい、天下に関わってはいけないよ、
それが、毛利の生き残る道だからね」
「はい!」
「おそらく、秀吉の死後天下は再び乱れるその時、どうするべきか・・・言わなくても大丈夫だよね?」
「「「はい」」」
三人の返事を聞いて元就は安堵した、それとともに周りが暗くなり始めてきた。
『隆元、ようやくお前と会えるよ・・・』
先に逝った長男に言葉にならない思いを心の中で言い、
『願わくば、彼らには友を失うような事がないように・・・』
遺されてゆく子供と孫の行く末を案じつつ
中国一帯に止まらず日の本全土にその名を知らしめた謀神毛利元就は長い長い人生を終えたはずが・・・
完全に視界が遮る前に何か小さな光が元就には見えた。
それを元就が掴もうとしたときその光はパアっと光り元就の身体を包み込んだ
そしてそれは毛利元就の最期であるとともに新たなる歴史の幕開けであった。
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