毛利元就の奮闘記[凍結]   作:北極星

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幕間、城下の日常

黄巾の乱は皇甫嵩が張三姉妹を討ち、終焉を迎えた。

と、いうことになり。皇甫嵩は冀州牧、左車騎将軍に任じられた。華琳も済南の相に任じられ、翌年西園八校尉の典軍校尉に任じられた。今のところは平穏な日が続き、賊討伐以外これといった戦がない為、元就たちは政策に集中できた。元就がかねてより進めていた座による商人からの税収の安定と農民に対する農地の開墾の奨励により済南は急速に成長を遂げた。さらに流民を保護し、農業に当てさせるという政策の実行により人口が増加し、豊かになっている。また、一刀たちの警備隊の活躍により犯罪が減った為、兵士をそちらに回す必要が無くなり、軍隊の成長にもつながっている。

 

 

「元就殿!寝てないで早く来てください!今日は町の視察の予定ですよ!」

「あれ?今日だったかい?明日の間違いじゃあ・・・」

日によって元就たちは見回りをすることで町の様子を観察し、政策に活かすようにしている。日にち毎に当番を変えていて今日は元就の日である。

「まったく、昼寝をするな、とは言いませんけど、ちゃんと自分の当番の日ぐらい覚えておいてください!謹慎もとっくに解けてるんですから!」

基本的に警備隊と一緒に回るのが決まりの為、城門で待ち合わせをしていたのだが、一向に来る気配がない為、凪が様子を見に行くと元就はあろうことか昼寝をしていたのだ。

「ほら、行きますよ!」

強引に起こされ、腕を掴まれ元就は引っ張られる形で城門まで来た。

「元就さん遅いのー」

「ほんまやで、なにやってたん?」

「昼寝だよ、こうもあったかいとね」

元就が言うと沙和と真桜はうらやましそうな目をする。

すかさず、一刀と凪が二人を睨むとあっさり黙った。わかりやすいなぁ、と元就は思った。

 

 

二手に分かれ、沙和と真桜と回ることになった元就、理由として、

「あの二人のお目付役をお願いします」

と一刀に言われた為である。そのため、沙和と真桜の二人は下手に興味を他に移すとあの長ったるい説教を受けそうなので店に何か面白そうな武器があっても、いい服があっても我慢していた。

「いい天気だし、特に事が起きているわけでもないね」

「そら、そうやなんたって華琳様がいて、うちら北郷警備隊がいるさかい!」

沙和もそうなのー、と頷く。慕われてるなぁ、華琳も一刀も、元就は二人の人望の厚さに改めて感心した。

元就の場合みんなから慕われているが策略、政策を専らとしてかつて、謀神と言われた頭脳を遺憾なく発揮している為、どちらかというと何でそんなことわかるの!?と尊敬の眼差しで見られ、一刀や華琳のような憧れの眼差しとは違う視線で見られている。ちなみに、

「おっちゃん、いつになったらその武器の構造教えてくれるんや?」

「・・・絶対教えないよ」

ケチ!と言われた、真桜はまだ諦めていない。

 

 

しばらく歩いて、小腹がすいたので店に入り、何か頂くことにした。

「はい、饅頭お待ち!」

元就はこういう時はいつも饅頭を食べる。

肉まんがこの時代にあるのに不思議なのだが、元就の知る由も無い。他の二人は肉まんを普通に食べている。たまには食べたらどうだと言われたが断った。基本的に元就は仏教信者の為、豚肉を食べるのに抵抗があった。そのせいで元就だけ食事はいつも肉は熊や猪の肉の為、華琳たちは臭みや癖のある肉を元就が食べているのを見て少し引いていた。誤解は直ぐに解けたが・・・

 

 

「お、お客様まだお支払をしておりません」

「んだと、こら!俺が払ってねぇ証拠があんのか!」

どこにもいそうな性質の悪い男がどうやら、食い逃げをはかろうとしているらしい。

「おじさんいい年して食い逃げなんて馬鹿馬鹿しいのー」

「まったくや、素直にちゃちゃっと払わんかい」

いつの間にか沙和と真桜が出口を塞いでいた。

「邪魔だ、てめぇら、痛い目にあいてぇのか?」

どうやら、二人を押し通る気らしい。

「それはこっちの台詞なのー」

と、沙和が言ったとたん頭に血が上った男が二人に殴りかかるが二人はその攻撃をあっさりよけて羽織い締めにした。そして、どこから取り出したのか縄を取り出し、男はお縄になった。そして、男は

「やれやれ、君は一体何様のつもりでこんなことをしたんだい?まず、・・・・・」

元就の説教を店先で受けそこを歩く人々から笑われる屈辱を受けた。

 

 

 

「まだなのー?」

「おっちゃーん、もう夕方やで~」

「もうすぐだから待ってくれ」

二人の声は届かない、元就はあれから二時間は説教をしていた。警備隊からしては早く城に連れ帰り、牢に入れたいのだ。

「遅いと思ったら、元就さんまた・・・」

「二人も何故止めないんだ?」

一刀と凪もあまりに遅いのでやって来た。

「それがな、もう終わるもう終わる言うてな、ぜんっぜん終わる気配がないねん」

「だから、もうあきらめることにしたのー」

「・・・・・」

何も言葉が出てこない。

「隊長ここはひとつ、頼んます」

「いやいや、真桜、珍しく頭を下げて言葉を変えても無理というものが・・・」

「よろしくお願いしますなのーこのままじゃ夜になっちゃうのー」

沙和も隊長である一刀の言葉を聞いてくれない、凪を見るが目を逸らされた。哀れな隊長である。

「しょうがないな~、今度何か奢れよ」

ぱぁっと三人の表情を変え、うんうんと頷く、可愛いらしいが今はそれどころではない。

「元就さん、もう日が暮れますからもうこの辺で終わりにしてあげたらどうです?」

「えっ、もうそんな時間?じゃあこの辺にしとくか」

「じゃ、凪、こいつ城まで連行してくれ・・・ってどうした?」

三人がポカーンとしている。

「いえ、さすが隊長だなぁと思いまして」

「ほんとなのー沙和たちがなにいっても聞いてくれないのに、一瞬で元就さんの説得をするなんて凄過ぎなのー」

「ほんまや、こうなると頑固親父のようになるおっちゃんをあっさりと・・・」

元就はこの前から一刀の言うことには反応することが多くなっている。

「呼んだかい?」

「元就さんが頑固親父でどうしようもないって真桜ちゃんが言ってたのー」

「ちょっ!それ言うたらあかん!」

さらっと仲間に売られた真桜、そして、

「やれやれ、君はほんとに年長者を敬う心をだね・・・」

「うぅ~」

結局、真桜は城に帰り道、城に帰った後も夜遅くまで説教を受け続けた。その後真桜は元就を見かけると何もしてないのに避けるようになってしまった。

 

 

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