元就が華琳達に出会っている頃、陳留の城である一人の青年が懸命に働いていた。
「まったく、なんで、こうなったんだよ・・・」
否、一人愚痴をぶつぶつと呟いていた。
彼の名前は北郷一刀、元就がこの世界に来た少し前にこの世界に来た、平成の世の中で生きていた普通の学生である。ある日気がついたこの世界に来ていてそのまま華琳に仕えたのである。とはいえ、これといった能力も無い彼にあるのは未来の知識のみで今はその知識を活かせる警邏隊の隊長を勤めている。しかし、巷では『天の国より来た御遣い』ともてはやされている。とはいえ、本人にはそんな自覚など無いため、こうして時間ができた時は街を歩くか、城で稽古やたまにのんびりとしていた。
「しかし、実感がわかないな、本来男である曹操らが女性であって、こうも女尊男卑が確立しているなんて・・・」
彼の世界でも三国志の主要人物は男性であった。
彼が華琳達と会った時彼は今思えば相当な不敬をしてしまっている。もしかしたら他の人間であれば斬られても仕方がないかもしれない。しかし、それでも今こうして生きていられるのは華琳の度量の広さ故であろう。実際彼女は占いを信じてはいない。ただ彼が未来から来たという俄かに信じがたい話に嘘がないと判断し、この先、自分達がどうなるか、この大陸の行く末以外のことで彼が知っている知識を利用するために彼を配下に加えたのである。また、彼も彼なりに今の立場に責任感を感じ、拾ってくれた恩に答えようと日々精進をしている。
『それでも、華琳達には遠く及ばないか・・・ハァー
、ま、すぐに追いつくとは思ってはいないしとにかくやれることをやるか・・・』
そう思い立ち上がると鍛練用の刀を持って稽古をしようと外に出る。彼は決して強くはない、一般の兵士と互角か少し上ぐらいである。そのこともあり劣等感を感じているが、決して兵士や民たちに蔑まれてはいない。むしろ、好かれている方である。それは彼の優しく、懐の深い性格故であろう。
そして、素振りを始めてしばらくした後、
「北郷殿、曹操様が夏候惇様と夏候淵様をお連れしてお帰りになられました。それから、北郷殿にお会いさせたい方がいるとか」
「え?俺に??」
「ええ、もしかしたら、北郷殿の知っている方かもしれないと」
『??俺以外にもこの世界に飛ばされた人がいるのか
?俺の知っているかもしれない人っていうともしかしたら、学校の他の人かもしれないな・・・』
この予想は大きく裏切られることとなる誰が予想しよう、これから彼の会う人物が彼の時代では知る人ぞ知る謀神であり、その人物は
「やあ、君が『天の御遣い』と呼ばれている
北郷一刀君だね?私は毛利元就というんだ、
よろしくね」
温厚な人柄を持った人物であるということを・・・。
今更ですけど恋姫見たことあってもやったことない
戦国無双はめっちゃやってるけど・・・