幻想索想録   作:Telecaster

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ここら辺は自己解釈が多分に含まれているので、それでもいいという方は読んでいってください。


ep2 優しい神様と信仰の在り方

現在、諏訪子を肩車中である。何が起こったか解らないだろうがこれだけは言わせて欲しい。自分から進んで肩車をした訳ではない。いくら法律が無くとも見た目幼女に恋したりはしないし触りたいとも思はない。

「いや〜、やっぱり背が高いっていいね」

「そうか?意外と低い方がいい事多いと思うけど」

「それは私に対する当てつけ?」

「ご、ごめんなさい」

髪の毛を引っ張られた。これで何回目だろう。ハゲたらどうしてくれる。

「てかまだ着かないの?」

「そろそろだと思うけど…ほら見えてきた!」

遠くに木でできた柵のようなものが見える。なるほどあれが諏訪子の言ってた洩矢の国か…てかまだ意外と距離あるやん…

「ほら早く走って走って!」

「さ、最善をつくすよ」

走るのは構わないんだが、脚て首を締め付けないでくれ…苦しくはないが、その、感触が…

「…あ」

ふと、一つの疑問が頭を駆け抜けた。

 

この時代、下着と言う文化はあるのだろうか

 

まずい、こんな事を考えたらアレがアレしてしまうかもしれない。考えるな、感じろ。いやそれは余計に不味い。そうだ鉱石と生物の中間になって考えることをやめるんだ…

「夕霧、どうかした?」

「ナンデモナイヨ!」

「そ、そう敢えて聞かないでおくよ」

ああ、そうしてくれ…

 

「夕霧、ここで下ろして」

「?はいはい」

「国の主が肩車なんてされてるとこ見られたらいい笑いものだよね、でもたのしかったよ」

なる程、そう言う事か。

「お気に召したらなけっこうだよ」

諏訪子は振り向いて笑ってみせた。なんだろう、なんか妙な感じがする。

「そうだ、あなたのことは私の友人として迎え入れるから」

「うん、わかった」

逸る気持ちを顔に出さないようにして、俺は洩矢の国へ足を進めた。

 

 

 

 

さて、洩矢の国に来たわけだが…なんか想像と違うなぁ…

こう、和気あいあいとしているんじゃなくて、ビクビクしているような、そんな感じだ。

「そうだ夕霧、明日は大切な祭事があるから顔を出してもらうよ」

「出すのはいいけどさ、俺ってどこに泊まればいいんだ?」

「そりゃ、私の友人なんだから私の社にきまってるだろう?」

デスヨネー。予想はしていたけど本当にそうなるとは。

「なんだい?その顔は」

「なんでもない」

「ふぅん?そうかい」

 

そんな話をして歩いているとやっと目的地に着いた。

「うー、疲れた…」

「なんだいこのくらいで根を上げるなんて、それでも男なの?」

いったいこの身体のどこにこんな元気が…それとも俺が運動不足なだけか?身体はそんな感じじゃないのに。

「疲れたんだからしゃーないだろ、それより風呂に入りたい」

そう、今はとにかく風呂でゆっくり疲れを取りたかった。

 

 

 

 

俺は今、山の中を歩いている。なぜなら川に行くためだ。なぜならこの時代にはまだ風呂という文化はないという事。

「絶対寒いよな…でも頭ぐらいは洗いたいな…」

諏訪子には止められたが俺は現代っ子、汗をかいた後は風呂に入らないと嫌なのだ。

「うわ〜、流石に暗いな」

目の前には月の光を反射して流れる川があった。生憎すごい冷たい。

「ひとまず準備運動だなこりゃ」

早速素っ裸になる。うん寒い。主に股間が。

「では早速…つめてぇ…」

でも入らないよりましだよな…ましなはずだ…

「つ、月が綺麗だな…」

「珍しいね、こんな時間に人間なんて」

「べ、別にいいだろろ…」

「そろそろ上がったらどうだい?」

「ああ…てか誰だおめぇ!」

気がつかなかった…きっと、寒さのせいだ。

「私はここら辺に住んでる河童だよ、月が綺麗だからぼ〜っとおよいでたらあんたがいたって訳さ」

河童…って想像してたのと全然違うな…緑っぽい髪に緑っぽい服…おまけに少女だ。

「河童ねぇ…まあいいや。俺はもう出る…」

「お大事にね〜」

 

その日布団に入って俺は心に誓った。冬は川に入らん…

 

 

 

 

真っ白な所にいた。まるで死後のあの場所のようだ…ってことはおれまた死んだのか、川に入ってそのまま…ってそんなわけあるか、これは恐らく夢だな。

「どうですか?向こうの生活は」

この声は、あの転生先を案内してくれた人か。

「まあまあっすよ、てかなんですか?いったい」

「いやぁ、いろいろ考えた結果、あなたにこれを、と」

「これは…本ですか」

「ええ、この中にはあなたの助けになる事が書かれてますよ」

助けになる?新しい能力とかかな

「この本にはあなたの能力があるとある物語の中の魔術が載ってます」

「ガンド撃ちも魔術なんですよね、一応」

いまいち魔術って感覚はないが。

「そうですよ、実を言うと物理的にダメージを与えることのできるガンド撃ちは限られた人しか使うことの出来ないものだったりします」

すまんガンド撃ちよ、今までずっと小馬鹿にしていた。

「この本は様々な魔術が載っています。そしてそれは初級、中級、上級、そして例外と別れています」

例外…なんかヤバそうだ。

「そしてそれをなんと初級から順に覚えていけるのです」

「順に、ですか。一発で上級とか無理ですか?」

「無理です」

だよな。

「では話はこれくらいにして、そろそろ起きてあげてください」

「ちょ、まだ話したいことが…」

 

 

「ほらおきろー!」

寒い…なぜだ…俺は布団にはいっていたはず…

「今日は祭事があるって言ったでしょ!早くー!」

これは諏訪子のせいか…しゃーない起きるか。

「はいはい、今起きますよ…」

「全くだらしないんだから…ってその抱きかかえてるのは何?」

俺の腕の中には夢で渡された本があった。すげぇ

「あー昨日拾った」

「変な物が落ちてるんだね…ってそれよりはい、これ」

なんだこの着物は…

「それに着替えて、早く」

なる程、礼服みたいな物か。

「わかりましたよ」

「って、なぜ急に着替え始めるんだ!」

諏訪子は急ぎ足で出て行ってしまった。おれは恥ずかしくないんだけど、気を利かせてくれたのかな?

「ってかどう着るんだこれ…」

 

「お、なかなか様になってるね」

着物(?)と格闘する事数分、なんとか着ることができた。

「そうか?初めてだから心配だ…」

「大丈夫大丈夫、大したことはしないから」

そう言って諏訪子は社から出ていく。って俺も行かないと…

 

社の外には大勢の人がいた。そして俺達の近くに一人の男と女がいる。これは結婚式かな?

「皆の者、こちらが昨晩話した私の友人、夕霧だ。粗相のないようにな」

なんて仰々しい紹介の仕方だ。国の主としてこの位は普通なのかな。

 

「それではこれより、生贄の儀を始める」

は?生…贄?

諏訪子の一声で女が前に出された。そして男が剣をあてがう。

…まて、なんだこれ。こんな事を平気でやるなんて、いったいどうしたってんだ。

「ま、まってくれ!諏訪子、これはどういうつもりなんだ」

「つもりも何も、生贄だよ。命を持ってして信仰を示してもらうんだ」

なんだよそれ、絶対変だろ。

「なあ、冗談ならやめてくれよ」

「冗談なわけ無いだろ」

いつの間にか諏訪子と向き合う形に立っていた。

「じゃあ俺からの頼みだ、やめてくれ…」

「それはできない相談だ。いくら夕霧の頼みでも」

「そうか…じゃあ…」

じゃあ何ができる?昨日手も足も出なかった俺に。

「邪魔してやる」

「邪魔…やめさせる、じゃなのかい?」

諏訪子の話をして無視して男から剣を奪い取り諏訪子に突きつけた。案の定周囲はざわついた。

「…残念だよ、夕霧」

「それはこっちのセリフだよ」

やばい、今になって変な汗が…

「ここまで侮辱されたら仕方ないね…貴方をここで殺す」

…なっちまったものは仕方ない、最善を尽くそうか…




次回は本格的な戦闘ですが、何分主人公は弱いですのでまあそう長くはならない筈です。

ちなみに感想や質問があればどんどん聞いてください。
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