神様は食料DEATH   作:グレーガンス

6 / 8
 前回サクヤさん回と言ったな、すまん。ありゃ嘘だった。
まぁでも、女キャラは出るから勘弁ということで。

 あと更新の遅れについてですが、申し訳ありませんがこの作品は書き溜めしてないのです。
予定が入ると途端に更新ペースが落ちます。
ぶっちゃけ最初の3日で五話というのが頭おかしいんです。
作者にもリアルの生活があるのでまた勘弁してください。

 長々失敬。では本編どうぞ


神機の扱いはぞんざい

 初陣終了後、隊長に昼ごはんを奢ってもらった。

普段食べてるご飯より量が多めで味も良かった。どうやら配給が元に戻ってきたらしく質が当初食べていたものよりも上がっている。いい傾向だ。この調子で美味しいものが増えたら生活にハリが出るというものである。

 

さらに昼ごはんを食べているときに橘サクヤという人ともご飯を一緒した。

俺と同じく第一部隊所属らしく俺の先輩ゴッドイーターだ。銃型神機でスナイパーを使っているらしい。極めて露出の多い人で、ツバキ教官を超える肌面積の持ち主だった。背中を全て出すトップスに下はホットパンツにパレオを斜めに巻いた服装で、美脚を惜しげもなく晒していた。

また、言動と仕草から隊長の恋人っぽかった。

 

 

 

そして俺は今またエントランスへと来ていた。俺に都合のいいミッションが無いか探しに来たのだ。

初陣が終わったばかりでなにを……と思うかもしれないが、地獄の極東支部には新人を遊ばせている余裕があるか微妙なところだと考えている。実際、外部居住区に住んでいるときは少し思うこともあったからな。

 

受付でエントランスのヒバリさんにミッション探しの旨を伝えると呆れた顔をされた。

 

 「クウさんは初ミッションから帰ってきたばかりですよね? 無理はいけませんよ。今日はもう自室でゆっくりなさるなりした方がいいかと思いますが……」

 「俺でも出来そうなものがなかったらそうするよ。さっきのミッションは呆気なかったから全然疲れてないし、だからちょうどいいミッション探してもらえないかな?」

 

 実際俺はメディカルチェック以降大して疲れたことが無い。ツバキ教官にどこまで動けば疲れるのかテストされた日ぐらいだ。あの時は止まらずにアクロバットな動きをし続けたり、重りを付けたまま全力疾走にステップ踏まされたりとなかなかハードな訓練で初めて疲労でへたり込んだのを覚えている。

 

そういったことや初陣の様子はオペレーターのヒバリさんにも伝わっているようで新人の無茶無謀と断じきれず駄目とすぐに言えないのだろう。

ヒバリさんには悪いが、俺はなるべく経験を積んでおきたいので少々の無理は通させてもらおう。

 

 「……しかたありませんね。本当に無理のないものだけですよ?」

 

少し考え込んでからOKを出してくれたヒバリさんにありがとうと言ってミッションを探すヒバリさんを待ちながら今日の初陣について少し思索する。

 

 俺の動きについては問題なかった。少々強引なところはあったが俺の場合化物身体能力を前提とした戦い方で問題無いからだ。あえて言うなら最初にブラストを撃ってなるべく吹き飛ばし数を減らすという戦法もとれたが、砂煙で視界が悪くなりそうだからやらなかった。

 

――いや、きっとそれは違う。俺はおそらく、捕食がしたかった。

初陣の焦燥や緊張は不思議なほど感じなかったし、自身の命の危険、そんなもの(・・・・・)より俺の体は奴等の殲滅と捕食を考えていたような気がする。

自分を大事にしないつもりなんて無い。けれど、それでも俺は捕食を優先して行おうとしただろう。

 

……これでは、これではまるで……俺が――――「えっ! シユウが西側方面に接近中!? 直近にいるのは――カノンさん。しかも小型アラガミ複数と既に交戦中。応援も今は人が出払っているし――――「ヒバリさん。俺が行きます」

 

考え事等吹き飛んだ。聞く限り中型種の登場みたいだが、誰かの危機を救う手段があって動かないなんてありえない――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 「カノンさん、戦闘区域に想定外のアラガミが接近中、中型種です。相手はシユウと思われます応援を送っていますのでそれまで持ちこたえてください!」

 

 無線から飛び出たヒバリさんの声は切羽詰まっているように聞こえました。

外部居住区はアラガミに複数の方向から襲撃を掛けられています。この西側方面と真逆の東側方面そして北側方面の三方向もです。最初はここにブレンダンさんもいたのだけれど北側方面で追加の襲撃があって、そちらの応援に行ってしまいました。

残ったのは小型だけですし、数もそれほど多く無かったので私一人でも何とかなるはずだったのですが――いえ今はそんなことを考えても仕方ないわぁ、とりあえず目の前の獲物を穴だらけにしなくちゃね!

 

私に喰らいつこうとするザイゴートをブラストの銃口を向けて吹き飛ばす。

ザイゴートは断末魔を上げることもなくバラバラになってしまった。

 

 「……あなたの悲鳴が聞けなくて残念だわぁ」

 

とはいえ言ってもいられない、シユウがこちらに向かっているのよ。普段なら新しい獲物に悦ぶところだけど流石に私一人では分が悪いわ。

考えながらもオウガテイルを消し飛ばす。残りはオウガテイル三体にザイゴート二体これなら何とかなるかしら。

神機を構えなおす、と

 

 「シユウ戦闘区域到着まで残り三十秒を切りましたっ早い! カノンさん応援も全速力で向かっていますっなんとか時間を稼いでください!!」

 「……余裕はないみたいですね」

 

Oアンプルを口に放り込みながら呟きました。

でも気にしていられないのも事実です。とにかく目の前の敵から――パズルのピースみたいにしてやらなくちゃね。

 

 「ほら、吹き飛びなァ!」

 

撃つ球は一体のザイゴートを微塵に砕いて、放射弾はオウガテイル二体は表面から削れていった。

このままいけば――そう思った束の間、残ったザイゴートがふわふわと外部居住区へと飛んで行こうとする。

外部居住区には民間人が……

 

 「後ろには通しませんっ!」

 

私はザイゴートを撃ち落とそうとして後ろを向く。

狙いをつけて引き金を引こうとした瞬間に突然の衝撃が背中を打ち据えて私はボールのように転がってしまいました。

地面を転がったせいなのか口の中から土の味と砂のジャリジャリとした感触がしますが気にしないよう努めて顔を上げるとオウガテイルが突進したんだろう事がわかりました。

そしてその後ろには青く私の三倍は高い身長のアラガミのシユウが掌から大きな火炎弾を撃ち出すのが見えました。

 

 そんな、このままじゃ私……死んじゃうかも――火炎弾が迫る。私は死なないことを祈って身体を丸めて……………………はれ? 熱く無い?

 

 「――間に、合った。助けに来ましたカノンさん」

 

顔をあげた私の前には、大きな盾で私をかばう輝くクウさんがいました。

 

 

 

 

 全速力。足が地面を踏み砕く程の力強さで大地を駆ける。

人外のトップスピードは百メートルを僅か二秒フラットで駆け抜ける。

そんな速度で現地に足を進める俺はあっという間に外壁を視界に収めた。すると外壁の上からザイゴートがふわふわと侵入してくるのが見えた。

 

――ちょうどいい、餌になれ。

 

そう頭に浮かんだ瞬間俺は地を蹴った。

哀れザイゴートは壁を越えた瞬間、下の死角から身体の九割を喰い尽されて死んでしまいましたとさ。俺は可哀想とは思わんがね。

 

喰ったザイゴートで俺はバーストモードに変わる。それによって身体能力は更なる向上を見せ、ゴッドイーター特有の空中ジャンプを可能とする。

空を蹴って壁を越える。

そこには倒れているカノンさんに火炎弾が襲いかかるところだった。

俺は急いで壁を蹴り、カノンさんをかばう形で盾を展開しようとするが、間に合うかがかなり微妙なところだった。

間に合え、間に合え――――

 

ギリギリのタイミングを制したのは俺だった。カノンさんの前に立って火炎弾を受けとめる。

良かった、守れた。

 

 「――間に、あった。助けに来ましたカノンさん」

 

 神機をバスターに戻しながら敵を睨む。敵はオウガテイルとシユウが一体ずつ。あとはこちら陣営の戦力確認からかな。

 

 「カノンさん、まだやれますか?」

 「……」

 「カノンさん? 聞こえてますか?カノンさんっ!」

 「あっ、は、はいっ。大丈夫です。まだやれますっ!」

 

 敵から目を離すわけにはいかないから後ろは向けないが、立ち上がる物音がしたから大丈夫だろう。

 

 「じゃあカノンさんはオウガテイルを仕留めてください、その間は俺がシユウの足止めをします終わったら援護お願いします。行きますよっ!」

 「えっ、そんな、でも。ああっ待って下さい――」

 

俺はカノンさんの返事を待たずに駆けだした。

突進する俺に唸り声をあげるオウガテイルだが、お前はカノンさんに相手してもらってろ。

 

 俺の相手はシユウ(コイツ)だ。

 

オウガテイルをシカトして横を通り過ぎると、目の前ではシユウが拳法家のような構えをとって俺を待ち構えていた。

相手は徒手空拳が得意なのかもしれないが、足止めの役割としては接近戦を仕掛けるしかない。

俺は真正面からシユウに突っ込んだ。シユウが右腕を振りかぶり俺を薙ぎ払いにかかる、俺は薙ぎ払いが俺に命中する前にさらに加速して、奴の足を切りつけながら後ろに駆け抜けた。

 

 「ちっ、硬い」

 

思わず口に出てしまったがシユウの下半身はずいぶん硬いようで切りつけてもまともに刃筋が通らなかった。

シユウに振り返ると奴もこちらに振り返る途中だった。思わず神機を振りその羽根のような腕を切りつける。

どうやら足よりは柔らかかったようで傷を付けることは出来た。しかし浅い傷だ、腕をぶった切るには程遠かった。しかもあっという間に再生されて元通りだ。

柔らかいと言ってもオウガテイルと比べたらかなりの違いだな、豆腐とバター程も違う。

 

 つまりどういう事かというと――――もっと力を込めればぶった切れるという事だ。

 

俺は神器を持つ手に力を込める。より強く柄を握り、より速く腕を振る。

必要なのはたったそれだけ。

 

相手の攻撃? そんなものを飛ばさせる余地なんて与えねぇよ。

 

奴は分かっていないのだろう。先ほどまでの斬撃が加減されたものだったなんて、だからそんな簡単に俺に向かって拳を差し出せるんだ。

 

目の前に迫る拳を手首で切断してやった。

痛みで引っ込める間も与えてやらない。そのまま奴の右腕をぶつ切りにしてやる。

鮮血が吹き出る。

それすら躱して痛みに蹲ってしまったシユウの左腕も根本から切り取ってやった、今度はうつ伏せに倒れ込んできやがった。

 

あーあーみっともねぇ、両腕を失っても再生するんだからとりあえず逃げでもすればいいのに地面に五体投地しちまって。

 

いや、三体投地かな? どっちでもいいか。

 

奴の頭を捕食してやる。これでシユウは死にはしていないが活動停止状態になった。コアを摘出すれば死に絶えるだろう。

 

 まだ神機が旨そうにグチャグチャと頭を咀嚼していた。

神機も味を気にしたりするんだろうか、戦う相手もいないからかやけに時間をかけて食べている。

オウガテイルやザイゴートは一瞬で飲み込んだくせにな。

 

お、ようやく飲み込んだ。じゃああとは素材回収だな。神機をシユウに向けて構え、コアの回収を行った。

 

 そこで気付く、神機の柄にうっすらと俺の手形が出来てしまっていることに。

俺の握力は金属を素手で毟り取れてしまう。使った神機はおそらく大きく傷ついてしまっただろう。

整備をしてくれているリッカさんに見せるのが恐ろしいな。また怒られそうだ。

 

そんな考えを振り払いながら顔を上げると、オウガテイルを片付けたカノンさんがこちらをトロけた表情で見つめていた。

 

 

 

…………いやまて、なぜそんな表情なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 クウ君の性格が安定してないって?
彼は交戦時凶暴化してます(暴露)
口調が雑になるのは仕様です。
あとぞんざいなのはタイトルの方です(震え声)

 ちゃん様にフラグが立ってしまいましたね。クウの明日はどっちだ!
待て次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。