東方白古竜   作:4256巻き

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理想を込めて少しはしゃいだ


14話 四本ビーム

「気をつけてねー!」

 

洞窟の出口で少年とクリスタルゴーレムが手を振り

結晶トカゲと月光蝶は常時の三割増しで光り輝いている

 

「うむ、そちらも怪我をしないように」

 

シースは人差し指を動かすと黄色の粒子が降り注ぎ

白く大きな体は消え、洞窟の外へと姿ないまま飛び去った

 

 

 

よう、初めて受けるリアル防衛依頼に

結構ドキドキしてるいるシースだ

 

これから永淋との約束通り防衛に行くのだが

一応少年と作り出した三体にも防衛の事を話しておいた

 

怪我する可能性が充分にある場所に行く訳だし

心配するんじゃと思ったが意外にも大した反応はなかった

 

理由はシースならたぶん大丈夫!、と言ったからだ

その後ろで月光蝶に結晶トカゲとクリスタルゴーレム三体が

うんうんと頷くような動作をしていたのが見えた

 

うん、まぁクリスタルゴーレムで蹴散らせるくらいだし

シースなら大丈夫だろうとは思うけどね・・・・うん

 

正直言ってちょっと心配だ、シースの知識と経験や

クリスタルゴーレムから見てたとは言え初戦闘だし・・・・

 

まぁ頑張ろう、受けた依頼の防衛は成功させたいし

その為の方法も色々と考えて用意したのだから

 

さてそろそろ都市が見えて・・・・うわーお

 

シースが都市の見える位置まで飛んでいると

都市周辺には予定よりも早く妖怪の大群が埋め尽くし

その全てが都市全体を覆う結界に進入と攻撃を阻まれている

 

そして結界に攻撃する妖怪を白髪混じりの黒髪の中年が

剣を片手に駆け回り、怪我をした様子もなく切り殺し続けている

その人物はいつか見た少年の驚かしに動じず

都市の門番をしていた一人の中年であった

 

門番すげぇ・・・・もうあいつ一人でいいんじゃとも思うが

この妖怪の大群から守るとなるとやっぱり手が足りないようだな

中年から離れたところで他にも結界に攻撃してる妖怪がいるし

 

そんじゃあ防衛に参加しますか

けど攻撃前に敵と思われないようなにしに来たのかを

言って戦闘に入ろう、ここで都市の防衛をしてるのなら

永淋から話しは聞いているだろうしな

 

まず指の一つを使い色々と応用した音送りの発動と

同時に言葉を出してここら一帯に声を送る

 

「約束を果たそう」

 

突然何者かの声がどこからともなくはっきりと響き渡る

 

それに妖怪達の動きが幾分か止まって周りの様子を伺い

中年は駆け回りながらも姿の見えない筈のシースに目を向けた

 

・・・・音の出所が分からないようここら一帯に送ったのに

なんで目がこっち向いてるんだ中年、まぁいいやブレス攻撃に移ろう

 

なにもない空中に突如大きな白く輝く光りの塊が現れ

1秒程度の時が過ぎると塊は光りの線となり妖怪達に着弾した

 

光線に触れた者はその威力に体をズタズタに削られ、または消され

着弾点を中心に広範囲へ突き出る無数の結晶が妖怪を切り付け

数秒後に結晶は砕けて消えた

 

切り付けられた妖怪の中には結晶に込められた呪死の呪いに耐え切れず

体全ての各所から暗い灰色の枯れ木、または枯れ葉の様な棘が生えて

埋め尽くすとそれぞれ苦しみ悶える体勢のまま動かなくなる

 

たった一つの光線とその余波にまだ数があるとは言え

そこそこ数を簡単に殺し、呪いによる惨たらしい死に様は

妖怪達に小さくない恐怖を与えた

 

そんな妖怪達が先程まで光りのあった場所に目を向けると

古き伝承にて、竜と語られるものが姿を現し空に佇んでいた

 

それは薄っすらと光りを纏い、薄い青と紫の色を持った複数の翼

巨大な体でありながら強さ、荒々しさとは真逆の白く細い体

下半身に両足はなく本来足があるであろう位置に

二つの尻尾と同じものが生えている

 

この白い竜シースに警戒を表し様子を見る妖怪もいるが

一部の妖怪達はシースの外見に侮り襲い掛かろうと迫る

 

シースは迫り来る妖怪にゆっくりとした動作で片手を向け

四本の指先に光りが灯り、それは光線となって妖怪達の眼前に放たれた

 

地面に当たった四本の光線は地面から次々と突き出る結晶に変わり

剣先の様な鋭さを持つ四つの結晶の線が妖怪達の体を削り殺して行く

 

術としての発動ができる魔術、白竜の息は呪いの効果がない分

結晶の威力が高く、シースが使う事によって更に本来の威力よりも高まり

それは既に必殺の域へと達していた

 

やっぱりシースが使うと元から高い威力が更に上がったか

ぶっつけ本番とは言え洞窟内でやらなくて本当によかった・・・・

 

しかし指全部がそれぞれ魔術を使えるから四本同時に発動できるか

白竜の息の威力を調べるついでに試してみたが・・・・・・

成功して四本指ビームが撃てる凄まじいものになるとは思わなかった

 

・・・・さて、敵をもっと残滅できる手段が増えた事だし

この大群を早くどうにかして依頼を成功させよう

 

流石にこんなにも大量の妖怪達に囲まれてたら

都市の住民達はかなりのストレスが溜まるだろうし




呪死って中々残酷で恐ろしいものだと思う
そしてシースのブレスと白竜の息はやはりかっこいい
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