東方白古竜   作:4256巻き

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やっと1話分の話しが書けたので投稿
毎回毎回投稿がやたらと遅くて申し訳ない

そしてそんな奴が書いた話しでよければどうぞ


20話 危険な忘れ物

よう、細い体に目は閉じたままで

足がないのが特徴の白竜シ-スだ

 

中年や少年に結晶トカゲ、クリスタルゴーレム、月光蝶が眠ったあと

俺は寝ても寝なくてもいい白竜ボディを利用して警戒し続けている

 

なぜ警戒してるかって?それは防衛時に蹴散らした妖怪達が

ここへと報復しに来ないか心配になっているからだ

 

あれだけ暴れ尽くして更に狙ってた都市の人間達を逃がされたら

そりゃもう完全に敵対してるだろうし恨み辛み憎しみを込めて

あの都市と同様に攻めてくる可能性がある

 

なにより騙して悪いがをされたあとだから

警戒しとかないと安心しづらい、というか怖い

 

 

~11時間後~

 

 

「・・・・」

 

まるで岩の様に一切の身動ぎなく佇んでいたシースは

洞窟内に生じた変化を感じ、その大きな顔を上に向けた

 

それは純粋な光りだった

 

山の頭頂部から洞窟内部を一直線に繋ぐほど大きく

目には映らない透明な結晶が太陽の光りを通し

洞窟内を明るく、暖かく照らしていた

 

 

 

おはよう、朝になるまで警戒してたけど

なにもないし誰も来ないしで後悔してるシースだ

 

よくよく思い出してみれば目的である都市の人間が居たから

同じ妖怪がどれだけ死のうとも構わず襲い掛かってたが

その人間達がいなくなるとすぐさま俺と中年から逃げたし・・・・

 

たぶん、碌な報酬も出ないのにアンナモノと戦えるか!

とかそんな感じでここに来ないんじゃなかろうか?

 

じゃなきゃ地上に残った都市の人間で神族っぽい中年を

まだまだ妖怪が襲っていた事だろうしなぁ・・・・んん?

 

そう考えながら中年が眠る場所にシースが顔を向けるが

中年の姿はなく、足元でなにか自分に触れてくる感触があった

 

なにが触れているんだろうとシース顔を向けてみると

 

「おはよう白竜殿、晴々とした良い朝だな」

 

いつの間にかシースの足の様な部位にぽんと手を当てて

陽気に声を掛ける中年が居た

 

「・・・・・・うむ、おはよう」

 

「よしよし、ちゃんと目が覚めているな

某はいまからちょっと朝の散歩に出かけてくるが

あまり気にはしないでくれ、ではな!」

 

陽気な調子のままシースに言葉を伝えきると

中年はかなりの速度で洞窟の外へと駆けて行った

 

「・・・・うむ」

 

なんかいきなり現れて突然外に走って行ったな・・・・

長い門番生活に色々と抑圧でもされていたのだろうか?

 

とりあえずもう朝だし少年達を起こそう

少年以外は体の構造的に寝てるか分からんが

 

 

~20分後~

 

 

「ねぇソウルの矢とソウルの太矢ってどう違うの?」

 

「まず単発としての威力が違い、威力向上に成功はしたが

発動に掛かる時間、発動時の魔力の消費が多くなり――」

 

少年が一抱えほどにもなる大きな本を読み

そこに気になる項目があればシースに問い掛け

返される言葉の内容を記憶していた

 

よしよし、シースの知識が多い分その応用で教えやすいし

少年はやる気と興味も多いにあってよく覚えてくれたりで

かなり順調に基礎知識が埋まってきているな

 

まぁ肝心の俺は少年にシース魔術知識なんかを

分かり易く解釈して伝えたり偶に褒めてるだけなんだけども

 

そしてさっき気づいたことなんだが・・・・

 

シースが少年に向けていた顔を少し上げて

離れた場所を見てみると――

 

 

もぞもぞ土に潜っては這い上がり、また潜ることで次々と

土を耕す結晶トカゲ、そして耕された場所へと荷馬車を引いて

乗せていた植物や木の苗を植えるとまた耕された場所へと

荷馬車を引いて歩くクリスタルゴーレム

 

この二体が少年からやや離れた場所で

洞窟内の緑化作業を自主的に行っていた

 

 

なんかもう自我どころか知性や理性も

完成しちゃってるんじゃなかろうか・・・・

 

自分の力でなにができるかできないかを理解してるような

役割分担で凄い効率良く耕しては植えたりとか

勉強中の少年を気遣ってか態々離れた場所に行ってから

作業始めたしなぁ・・・・これはもう心とかもあるだろうな

・・・・ん?

 

このシースの思いに反応したのかクリスタルゴーレムは

上半身を右へ左へと小刻みに振って否と意思表示した

 

なんだ心ないのか・・・・・・いやまて

こんな小技できるとか絶対お前心あるだろ

 

~10分後~

 

「おーい白竜殿ー」

 

突然洞窟の外に向かって駆けていった中年は

ゆったりと歩いて帰ってきた

 

「帰ってきたか、お帰り」

 

「あ、おかえりー」

 

「おお・・・・お帰りとまで言ってくれるか、ただいま」

 

うんうん、いってらっしゃいとただいまがあると

自分の住む場所だって感じがしていいな

 

「で、帰って早々でなんだが白竜殿だけちょっと来てくれ

あれほどでかい危険物となると俺だけでは片付けられん」

 

でかい危険物?・・・・・・・・あ

 

―――――

 

―――

 

シースは中年を手に乗せて目的の場所へと飛んでいた

 

「いや申し訳ない、恩どころか仇を売るような事までした

こちら側の尻拭いなど手伝わせてしまって」

 

「気にする事はない、誰かが止めるべき事柄を

我が身が止める事となった・・・・ただそれだけだ」

 

「・・・・ありがとう、白竜殿には一生頭が上がらんよ」

 

中年はやんわりと穏やかな笑みを浮かべて

深々とシースに礼をした

 

いや、本当に申し訳ない、のんきに妖怪の事考えてて

本当に申し訳ない・・・・

 

シースがそこそこの罪悪感を抱いて飛び続けていると

塔の様な建造物が見え始め、段々と木々に隠れていた

全体像がシースと中年の視界に映った

 

それは不自然かつ不規則に距離を空けた数本の巨大な塔と

塔の下周辺を大きく囲う美しくも重厚な結晶の壁で守られた

人のいない無人の都市

 

都市周辺の地面が隠れるほどに埋め尽くされた膨大な妖怪の死骸に

苦しみ悶えるような体勢のまま、枯れ葉の様な暗い灰色の棘に埋もれた

人、獣、鳥、虫などの元妖怪らしき形の残骸で満ちた周辺一帯

 

そして妖怪の死骸、残骸で埋め尽くされた地面に突き刺さった

巨大な結晶に覆われた鉄の柱、核ミサイルの結晶漬けが

距離を置いて三本もそこにはあった




ちなみにとくに描写なかった月光蝶はそこらへんを
ふわふわ飛んだりしていた

しかし投稿した話しの数が20話までいくと感慨深いものだなーと思うが
幻想郷までは遠いなーとも思った、一応考えてはいるけども
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