シースってブレス使うより魔術使った方が強いんではと思う
けどあのブレスとか好きだ
よう、古竜(オールド)シースだ
人里03を襲撃する・・・・・つきあわないか?
まぁそんな事しないし付き合わせられる奴も居ないんだけども、一人だし
で、この前見た妖怪の少年が人里の門番達を驚かした後なんだが
そのまま楽しそうな様子で風を起こしながらその場から去っていった
早い話しが門番達をビックリさせて楽しそうに風を出して帰った
この内容は一見して見るとただ門番達を驚かす悪戯しただけと思うだろう
しかしその少年は妖怪だと考えるとこの行動にまた違った意味が出て来る
まず妖怪はなにかと考えた末の推測だが
妖怪は自分に向けられる恐れ、畏怖、認識によって存在できたり
生まれたり長生きできたり腹が膨れたりすると思われる
あくまで現代で聞いた伝承と自分の予想を合わせた推測だけど
つまり生きる為の行動、または食事だったのだろう
人をビックリさせるのが普通に楽しいから、と言うのが一番ありそうだが
とまぁこれがしばらく自分の頭で考え予想した妖怪の生態みたいなのと
あの少年の行動理由の一つでは?と考えたものだな
で、ここまで考えて推測した訳だが
はっきり言ってこの考え、
特に意味もないし必要な訳でも利益にもならないし自慢するものでもない
なぜだ?と思う事がある程度スッキリするだけだ
じゃあなんで考えたかと言えば
えっなんで?と思い気になったのと暇でやる事もないし
そんな重要じゃないけどちょっと真面目に考えてみた
そんな感じの暇つぶしだ
たまにどうでもいい事を真剣に考えてみるのも面白いもんだ
それのお陰で実質的な損も得もないけど暇がつぶせて
ある意味無駄な考えを繰り返す内に頭が柔らかくも冴えて来る
悪くないな・・・・こんなかんじでなにもせずこうしてるのもいいなぁ
・・・・・とても穏やかだー
あ、あの魔術とか使えば結構簡単に――――
そんでしばらくボ~っとした後にあの妖怪の少年がこの洞窟に来た
着ている服が少し裂けて穴の開いている所もあり
落ち込んだ様子で罅割れた結晶の首飾りを手にもって
え、なにごと?
「あの、」
とりあえずこの少年がしょんぼりしてるので
優しく落ち着いた感じで返事しよう
「・・・・・なにかな」
ゆっくりと顔を少年に向けて返事をする
うん、これなら怖くもないな、多分
「せっかくもらったのに・・・・こんなすぐ、壊れてっ・・・・・」
じわ
少年の目の端に涙が溜まり、悲しさからか体が震え始める
なな泣き出しそうになってるどうしよう
とにかく話しを聞こう
「それはなぜ、壊れてしまった?」
「他の妖怪に襲われて・・・・・
いつもは逃げられるけど枝が体に引っ掛かったあと、避けられなくて」
なるほど
それでぼろぼろになってしまったと・・・・・大体わかった
この少年の状態と首飾りを見るとちゃんと効力は効いた上に
あらかじめ仕込んでいた魔法は無事、発動して少年を助けたようだ
少年の服はぼろぼろで血も滲み
首飾りは壊れている
だが少年の体に傷が一つも無い、首飾りのお陰でもあるんだが
まぁそれの説明は別の時に置いといてー
問題は壊れてしまった首飾りをどうするかだ
まずこの少年に渡した首飾りは結晶で出来ている
だから物理的に鉄の様に熱して叩いたりソウルによる修理も出来ない
なら新しく同じ首飾りを渡せばいい、と思うがそれも多分駄目だ
他の妖怪から襲われたのを考えると
この少年はこういった贈り物を貰ったのは初めてなのかもしれない
嫌いじゃない知っている誰かから貰う贈り物は嬉しい、タダだし
壊れた首飾りを両手で持っている姿を見るに
新しく同じ物を渡しても多分だが壊れた首飾りを選ぶ・・・・と、思う
物にもよるけど大事な物は壊れてもいては捨てられなかったりするし
俺にも覚えがある
それに今にも泣きそうな少年になにもせず泣かせたくないしなぁ
おし、自分なりに頑張ってみよう
「少年よ」
「・・・・」
シースから声を掛けられ俯いていた少年はシースに顔を向ける
「その首飾りを、我が身に預けてはくれないか」
元はシースの体だし言葉的に自分を我って言うのも偉そうだから
我が身(わがみ)と言う事にした
でもって少年は首飾りを預けてくれるだろうか
てかなんとか出来そうだから預けさせてください
「・・・・・・」
ス・・・
壊れた首飾りをシースに差し出す
「なおして、くれるの?」
少年は瞳に溜まった涙をほろりと流し、シースを見つめる
あらかわいい
けど泣かれるとなんかこっちが申し訳ない気分になるな
とりあえずこれ以上涙を流さない流れに・・・・・え~っと・・・・
あ、そうだ修理箱
服とがぼろぼろのまま話すのもなんだし服を直すか
たしかシースのソウル内でなにかないか探した時に
修理箱もあったんだよね、それじゃ早速ソウル内から取り出して・・・・
シースの手からソウルの白い光が立ち上り
白い光が消え、シースの手には横長の大きな箱が握られていた
少年は突然シースに手から出た光に驚いた後
光っていた手にはいつの間にか大きな箱が現れた事に
少年はなにがなんだかわからず呆然とした
シースはそんな様子はお構い無しにソウルから取り出した
修理箱を少年の真横に置き閉じていた箱を開く
ゴトン
パカ
「え・・・・・・は、こ?」
この一連のシースの行動にも驚いたが
東洋の妖怪である少年はこの縦開きの修理箱が不思議な物に見えた
このとても古い日本には船は小船を作る程度の造船技術
国のくの字もない点在する村や集落にて暮らす者達
故に海外との流通もない日本には縦横に蓋の付いたまま開く箱はなく
押して引いてで開く桐箱とは違う
ふすまの様な横長の溝に板を差込みを右に左に動かす物とも違う
こんな物があったのか!と言うべき様な驚き
俗に言うカルチャーショック?を受け
とても興味深そうに修理箱の繋ぎ目を見ていた
おー箱をじっと見てるな
そりゃ光の中から出て来たら、え?ってなりもするしな
だがしかし驚くのはこれからだ
スゥ
シースは修理箱に手を向けソウルを
蓋の開いた空の修理箱の中に注ぎ込んだ
するとシースが修理箱に注いだソウルが箱の中から少年に集まり
そこそこの量(500程度)のソウルが少年の頭を除き体を薄く覆い尽くす
「え・・・えぇ!?な、なにこれぇぇぇ!?」
バタバタと手足を振ったり自分の体を手で触れるも手応えもなく
ソウルは少年の体を覆い、漂い続ける
まぁなにこれって思うよね
いったいなんなのかわからないのが体全体を覆い尽くしたら
触れる事のできないソウルに諦めたのか
少年は動くのをやめ
「風ぇ!!」
そう言うとほぼ無風の洞窟の中である筈でありながら
少年の周りに強い渦の様な風が起きた
少年凄げぇ・・・・風を起こす程度の能力って聞いてたけど
結構強い風起こせるんだなぁ・・・・・ソウルはどうなってんだろ
強い風が起きてもソウルは風の影響を受けず悠然と漂っていた
おお・・・・ソウル凄げぇ
「・・・・・・とれない」
ヒュゥゥゥゥ・・ゥゥゥ・・・・・ゥゥ・・・・
少年の起こす風がゆっくりと弱まっていく
「うぅぅ、あうぅう」
少年は取ろうとしてもどうしようもないソウルに対する
不安が高まり泣きそうになっている
ハッ!?、能力すげーって見てて説明するの忘れてた
説明しければ
「少年よ、少し落ち着いて聞いて欲しい」
妖怪の少年はシースに話し掛けられ少し落ち着いた
「でも・・・・これが」
震えた手で纏わり付くソウルに指を向ける
「ふむ、その白いものよりも自分の服を見てはくれないか?」
「服?」
少年は服を見ると徐々に薄れて行くソウルと
服がぼろぼろに痛む前の状態に戻っているのが見えた
「なおってる・・・・・」
「先程の白いものは少年の服を直す為なものだったが・・・・・・
説明せずに怖がらせてしまってすまないな」
巨大な体でお辞儀するシース
「いや、その、ちょっと怖かっただけだから、謝らなくても・・・・」
少年は白いものは服を直す為のものと言う説明と
頭を下げて謝られおろおろしだした
ああ・・・・こんな子を見てたらなんか穏やか気分になる
灰の湖に居る石の古竜以来だな
この世界はダークソウルの様な不死の殺し合う毎日よりは
シューティング風景しか知らないが、ある程度は穏やかなのだろう
確か妖怪が人を食うとか巫女が妖怪を片っ端から張り倒すとか・・・・
あれ?この世界ダークソウル程じゃないけどそこそこ物騒じゃね?
だったらせっかく出来た死なせたくない話し相手だし
身を守る首飾りをどうにかしよう
「少年よ、首飾りを渡して欲しい」
そう言うとおろおろとしていた少年はシースに
首飾りを再び差し出す
「その箱でなおせるの?」
「・・・・・残念ながらこの箱では直せない」
「・・・・そっか」
少し沈んだ気分で首飾りを見る
「だが別の方法ならば直せる」
「なおせるの!?」
「うむ」
シースは少年の手から壊れた首飾りを手に取り言葉を掛ける
「明日またここへ来るといい、その時にわかる」
「うん、また来る」
シースの言葉に頷き少年は落ち着いた様子で洞窟の外へ歩いて行く
・・・・・・・・結果的に追い払う感じになってしまった
服は直したけど
別にここに居ても良いんだけど石や岩でゴツゴツしてる上に
時間の掛かる作業をただ長々と見せるのもなーと思うし
作業風景なんで退屈で見世物にもならない・・・・ってこの体だと逆にシュールだな
さて首飾りを明日までに責任もってどうにかするか
道具と材料があればどうとでもなる事だし
がんばって作り直そう、この首飾りを使って
色んな誓約の中で誓約主と戦う事ができるニトとグウィンドリンの誓約
その誓約の中にシースとの誓約があればなーといつも思う