何!? 俺の知っている遊戯王の世界ではないのか!?   作:やーなん

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最近の環境に疲れた。
じゃあなんか小説でも書いてみよう。
でもいろんな召喚方法書きたい、でもそれができるACK-V世界が完結する前に書くのは無謀。
じゃあオリジナル世界作ればいいじゃん!!
どうせなら、現実のカードなんて存在しないフルオリカで書こう(錯乱)
あの作品とかのキャラがカード化したら面白いだろうなぁ(現実逃避)

てな感じで、当作品は遊戯王の二次創作ですが、主にそれ以外の作品からカードをパロディして出て来ます。
そんな感じの人を選ぶ作品となっておりますので、それが理解できた方のみどうぞ。







それでは、どうぞ。





第一話 戦争必至!? ありえてはいけないデュエル

 俺こと、須田遊助には前世としての記憶がある。

 所謂転生とか呼ばれる奴だが、俺は特に気にしたことは無い。

 

 まったく、と言えば語弊があるが、前世での知識の殆どが有効活用できたとは思っていない。

 

 

 何せ、俺が転生した世界は『基本的』には生前と同じ地球の現代社会。

 英雄になろうにも敵は無く、改革をしようにも平和である。

 当然、転生の際にお約束である、チートやら特典やらも受け取った覚えもない。

 

 そして俺は前世では普通の一般人。小中高の成績もあまり良くなかった。

 特に何かに秀でていたとか、特別な才能があったわけでもない。

 

 どうせならもっとマシな頭脳を持って生まれたかったが、俺の脳みそのスペックは前世と同じく残念仕様。

 おかげで通算二度目の高校生活にも四苦八苦している。

 

 

 ただ、一つだけこの世界において、前世の知識を活用できたことがある。

 それが、この世界が前世と比べて異質なところだった。

 

 

 

 遊戯王と言うカードゲームを知っているだろうか。

 前世では世界的に人気があったが、俺が転生したこの世界は大人気どころではない。

 

 揉め事があれば大抵デュエルで解決し、学校ではどの小学校からデュエルのカリキュラムが組まれ、テレビをつければデュエルに関連する番組が必ずどこかのチャンネルでやっているくらいだ。

 

 

 ああ、と俺は悟った。

 この世界は、所謂デュエル脳が隅々まで行きわたっているのだ、と。

 

 

 とは言え、俺に前世があると自覚し、受け入れたのは六歳の頃であり、既にこの世界のあり方は受け入れていた。

 遊戯王(この世界では原作同様デュエルモンスターズだが)は前世で嗜んでいたし、あの難解なルールも同世代の連中よりも早く理解できたのが転生して唯一の利点であった。

 

 

 そう、ルールを理解できたのが唯一、なのだ。

 ルールが理解できているのなら、どのカードとどのカードが強いかわかるんじゃねーのか、と言われるかもしれないが、残念ながらそれは違う。

 

 

『サイクロン』と呼ばれる速攻魔法がある。

 殆どのデッキに採用できるほど汎用性の高く、制限カードにもなったことのある優秀なカードだ。

 

 だが、この世界にはそんな便利なものは無い。

 更にいえば、禁止制限などもない。

 

 それがこの世界の異質さを際立たせているのだが、それは説明しなくても追々理解できることだ。

 

 

 そう、この世界に存在するカードプールは、俺が前世で見知った物とは全く別の、未知のモノだったのだ。

 そして、この世界におけるカードの獲得方法と言うのが…

 

 

 

 

「どうしたの遊助? 微妙なカードでも出て来ちゃったの?」

 聞き知った声に、俺は我に返った。

 

「え、あ、ううん。そういうわけじゃないけど」

 左腕に展開していたデュエルディスクをしまった。

 

 カシャンと閉じたデュエルディスクは粒子状になって消えた。

 え、なんでデュエルディスクが消えたのかって? 普通だろこれくらい。誰でもそうなんだから。

 

 

「そうよね、決闘者(デュエリスト)としての腕が上がったのに、変なカードばかり来ても困るわよね。

 とは言っても、遊助のカードって変なのばっかりだけど」

「変なのとは失礼な。そういうのは俺に勝ち越してから言えよ」

 このおかっぱメガネで地味ないかにもインドア派な少女は、俺の幼馴染である真辺翔子。

 こんな風に絶対遊戯王のヒロインとかにはなれそうにない容姿だ

 

 幼馴染なんて前世では得られなかったものを得られた俺だが、実際問題居ても小うるさいだけだった。

 周りから囃し立てられるわ、からかわれるわで、良いことなんてほとんどない。

 

「じゃあ、試しにお互いのデッキを交換してやってみようか?」

「なんで俺がお前のきゃぴきゃぴしたデッキを扱わんとならん。

 っていうか、俺の魂のデッキをお前に貸してたまるか」

「そんなにきゃぴきゃぴしてるとは思えないけどなぁ」

 俺がこいつのデッキを扱うなんて絶対に嫌だね。

 

 

「そうそう、それよりそろそろフリーデュエルの時間だけど、相手は決まったの?」

「え……いや」

 ちなみにフリーデュエルというのは、四時限目が終わった後に設けられている時間で、適当な相手とデュエルしてその戦績を記録して成績の一部となる自主学習みたいなものだ。

 同じ相手とは一週間に一度までと言うルールがあり、これによって生徒の自主性とコミュニケーション能力を養おうという試みだ。

 実際それは成果が出ているらしく、俺と言う実例もある。生前はぼっちだったのだ……。

 

 

「私は今週のノルマは終わったけど、遊助はどうなの?」

「あと三戦残ってる、俺も相手探さないとな……」

 ちなみに翔子とは既に対戦済みだ。

 

 席を立ち、教室から出ると、お節介やきの翔子も付いてきた。

 

「遊助なら相手は引く手数多じゃないの? 勝てる時はあっさり勝てちゃうし」

「うるさい、コンボデッキなんだから仕方ないだろ」

 手札に通常モンスターばかり来られた時とかどないすればいいねん。

 その分、翔子のデッキの安定性には羨ましい限りだ。

 

「でも爆発力があるからね。大量展開できるとか楽しそうだなぁ」

「お前のモンスターが大量展開されたら悪夢なんだが」

 こっちは安かろう多かろう弱かろうだって言うのに。

 

 

 そうこうとデュエルの対戦相手を探しているが、困ったことに相手がなかなか見つからない。

 と言うのも、どうやら俺の戦術と言うのが知られてきたようで、俺が誘うとみんな愛想笑いを浮かべて煙に巻くのだ。

 

 成績に影響する以上、誰だって相性が良く勝ちやすく相手を選びたいのは人情だろう。

 この世に弱いデッキは無い。油断すれば一気にやられることも珍しくない。

 俺のデッキなんてその典型だろう。

 

 

 その後も相手は見つからず、生徒の憩いの場である最大八組まで対戦できるデュエルスペースに足を運んだ時だった。

 

 

 

「なあ、木村。俺とデュエルしてくれねぇか?

 そんでよ、すこーしだけ手加減してくれねぇかなぁ。俺出席日数ヤバくてよ、次にフリーデュエルのノルマ終わらなかったら退学だと先公が言うんだわ」

「なぁなぁ、俺ともデュエルしてくれよ。月曜からバックれたからノルマが終わってねーんだわ」

「う、うん……」

 デュエルスペースの端っこの方で、小柄で気の弱そうな少年がいかにも不良っぽく制服を着崩した二人組に威圧されていた。

 

 

 

「おい、デュエルしろよ」

 俺は胸糞悪くなったので、そいつらの前まで来てそう言った。

 

「あん?」

「断っても良いぜ、他人に負けるように脅す決闘者(デュエリスト)の風上にも置けない奴なんざ、退学なった方がマシだからな」

「なんだと、てめぇ……」

「それとも、負けるのが怖いのか?」

「……おもしれぇじゃねえか」

 俺が挑発すると、不良の左腕にデュエルディスクが出現した。

 

「この辺でまだこの鉄次サマに挑む輩がいるなんてよ」

「アンタも決闘者(デュエリスト)なら、デュエルで語れよ」

 俺もデュエルディスクを展開し、前に構えた。

 

 

 

 

       「「デュエル!!」」

 

        遊助VS鉄次

         LP4000

 

 

 先攻後攻はデュエルディスクが決める。

 今回は相手が先のようだ。俺はドローしたいんで後攻で良いけど。

 

 

「俺の先攻、俺は『魔晄帯びし戦士(ソルジャー)』を召喚」

「えッ……」

 奴が召喚したのは、どっかで見たことのあるツンツン頭の金髪のクールな大剣使い。

 

 

『魔晄帯びし戦士(ソルジャー)

 ☆4 光属性 戦士族 攻守 1900/1600

(1)このカードが召喚に成功した時、デッキから『魔晄』と名のつく魔法・罠を手札に加える。

(2)このカードが破壊される場合、代わりに魔法・罠ゾーンの『魔晄』カードを墓地に送ることが出来る。

 

 

 おいそれ著作権大丈夫かよ、と言いたくなるが、この世界の娯楽なんて九割デュエルだ。ゲーム機なんて発達してないから、ツッコミができるのは俺の内心だけである。

 この世界のカードプールと言うのは、どうにも俺の前世が見たことがあるような(もちろん知らない方のが多いが)連中がカードとして存在しているのだ。

 

 だがしかし、俺はもうそれにいちいちツッコむのはやめたのだ。もうこの世界に馴染んだ身なのだから。

 ではなぜ俺がここまで反応しているかと言うと……それはすぐわかる。

 

 

「このカードが召喚に成功した時、デッキから『魔晄』と名のつく魔法・罠を手札に加える。

 俺が加えるのは、『炎の魔晄石』だ」

 鉄次は加えたカードを公開し、手札に混ぜた。

 

 いいなぁ、前世の俺はF○Ⅶやりこんでたし……。

 久々に他人のカードが欲しくなってしまった。

 

 ……・現実逃避は止そう。

 

「そして、そのまま『炎の魔晄石』を発動。

 このカードの効果により、俺のフィールド上の『魔晄』と名のつくモンスターは攻撃力が600上昇する!!

 そしてお前にも600ポイントのダメージだ!!」

「くッ」

 

 

『炎の魔晄石』

 永続魔法

『炎の魔晄石』の(2)の効果は1ターンに一度だけ使用できる。

(1)このカードがフィールド上に存在する限り、『魔晄』と名のつくモンスターの攻撃力は600ポイント上昇する。

(2)自分フィールド上に『魔晄』と名がつくモンスターが居る場合、自分のメインフェイズに発動できる。

 相手に600ポイントのダメージを与える。

 

 

『魔晄帯びし戦士(ソルジャー)』 攻撃力1900→2500

 遊助 LP4000→3400

 

 先手を許したか。

 地味に手痛いダメージを受けた。

 

「俺はカードを一枚セットし、ターンエンドだ」

 俺にターンが回ってくる。しかし……これはやっていいものなのだろうか。

 

 

「なにしているの、遊助。長考なんてらしくないわよ!!」

「わ、わかってるよ!!」

 後ろから翔子のヤジが飛ぶ。くそ、こっちは戦争が起こるかどうかだってのに。

 

 ……仕方がない。

 

 

「俺のターン。ドロー」

 しかし、手札はすこぶる良い。いつもこんなんだったらいいのに。

 

「俺は手札から、永続魔法『エンカウント!!』を発動。

 このカードはお互いのスタンバイフェイズにデッキからレベル2以下の水族通常モンスターを特殊召喚できる。

 そして俺は手札から、『スライム・ブルー』を召喚!!」

 

 

『エンカウント!!』

 永続魔法

(1)このカードは自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、1ターンに一度、お互いのスタンバイフェイズに発動できる。

 デッキ・墓地からレベル2以下の水族通常モンスターを特殊召喚できる。

(2)このカードが存在する限り、自分は『スライム』と名のついたモンスターしか召喚・特殊召喚できない。

 

 

『スライム・ブルー』

 ☆1 水属性 水族 攻守 200/100

 通常モンスター

 どこにでも現れるが誰にでも倒せてしまう最弱モンスター。

 環境に適応する能力があり、さわるとぷにぷにして気持ちがいい。

 単体では弱いが、集まると……?

 

 

「はぁ? なんだその雑魚モンスターは。お前舐めてんのかぁ!!」

 俺はガンを飛ばしてくる鉄次から眼を逸らした。

 そう、スライム、スライムなのだ。俺のデッキは。

 しかも、このフォルム。アメーバというより水滴みたいな形は、どこからどうみてもド○クエさんところのアレだ。

 

「俺もアンタのデッキみたいに素直にビートダウンできるデッキだったらよかったんだけどね。

 俺は手札から、『スライム・ストライク』を発動。

 さあ、バトルだ!! 『スライム・ブルー』で、『魔晄帯びし戦士(ソルジャー)』を攻撃」

「なんだとッ!? 馬鹿かお前は!!」

 鉄次の驚きをよそに、攻撃宣言された『スライム・ブルー』はびよーんと体をゴムのように伸ばし、弾けるように『魔晄帯びし戦士(ソルジャー)』に突撃した。

 ぱこーん、と言う音と共に両者は砕け散り、粒子となって消え失せた。

 

「『スライムストライク』の効果で、『スライム』が戦闘する時、相手のモンスターとはダメージ計算を行わず破壊する!!

 その後、攻撃したスライムは破壊されるが、その元々の攻撃力分のダメージを相手は受ける」

 

 

『スライム・ストライク」

 速攻魔法

(1)『スライム』と名のついたモンスターが相手モンスターと戦闘する時、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

 その後、攻撃した『スライム』モンスターを破壊し、その元々の攻撃力のダメージを相手に与える。

 

 鉄次 LP4000→3800

 

「はん、高がライフの200ぐらい」

「笑っていられるのも、今のうちだと思うがな。

 俺はカードを二枚セットし、ターンエンド」

 それにしても、某主人公がスライムに倒されるなんて……ぷぷッ。

 おっと、いかん、戦争になる、

 

「くそッ、舐めやがって。

 俺のターン、ドロー」

「スタンバイフェイズに、『エンカウント!!』の効果が発動する。

 俺はデッキから『スライム・ブルー』を攻撃表示で特殊召喚する」

「攻撃表示だとッ」

 鉄次は俺が馬鹿にしているように見えたのだろう、怒りをあらわにこちらを睨みつけてきた。

 

 

「はッ、だが、お前の魂胆は分かってるぜ。

 俺は『冷気の魔晄石』を発動、これでお前は何もできない!!

 更に、『雷の魔晄石』も発動だぁ!!」

 

 

『冷気の魔晄石』

 永続魔法

(1)このカードが発動するターンのエンドフェイズまで、相手はセットされたカードの効果を発動できない。

(2)1ターンに一度、相手フィールド上の表側表示のモンスターを選択し、発動する。

 そのモンスターの効果をエンドフェイズまで無効化する。

 

『雷の魔晄石』

 永続魔法

『雷の魔晄石』の(1)の効果は1ターンに一度しか使用できない。

(1)このカードが存在し、自分フィールド上に『魔晄』モンスターが存在する時、相手フィールド上の表側表示のモンスターを対象に発動できる。

 そのモンスターの攻撃力・守備力を600ポイント下げる。

(2)『魔晄』モンスターが守備表示のモンスターを攻撃する場合、守備力を超えた分の戦闘ダメージを相手に与える。

 

 

 貫通ダメージを付与する永続魔法か、それにこちらのセットカードを封じられた。

 相手の出方次第では結構マズイ。

 

「そして俺は『魔晄に翻弄されし拳闘士』を召喚。

 そのまま『炎の魔晄石』の効果を発動する。お前に600ポイントのダメージだぁ!!」

 

 遊助 LP3400→2800

 

 

『魔晄に翻弄されし拳闘士』

 ☆4 地属性 戦士族 攻守1800/1200

(1)このカードは1ターンに2回攻撃できる。

(2)このカードが相手によって破壊され、墓地に送られた時に発動できる。

『魔晄に翻弄されし拳闘士』以外の『魔晄』モンスターを手札に加える。

(3)このカードが破壊される場合、代わりに魔法・罠ゾーンの『魔晄』カードを墓地に送ることが出来る。

 

『炎の魔晄石』により攻撃力1800→2400

 

 

 いかにも快活そうな女性拳闘士が現れた。敢えて具体的な描写はしない。

 

「これで終わりだ、『魔晄に翻弄されし拳闘士』で『スライム・ブルー』を攻撃!!」

 

 攻撃力2400-攻撃力200=ー2200

 

 遊助 LP2800→600

 

 

「『魔晄に翻弄されし拳闘士』は1ターンに2度攻撃できる。

 これで終わりだ!!」

「手札から、『スライム・エンジェル』の効果発動。

 このカードを守備表示で特殊召喚し、今受けたダメージの分を回復させてもらう」

 

 

『スライム・エンジェル』

 ☆2 光属性 天使族 攻守 0/0

(1)『スライム』モンスターが戦闘し、ダメージを受けた時に発動する。

 手札からこのカードを特殊召喚し、その戦闘で受けたダメージ分を回復する。

 

 遊助 LP400→2800

 

 

「ちッ、悪あがきを!!

 だが、所詮そんなもんは一時凌ぎだ。やれ、『魔晄に翻弄されし拳闘士』!!

『スライム・エンジェル』を攻撃だ!!」

 天使の輪っかと羽を備えたピンクスライムは、拳闘士の第二撃にあえなく消し飛んだ。

 

 遊助 LP2800→400

 

 

「ぎゃはは、なんでぇあいつ、横から突っ張ってきやがった割には口ほどでもねーの!!」

 観戦していたもう一人の方の不良がゲラゲラ笑って、俺を指さした。

 

「どうしよう、あの人負けちゃう」

 気の弱そうな少年の声も俺の耳に届いた。

 

 

「遊助ぇーなに苦戦してんのよ!!」

「ホントうるせーつうの。集中できねーだろうがよ!!」

 翔子に対してだけは反射的に怒鳴り返した。

 

 

「はッ、集中しようがしまいが、もうお前の負けは決まってるぜ。

 俺はこれで、ターンエンドだ」

「それはどうかね。

 デュエルは最後まで何が起こるか分からないから面白いんだって、よく言うじゃないか。

 俺のターンだ」

 そして俺はカードをドローする。

 スタンバイフェイズ。

 

「俺は『エンカウント!!』の効果により、デッキから『スライム・ブルー』を攻撃表示で特殊召喚する」

 三度、無害そうな顔をした青いスライムが現れる。

 

 

 そして、メインフェイズ1。

「よし、条件は整った。

 俺は手札から、『スライム大発生!』を発動。

 このカードは、手札・フィールド・墓地から5枚レベル2以下の『スライム』モンスターを選択し、可能な限り水族通常モンスター特殊召喚する!!

 俺は墓地の『スライム・ブルー』を二体、手札の『スライム・レッド』を二体、全て攻撃表示で召喚だ!!」

 

 

『スライム大発生!』

 通常魔法

(1)手札・フィールド・墓地に5枚以上のレベル2以下の『スライム』モンスターが存在する場合のみ、発動できる。

 手札・墓地から選択した水族通常モンスターを可能な限り特殊召喚する。

『スライム大発生!』は1ターンに一度しか発動できない。

 

『スライム・レッド』

 ☆2 水属性 水族 攻守300/200

 通常モンスター

 環境の変化に適応する為、雑食になったスライム。

 闘争心があり、その色は血の色とも言われるが、弱いことには変わりない。

 

 

 俺のフィールドに並び立つ、スライムスライムスライムスライムスライム。

 なんというか、……和むわ。みんなプルプルしてるし。

 

「そんな雑魚モンスターを並べたところで……」

「アンタ、もうさっきのこと忘れたのかよ。バトルだ!!

 スライムたちよ、一斉攻撃だ!!」

「くそッ、俺は罠カードオープン!!

 自分フィールドの『魔晄石』カードを二枚墓地に送り、『魔晄炉大爆破』を発動!!

 相手フィールド上の全てのモンスターを破壊する!!」

 鉄次は『冷気の魔晄石』と『雷の魔晄石』を送った。

 

 

『魔晄炉大爆破』

 通常トラップ

(1)自分フィールド上に『魔晄』モンスターが存在し、表側表示の『魔晄石』カードを二枚墓地に送り発動する。

 相手フィールド上のモンスターをすべて破壊する。

 その後、相手は次の自分のエンドフェイズまで魔法カードを発動できない。

 

 

「そのカードの発動に対し、俺は罠カードを開示させて貰う。

 通常罠『おやッ、スライム大合体(フュージョン)だ!!』を発動する。

 これにより『スライム』カードを素材とした融合モンスターをエクストラデッキから特殊召喚する!!」

「この土壇場で、融合召喚だと!?」

 そう、この世界にだってちゃんと融合やらシンクロやらもちゃんとあります。

 流石にペンデュラムカードはあんまり見ないけど……。

 

 

『おやッ、スライム大合体(フュージョン)だ!!』

 通常罠

(1)手札・フィールドから、融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを墓地に送り、エクストラデッキから『スライム』融合モンスターを融合召喚する。

 レベル2以下の通常モンスターを融合素材とする場合、その数だけ自分のデッキのモンスターも融合素材とすることが出来る。

 

 

「俺が融合素材とするのは三体の『スライム・ブルー』と二体の『スライム・レッド』。

 共にレベル2以下の通常モンスターなので、その枚数分だけデッキから融合素材を追加することが出来る!!」

「ああ、あの人終わったね」

 翔子がポツリと呟いた。

 

「俺はデッキから、『スライム・ヒーラー』、『メタリック・スライム』、『スライム・ドール』、『スライム・ウイング』、『スライム・ポイズン』を融合素材として墓地に送る」

「十体のモンスターを融合素材とした融合召喚だと……」

 

「さあ、雑魚どもよ、怯え逃げる時は終わった。

 今こそこの大地を揺らし、驚天動地の衝撃を与えよ。

 ―――融合召喚ッ!!」

 俺はデュエルディスクの側面にあるエクストラデッキから一枚のカードを取り出し、フィールドに置いた。

 

 

 

「スライムの中のスライムの王、『キング・オブ・スライム』!!」

 どでん、ぶよーん、巨大化した青スライムに王冠を乗っけたおなじみのあいつが姿を現した。

 

『キング・オブ・スライム』 攻守 3000/3000

 

 ぶるん、とその巨体を波打たせたスライムの王だが、その直後に眩しい光と爆発に巻き込まれ、木っ端微塵に消し飛んだ。

 

 

 

「は……・ッ、なんだよ、脅かしやがって。

 破壊耐性を持ってないモンスターを呼んで、何の意味が……」

「意味ならあるさ、墓地に送られた『キング・オブ・スライム』の効果発動!!」

 

 

 

『キング・オブ・スライム』

 ☆8 水属性 水族 攻守 ???/???

 融合・効果モンスター

 スライム通常モンスター +『スライム』モンスター2体以上

 このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1)このカードの元々の攻撃力・守備力は融合素材となった『スライム』モンスター×300となる。

(2)このカードが存在する限り、相手はこのカード以外を攻撃対象にできない。

(3)このカードがフィールドを離れた場合、墓地から『スライム』モンスターを可能な限り特殊召喚する。

 

 

「墓地から特殊召喚するのは、三体の『スライム・ブルー』と二体の『スライム・レッド』だ」

「性懲りもなく何度も何度も……」

「お前が言うべき言葉は、なんで今融合素材として墓地に送った効果モンスターを呼ばなかったんだ、じゃないのか?」

「な、んだと!!」

「フィールド魔法『スライム・パラダイス』を発動。

 フィールド上の『スライム』通常モンスターはこのカードがある限り、戦闘では破壊されず、相手モンスターと戦闘する時、お互いの攻撃力を入れ替える」

 ここで注釈だが、奴の『魔晄炉大爆破』は俺のメインフェイズ終了時に宣言されたため、俺のメインフェイズは続いている。

 この辺りのルールって、わかりずらいよなー。

 

 

『スライム・パラダイス』

 フィールド魔法

『スライム・パラダイス』の(2)の効果は1ターンに一度しか使用できない。

(1)フィールド上の『スライム』通常モンスターは、このカードが存在する限り、相手モンスターとの戦闘では破壊されず、戦闘するモンスターと攻撃力を入れ替える。

(2)『スライム』モンスターがカードの効果で破壊され、墓地に送られた時に発動する。

 墓地から『スライム』モンスターを一体特殊召喚する。

 

「だ、だが、俺でも俺のライフは残る!!」

「やれやれ……」

 俺は無慈悲に、伏せカードを開示した。

 

 

『スライム・ボディ』

 通常罠

『スライム』通常モンスターが二体以上フィールドに存在する場合、発動できる。

(1)このターン、お互いのモンスターは戦闘では破壊されず、『スライム』モンスターとの戦闘で自分が受ける戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。

 

 

 

「これでお前のモンスターはサンドバックだ。

 バトルフェイズに移行、総員、一斉攻撃!!」

 俺の号令に従い、スライムどもはポヨンポヨンと飛び跳ねながら、『魔晄に翻弄されし拳闘士』に攻撃を仕掛けた。

 拳闘士も反撃するが、拳が当たってもスライムどもはぐにゃりとなるだけで、やがて拳闘士はスライムに押し倒された。

 

 いいぞ、もっとやれッ、と思った直後に拳闘士は粒子になって消えた。

 くそッ、良いところで……てか、彼女はこの世界でもこんな役回りなのだろうか。主に薄い本的な意味で。

 

 

 鉄次 LP3800→0

 

 

 デュエルディスクが鳴らすブザーで勝敗が決したことに気付くまで、俺はそんなバカなことを思っていた。

 

 

「俺の勝ちだな」

 きっと俺は今、キリッ、とかバカみたいな擬音が付きそうな顔をしている気がする。

 

 

「く、っそ……」

「あ、アニキは調子が悪かっただけだかんな。

 さ、いきましょう、アニキ」

 何とか必死にフォローしようとする子分を押しのけ、鉄次はまっすぐ俺の方を睨んだ。

 

「てめぇの顔は覚えたぜ、次は容赦しねぇ……」

 それだけ言うと、鉄次は子分を伴ってデュエルスペースから去って行った。

 

 

「ぎりぎりだったね」

「どうやら相手さん、事故ってたみたいだからね」

 シンクロもエクシーズも飛んでこなかったし。今時エクストラデッキに何も入っていないなんてありえない。

 そんな風に翔子と反省会をしていると。

 

 

「あ、あの……」

「ん?」

 木村と呼ばれていた小柄な少年が僕に話しかけてきた。

 

「よ、よかったら、ぼ、僕に、デュエルを教えてくれませんか……?」

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか。
とまあ、こんな感じのオリジナル十割パロディ十割な感じでやっております。

言いたいことは分かります、鉄次はあんな扱いでしたがメインキャラです。
彼のデッキはゲーム開始からプロローグの最中でしかありません。
意図して弱く書いたり、他作品を貶める意図はありません。

というか続けたら続けます。需要が有ったら続けます。
そういうわけで、よろしくお願いします。
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