何!? 俺の知っている遊戯王の世界ではないのか!? 作:やーなん
でもまあ、その代わりいい感じに書けました。
それでは手早く本編へ。
「お姉ちゃん、やっぱり須田先輩は只者じゃないみたい」
「そうね、それでこそ挑みがいがあるってものよ。
あなたの分は私がフォローする。
私のターン。ドロー」
さて、お手並み拝見と行こうか。
「このカードは、デッキの『禁術書』魔法カードを二枚墓地に送り、手札から特殊召喚できる。
現われなさい、『禁術書目録の少女』を特殊召喚」
銀髪のシスター姿の少女がフィールドに現われる。
見た目どおり戦闘力は皆無なのか、攻守は共にゼロのくせして、レベルは8だった。
「永続魔法『無垢なる魔性』を発動。
このカードは自分フィールド上に攻撃力0の魔法使い族モンスターが存在する場合に発動できる。
手札・墓地から魔法使い族またはサイキック族モンスターを特殊召喚できる。
私は、『不幸を担う少年』を攻撃表示で特殊召喚します」
『無垢なる魔性』
永続魔法
このカードはフィールドに一枚しか存在できない。
(1)1ターンに一度、自分フィールド上に攻撃力0の魔法使い族モンスターが攻撃表示で存在する場合、発動できる。
手札・墓地から魔法使い族またはサイキック族モンスターを特殊召喚できる。
(2)このカードの効果はレベル8以上攻撃力0のモンスターがフィールドに攻撃表示で存在する限り、このカードの効果と発動は無効に出来ない。
「その永続魔法の発動にチェーンして、と言いたい所だが、今回は先輩が後輩を立ててやろう」
「後悔しますよ?
私は魔法カード『禁術書 ネクロノミコン』を発動。
私は2000ポイントのダメージを受ける。しかし、フィールド上の魔法カードの効果は『不幸を担う少年』の効果によって無効になる」
「自らでデメリットを被るカードだって?」
俺がそのカードの詳細を確認する前に、彼女はプレイングを続ける。
「『禁術書目録の少女』の効果発動。
墓地に存在する『禁術書』魔法カードを対象に選択して発動できる。
そのカードを墓地の一番上に置き、その後、お互いのプレイヤーはそれを確認する。
私は、『禁術書 ネクロノミコン』を選択。
・・墓地の一番上に存在する『ネクロノミコン』が、カードの効果によってお互いのプレイヤーが確認した場合に発動する。
相手に1000ポイントのダメージを与える」
遊助&木村 LP8000→7000
「ほう」
その「DD」カテゴリーのようなトリッキーな効果に、俺は面白くなってカードの効果を確認する。
『禁術書目録の少女』
レベル8 闇属性 魔法使い族 攻守 0/0
このカードはフィールドに一枚しか存在できない。
(1)このカードはデッキから『禁術書』魔法カードを二枚まで墓地に送り、手札から特殊召喚できる。
(2)1ターンに一度、墓地に存在する『禁術書』魔法カードを対象に選択し、発動できる。
そのカードを墓地の一番上に置く。その後、そのカードをお互いのプレイヤーは確認する。
(3)このカードは相手のカードの効果を受けない。
『禁術書 ネクロノミコン』
通常魔法
(1)自分は2000ポイントのダメージを受ける。
(2)墓地の一番上に存在するこのカードがカードの効果によってお互いのプレイヤーが確認した場合に発動する。
相手に1000ポイントのダメージを与える。
相手フィールドに闇属性・魔法使い族モンスターが存在する場合、更に1000ポイントのダメージを与える。
(3)墓地にこのカード以外の『禁術書』魔法カードが二枚以上存在する場合に発動できる。
墓地に存在する『禁術書』魔法カードを全てデッキに戻し、デッキ・墓地から『禁術書目録の少女』一枚を手札に加える。
「カードを一枚セットし、ターンエンドします」
坂間姉はターンエンドを宣言する。
『ネクロノミコン』を『不幸を担う少年』の誘発効果で無効にしなかったのは、こっちの伏せカードを警戒してのことか。勿体無い。改善の余地あり。
「メインフェイズ1終了時に、『
自分フィールドの裏守備表示のカードを表側表示にする。
俺が選択したカードは『
リバースしたこのカードは相手フィールド上のカードを一枚破壊できる。
その今セットした伏せカードを破壊してもらおうか」
「手札からカウンター罠『奇跡をも打ち消す右手』を発動!!」
「は? えッ」
俺は完全に意表を突かれた。
「このカードはフィールド上に『不幸を担う少年』が存在する場合に発動でき、フィールド上のカードを対象にする効果が発動した場合、手札から発動できる。
フィールドで発動したカードの効果を無効にして破壊できる」
「マジか・・」
その衝撃は『某トランスミグレイション』を初見で喰らったとき以来だ。
『奇跡をも打ち消す右手』
カウンター罠
(1)自分フィールド上に『不幸を担う少年』が存在する場合に発動できる。
フィールドで発動したカードの効果を無効にして破壊する。
自分フィールド上のカードを対象にしたカードの効果が発動した場合、このカードは手札から発動できる。
「……。『タイゲイ』の効果でカードを一枚ドローする」
俺は『伊168』を墓地に送る。
「そして、相手によって機械族モンスターが破壊された為、『ロボット人権裁判所』の効果で1000ポイントのダメージだ」
「その効果にチェーンして、『不幸を担う少年』の効果でそのカードの効果を無効にします」
「了解」
他に処理は無いため、坂間姉のターンは終了される。
侮っていないと言ったら嘘になるが、まさか姉の方からそのカードが飛んでくるとは思わなかった。
弟の方がメタビート寄りのパーミッション、姉の方はバーン軸だと思っていたのだ。
これで俺たちは合計六枚のサーチ・サルベージの容易なカウンター罠を前提にしなきゃならなくなった。
この簡単に手札から発動できるカウンター罠が「インチキ効果も大概にしやがれ!!」なんて言えない理由は、手札に残すか伏せるかで悩んだり、相手に揺さぶりをかけられたりできるからだ。
これは面倒なことになった。
坂間姉妹 LP7000
場 『不幸を担う少年』 『禁術書目録の少女』
魔罠 □□■■□ 『無垢なる魔性』 セット セット セット
坂間姉 手札 □
「僕のターンですね。ドロー」
「悪いな木村君。
遊びが過ぎて判断を誤った」
「いいえ、気にしないでください。僕も初見のときはそうだったですし。
それに、デュエルに遊びがないとつまらないと言ったのは先輩でしょう」
「そうか。そうだな、遊びの無いデュエルなんてつまらない。
……さっきのは言い間違えた、後輩相手だからって油断した。もうしない」
俺だけのデュエルならそれでも良かったが、これは木村君とのタッグデュエルだ。
俺の慢心で彼に迷惑をかけられない。
勿論、相手に迷惑をかけるだのかけないだのは、翔子相手には思わない俺の思い上がりだ。
「いいえ、構いません。
僕はこうして先輩や友達とデュエルできるだけで嬉しいんですから。
大丈夫です、先輩のミスは僕が補いますから」
俺なんかとデュエルするより、木村君の方がずっと勉強になるだろう。
どのシリーズのアニメ主人公も、彼らが強くなれたのはデュエルに対して真摯だったからだ。
違うのだ、俺の言う遊びとは。
俺はデュエルに対する真摯さというものを忘れてしまった人間だ。
俺に、本来ならデュエルを語る資格など無いのだ。
「スタンバイフェイズに発動していた、永続トラップ『禁術書の毒香』の効果を発動します。
1ターンに一度、墓地に存在する『禁術書』魔法カードを対象に選択して発動できる。
そのカードを墓地の一番上に置き、その後、お互いのプレイヤーはそれを確認する。
私は『禁術書 ネクロノミコン』を選択する。
このカードがカードの効果でお互いのプレイヤーに確認されたことにより、相手は1000ポイントのダメージを与える」
『禁術書の毒香』
永続罠
このカードはフィールドに一枚しか存在できない。
(1)1ターンに一度、墓地に存在する『禁術書』魔法カードを対象に選択し、発動できる。
そのカードを墓地の一番上に置く。その後、そのカードをお互いのプレイヤーは確認する。
(2)このカードが存在する限り、自分が『禁術書』カードの効果によって受けるダメージは二倍になる。
遊助&木村 LP7000→6000
「面倒なことになりましたね」
「ああ」
『ネクロノミコン』のダメージ効果にターン制限は無い。
つまり、俺たちのターンに1000ダメージ。彼らのターンに2000ダメージ。
魂を毒するという禁断の魔術書を読むものは、狂って破滅する運命なのだ。
このまま手をこまねけば、次の木村君のターンの初めには俺たちの負けだ。
まあ、そんなことは無いだろうが。
「僕は
手札の
何かありますか?」
木村君はそのまま意味深な笑みを浮かべたまま、坂間姉を見やった。
「…………」
「姉ちゃん、ここは確実に行こう」
「……・そうね。『不幸を担う少年』の効果で無効にするわ」
「分かりました。無効になりますね」
「『不幸を担う少年』の効果により、デッキから『奇跡をも打ち消す右手』を手札に加える」
坂間姉は堅実なプレイを選んだ。
「手札から永続魔法、
1ターンに一度、お互いのフィールドに存在するモンスターを一体ずつ選び、その効果を相手のターン終了時まで無効にする。
僕は『ロボポリス・トークン』と『不幸を担う少年』の効果を無効にする!!」
「・・ッ」
あのカウンター罠に手札に加えたターンに使用できないという制限はない。
彼女はそれを使用しないという選択をした。
実際それは非常に英断だった。潜水艦はもう一体潜んでいるのだから。
バトル!! 『ロボポリス・トークン』で、『禁術書目録の少女』を攻撃」
「永続トラップ『透視能力』を発動。
このカードはサイキック族モンスターが存在する場合に、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手の手札一枚をランダムに選択し、自分はそのカードの種類を当てる。それが当たりならば、その攻撃を無効に出来る。
あなたの手札は一枚。そしてそれは魔法カードよ」
「僕の手札は
『透視能力』
永続罠
(1)自分フィールドにサイキック族モンスターが存在する場合に、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手の手札から一枚をランダムに選択し、自分はそのカードの種類(モンスター・魔法・罠)を当てる。
当たりの場合、その攻撃を無効に出来る。
ハズレの場合、このカードを墓地に送り、相手フィールドのカードを一枚を対象に選択し、そのカードを手札に戻す。
「『
裏側守備表示のモンスター1体を表側表示にする。
僕が選択したカードは、『
『潜水艦伊58』の効果発動。
このカードがリバースした場合、相手の魔法・罠カードか、墓地のカードを対象に選択して発動できる。
そのカードを除外できる。僕は墓地の『禁術書 ネクロノミコン』を除外します」
「……・」
坂間姉に動揺は無い。
当然だ。彼女は『禁術書目録の少女』の特殊召喚時にもう二枚『ネクロノミコン』を墓地に送っている。
余程さっさと墓地に送りたかったのだろう。
「バトルフェイズ中にリバースした『潜水艦伊58』は墓地の『潜水艦』モンスターを裏側守備表示で特殊召喚することが出来ます。
僕は『潜水艦伊168』を裏側守備表示で特殊召喚」
フィールドに新たなスク水少女が顔を出し、それに釣られた『伊168』も顔を出すがすぐに浮き輪だけを残してフィールドに消えた。
『潜水艦』モンスターは『
彼女らは基本的に水上艦の共通効果を持たず、墓地から特殊召喚できるカードが存在する。
水上艦をサルベージできるカードはあれど、墓地から呼び出せるカードは、実は一枚も存在しない。
「僕はターンエンドします。
ターン終了時にリバースした『伊58』は裏側守備表示に戻ります」
『
レベル3 水属性 機械族 攻守500/1800
『艦砲装衣シップレディ 潜水艦伊58』の(1)と(2)の効果はそれぞれ1ターンに一度しか使用できない。
(1)このカードがリバースした場合、相手フィールド上に存在する魔法・罠カードまたは相手の墓地に存在するカードを一枚選択して発動する。
そのカードを除外する。
更にバトルフェイズ中にリバースした場合、墓地から『潜水艦』モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚できる。
(2)このカードが相手モンスターの攻撃によってリバースした場合、その戦闘でこのカードは破壊されない。
(3)このカードがリバースしたターン終了時に発動する。
このカードを裏側守備表示にする。
遊助&木村 LP6000
フィールド魔法『FTフューチャーツール ロボット人権裁判所』
Pゾーン 『
場 『ロボポリス・トークン』『
魔罠 ■■■■■ 『FTフューチャーツール コマンダーバッジ』 『
木村 手札 □
「・・お、俺のターン、ドロー」
坂間弟は緊張しているのか、声が若干上ずっていた。
姉貴の方のプレイングセンスは優れていると判断したが、弟の方はどうだろうか。
「俺は永続魔法『無垢なる魔性』の効果で、手札から『風紀委員のテレポーター』を特殊召喚」
彼らのフィールドにツインテ少女が虚空から唐突に現われた。
「このカードが特殊召喚に成功した場合、デッキからレベル5以下の光属性・サイキック族モンスター1体を手札に加えることができる。
俺はレベル5の『エレクトロマスター』を手札に加える」
来たか、恐らくそのデッキの代名詞であるカードが。
と、思っていたのだが、そのカードはこのデュエル中にはついぞ出てくることは無かった。
「『風紀委員のテレポーター』の効果発動。
1ターンに一度、フィールド上のレベル4以下のモンスターを手札に戻すか、デッキからレベル4以下のサイキック族モンスターを手札に加えることが出来る。
俺はデッキからレベル1の『背中を刺す二重スパイ』を手札に加える」
一枚で二枚のアドバンテージを稼いだ優秀なカードのようだ。
ただ、原作的に能力だけなら完全に上位互換のキャラが居ることが気がかりだが。
『風紀委員のテレポーター』
星4 地属性 サイキック族 攻守 1700/0
『風紀委員のテレポーター』の(2)と(3)の効果はそれぞれ1ターンに一度しか使用できない。
(1)このカードは相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる。
(2)このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキからレベル5以下の光属性・サイキック族モンスター1枚を手札に加えることが出来る。
(3)1ターンに一度、以下かから選択して発動できる。
●フィールド上に存在するレベル4以下のモンスター1体を対象に選択する。
そのカードを手札に戻す。この効果は相手のターンにも発動できる。
●デッキからレベル4以下のサイキック族モンスター1体を手札に加える。
この効果を発動したターンはサイキック族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(4)自分がカードの効果によってダメージを受けたターンは、このカードの効果を発動できない。
「このカードは相手フィールドに攻撃表示で召喚できる。
『背中を刺す二重スパイ』を召喚。
このカードは魔法使い族としても扱うため、『ネクロノミコン』のダメージは二倍になる」
「あ、しまった!?」
『ロボポリス・トークン』で場を埋めておけば防げたことだ。
しかし、それを責めても仕方の無いことである。
どうせ攻撃は仕掛けてこないだろうと高を括っていたのは俺も同じなのだから。
『背中を刺す二重スパイ』
星0 闇属性 サイキック族 攻守 1200/500
このカードはフィールドに一枚しか存在できず、元々のレベルは1として扱う。
(1)このカードは攻撃表示で相手フィールドに召喚できる。
(2)このカードの種族は魔法使い族としても扱う。
(3)ライフを2000ポイント支払うことで発動する。
このカードの元々の持ち主はこのカードのコントロールを得る。
「『禁術書の毒香』の効果発動。
墓地に存在する『禁術書』魔法カードを墓地の一番上に置き、そのカードをお互いのプレイヤーは確認する」
「その効果は対象を取る効果でしたよね?
『タイゲイ』の効果により、『伊58』を表側表示にします。
リバースした『伊58』の効果により、対象に選択された墓地の『ネクロノミコン』を除外します!!
処理は同時になりますが、『ネクロノミコン』の効果は墓地に存在する場合のみ。
効果は不発です」
「だが、もう一枚墓地には『ネクロノミコン』は存在する。
『禁術書目録の少女』の効果で、そのカードを対象に効果を発動する。
墓地の一番上に置き、お互いのプイやーはそれを確認する!!
さあ、2000ポイントのダメージを受けてもらうぜ!!」
「うぐ……」
遊助&木村 LP6000→4000
「相手ターン中に『潜水艦』モンスターがリバースしたので、『タイゲイ』の効果で一枚ドローします」
「好きなだけドローするといいさ。
俺はこのままターンエンドだ。姉ちゃん、決めてよね」
「任せて、彩貴」
「……・・」
ほー。無駄なリスクを取らずに攻撃しないか。
その後の処理は『伊58』が裏側守備表示になった以外は無い。
次は俺のターンだ。
坂間姉妹 LP7000
場 『不幸を担う少年』 『禁術書目録の少女』『風紀委員のテレポーター』
魔罠 □■■■□ 『無垢なる魔性』 『禁術書の毒香』 『透視能力』 セット
坂間弟 手札 □□□
「俺のターン、ドロー」
「スタンバイフェイズに墓地の『ネクロノミコン』を対象に『禁術書の毒香』の効果を発動する!!」
「『タイゲイ』の効果発動、『伊58』をリバースし、最後の『ネクロノミコン』を除外だ」
「まさか、三枚とも除外されるとは思いませんでしたよ・・」
坂間姉が苦笑した。
「ですが、私のデッキには除外ギミックもあります。
次の私のターンで、終わりです」
「なぁ、ひとつ聞いていいだろうか?」
「はい?」
「君たちの夢だが、世界大会に出たいとか初めに言い出したのは君だろう?」
「え、なぜそれを!?」
坂間姉は驚いたように目を見開いた。
「俺の懇意にしている東京の占い師っぽくいうのなら、……君らに予言をしよう。
君たちは必ず道半ばで挫折し、姉弟で仲違いするだろう。必ずな」
メインフェイズ1の前に心理フェイズ突入である。
「な、なぜそんなことが言えるんですか!?」
そう言ったのは弟君。
やはり、か。
「分かるさ。デュエルをすればな。
デッキの構築、プレイングの癖や細かな仕草で、大体の性格や腕前がな。
君らは世界大会に出たいのなら、まずプロにならないといけないな。
弟君、そこで君は躓くよ。そして焦燥に駆られて手痛い心の傷を負う。
……悪いことは言わない。
―――――半端な気持ちで入ろうとするんじゃねぇよ、
二人が何か言う前に、俺はデュエルを再会する。
「俺はリバースカード、通常罠『慢心』と永続トラップ『ユキカゼハ沈マズ』を発動。
まずは『ユキカゼハ沈マズ』の効果。
このカードが発動時に、墓地に存在する『
続けて、『慢心』の効果。
このカードは『空母』カードがフィールド上に存在する場合に発動できる。
『空母』カードを全て墓地に送り、それ以外の自分フィールド上のモンスターを全て手札に戻す。
フィールドに表側表示の『正規空母アカギ』はペンデュラムモンスターの為、墓地に送られる代わりにエクストラデッキに表側表示で置かれる。
『タイゲイ』もエクストラデッキに、裏側守備表示の二枚のモンスターは手札に、『ロボポリス・トークン』は破壊されて消滅する。『背中を刺す二重スパイ』も君に返そう。
そして、『タイゲイ』のオーバーレイユニットであった『ユキカゼ』は墓地に送られる」
俺はにやりと笑った。必殺の構えが取れたからだ。
『
それはつまり、あっという間に逆転したりされたりする、魔の環境のことだ。
「墓地に送られた『ユキカゼ』の効果発動。
墓地に存在するこのカード以外の『
墓地の『
この時、永続罠『ユキカゼハ沈マズ』の効果で、手札に戻った『駆逐艦』モンスターはフィールドに特殊召喚しても良いが、この効果は使わない」
『慢心』
通常罠
(1)自分フィールド上に『空母』カードが存在する場合に発動できる。
自分フィールド上に存在する『空母』カードを全て墓地に送り、それ以外のモンスターを全て手札に戻す。
『ユキカゼハ沈マズ』
永続罠
(1)このカードは発動後、墓地に存在する『
(2)このカードが存在する限り、墓地から手札に戻る『駆逐艦』モンスターはフィールドに特殊召喚しても良い。
(3)1ターンに一度、墓地に存在する『
そのカードをデッキに戻し、カードを一枚ドローする。
これで手札は七枚。
さあ、仕留めるか。
「『ゴルゴンヘッド』の効果で、『伊58』と『不幸を担う少年』の効果を無効にする」
どちらにせよ代わりないので確認は取らない。
俺は『
『軽巡』モンスターの共通効果で、『ユキカゼ』を召喚。
『ユキカゼ』の召喚・特殊召喚に成功した為、デッキから『
俺が加えるのは、『
そして『軽巡ナカ』の効果発動。
このカード以外の『
デッキから『駆逐艦』カードを一枚手札に加える。俺は『
フィールドに現われた『ナカ』にスポットライトが当たる。
ひゅーひゅー、という効果音と共に、ポーズを決める彼女を、『ユキカゼ』と呼ばれてきた『フブキ』は乾いた笑みで拍手を送った。
『
☆4 水属性 機械族 攻守1200/2000
『ナカ』モンスターはフィールドに一枚しか存在できない。
(1))このカードが破壊される場合、代わりに損傷カウンターを一つ置く(最大1つまで)。
損傷カウンターが乗っているこのカードは守備表示となる。
守備表示のこのカードが戦闘する場合、このカードはダメージ計算を行わずに破壊される。
(2)このカードが存在する限り、自分フィールドに『駆逐艦』モンスターが存在しない場合、通常召喚に加えて一度だけ『駆逐艦』モンスターを召喚できる。
(3)このカード以外に『
デッキから『駆逐艦』カードを一枚手札に加える。
「魔法カード、『
手札の『
俺は『伊168』、『伊58』、『フブキ』、『センダイ』をデッキに戻し、レベル4『
これで布陣は整った。
「俺はスケール7の『
これでレベル3から6までのモンスターが同時に召喚可能」
左右のペンデュラムゾーンに、和装の女性とメガネのセーラー服の少女が並び立つ。
「『軽空母ホウショウ』のペンデュラム効果を発動。
もう片方のペンデュラムゾーンに『
これでレベル3からレベル7までのモンスターを同時に召喚できる」
『
ペンデュラム・通常モンスター
☆6 水属性 機械族 攻守1600/1200
【Pスケール:青2/赤2】
(1)もう片方のPゾーンに存在するカードが、『
(2)1ターンに一度、墓地に存在する『艦載機』カード1枚を対象に選択し、発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
【モンスター情報】
最初期に開発された艤装を身に纏う最古参の『
彼女が居なければ、他の空母は艦載機を飛ばせなかったと言われている。
最新鋭の艦が揃う今では、彼女は前線から退いている。
「更に魔法カード発動。『一航戦の誇り』!!
このカードが発動したターン、『空母』モンスターを特殊召喚する場合、は召喚条件・効果を無視して特殊召喚でき、その召喚・特殊召喚と効果の発動は無効に出来きない。
さあ、お待ちかねのペンデュラム召喚だ」
「ま、まずい!?」
俺は坂間弟が手札に目を落としたのを見逃さなかった。
「水底に眠る魂を呼び覚ます振り子の揺らぎよ。
今こそ隊列を成し、新たな姿で現われろ、ペンデュラム召喚!!
エクストラデッキより、最強の空母機動部隊を有する『
『
『
フィールドに最強の空の支配者たちが現われたのだ。
「『
手札・デッキから『艦載機』カードを墓地に送り、発動する。
相手フィールドのカードを二枚まで選んで破壊する。対象を選ばない効果だから、そのカードは使えないぜ」
俺の言葉に、坂間弟の肩がびくりと震えた。
「俺はデッキから『艦載機 艦爆スイセイ』を墓地に送る。
『風紀委員のテレポーター』と、その伏せカードを破壊してもらおうか」
弓から放たれた矢は爆撃機に姿を変え、相手のフィールドを焼き尽くす。
今までずっと伏せられていたのは、戦闘補助用のカードだ。バーン合戦になっていたので、発動の機会がなかったのだろう。
「更に、『スイセイ』が『空母』カードの効果を発動する為に墓地に送られた場合、このターンの間、『空母』カードが相手のカードを破壊したカードの枚数×500ポイントのダメージを与える。
1000ポイントのダメージだ」
爆撃機がもう一度フィールドを横切り、ダメージを与えていく。
坂間姉弟 LP7000→6000
「『
手札・デッキから『艦載機』カードを墓地に送り、発動する。
相手フィールドのカードを二枚まで選んで墓地に送る。
デッキから『艦載機 艦攻テンザン』を墓地に送り、『不幸を担う少年』と『禁術書の毒香』を墓地に送ってもらおう。
『テンザン』の空母カードで墓地に送られた場合の効果により、『無垢なる魔性』も破壊する」
「「……・」」
坂間姉弟たちは、あっという間に自分たちのフィールドが荒らされ、ぼろぼろになっていく様を見て唖然としている。
これが大艦巨砲主義を過去のものへと追いやった空母の力である。
「バトルだ。俺のフィールドのモンスターの総攻撃力は7300。
対してそちらは攻撃力ゼロのモンスター1体。勝負ありだ」
無数の砲弾と爆撃が相手に叩き込まれ、ライフを根こそぎ奪っていく。
坂間姉弟 LP6000→0
ゲームセットだ。
試合終了のブザーが鳴る。
「徹底的に叩きのめしたつもりだ。
俺は中学の頃に、地区予選の選抜メンバーにすら選ばれなかった。
お前たちがどんな茨の道を歩こうとしているか、よく考えることだ。
……そろそろ戻ろうぜ、翔子」
「……そうね」
俺は木村君に目配せして、二人を頼むと、さっさとその場から立ち去った。
「ご、ご指導、ありがとうございました」
「……あ、ありがとうございます」
背後から二人の涙声が聞こえた。
罪悪感がちくりと俺を苛んだ。
「泣かせちゃったわね。ちょっとやりすぎじゃないの?」
「お前も分かってんだろ。
あの二人は遠からず挫折する。今まで相手が居なかったから、そうならずに済んだだけだ」
「・・まあね」
翔子は理解しているはずだ。
最後の坂間弟のターン、あれは自分は余計なことをしないで、姉に任せてしまおうという考えが透けて見えた。
パートナーを信頼するのと、丸投げするのはまるで話が違う。
いざ、ピンチに陥った時、あれでは100%の信頼しか出来ない。
どんな状況でも笑っていられる、200%以上の信頼でなければ、いざと言う時に動揺して、取り乱し、パートナーへの信頼が揺らいでしまう。
その時点で、そのデュエルは負けたも同然なのだ。
「姉の方にも問題があったと思うわ。
あの二人、やりたいことが一見一致しているように見えて、かなりちぐはぐだった。
姉が弟の方を立ててやろう、負けそうになったら自分が矢面に立とう、そんな表情に見えたわ」
「ジャッジとしてお前がそう見えたというのなら、きっとそうなんだろうな」
確かに彼らの戦術は一見統一されているように見えたが、その実、弟の方に依存していた。
デュエルディスクを操作し、先ほどのデュエルのリプレイを再生する。
すぐに再生を停止させ、相手のデッキの内容を確認する。
あんまり知られていないが、こういう方法で相手のデッキの内容を後から確認可能なのだ。
そいて、俺の予想は的中していた。
「やっぱりな・・」
「ねぇ、遊助。昔のこと、やっぱり気にしてるの?」
「はぁ? どうして?」
俺は笑い飛ばすようにそう言ったのだが、翔子はビクリと怯えたように震えて立ち止まった。
「私、ジュース買ってくる」
「そうか。もうすぐ予鈴がなるぜ、早くしろよ」
「……うん」
翔子は小走りで廊下の反対側へと駆けていく。
俺は先に教室に戻った。
翔子は授業開始ぎりぎりになってから、戻ってきた。
ジュースは向こうで呑み終えて捨てたのか、何も持っては居なかった。
この小説は皆さんの需要によって出来ています。
次回は過去編に行こうかと思います。
所謂回想シーンですね。
そういうわけで、あとがきも手早く終わります。
それでは、また。