何!? 俺の知っている遊戯王の世界ではないのか!? 作:やーなん
長らく環境デッキだったEMがくたばり、みなさまお祝い申し上げます。
あまりにもひどい環境だったので、しばらく書く気が起きませんでしたよ・・。
とまあ、なにはともあれ、需要があれば続きます。
それでは本編。
これはあの時に二人でデュエルして、少し時間が経ってからの話になる。
ある日の日曜、俺は翔子とユリちゃんと共に、鈍行電車で揺られていた。
時刻は午前八時頃、俺達は飯を食ってすぐ駅に向かい、東京行きの電車に乗った。
俺達全員内向的な性格の為か、道中の会話は余り無かった。
日曜日とは言え、東京付近の電車は人が多く、自分達の会話を他人にきかれるのを嫌ったのだろうが。
そんなこんなで目的の駅に着いた。
東京のお土産に目を引かれている翔子に、帰りにしろと声を掛け、駅を出る。
十数分ほど歩いた目立たない路地に、目的地はある。
そう、今日はデュエルスクール「遊戯王」に、翔子を連れて来たのだ。
「こんにちは。塾長、いますか?」
「お邪魔します」
俺たちは中に入って声を掛けると、すぐに奥から塾長がやってきた。
「やあ、三人とも、よくきてくれた」
塾長は俺達を奥へと促す。
彼に続いて俺達は奥へと上がっていった。
「よう」
先に事務所でくつろいでいたスズナさんが手を挙げる。
「こんにちはスズナさん」
「お久しぶりです、その節はどうも」
「あんなの、気にすることないよ。
それに、久しぶりって程でもないだろう?」
スズナさんは相変わらず気持ちのいい笑みを浮かべてそう言った。
この間に、無愛想なユリちゃんは挨拶もせずに自分の定位置に座って参考書を読み始めた。
しかめっ面で読み進めるのは、「デュエルと歴史Ⅱ」という俺も中学時代に使用した覚えがある教科書だった。
「博士、はーかせ!! お客さんが来たぞー」
スズナさんが地下室に向けて声を掛けた。
くぐもった返事が返ってきたので、すぐに彼も来るだろう。
塾長はお茶の準備をしているので俺もそれを手伝った。
「……やぁ、君が真辺君か。
須田君から話はかねがね窺っているよ」
「……はい、よろしくお願いします」
うさんくさい格好の博士に、翔子も一瞬呆気に取られた様子だった。
「茂樹さんはやっぱり不在ですか」
「ああ、仕事で興行だ。全日本が終わっても、人気者は大変だね」
この間顔を見せてくれたと言うことは、かなり無理してだったのかもしれない。
「さて、と」
こほん、と俺は咳払いした。
全員が席に着いて飲み物が行き渡ったのを確認すると、俺はホワイトボードの前に立った。
「えーと、皆には何度か話していると思うので知っていると思いますが、彼女が俺の幼馴染の真辺 翔子です。
一先ずは皆に、こいつをこの場に呼ぶことを許してくれたことを感謝したい」
「おう、じゃあ堅くるしい挨拶は終わりな。何して遊ぶ?」
「スズナさん、もうちょっと待ってくださいよ」
即座に雰囲気をぶち壊す彼女に苦笑しながら、俺は続きを翔子に促した。
「完全に部外者の私を招き入れてもらって、ありがとうございます。
皆さんの境遇は遊助と同じと聞いています。
実の所半信半疑ですが、精一杯理解しようと務めています」
「だからと言って負い目を感じる必要はない。
私も君と同じで仔細を聞かされただけで、全てを把握しているわけではないからね」
博士はアウェーの空気に身を置く翔子にそう述べた。
「ここにいたければ好きにいるといい。
ただし、他所では表向きのこと以外の口外は禁止。我々のルールはそれだけだ」
「そうだね。私としても仲間が増えるのはうれしい。
たとえそれが私達と同類でなくてもね」
博士の言葉を引き継ぎ、柔和な笑みを浮かべて塾長がそう言った。
「じゃあ、そこの白衣の人以外皆、遊助と同じ転生を経験してるって本当なんですか?」
その問いは、一種の儀式めいた確認だった。
「私たちは少なくともそう思っている」
塾長は笑みを崩さずそう答えた。
「……何か、転生者同士で共通点とか無いんですか?
たとえば特定の行動をしたとか、怪しげな古代の魔法カードを使ったとか」
それも純粋な疑問だったのだろう。
同じ不思議体験をした者同士が何人も集まっていれば、発生条件や共通点などを探れると思うのは道理だった。
問題は、その質問は俺たちの中では禁句だったということだ。
「え……?」
単に疑問をぶつけただけの翔子には分からなかっただろう。
なぜ、俺たちがどんよりとした空気を纏っているか。
翔子は次にスズナさんを見た。
彼女も苦笑いのような何かを顔に浮かべていた。
それでようやく、この話題が聞かれたくないものだと理解したのだろう。
「私が把握している彼らの共通点は、有るにはある」
一人無関係な博士はすまし顔でそう言った。
「だが、それを君が知るには彼らの理解が足りないと言わざるを得ない」
「……遊助、あなたもそうなの?」
博士の言葉を受けて、翔子は俺を見た。
「俺は、言うべきだと思うが」
「私は嫌だ」
「お前はそうだろうけどな、彼女はまだここに入ったばかりだ。
まだ『お客さん』なんだよ。仲間になってくれるかどうかは、また別だ」
俺の意見はユリちゃんには端的に拒絶され、スズナさんにはまだ早いと言う。
社交性抜群のスズナさんですら、この話題には線引きをしている。
それくらいの話だから仕方がないのだが。
「塾長はどう思いますか?」
俺はその空気にたまらず大人に判断を伺った。
「彼女は遊助君の幼馴染だ。
妙な偏見を持っていないのは確信しているし、仲間となってくれるなら信頼の証として話してもいい。
だが我々は、それを判断するに値する手段を持ち合わせているだろう?」
塾長のその言葉に俺はハッとし、ユリちゃんは呆れ、スズナさんはにやりとした。
「デュエルを行おう。
お互いに分かり合うのに、これ以上の方法はないのだから」
「わかりました。そうしましょう。
では、誰が私の相手になるの?」
翔子が俺たちを見回した。
俺は手の内をお互いに知り尽くしているし、博士は我関せずの様子、ユリちゃんは露骨に嫌そうだし、その点スズナさんはパッと笑った。
「塾長、あんたがやったらどうだ?」
「私がかい?」
「別に不思議じゃないだろ。
あんたはここの顔なんだから」
そう言ってにやにや笑うスズナさんを相手に、塾長は頬を掻いた。
「教えるのには慣れているんだけれど、どうにもこう、直接デュエルするのは何だか気恥ずかしい気がするね。
私が相手というのが嫌だったらスズナ君にでもお願いするけれども」
「私は誰が相手でも構いませんよ」
「そうかい。まあ、言いだしっぺだからね」
塾長は観念したように肩を落とすと、こっちにおいで、と教室スペースへと歩いていく。
「翔子に一つ忠告だ、塾長は強いぞ。特に長期戦をさせたら俺たちで一番だ。
時々身内でデュエル大会をするが、塾長が上位から落ちたことはない」
「ありがと、遊助。
でも私は今まで弱いと思った相手と戦ったことはないから」
そりゃあ、デュエルの講師ってのはこの世界ではエリートの俗称みたいなもんだからな。
だが塾長には色々と翔子のこと話してるし、これでフェアだろう。
そして二人はデュエルリングの両端に立って相対する。
「「デュエル!!」」
翔子 VS 塾長
LP4000
「先攻は私のようだね」
ありゃりゃ、塾長に先攻を取られたか。
「私は『
塾長のフィールドに金髪の剣士が現れた。
『
「『
このカードが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
デッキから『
そしてこの効果を適用したターン、このカードは二つの効果を選択できる。
私は手札から『
私は今手札に加えた『
『
『
ペンデュラム・効果モンスター
★4 地属性 戦士族 攻守1800/700
【Pスケール:青4/赤4】
このカードは手札から発動できない。
【モンスター効果】
このカードの(1)の効果は1ターンに一度しか使用できない。
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから『
(2)このカードの(1)の効果を適用したターンのメインフェイズに発動できる。
以下の効果から選んで適用する。
●手札の『
●エクストラデッキに表側表示で存在する『
(3)Pゾーンの『
「召喚・特殊召喚に成功した『
このカードを開いているペンデュラムゾーンに置くことができる」
召喚された少女は背後に跳んで戦線から離れた。
「手札から発動せず、いちいち召喚して……?」
「私のカード群は手札からペンデュラムゾーンに発動できないのさ」
塾長はにこにこと翔子にそう語る。
彼の初動は完璧だ。理想の動きをしているからか余裕だ。
「なんだかデュアルモンスターみたいに二度手間ですね」
「ままならないからこそのデュエル。そうだろう?
さらに私は永続魔法『フルコーラス』を発動。カードを一枚セットし、ターンエンド」
塾長 LP4000
Pゾーン
赤5『
場 『
魔罠 □■■□□ 『フルコーラス』 セット
手札 □□
「私のターン、ドロー」
「お互いのスタンバイフェイズに、『
更に永続魔法『フルコーラス』の効果で、ヒュプノカウンターが乗ったカードにもう一つカウンターを乗せる。
このカードはPゾーンのヒュプノカウンターがP効果で取り除かれた場合、墓地に送られる」
翔子はフィールドのカード効果を確認して、より一層警戒を深めた。
この手のデッキにカウンターを溜めさせていいことなんて一つも無いからな。
『
ペンデュラム・効果モンスター
★4 地属性 魔法使い族 攻守 0/0
【Pスケール:青5/赤5】
このカードは手札から発動できない。
(1)お互いのスタンバイフェイズにこのカードにヒュプノカウンターを1つ置く。
(2)このカードのPスケールはこのカードに乗っているヒュプノカウンター1つにつき2つ下がる。(最少1まで)
(3)このカードに乗っているヒュプノカウンターを取り除き、以下の効果から選らんで適用する。
●一つ取り除き、自分フィールドのモンスター1体を対象に選択し発動する。
そのカードの攻撃力を500アップさせる。
●二つ取り除き、相手フィールドに存在する表側表示のカードを一枚を対象に選択して発動できる。
そのカードを破壊し、500ポイントのダメージを相手に与える。
【モンスター効果】
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードをPゾーンに置く。
両方のPゾーンにPカードが存在する場合、どちらかを手札に戻しこのカードをPゾーンに置く。
この効果は無効にならず、この効果に対してカードの効果を発動できない。
「表側表示の魔法カードが相手に存在する場合、この『運命の名を持つ少女』は攻撃表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚に成功した場合、デッキから『魔法入出力演算デバイス』を一枚手札に加える。
『魔法入出力演算デバイスは永続魔法扱いとして自分フィールドに置くことができる」
『運命の名を持つ少女』
☆4 光属性 魔法使い族 攻守 0/0
『運命の名を持つ少女』の(2)の効果による特殊召喚は、1ターンに一度しか使用できない。
(1)このカードは通常召喚できず、デッキから特殊召喚もできない。
(2)相手フィールドに表側表示の魔法カードが存在する場合、このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚できる。
この効果で手札からの特殊召喚に成功した時、デッキから『魔法入出力演算デバイス』を一枚手札に加えることが出来る。
(3)自分の魔法・罠ゾーンに存在する機械族チューナーを対象として発動できる。
そのカードを特殊召喚し、このカードとS召喚する。
『魔法入出力演算デバイス』
☆3 光属性 魔法使い族 攻守 0/0
チューナー・効果モンスター
このカードがS素材とする場合、『魔法少女』SモンスターのS召喚にしか使用できない。
(1)このカードがS素材として墓地に送られた場合に発動する。
このカードを攻撃力800アップの装備カード扱いとして、S召喚に成功した『魔砲少女』Sモンスターに装備する。
(2)自分のメインフェイズ2にこのカードが墓地に存在する場合に発動できる。
自分の魔法・罠ゾーンの表側表示の魔法カードを墓地に送り、自分フィールドの『魔砲少女』Sモンスターに攻撃力800アップの装備カード扱いとして装備する。
(3)手札のこのカードは永続魔法扱いとして自分の魔法・罠ゾーンに置くことができる。
(4)このカードが墓地に送られたエンドフェイズに発動できる。
墓地のこのカードを除外し、墓地の魔法使い族モンスター1枚をデッキに戻す。
その後、デッキから攻撃力・守備力0の魔法使い族モンスターを選んで一枚手札に加える。
「『運命の名を持つ少女』の効果発動。
私はレベル4の『運命の名を持つ少女』に、レベル3の『魔法入出力演算デバイス』をチューニング!!
閉ざした心が燃え上がる時、迸る闘志が解き放たれる!!
シンクロ召喚!! 現われろ、レベル7『疾風迅雷の魔砲少女』!!」
メカニカルな杖を手に、変身した金髪ツインテ少女が翔子のフィールドに降り立った。
『疾風迅雷の魔砲少女』攻2000
「面白い取り合わせだな」
完全に外野な博士が呟く。
「片や魔法じみた科学。
片や科学じみた魔法。
椎名の方は自分のデッキの『元ネタ』とやらについて散々聞かされたが、あちらは一体どのような世界観なんだろうね?」
俺達三人はそんな博士の物言いに、微妙な表情を浮かべるしかできなかった。
一様にその『元ネタ』について心当たりがあったからに他ならない。
きっと博士は当たり障りのない部分しか知らないのだろう。
塾長の名誉の為に言うが、彼はかのシリーズの際どさから変な趣味の持ち主であるとかではない。
彼は科学的手段を用いて幻想的目標を達成しようとしている故にあのようなカード群を得たのだろう。
きっとそうなのだ。おそらく。多分。
「『魔法入出力演算デバイス』がシンクロ素材として墓地に送られた場合、シンクロ召喚に成功した『疾風迅雷の魔砲少女』に装備される。
この時このカードは攻撃力800アップの装備カードとして扱う」
『疾風迅雷の魔砲少女』攻2000 →2800
「そのままバトルよ、『疾風迅雷の魔砲少女』で『
『疾風迅雷の魔砲少女』攻2800
『
塾長 LP4000→3000
「『疾風迅雷の魔砲少女』が相手モンスターを破壊した場合、相手の魔法・罠を一枚対象に選んで発動できる。
そのカードを破壊する。
『旋律の乙女』を破壊してください」
お、伏せカードじゃなくて見えてる脅威を取り除こうとするか。
この場合、それは悪手だったな翔子。
「自分が戦闘ダメージを受けた場合、手札から『
このカードの効果にチェーンし、リバースカード『忘れ去られた思い出』を発動する。
このカードによって、自分のPゾーンのカードを全て手札に戻し、デッキからレベル6以下の『
さて、順番に効果を処理していこうか」
塾長は講師らしい丁寧さでチェーンを処理していく。
「まず罠カード『忘れ去られた思い出』の効果で、自分のPゾーンの『旋律の乙女』を手札に戻す。
そしてデッキからレベル6『
戦闘ダメージを受けたことにより、『
その後に効果の対象を失った『疾風迅雷の魔砲少女』の効果が適用される」
淡々としたプレイングを翔子にプレッシャーを与えていく。
『
『
「『
このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
このカードをPゾーンに置く」
デッキから躍り出た和装の少女は背後のPゾーンへと跳び退る。
「『疾風迅雷の魔砲少女』は装備カードを墓地に送りもう一度攻撃できるけど、攻撃力が足らないので無意味か。
私はバトルを終了する。
バトルフェイズ終了時、『疾風迅雷の魔砲少女』は攻撃した『魔法少女』モンスターの回数×200攻撃力アップする。
次はこうはいかないですよ」
『疾風迅雷の魔砲少女』攻2800→3000
『疾風迅雷の魔砲少女』
☆7 光属性 魔法使い族 攻守 2000/500
『運命の名を持つ少女』+『魔法入出力演算デバイス』
シンクロ・効果モンスター
『疾風迅雷の魔砲少女』はフィールド上に一枚しか存在できない。
(1)このカードは相手モンスターを戦闘で破壊した場合に、相手フィールドの魔法・罠カードを対象にして発動できる。
そのカードを破壊する。
(2)このカードの攻撃終了時にこのカードに装備された装備カードを墓地に送り発動できる。
このカードはもう一度続けて攻撃できる。
(3)このカードが戦闘をしたバトルフェイズ終了時に発動できる。
このカードの攻撃力はこのターン攻撃した『魔法少女』Sモンスターの数×200アップする。
(4)このカードが破壊される場合、代わりにこのカードに装備された装備魔法を墓地に送ることができる。
「カードを二枚伏せて、ターンエンド」
それ以上はなにも動かず、翔子はターンを終えた。
翔子 LP4000
場 『疾風迅雷の魔砲少女』
魔罠 □■■■□ 『魔法入出力演算デバイス』 セット セット
手札 □□□
「私のターン。ドロー。
スタンバイフェイズに『
更に永続魔法『フルコーラス』の効果でもう一つカウンターを乗せる。
メインフェイズに、私は『
『旋律の乙女』の効果によりペンデュラムゾーンにこのカードを置く」
こうして塾長のPゾーンに二人の歌姫が並び立った。
塾長のデッキは左右に歌姫が揃ってから真価を発揮するのだ。
「私はフィールド魔法『
このカードは両方のPゾーンに『
このカードは自分Pゾーンに『
また、この『
これは、勝負は決まったかもしれない。
塾長とデュエルして勝つということは、この布陣を取らせないことなのだから。
ペンデュラムゾーンにペンデュラムカードを置くことにひと手間掛かるが、それらを守り維持する手段に特化している。
ただ、ペンデュラムカテゴリーなのに事故率も高いのもご愛嬌である。
「『
ヒュプノカウンダーを三つ取り除き、デッキから『
私はデッキから『
ペンデュラム効果によってヒュプノカウンターが取り除かれた為、『フルコーラス』は墓地に送られる」
もはや用済みとなったカードは墓地に送られる。
『
ペンデュラム・効果モンスター
★6 水属性 魔法使い族 攻守 0/0
【Pスケール:青3/赤3】
このカードは手札から発動できない。
このカードのスケール以上のレベルのモンスターをP召喚できない。
(1)お互いのスタンバイフェイズにこのカードにヒュプノカウンターを2つ置く。
(2)このカードはPスケールはこのカードに乗っているヒュプノカウンター1つにつき2つ上がる。(最大13まで)
(3)このカードに乗っているヒュプノカウンターを取り除き、以下の効果から選らんで適用する。
●二つ取り除き、相手フィールドに存在するカードを一枚を対象に選択して発動できる。
そのカードを破壊し、500ポイントのダメージを相手に与える。
●三つ取り除き、デッキから『
【モンスター効果】
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードをPゾーンに置く。
両方にPゾーンににPカードが存在する場合、どちらかを手札に戻しこのカードをPゾーンに置く。
この効果は無効にならず、この効果に対してカードの効果を発動できない。
「『
自分フィールドのモンスターの数だけ、ヒュプノカウンターを置く。
私のモンスターゾーンのカードは一枚の為、『旋律の乙女』にカウンターを一つ置く。
カードを一枚セットし、私のターンは以上だ」
塾長 LP4000
Pゾーン
赤3(5)『
青3(3)『
フィールド 『
場 『
魔罠 □■■□□ セット セット
手札 □□
「私のターン。ドロー」
翔子はあまり塾長が動かないことに警戒を強めているようだ。
「スタンバイフェイズに『旋律の乙女』一つ、『星読みの乙女』にふたつヒュプノカウンターが乗る。
更に『
そこで翔子は改めて塾長の盤面を確認したらしい、あからさまに表情が強張った。
『
フィールド魔法
このカードは両方のPゾーンに『
(1)自分フィールドのPゾーンに存在する『
(2)自分フィールドに『
(3)ヒュプノカウンターが乗るP効果が発動する度にそのカードにヒュプノカウンターを1つ置く。
(4)ヒュプノカウンターが乗っていたカードがフィールドを離れる場合、乗っていたカードと同じ数のヒュプノカウンターをこのカードに置く。
最早『ハーピィの狩場』を張ったハーピィデッキぐらいしか、この布陣を破るのは難しいだろう。
そして翔子にはおそらく、次のターンは無い。
「魔法カード、『助けを呼ぶ声』を発動します。
デッキから攻守ゼロの光属性魔法使い族モンスターを手札に加える。
私はデッキから『巡り合う不屈の少女』を手札に加える!!
私は永続魔法『魔法少女の変身シーン』を発動して、このカードをコストに除外し、『巡りあう不屈の少女』を特殊召喚する!!
この効果で特殊召喚に成功した為、デッキから『魔法入出力演算デバイス』を一枚手札に加える。
『魔法入出力演算デバイス』は永続魔法扱いとして私の魔法・罠ゾーンに置くことができる!!
更に、『巡りあう不屈の少女』の効果発動!!
魔法・罠ゾーンの機械族チューナーを特殊召喚し、そのカードを素材にシンクロ召喚できる!!」
『巡り合う不屈少女』
☆4 光属性 魔法使い族 攻守 0/0
『巡り合う不屈少女』の(2)の効果による特殊召喚は、1ターンに一度しか使用できない。
(1)このカードは通常召喚できず、デッキから特殊召喚もできない。
(2)自分フィールドの表側表示の魔法カードを除外して発動できる。
このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で手札からの特殊召喚に成功した時、デッキから『魔法入出力演算デバイス』を一枚手札に加えることが出来る。
(3)自分の魔法・罠ゾーンに存在する機械族チューナーを対象として発動できる。
そのカードを特殊召喚し、このカードとS召喚する。
「幼き体に不屈の心宿る時、眠れる闘志が目を覚ます!!
シンクロ召喚!! 現われろ、レベル7『不撓不屈の魔砲少女』!!」
白い魔法少女と黒衣の魔法少女と並び立った!!
「シンクロ召喚に成功した『不撓不屈の魔砲少女』にシンクロ素材となった『魔法入出力演算デバイス』は装備魔法扱いで装備できる」
『不撓不屈の魔砲少女』攻2400→3200
「『不撓不屈の魔砲少女』の効果発動!!
任意の数だけフィールド上の魔法カードを除外し、除外した数×500ポイント攻撃力をアップする!!
『旋律の乙女』と『星詠みの乙女』を除外する」
カウンターを取り除かせるだけの嫌がらせにしかならないが、しないよりマシだろう。
だが、それも無意味だった。
「……え?」
だが、『不撓不屈の魔砲少女』は翔子の命令を受け付けず、こくこくと眠たそうにして、ついには眠りこけてしまった。
それは隣の『疾風迅雷の魔砲少女』も同様だった。
「特殊召喚成功時に、永続罠『
塾長は柔和な、しかし油断ならぬ笑みを浮かべたままそう言った。
「このカードはスケール1または13の『
セットされたこのカードが発動した場合、デッキから発動条件を満たした『ヒュプノ』魔法カードを発動する」
「……」
唖然とする翔子の気持ちを代弁しよう。
せーの、インチキ効果も大概にしやがれ!!
「私の発動したカードは永続魔法『
そしてこのカードは、『
このカードが存在する限り、レベル8及びランク5以上または攻撃力3000以上のモンスターの効果は無効になり、守備表示になる」
「そんな……」
「攻撃力アップが裏目にでたね。
戦闘でアドバンテージを取るデッキだろうから、こうさせてもらうよ」
この通り、塾長は堅実でえげつない戦法を得意とする。
「た、ターン……エンド」
「エンドフェイズに『
Pゾーンの『
私はスケール1の『
置かれていた三つのヒュプノカウンターは『
翔子は何もできないようだった。
もうすでに、デュエルは塾長の独壇場だった。
「私のターン、ドロー。
スタンバイフェイズに、それぞれの『
『母なる紡ぎ手』には三つ、『星詠みの乙女』には二つ。
『
そして『
スケール13となった『星詠みの乙女』をデッキに戻し、同じスケール13である『
『星詠みの乙女』に置かれていた六つのヒュプノカウンターは『
『
赤1 レベル8 カ4
『
青13 レベル12
『
黒衣の少女と全身を覆う白い鎧の少女がペンデュラムゾーンに並び立つ。
事実上のゲームセットだ。
「『始源の管理者』のP効果発動。
1ターンに一度、フィールド上のヒュプノカウンターを三つ取り除き、デッキから発動条件を満たした『ヒュプノ』魔法カードを一枚選んで発動できる。
『
このカードは自分フィールド上のヒュプノカウンターが10以上存在する場合に発動できる。
そのすべてを取り除き、相手の手札と場のカードをすべて除外する。
そして、取り除いたカウンターの数×200ポイントのダメージを与える」
一瞬にして翔子のフィールドも手札も焼け野原になってしまった。
そして最後の希望を摘み取るように、塾長は告げた。
「『母なる紡ぎ手』のP効果。
『ヒュプノ』カードが相手に与える効果ダメージは二倍になる。
よって、4000ポイントのダメージを受けてもらう」
翔子 LP4000→0
デュエルの終了を告げるブザーが鳴った。
「何もできなかった……」
「気持ちはわかるぞ。初見でマドルチェを相手にするようなもんだ」
俺が翔子に慰めの声をかける。
「あー、確かになぁ」
「あれは最初、なにやってるのかわからないよねぇ」
スズナさんとユリちゃんもうんうん頷いている。
「流石は私塾の塾長ですね。
全く歯が立ちませんでした」
「講師としては失格なデュエルだったけれどね」
塾長は苦笑いしてそう言った。
「デュエルを通じて、はっきりとした拒絶の意思を感じました。
あのことについて聞くのは今度、機会があればにしましょう」
「悪いな、翔子」
これは俺だけの問題ではないのだ。
「気にしないで」
「よーし、じゃあ地下を案内してやるよ。
そのあと飯な、美味いとこいろいろ教えてやるよ」
スズナさんはそう言って、地下室へ翔子の手を引っ張っていく。
「あまり機材に触らないでくれよ」
博士もそれを追って行った。
「いつか、話せる日が来るといいね……」
「……はい」
これは、俺たちの咎なのだから。
回るとえげつない塾長のデッキでした。
カウンターが乱舞するデッキって管理が大変ですね。
このデッキの元ネタは際どいと有名なあのゲーム。
あの世界観はきれいでとても好きですので、それを再現しきれないところを歯がゆく思います。
これからは最低、月に一度くらいは更新したいなぁ。