何!? 俺の知っている遊戯王の世界ではないのか!?   作:やーなん

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今回は初めて主人公以外の視点で物語が進みますので、少し悩みましたが無事投稿。
今日もこんなイロモノ小説を見に来てくださり、感謝感激でございます。

私もいろいろなカード群をこの小説で作りましたが、皆さんはどんなカテゴリーを使ってみたいですかね。

私は自分が使ってみたいと思うカテゴリー以外を作っていないつもりですが、私はダントツで『BS』、バイオショックです。
意図的に弱めに見せたこのデッキの真価は、今回ついに発揮されます、それではどーぞ。



第八話 不良たちとの遭遇戦 後半

 不良たちとのデュエルは、僕と大雲先輩、遊助先輩と真辺先輩に分かれた。

 

 

「連中は墓地からの大量展開がお家芸のアンデット族、そしてそれをコストに大型モンスターをアドバンス召喚するデッキだ。

 幾ら使い手が大したことないからって、デッキテーマ自体が弱いわけじゃない気を付けろよ」

 先の一戦で相手のデッキの性質を見破ったのか、遊助先輩は僕たちに助言をくれた。

 

 

「俺たちのデュエルに、余計な口出しするんじゃねぇ。

 俺の先攻、俺は『魔晄に翻弄されし拳闘士』を召喚。

 更に、永続魔法『炎の魔晄石』を発動。俺のフィールド上の『魔晄』モンスターの攻撃力は600上がる」

 

『魔晄に翻弄されし拳闘士』攻1800→2400

 

 大雲先輩が軽装の女拳闘士を召喚した。

 このステータスで何の制限もなく二回攻撃できるモンスターだ。

 僕の持っているモンスターはみんなこんな風に正面から戦えるカードがほとんどないから羨ましいや。

 

 

 

「そして『炎の魔晄石』のもう一つの効果を使う。

 フィールド上に『魔晄』モンスターが存在する時、お前らのライフに600のダメージだ!!」

 

 不良E&不良F LP8000→7400

 

 

「俺はターンを終了する」

 

 

 鉄次&木村 LP8000

 場  『魔晄に翻弄されし拳闘士』攻2400

 魔罠 □□■□□ 『炎の魔晄石』 

 鉄次 手札 □□□

 

 

「俺のターンだ。ドロー。

 俺はモンスターをセット、カードを二枚セットし、ターンエンド」

 

 

 不良E&不良F LP7400

 場  セット

 魔罠 □□■■□ セット セット

 不良E 手札 □□□

 

 

「僕のターン、ドロー。

 僕は『炎の魔晄石』の効果を使用します」

「おっと、その前に、俺はリバースカードオープン。

 トラップカード、『拡散するBS(バイオショック)デッキ破壊ウイルス』だ。

 俺はセットされた『BS(バイオショック)生ける屍』を破壊し、相手フィールドと手札のアンデット族以外のモンスターを破壊し、墓地に送ってもらうぜ」

 

 

『拡散するBS(バイオショック)デッキ破壊ウイルス』

 罠カード

(1)自分フィールドのレベル4以下の『BS(バイオショック)』モンスターを破壊し、発動する。

 相手の手札・フィールド、相手のターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカード全てを確認し、アンデット以外のモンスターを破壊する。

 

 

 あ、もったいなかったなぁ。

 先にこのカードを発動しておけばよかった。

 

「わかりました、フィールド上の『魔晄に翻弄されし拳闘士』を墓地に送ります。

 効果解決時に『魔晄』モンスターが存在しない為、『炎の魔晄石』の効果は不発。

 そして僕の手札にはモンスターは存在しません」

 そう言って、僕は手札を公開する。

 

 『FT(フューチャーツール)ミュージアム』

 『FT(フューチャーツール)劣化&修復衣包み』

 『FT(フューチャーツール)オーバーテクノロジー』

 『FT(フューチャーツール)超次元空間収納ポケット』

 『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』

 『FT(フューチャーツール)ストーンキャップ』

 

 

「あ、なんだこいつ、手札事故ってやがるぜ!!」

「ぎゃははは、だっせぇの!!」

「あれ、詳しく確認しないんですか?」

 公開された手札は相手が遅延行為にならない程度にじっくり確認することが出来る。

 だというのに、この人たちは僕の手札が全部魔法カードだけだというのがおかしいらしく、すぐに公開情報モニターを切って笑い声をあげている。

 

 

「木村……だからお前みたいな弱い奴が前に出るんじゃねぇって言ったんだ」

「じゃあ大雲先輩、僕を守ってくれませんか? 僕は先輩を全力でサポートしますから」

 大雲先輩は僕がそんなことを言うとは思わなかったのか、面食らった表情だった。

 

 遊助先輩は言ってくれた。このデッキは強いって。

 後は僕の腕次第だから、研鑽を怠るな、と。

 あんなに強い遊助先輩や翔子先輩が太鼓判を押してくれたデッキが、こんな卑劣な人たちに負けるはずがないんだ。

 

 

「……おう、前衛は任せろ」

 僕の自信を感じ取ってくれたのか、大雲先輩はゆっくりと頷いた。

 

「僕は手札からフィールド魔法、『FT(フューチャーツール)ミュージアム』を発動。

 この効果により、僕のコントロールする、『FT』(フューチャーツール)カードは無効にされず、『FT』(フューチャーツール)と名のつく速攻魔法は相手ターンに手札から発動できる!!」

 

 

 『FT(フューチャーツール)ミュージアム』

 フィールド魔法

(1)このカードが存在する限り、自分がコントロールする『FT』(フューチャーツール)カードの発動と効果は無効にできない。

(2)このカードが存在する限り、自分は相手ターンに手札から『FT』(フューチャーツール)速攻魔法を発動できる。

 

 

「そして僕は永続魔法、『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』を発動し、続けて永続魔法、『FT(フューチャーツール)超次元空間収納ポケット』を発動します。

『超次元空間収納ポケット』の効果発動。

 デッキから『FT』(フューチャーツール)魔法カードを三枚選び、その中で一つを公開し、相手は一枚を選びます。

 それが公開したカードと同名のカードなら、僕は手札に加える。違った場合はそれを公開し手札に加えます。その後、それ以外のカードはデッキに戻す。

 僕は『FT(フューチャーツール)夢の機械タイムマシーン』を公開します」

「くくッ、俺から見て右端の奴を選ぶ」

「右端、これですね? 選ばれたカードは『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』なので、それを手札に加えます。

 更に、ここで『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』の効果発動!!

 自分がカードの効果でカードを公開した場合に発動する、公開したカードの枚数×300ポイントのダメージを相手に与える!!」

 

 

 『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』

 永続魔法

 このカードはフィールド上に一枚しか存在できない。

(1)自分がカードの効果でカードを公開した場合に発動する。

 相手プレイヤーに公開した『FT』(フューチャーツール)カードの枚数×300ポイントのダメージを与える。

 

 

 不良E&不良F LP7400→6800

 

 

『オーバーテクノロジー』は、……まだつかわなくてもいいか。

 後続の確保大事だって遊助先輩も言ってたし、

 

 

「僕は永続魔法、『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』を発動し、エンドフェイズに移行します」

「この瞬間、『BS(バイオショック)生ける屍』を攻撃表示で特殊召喚する!!

 この効果で特殊召喚した『BS(バイオショック)生ける屍』の攻撃力は800上昇する!!!」

「では僕はターン終了時に、速攻魔法『FT(フューチャーツール)劣化&修復衣包み』を発動。

 このターン、墓地に送られたモンスターは全てフィールドに戻り、墓地から特殊召喚されたモンスターは全て墓地に戻る!!」

「なんだと!!」

 

 

 『FT(フューチャーツール)劣化&修復衣包み』

 速攻魔法

(1)お互いのターン終了時に発動できる。

 このターン中に墓地から特殊召喚されたお互いのモンスターを全て墓地に送り、墓地に送られたお互いのモンスターをフィールド上に特殊召喚する。

 

 

「『生ける屍』は墓地に逆戻りし、『魔晄に翻弄されし拳闘士』はフィールドに舞い戻る!!」

「くッ、自身の効果で特殊召喚された『生ける屍』は、フィールドを離れる時に除外される……」

 

 

 鉄次&木村 LP8000

 フィールド魔法『FT(フューチャーツール)ミュージアム』

 場  『魔晄に翻弄されし拳闘士』攻2400

 魔罠 □■■■■ 『炎の魔晄石』『FT(フューチャーツール)超次元空間収納ポケット』『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』

 木村 手札 □□□

 

 

「俺のターン。ドロー。

 よし、俺は手札から、『BS(バイオショック)レイブンズ』を特殊召喚。

 このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札から特殊召喚できる。

 そして、俺は永続魔法『BS(バイオショック)ウイルス研究施設』を発動。このカードが存在する限り、俺は『BS(バイオショック)』のアドバンス召喚に必要なリリースを一体少なくできる。

 俺は『BS(バイオショック)レイブンズ』をリリースし、アドバンス召喚!!」

 召喚された無数のカラスはすぐに粒子になり、巨大な口が飛び出てきた。

 

 

BS(バイオショック)レイブンズ』

 ☆1 闇属性 鳥獣族 攻守 200/0

(1)このカードは自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、特殊召喚できる。

(2)このカードをリリースすることで、デッキから同名カード二体を特殊召喚できる。

 

 

「薄暗い下水から這い出て、今こそ現れろ。

BS(バイオショック)ジャイアントアリゲーター』!!」

 この小さい裏路地では収まりきれないほどの巨大なワニが、その巨体を振るわせて召喚された。

 

 

BS(バイオショック)ジャイアントアリゲーター』

 ☆7 水属性 爬虫類族 攻守 2500/2100

(1)1ターンに一度、このカード以外のフィールド上のモンスター全てを破壊する。

(2)このカードが相手モンスターを破壊し、墓地に送った場合、そのモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。

 

 

「『BS(バイオショック)ジャイアントアリゲーター』の効果発動!!

 1ターンに一度、このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊できる!!」

 巨大なワニはその尻尾でフィールドを薙ぎ払った!!

 僕は咄嗟に大雲先輩に目配せする。

 彼はすぐに頷いた。

 

「『魔晄に翻弄されし拳闘士』の効果発動!!

 魔法・罠ゾーンの『魔晄』カードを墓地に送ることで破壊を免れることができる!!

 僕は『炎の魔晄石』を墓地に送る!!」

 

『魔晄に翻弄されし拳闘士』攻2400→1600

 

 女拳闘士は魔晄石を盾にし身構え、巨大ワニの一撃を凌いだ。

 

 

「しゃらくさい、バトルだ!!

『ジャイアントアリゲーター』で、『拳闘士』を攻撃!!」

「僕はライフを100払い、永続魔法『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』を発動します!!

 相手フィールド上の攻撃表示で存在するモンスターを守備表示にする!!」

 

 鉄次&木村 LP8000→7900

 

 

「ちッ、防がれたか」

「この時、僕は『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』効果で、この効果を無効にします」

「は? なんだと!?」

「その代り、貴方たちにライフポイントを1000払ってもらいます」

「て、てめぇ……だが、これでお前のモンスターは木っ端微塵だ!!

 やっちまえ、『ジャイアントアリゲーター』!!」

 不良さんがそう宣言するも、巨大ワニはその巨体を丸めて動かない。

 

 不良F&不良F 6800→5800

 

 

 『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』

 永続魔法

(1)ライフポイントを100払い、相手フィールド上の攻撃表示のモンスターを守備表示にする。この効果は相手ターンも使用できる。

 この効果を三回使用した場合、このカードを墓地に送る。

(2)このカードの(1)の効果は、相手にライフを1000払わせ無効にできる。

 

 

「なぜだッ、なぜ攻撃しない『ジャイアントアリゲーター』!!」

『FT(フューチャーツール)ミュージアム』の効果で、『FT(フューチャーツール)』カードの効果は無効にできない。

 よって、『ジャイアントアリゲーター』は守備表示になる」

「こちらにライフコストを強要させる効果だけのみが残るだとぉ……」

 悔しそうな表情をする不良さん。

 無理もないことで、この効果は遊助先輩もどういう裁定なのか頭を悩ませていた。

 

「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ!!」

 

 

 不良E&不良F LP5800

 場  セット

 魔罠 □□■■□ セット セット

 不良F 手札 □□□□

 

 

「俺のターン、ドロー」

 ターンプレイヤーが一巡し、大雲先輩のターンとなった。

 

「おっと、『拡散するBS(バイオショック)デッキ破壊ウイルス』の効果でドローしたカードがアンデッド族以外のモンスターなら、それを破壊させて貰うぜ」

「俺がドローしたカードは、『反魔晄を継ぐ義手の男』だ。

 よって、破壊され墓地に送られる。

 だが俺は手札より、永続魔法『蘇生の魔晄石』を発動する。

 1ターンに一度、墓地から『魔晄』モンスターを特殊召喚する。

 這いあがれ、『反魔晄を継ぐ義手の男』!!」

 大雲先輩の呼びかけに応じ、墓地から右手に武器を付けた色黒の大男が現れた。

 

 

『蘇生の魔晄石』

 永続魔法

『蘇生の魔晄石』の(1)の効果は1ターンに一度しか使用できない。

(1)墓地に存在する『魔晄』モンスターを一体対象に選択し、発動する。そのモンスターを特殊召喚する。

(2)このカードを墓地に送ることで、墓地の『魔晄』カードを一枚手札に加える。

 

『反魔晄を継ぐ義手の男』

 ☆4 地属性 戦士族 攻守1700/1000

(1)1ターンに一度、魔法・罠ゾーンの『魔晄』カードを墓地に送って発動する。

 相手フィールド上に存在するカードを一枚選んで破壊する。

(2)このカードが破壊される場合、代わりに魔法・罠ゾーンの『魔晄』カードを墓地に送ることが出来る。

 

 

「そして俺は『反魔晄を継ぐ義手の男』の効果発動!!

『蘇生の魔晄石』を墓地に送り、『ジャイアントアリゲーター』を墓地に送る!!」

「おっと、リバースカードオープン。

 永続トラップカード発動。『BS(バイオショック)ハザード』だ」

 

 

BS(バイオショック)ハザード』

 永続罠カード

(1)このカードが存在する限り、墓地から特殊召喚されたモンスターはアンデット族となり、効果は無効になる。

(2)このカードが存在する限り、元々の種族がアンデット族以外のアンデッド族モンスターは攻撃宣言できない。

 

 

「これでお前のモンスターは攻撃もできず、効果も無効になる!!」

「くそッ、俺はターンエンドだ」

 

 鉄次&木村 LP8000

 フィールド魔法『FT(フューチャーツール)ミュージアム』

 場  『魔晄に翻弄されし拳闘士』『反魔晄を継ぐ義手の男』

 魔罠 □■■■□ 『FT(フューチャーツール)超次元空間収納ポケット』『FT(フューチャーツール)スタンブルヒットマン』『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』

 鉄次 手札 □□

 

 

「俺のターン、ドロー!!

 くっくっく、引いたぜ、お前たちを終わらせる最強のカードをなぁ!!

 俺はお前たちのフィールドに存在する二体のモンスターをリリースし、アドバンス召喚!!」

「俺のモンスターをリリースするだと!!」

「このモンスターはフィールド上のアンデット族モンスターを敵味方関係なくリリースしてアドバンス召喚できる!!

 さあ現れろ、究極最強の生命体、その腕ですべての敵を粉砕せよ。

 ―――『BS(バイオショック)戦慄の暴君』ッ!!!」

 

 

BS(バイオショック)戦慄の暴君』

 ☆8 闇属性 アンデット族 攻守2800/2200

 このカードは特殊召喚できず、フィールド上のアンデット族モンスターを二体以上リリースした場合のみアドバンス召喚できる。

(1)このカードはアドバンス召喚の為に使用したモンスターの数だけ通常攻撃に加えて攻撃できる。

 このカードは攻撃可能なら攻撃しなければならない。

(2)フィールドに存在するこのカードは破壊以外の方法で墓地に送ることは出来ず、手札・デッキに戻すことはできない。

(3)このカードが破壊され、墓地に送られた場合、このカードを除外する。

 除外されたこのカードは次の自分のスタンバイフェイズに自分フィールドに戻すことができる。

 

 

 恐るべき耐性と蘇生能力を兼ね備えた巨躯の人型の怪物が姿を現した!!

 その醜悪の顔には感情など感じられないのに、機械的な殺意を周囲に放っていた。

 

 僕は思わず息を飲んで後ずさりした。

 この恐るべき怪物はどこまででも追ってきそうだというのに。

 

 

「俺は『ジャイアントアリゲーター』を攻撃表示にし、バトル開始だぁ!!

 二体のモンスターで攻撃ぃ!!」

「俺はライフを100ずつはらい、その2体に『スタンブルヒットマン』の効果を使うぜ。

 ついでにライフコストも払ってもらおうか!!」

 

 鉄次&木村 LP7900→7700

 不良E&不良F LP5800→3800

 

 

「三回効果を使用した『スタンブルヒットマン』は墓地に送られます」

「くっくっく、次の俺たちのターンで終わりだからな。そのくらいのライフはくれてやるぜ。

 俺はターンエンド」

 

 

 不良E&不良F LP3800

 場 『BS(バイオショック)ジャイアントアリゲーター』『BS(バイオショック)戦慄の暴君』

 魔罠 □□□■□ 

 不良E 手札 □□□

 

 

「ぼ、僕のターン……」

 どうしよう、あの恐ろしいモンスターを処理できるカードは僕のデッキにないんだ。

 僕は縋るように遊助先輩たちのデュエルを盗み見た。

 彼らのデュエルは丁度終わりに差し掛かる場面だった。

 

 

「シンクロ召喚に成功した『変幻なる義侠の魔法少女』の効果発動!!

 相手フィールド上のモンスター1体のコントロールを得る。私は『戦慄の暴君』のコントロールを得るわ」

「な、なんだとぉ!!」

「自分のモンスターにやられるといい、バトルよ。

『戦慄の暴君』の三回攻撃でお前たちのライフはゼロになる!!」

「ぎゃああぁあああ!!」

 と、こんな感じで真辺先輩が華麗に決めていた。

 

 

 そうだ、別にあのモンスターを倒す必要はないんだ。

 コントロールを奪ったって……でも駄目だ、コントロールを奪える『マジックアーム』は奪った後に表示形式が変わってしまう。

 今相手には『ジャイアントアリゲーター』が居る以上、時間稼ぎにしかならない。

 

 

「なに悩んでるんだ、木村くん」

「遊助先輩……」

「細かいことはドローしてから考えろって教えただろ。

 まさか、もう勝負をあきらめたのか?

「いいえ、そんなことはありません」

「ならやっちまえ。お前が自分から一歩踏み出したように、お前のデッキもお前に答えてくれるはずだ。

 もう、お前は自分のデッキを信じられるんだろう?」

「ッ! 僕のターン!! ドロー!!」

 そして、僕の引いたカードは。

 

「『拡散するBS(バイオショック)デッキ破壊ウイルス』の効果で、ドローしたカードを確認させて貰うぞ」

「僕が引いたカードは、『いつか帰るその日まで』!!」

「また魔法カードか、つくづく運の悪い野郎だなぁ、ぎゃはは!!」

「それは……どうかな?」

「なにぃ?」

「出会いがあれば別れもあり、約束された別れは自らの成長の証明となる。

 魔法発動『いつか帰るその日まで』」

 僕は今引き当てた、最高のカードを掲げ、デュエルディスクに置いた。

 

 

「このカードは発動後、効果モンスター扱いにできる魔法カードが出るまでデッキをめくり、そのカードに記された効果モンスターとして場に特殊召喚する。

 そして、それ以外のカードは全て墓地に送り、その中から一枚『FT』(フューチャーツール)を選んで手札に加えることが出来る!!

 ただし、この効果で『FT』(フューチャーツール)魔法カード以外をめくった場合、めくった数だけ手札を墓地に送る」

「カードをめくる効果はルール上、カードを公開する効果と同じだ。

『怪盗キャットロボの挑戦状』の効果で、めくった枚数によってはこれだけで決着がつくかもな」

 遊助先輩は僕を見て笑みを浮かべている。

 僕たちの勝利を確信している笑みだった。

 

 

『いつか帰るその日まで』

 通常魔法

『いつか帰るその日まで』の効果はデュエル中に一度しか使用できない。

(1)効果モンスター扱いとして特殊召喚できる魔法カードが出るまで、自分のデッキからカードをめくり、そのカードをカードに記された通りの効果モンスターとして特殊召喚し、それ以外のめくったカードは墓地に送る。

 その後、この効果で墓地に送った『FT』(フューチャーツール)魔法カードを一枚選んで手札に加える。

 この効果で自分が『FT』(フューチャーツール)魔法カード以外をめくった場合、その枚数分だけ手札を選んで墓地に送る。

 

 

「は……そんなの、運試しじゃねーか」

「俺たちのライフは3800……13枚以上めくれる筈ないだろうが!!」

「普通のデッキならそうでしょう。

 一枚目、『FT(フューチャーツール)マジックアーム』。二枚目、『FT(フューチャーツール)オーバーテクノロジー』。三枚目、『FT(フューチャーツール)エニーウェアドア』。四枚目、『FT(フューチャーツール)威嚇爆弾』。五枚目、『FT』(フューチャーツール)夢の機械タイムマシーン』。六枚目、『FT(フューチャーツール)カウンターミラー』。七枚目、『FT(フューチャーツール)超次元空間収納ポケット・スペア』。八枚目、『FT(フューチャーツール)フレンドキャットロボ』!!

 効果モンスター扱いとして特殊召喚できる魔法カードをめくった為、このカードを特殊召喚します」

 僕のデッキから、夢と希望の未来からの使者が現れた。

 

「僕は墓地に送ったカードの中から、『FT(フューチャーツール)夢の機械タイムマシーン』を選択し、手札に加えます。

 そして、僕がめくったカードは8枚。『FT(フューチャーツール)怪盗キャットロボからの挑戦状』の効果で、2400ポイントのダメージです!!」

 

 不良E&不良F LP3800→1400

 

 不良たちがあからさまにほっとしたような表情をしている。

 めくっている最中に僕のデッキが普通じゃないことに気付いたんだろうけれど、もう遅いよ。

 

 僕は大きく息を吸い込んで、吐いた。

 

 

「更に、『FT(フューチャーツール)夢の機械タイムマシーン』を発動!!

 僕はデッキから5枚のカードを公開し、そのカードと墓地のカードを手札として使用できる。

 ……僕は新たに五枚のカードを公開しました。1500ポイントのダメージを受けて貰います」

 

 不良E&不良F LP1400→0

 

 

「んなッ!?……俺たちの負け、だと!?」

「一度も攻撃宣言しなかったような奴に!!」

「彼はお前たちみたいに野蛮な人種じゃないんだよ。どうする? 勝敗は決したが、これ以上やるか?」

 遊助先輩が前に出て、堂々とそう言った。

 

「い、今更負けましたってリーダーのところに帰れるか!!

 こうなったら仕方がねぇ、力づくでもてめぇらのデッキを頂くぜ!!」

「……あんたらに少しでも決闘者(デュエリスト)としての矜持を期待した俺が馬鹿だったよ。

 翔子、これ持っててくれ」

 遊助先輩はそういうと、上着を脱いでシャツまで脱ぎ、それを真辺先輩に渡した。

 傍目から中肉中背にしか見えない遊助先輩の肉体は、腹筋は六つに割れてるし両腕は筋肉で張っていた。

 そして、何かの武術の構えらしい動きで牽制を行っている。

 

「はいはい、ほどほどにね」

「俺も加勢するぜ!!」

 そこに大雲先輩が突入し、最終的に乱闘となった。

 

 と言っても、遊助先輩と大雲先輩があっという間に不良たちをやっつけちゃったけど。

 

 

「あの、遊助先輩って何か格闘技をやっているんですか?」

 僕は思わず幼馴染だという真辺先輩に訊いてみた。

 

「え? ああ、遊助の実家って古流武術の道場やってるのよ。

 なんでも、戦国時代に刀を持ち込めない殿様の部屋にデュエルディスクのみで乱心した家臣を制圧する為に産み出された護身術だとかなんとか」

「へぇ~、遊助先輩ってやっぱりすごいや!!」

 遊助先輩は相手のパンチやキックをデュエルディスクで巧みに受け流し、相手が自滅するように誘っていく。

 大雲先輩もかなり喧嘩慣れしているのか、一撃で相手の急所にダメージを与えて無力化している。

 

 

「これ、生徒会長に連絡しておいた方がいいわよね……?」

「そうですね。じゃあ、僕は警察に連絡しますね」

 僕と真辺先輩は、それぞれデュエルディスクの通話機能を使い、外部に連絡を取るのだった。

 

 

 

 

 

 

 




転生者で古武術道場の跡取り息子なんてありがちな地雷設定、しかし、この小説ではそれが地雷にならない不思議!!
デュエルするのに体を鍛えるのは当たり前ですもんね!!

・・・いや、ホント遊戯王世界の世界観って万能ですよねー。
一応言っておきますが、主人公の護身術は最終手段です。
これを使って無双なんてありませんので、ご安心ください。
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