お母さまも、お姉さまもいじわるだ。
おたんじょうケーキをつまみ食いしたのは、たしかに悪いことかもしれないけど、どうせ明日には、私の物なのに。
今日のおやつ抜きはだめだめだと思うの。
でも、お母さまたちは、まだ甘い、わたしには、こうゆう時のためにかくしておいたとっておきのおやつがあるんだから。
お姉さまにもらったホタテ貝、今は小さいけど、大きくして食べることも出来るのよ。と渡されて、ひみつの場所に大切にかくしておいたそれのでばんは、いまなのです。
トテトテと歩くヲ級幼生体の後ろから、その姿を見失わないようゆったりとした泳ぎ方でついて行く二体の魚型生物機械。
「…プローブが突然、行方不明になるのは、これが何回目なの?」
「合計すると90回、103体ですね。前年が二体なのに、今年になってからだけで、これだけの数が失なわれています」
いけない。お姉さまが、コノエのお姉さんとお仕事のお話をしているのを前方にはっけん。
見つかったら連れもどされちゃう。
ヲ級幼生体が壁に顔を向けて、そろそろと自分達の方に向かって来るのを見て、必死に見ない振りをする二人。
見えてない?うん。だいじょうぶ、はんたいがわを向いている。
(わっ笑っちゃ駄目)
(おっお願いだから、速く向こうに行って)
かたがふるえている?今のうちに。
わたしがろうかの曲がり角を回ったとたんにはじけるような笑い声が聞こえてくる。
なんの話をしているのかな?聞きたいけどがまん。
二人に挨拶するように生物機械が胸ビレをひらひらと振って通りすぎる。
「妹を宜しくな」
「姫様を宜しく」
ひみつのどうくつの中にあるわたしの大切な宝物おきば。
何だろう?
海が光っている?
どうくつの中に入ると私の前に知らない道が目の前に広がっていた。
キラキラと光る何か。私はその光に誘われて海面に向かう。
せすじがさむくなるような何かを感じたのは、なんでだったのかな?
私の事をいつも守ってくれていたダインたちの目の色がへん?
わたしはりゆうもわからず逃げ出していた。
いたいっ?
なんで?ダインが私をきずつけるの?
もう少しで食べられる、そのしゅんかん、わたしは大きな声をあげていた。
「もうお願いだからやめて!」
一体のダインがもう一体に体当たりをした
「姫様、私達から逃げて下サイ」
「ナンデジャマヲスル」
目まぐるしく瞳の色が変化する。
私を助けてくれたダインの目の色が青白い炎の色にかわりそれ以上のへんかをおこさないのを見て気づいていた。
あのやさしかったダイン達は、そこにもう居ないことに
にげて、たべられかけ、それでもなんとか逃げて、もうだめだとおもった時、その人は現れた。
あかちゃいろのふくをまとい、私の後ろにせまっていたダインをようしゃなくたおす女性。
チャクダンした時のバクフウにふきとばされた私は、その人にしがみついた時、あんしんとひろうのあまりいしきを失ってしまった。