IS~平凡な俺の非日常~   作:大同爽

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やったぁぁ!100話だぁぁぁ!!!

すみません、取り乱しました。
とりあえず本編をどうぞ。


第100話 大人の階段上る一夏、俺はまだシンデレラさ

 火曜日。

 日曜日に師匠たちと買い物をし、結局一夏の誕生日プレゼントを決めかねている俺。

 そのまま昨日は授業や生徒会の仕事をしつつプレゼントを考えたが、如何せん、一夏って何が欲しいんだろうか。

 これが卓也たちなら嫁のフィギュアでもあげれば大喜びするだろう。

 しかし一夏はオタクじゃないのでそれはできない。

 難しいものだ。

 そんなことを考えながらいつも通り朝食を食べようと食堂に来た俺は

 

「ええええええ~~~っ!?」

 

 食堂にこだまする叫び声を聞いた。

 見ると、一夏、セシリア、鈴、シャルロットが朝食を食べているのだが、なぜか一夏とセシリア以外の面々が驚愕の表情を受けべている。

 

「おいおい、鈴。どうした?朝から元気がいいなぁ~。何かいいことでもあったのかい?」

 

「そんなこと言ってる場合じゃないわよ!」

 

 俺の言葉にキッ!と睨み返し鈴が一夏に向き直る。

 

「どういうこと?」

 

「それがね……」

 

 空いていた席に座りながら隣のシャルロットに訊くが、シャルロットは困った顔で口籠る。

 

「どうしたもこうしたもないわよ!ちょっと一夏!今朝セシリアが部屋からパジャマで出て来たってどういうことよ!?」

 

「はぁっ!?」

 

 俺は鈴の言葉に驚愕しながら一夏とセシリアの顔を見る。

 

「どういうことも何も、そういうことですわ」

 

 ふふんと言った調子で得意げに言うセシリアと焦っている一夏。

 さらりと髪を横に流しながらセシリアはすらすらと言葉を続ける。

 

「一組の男女が一夜を過ごしたのですわ。つまり、そういうことでしてよ」

 

「一夏ぁ!」

 

 般若のような顔で一夏を睨みつける鈴。だが――

 

「まあ待て、鈴」

 

 俺はそんな鈴を優しく諭す。

 

「俺ら友人の中でこうして一組のカップルが出来上がったんだ……どんな背景があれ、祝福してやるのがよき友人ってもんだろう?」

 

 俺は慈愛を込めた眼差しで一夏とセシリアを見る。

 

「一夏、セシリア……おめでとう」

 

「颯太さん……」

 

「そ、颯太…あのな――」

 

「っとでも言うと思ったか、あぁん!?」

 

 ケッと吐き捨てるように言う俺。

 

「おうおう、一夏さんよぉ?恋愛に興味ない風を装って随分と手の速いこって。流石の颯太さんもキレちまったよ。今から校舎裏行こうや。体育館倉庫でもいいぜ?」

 

「なんでだよ!?」

 

「うるせぇ!てめぇだけ大人の階段駆け上がりやがって!うらやまけしからん!」

 

 バン!と机を叩いて立ち上がる俺。

 

「とりあえず裁判にかけてやる。――被告織斑一夏、めんどくさいから死刑!」

 

「ちょっ!!?」

 

「落ち着いて、颯太!容疑者には黙秘権もあるし発言権もあるんだよ!」

 

「シャルロット!?庇ってくれてるのかもしれないけど容疑者って言うのやめてくれないか!?」

 

 シャルロットの言葉に一夏が叫ぶ。

 

「大体誤解なんだって!昨日、セシリアにマッサージをしたんだ!そしたら途中で寝ちゃったから、部屋に泊めただけだ!」

 

「マッ…サージ……?」

 

 俺はストンと椅子に腰を下ろしながら呟く。

 

「なんだ~」

 

「ま、どーせそんな事だろうと思ったわよ」

 

 シャルロットが納得したように言い、鈴も安心したように座り込む。

 

「……何も正直に言う必要なんてありませんのに。一夏さんのばか……」

 

「ん?何だ、セシリア?」

 

「なんでもありませんわっ」

 

 不機嫌になったセシリアに首を傾げる一夏。

 

「一夏、安心しろ。俺は初めからお前がそんなことをするやつじゃないって信じてたぜ」

 

「嘘つけ!!」

 

 笑顔でサムズアップした俺に一夏は叫ぶ。

 

「まあ逆に考えろ。こんな話、箒やラウラに聞かれてみろ。何を言われていたか……」

 

 言いながらふと横に視線を向けると

 

「「……………」」

 

「前言撤回。一夏、遅かったようだ」

 

「へ?」

 

 俺の言葉に首を傾げた一夏は何かを感じたらしく、恐る恐る振り向く。と、そこには腕組をして仁王立ちする箒とラウラの二人が立っていた。

 

「一夏……貴様、寮の規則を破ったのか」

 

「き、規則?」

 

「あぁ…特別規則第一条の――」

 

「男子の部屋には女子を泊めてはならない、だ!」

 

「お、落ち着け、ラウラ!」

 

「ええい、うるさい!お前がそのつもりなら、いいだろう!今日は私も泊まってやろう!」

 

「はぁ!?」

 

「待て、なんだその話は。そういうことなら、なんだ……私も立候補してやろう」

 

 あくまでもバランスを取るためにだな!と言い訳を続ける箒。

 

「一夏!あたしを優先しなさいよ!幼なじみなんだから!」

 

 あらららら~。鈴まで立候補しちゃった。

 大変だ大変だ。何が大変ってそりゃこんだけ騒ぐと――

 

「朝から何をバカ騒ぎしている」

 

 確実にやって来るこの人、織斑先生がいるからだ。

 声が聞こえた瞬間に空気が凍り付いた。

 

「この馬鹿たれどもが」

 

 すぱぱーんっと四人の頭を叩き、一夏と、そしてなぜか俺にも拳骨をくれた織斑先生。いや、なんでさ!?

 

「オルコット」

 

「は、はいっ!?」

 

「反省文の提出を忘れるな」

 

「は、はぃ……」

 

「それと織斑」

 

「な、なんでしょうか?」

 

「お前には懲罰部屋三日間をくれてやる。嬉しいだろう」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「はい!織斑先生!」

 

「なんだ?井口」

 

「俺はなんで拳骨をいただいたんでしょうか!?」

 

「そこにお前の頭があったからだ」

 

「とんだとばっちり!!」

 

「さて!いつまでも朝食をダラダラと食べるな!さっさと食って教室へ行け!以上!」

 

 ぱんぱんっと手を叩いて合図する織斑先生の言葉を合図に浮足立っていた女子たちが慌てて動き出す。

 俺も朝食の焼き鮭定食につけた納豆をかき込み、味噌汁で口の中の粘着きを胃袋に流し込む。

 

(体罰で訴えたら勝てるかな?)

 

 とか余計なことを考えていたのがばれたのか、もう一発拳骨をいただきました。

 




と言うわけで今回でめでたく本編話数が100話となりました。
いえーい!ドンドンパフパフ♪

そんなわけで次回は本編話数100話&お気に入り件数2900記念番外編を予定しております。
お楽しみに~(^ω^)ノ
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