IS~平凡な俺の非日常~   作:大同爽

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どうも皆さんお久しぶりです。
シンフォギアや無い物の更新執筆する前に平凡なのネタ整理していたら、今後使うタイミングのなさそうなネタが出て来たので供養のために番外編として投稿します。
内容的には颯太君がIS学園を去らずにいたらこんなこともあったかも……みたいなお話です。
とりあえずどうぞ!





ネタ供養番外編「チキチキクイズ大会」

「チキチキ!あなたは兄さんをどれだけ知っている?クイズ!アタック191!!」

 

「「「わ、わぁ~!」」」

 

 高らかに叫んだ海斗の言葉に状況がよくわからないまま楯無、簪、シャルロットは拍手する。

 IS学園の生徒会室にて、現在楯無、簪、シャルロットの三人は椅子に座っている。三人の目の前に一人一つずつ手のひらサイズのボタンのようなものを持っている。三人の前ではハイテンションの笑顔の海斗が立っている。

 

「始まりました、アタック191、司会の児玉海斗です」

 

「いや、井口海斗でしょ?」

 

「というかアタックは25でしょ?」

 

「191って……いったいどこから出た数字なの?素数?」

 

「あぁそれはほら……()()()って……」

 

「「「語呂合わせかい!!」」」

 

 海斗の言葉に三人がツッコむ。

 

「それはさておき!皆さん!兄さんとニューヨークに行きたいか~!?」

 

「いや、さておけないから。相変わらず状況が見えないんだけど」

 

「兄さんと入浴したいか~!?」

 

「したい!!!」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「楯無さん!?」

 

「ハッ!つい本音が!!誘導尋問ね!?」

 

「いや勝手に白状しただけですから」

 

 海斗の言葉にツッコむシャルロットだったが無視して続けられた言葉に楯無が力強く頷く。

 

「え~……と言うわけでここでルール説明とこれにいたった経緯を説明します」

 

「やっと……」

 

 海斗の言葉に簪が苦笑いを浮かべながら言う。

 

「え~、お三方は現在うちの愚兄こと井口颯太に思いを寄せてはいますが、現在誰も兄さんと恋仲になるに至っていません。間違いありませんね?」

 

「「「うっ……はい、その通りです……」」」

 

 海斗のまったくオブラートに包まない言葉に三人が顔を顰めながら頷く。

 

「では、皆さんがうちの兄を射止めるにはどうすればいいか?勝手ながらわたくし考えさせていただきました」

 

 そんな三人を見ながら海斗は淡々と続ける。

 

「そして、僕が思い至ったのは……あなたたちはいったいうちの兄の好み、趣味嗜好をどれほど理解しているのか、と」

 

「それは……」

 

「まあ出会ってから数か月たつわけだし……」

 

「というか颯太君自身が自分の好きなことについてよく語ってるから結構知ってると思うけど……」

 

 海斗の問いに三人は顔を見合わせながら応える。

 

「本当にそうでしょうか?果たして皆さんはいったいどれほど兄さんについて知っているのか?兄さんの好みも理解せずにアプローチしたところで兄さんを堕とすことは出来ると思ったら大間違い!間違った認識でアプローチとか、笑止千万抱腹絶倒ヘソで茶を沸かすレベルですよ」

 

「それは……」

 

「確かに……」

 

「一理あるかも……」

 

 海斗の言葉に三人が納得したように頷く。

 

「だ!か!ら!兄さんの好みについてクイズを用意しました。これに答え、好成績を収めれば、兄さんへのアプローチもさらに強力に!間違っても、答え合わせをすれば兄さんを新たに知ることができる!なんてお得!」

 

 海斗は満面の笑みでサムズアップする。

 

「あ、ちなみの優勝者が僕も認める好成績を収めた場合景品を出します」

 

「景品?」

 

「それは?」

 

 海斗の言葉に三人が首を傾げる。

 

「さっき言ったじゃないですか、『兄さんと入浴したいか~!?』って……」

 

「……っ!?」

 

「それって……!?」

 

「まさか……!?」

 

 ニヤリと笑う颯太の言葉に三人が驚愕の表情を浮かべる。

 

「そう……MVPにはなんと、熱海温泉一泊二日ペア宿泊券をプレゼント!!」

 

「「「な、なんですって~!!?」」」

 

 海斗の言葉に三人が驚愕の声を上げる。

 

「ちなみにこれ、うちの親父殿が雑誌の懸賞で当てたはいいけど使うタイミングがなさそうだったので誰か他の人にってことになったものです。三人の誰かにあげることも、その人が兄さんと一緒に行くことも認可済みです」

 

「そ、それって……!?」

 

「つ、つまり……!?」

 

「お義父様お義母様公認の婚前旅行!?」

 

「楯無姉さんの発想がぶっ飛んでるけどよく考えたら概ねその通りですね」

 

 三人の言葉に海斗が頷く。

 

「さぁ!やりますか!?やりませんか!?」

 

「「「やる!!!」」」

 

「……ふっ、三人ともいい表情ですね」

 

 全力で頷く三人に海斗は怪しい笑みを浮かべる。

 

「喜べ、姉さんたち。あなたたちの願いはようやく叶う」

 

 

 

 ○

 

 

 

「と言うわけでさっそく第一問!」

 

 テデン♪という軽快な音楽とともに海斗がその手のカンペに目を向ける。

 

「うちの兄、井口颯太が現在プレイしているスマホゲームの名称は――?」

 

 ピンポン!

 

 海斗が問題文を読み上げると同時に軽快な音がする。

 見るとシャルロットが目の前のスイッチを押して、その前のランプが点灯していた。

 

「早かった、シャルロット姉さん!」

 

「FGO――Fate/GrandOrderとデレステ――アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ!!」

 

「…………」

 

 シャルロットの言葉に少し間を空けた海斗は

 

「正解!!」

 

 その手に持った○の描かれた100均で売っていそうなおもちゃを高らかに掲げる。脇のスイッチを押すと『ピンポンピンポン♪』と音が鳴る。

 

「やった!!」

 

「くっ!わかってたのに!」

 

「タッチの差で……!」

 

 ガッツポーズをするシャルロットの周りで二人が悔しそうに唇を噛む。

 

「でもどんな問題が出るかは何となくわかったわ」

 

「次こそ!」

 

「それでは行ってみましょう、第二問!」

 

 テデン♪

 

「先ほど出ました兄さんのプレイしているゲーム『Fate/GrandOrder』。そのゲームの中での兄さんのプレイスタイル、座右の銘は――」

 

 ピンポン!

 

「『迷ったらとりあえずバーサーカーで殴る』!」

 

「…………正解!!」

 

 ピンポンピンポン♪

 

「っしゃぁ!!」

 

 海斗の正解の言葉に楯無がガッツポーズをする。

 

「くっ……そっちか……『出るまで回せば確定ピックアップ』と迷った……」

 

「僕は『課金は食事と一緒だ』と……」

 

「え~、お二人とも惜しかった……それでは続いて第三問!!」

 

 テデン♪

 

「一問目の問題で出ました、兄さんのプレイするスマホゲーム、『アイドルマスターシンデレラガールズ』。その中で兄さんの推しはクール、パッション、キュート、はそれぞれ――」

 

 ピンポン!

 

「白坂小梅、諸星きらり、乙倉悠貴!!」

 

「……………」

 

 ブブー♪

 

「――ですが!!」

 

「なん…だと……!?」

 

 海斗の言葉と無慈悲に鳴り響く音に楯無が驚愕の表情で固まる。

 

「兄さんの好きなユニットと一番のお気に入りの曲は――」

 

 ピンポン!

 

「エルドリッチ・ロアテラーと『アンデット・ダンスロック』!!」

 

「……………」

 

 簪の答えに海斗は少し間を空け……

 

「正解!!」

 

 ピンポンピンポン♪

 

「やった……!」

 

 簪が嬉しそうに拳を握る。

 

「くっ……焦ったわ……」

 

「ミステリアスアイズと『Pretty Liar』で迷って遅れちゃった……!」

 

「楯無姉さん、判断がはやいのはいいですが惜しかった。シャルロット姉さん確かに兄さんはミステリアスアイズも好きだから迷うのもわかるけど、兄さんのクールの最押しが誰かを考えれば気付けたかもしれませんね」

 

 悔しそうな二人に海斗が冷静に言う。

 

「さて、それでは続いて第四問!」

 

 テデン♪

 

「同人誌も愛読する兄さんですが、そんな兄さんの同人誌における地雷は何でしょう?」

 

 海斗の言葉に三人は一瞬答えに迷ったように手が止まる。そんな中でいち早く回答スイッチを押したのは――

 

 ピンポン!

 

「一番に押したのはシャルロット姉さん!さあ答えは!?」

 

「原作の設定を無視した構成!!」

 

「…………不正解!」

 

 ブブー♪

 

「残念。兄さんはある程度の設定改編も内容が良作であればある程度目を瞑ります。まあ流石にその作品の根幹を揺るがし始めるとダメみたいですけどね。例えばこれができないって制約のあるキャラが平気でそれをしてるとか」

 

「くっ……違った……」

 

 海斗の解説にシャルロットが悔しそうに呟く。と――

 

 ピンポン!

 

「おっと続いて押したのは楯無姉さん!」

 

「脈絡のない学パロ!」

 

「…………不正解!」

 

 ブブー♪

 

「兄さん学パロ結構好きですよ」

 

「そうなのね……知らなかった……」

 

「さあ、残すは簪姉さんだけですが……」

 

 言いながら海斗が簪に視線を向ける。

 

「じゃあ………」

 

 簪は少し迷った様子で思案し、ボタンを押す。

 

 ピンポン!

 

「……NTRもの?」

 

「…………」

 

 簪の答えに少し溜めた海斗は

 

「不正解!」

 

 ブブー♪

 

「兄さんNTRもの好きじゃないけど、地雷って程じゃないですよ」

 

「読んでるイメージ無かったから……」

 

 海斗の言葉に簪がシュンと落ち込んだ様子で言う。

 

「えぇ、正解は、『原作の設定無視したレベルで――特に貧乳キャラが――巨乳になってるエロ同人』でした」

 

「あぁ~……ん?待って、颯太まだ未成年だけどエロ同人とか――」

 

「続いて第五問!!」

 

 テデン♪

 

 シャルロットの言葉を無視して海斗は続ける。

 

「兄さんが中学時代、放課後に行っていたちょっと変わったこととは何でしょうか?」

 

「「「えっ!?」」」

 

 海斗の問題が予想外だったようで三人が驚く。

 

「お~っと三人とも悩んでいる様子!」

 

「というかそんなの聞いたこともないし……」

 

「そもそもそれは颯太の好み?」

 

「したことだし……」

 

「兄さんが好きでやったこと、なにかをもとめてしたこと、だから」

 

 海斗の言葉に楯無が言い、二人も頷くが海斗が何でもないことのように答える。

 

「答えが出なさそうなので、ヒントです」

 

 三人の様子に海斗がヒントを申し出る。

 

「ヒントは……一見兄さんのキャラじゃないですけどちょっと考えれば納得できることですね」

 

「「「…………?」」」

 

 海斗のヒントを聞いて三人はさらに首を傾げる。

 

「……これは出ないかな?」

 

「じゃあ……はい!」

 

 ピンポン!と、楯無がボタンを押す。

 

「校庭のゴミ拾い!」

 

 ブブー♪

 

「だよね~……」

 

「じゃあ、はい……!」

 

 ピンポン!と、簪がボタンを押す。

 

「グラウンド整備!」

 

 ブブー!

 

「違った……」

 

「じゃあ、はい!」

 

 最後にシャルロットがボタンを押す。

 

「グラウンドを必ず2周して帰った!」

 

 ブブー!

 

「三人とも外れです」

 

「「「わかんないよ……」」」

 

 三人はため息をつきながら言う。

 

「で?正解は?」

 

「えぇー、正解は……『夕暮れのグラウンドで自分がギリギリ飛べない高さの高跳びをして何度も練習して結局飛べないまま帰宅すること』でした」

 

「「「ん~?」」」

 

 海斗の言葉に三人はやっぱり首を傾げる。

 

「………え?それに何の意味が?」

 

「でも待って……そのシチュエーション覚えがある気がする……」

 

「そう言えば私も……なんだっけ?」

 

「ちなみに兄さんはそれをすることで高校二年生頃に巨乳の家庭的な美人の後輩と付き合うことを目標にしていたようです。未来への先行投資ですね。あ、ちなみに悪堕ちはしない方向で」

 

「悪堕ちする……」

 

「巨乳の……」

 

「家庭的な後輩……」

 

「「「――あぁっ!?」」」

 

 三人は同時に答えに思い至って顔を見合わせる。

 

「さてさて三人とも答えに行きついたところで――」

 

 

 

 

 

 

 ――と、その後もクイズは続き

 

「第8問!兄さんの好きな萌え要素はギャップ萌え、ですが!その中でも特に好きなジャンルは?」

 

 ――や

 

「第17問!兄さんが好きなFGOのキャラ、カーマの二次創作で好きな展開は?」

 

 ――や

 

「第24問!兄さんが初めて買い揃えたアニメのDVDは?」

 

 ――や

 

「第38問!兄さんがトイレに行くと必ずしてしまう癖があります。それは何?」

 

 ――や

 

「第44問!兄さんが嫌いなキャラにFateシリーズの慎二がいますが、そのキャラのことを兄さんはどんなあだ名で呼んでいるでしょう?」

 

 ――などなど、全部で49問を終え、そしてついに

 

 

 

 

 

 

「それでは、ついに最終問題です」

 

「「「ごくり」」」

 

 最終の50問目を迎え、三人が身構える。

 

「最終問題!兄さんの好きな声優さんの種崎敦美さん、桐谷華さん、沢澤砂羽さんにはある共通点があります。それは一体何でしょうか?」

 

「「「っ!?」」」

 

 海斗の出した最終問題、その内容に三人は驚き、お互いの様子をちらりと盗み見る。

 

「(ど、どうしよう……種崎敦美さんしか知ってる名前がない……)」

 

「(私の知らない声優さん……と言うことはゲームとかをメインにしててアニメには出ない声優さんとか……!?)」

 

「(わ、わからない……共通点……!?)」

 

 三人はそれぞれ考えに考え、

 

 ピンポン!

 

「はい、一番に押したのはシャルロット姉さん!」

 

「お、同じ作品で共演してた……!」

 

 ブブー♪

 

「違います」

 

 シャルロットの答えに海斗が首をふる。

 

 ピンポン!

 

「続いて簪姉さん!」

 

「え、えっと……事務所が同じ……!」

 

 ブブー♪

 

「違います」

 

 簪の答えに海斗が首をふる。

 

 ピンポン!

 

「えっと……実は姉妹!!」

 

 ブブー♪

 

「残念、違います」

 

 最後の楯無の答えにも海斗は首をふる。

 

「最終問題、ぜひ答えてもらいたかったですね~……」

 

「いや、だって種崎敦美さん以外知らない名前だったし……」

 

「簪も知らないなんてあんまり有名じゃない人なの?」

 

「いや、たぶんゲーム専門にしてるとかだと思う……私、据え置きのゲームはあんまりしないから……」

 

「なるほど、そう言えば颯太君PCのゲームもよくしてるものね」

 

 残念そうに言う海斗に三人がそれぞれ言う。

 

「それで?答えは何なの?」

 

「答えはですね……」

 

 シャルロットの問いに海斗は頷き

 

「三人ともこう…声の感じが似ている、でした!」

 

「「「はぁぁぁぁぁ!?」」」

 

 海斗の言う答えに三人が一斉にブーイングする。

 

「いやいやいや!最後の最後で何その漠然とした答え!!」

 

「わかるわけないじゃん!!」

 

「それは…ずるい……!!」

 

「まあまあまあ……」

 

 興奮した様子で抗議する三人を宥めながら海斗が口を開く。

 

「三人のお怒りもごもっともですが、まあ聞いてください。というかこれを聞いてみてください」

 

「「「はぁ……?」」」

 

 訝しんだ様子の三人だったが、とりあえず海斗の取り出したノートPCに耳を傾ける。

 

「まずこれが種崎敦美さん」

 

 と、海斗のPCの画面に眼鏡をかけた白衣の少女のキャラクターが映し出され――

 

『さすがは梓川。ブタ野郎だね』

 

「次、桐谷華さん」

 

 と、今度は何かのゲーム画面らしい画面が映る。真ん中にはロングの白髪の少女のキャラの立ち絵が映っており

 

『保科君、私を辱めて面白がってますね。本当、いやらしいです』

 

「で、最後に沢澤砂羽さんが」

 

 と、今度も先ほどのようにゲーム画面と思われる画面が映る。そこには白髪のサイドポニーと三つ編みの少女のキャラの立ち絵が映っており

 

『二人っきりになれると思ったか?あ?残念だったなぁ!あたしは絶対に帰らんぞっ!フハハハハハハハハハッ!』

 

 三つのキャラの声を聴いた三人は

 

「「「…………え?同じ人じゃ――」」」

 

「声が!なんか!!似てるんです!!!」

 

 三人の言葉を遮って海斗が叫ぶ。

 

「どれだけ似てても!演技の雰囲気とか演じてるキャラの系統が似ていても!別!人!」

 

「「「は、はい……」」」

 

 海斗の剣幕に三人は押されて押し黙る。

 

「はい、と言うわけでこれでクイズは全て終了したわけですが……」

 

 と、何事もなかったように海斗が笑顔で手元にメモしていた紙に目を向け

 

「お、なんと。これはすごい」

 

 ちょっと驚いた顔で笑う。

 

「なんと今回の兄貴の好みクイズ、なんと!勝敗は!」

 

「「「ごくり……」」」

 

 海斗の結果発表に三人は息を飲み

 

「――全員正解数が同じなんでドロー!!」

 

「「「えぇぇぇぇぇぇ!!?」」」

 

 海斗の言葉に三人が叫ぶ。

 

「そ、そんなぁ!?」

 

「嘘っ!?」

 

「いや、マジっすよ。キレイに全員バラバラに、でも正解数だけは同じなんですよ」

 

「え?じゃあ景品は?颯太君とのしっぽり温泉旅行は?」

 

「まあお預けっすね」

 

「「「そ、そんな……」」」

 

 海斗の言葉に三人は揃って膝をつく。

 

「ここまでの流れは何だったの……?」

 

「私たちの努力っていったい……」

 

「颯太君との温泉……」

 

「まあ兄貴のことをより深く知れたってことで………ドンマイ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――さて、一方そのころ颯太は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいですか?女性と言うのは多かれ少なかれ矛盾をはらんだ生き物なんです。『優しい男性が好き~。でも時には強引さも欲しい』」

 

「あぁ~いう女!!」

 

 まるで講義をする大学教授のように言う颯太の言葉に颯太の目の前に座る弾が頷く。

 

「『頼りがいがある大人な男性って魅力的~。でもあの人子どもっぽいところがかわいいのよね~』とか」

 

「くぅ~!言う女!」

 

「やつらはね!一分以内に真逆のことが言えるんだよ!!」

 

 憎々しげに言う颯太と弾。

 

「はい!!」

 

「はい、弾」

 

 挙手をした弾に颯太が教師のように名指しする。

 

「確かに思い当たることがある!この間学校の窓にヤモリがへばりついてたんだ。そしたら…『きゃ~!私、小さい生き物ってダメなの~!』とか言っといて、そいつカバンに入るチワワ飼ってるからな!」

 

「ほら思い出してきた~!」

 

 弾の話に颯太が頷く。

 

「『自分の考えをしっかり持ってる人が好き。それでいて、自分の考えより私のことを優先してくれる人が好き』………どうすりゃいいんだぁぁぁぁ!!」

 

 弾が絶叫する。

 そんな弾を見ながらうんうん頷く颯太。

 そんな二人を見ながら

 

「ん~……まあでも、なんとなくわかる気がするな」

 

 ここまで黙って二人のやりとりを見ていた一夏が口を開く。

 

「ほら、鈴いるだろ?俺あいつに中学の時に『いつかあたしが上手に酢豚作れるようになったら毎日食べてくれる?』って言われたから、タダ飯食わせてくれるんだと思ってたんだ。でもそう言ったら鈴にブチギレられてずっと無視され続けて、やっと仲直りしてみたらタダ飯で合ってるって言われたんだぜ?じゃあ俺なんでキレられたんだって話だよなぁ?」

 

「「馬に蹴られて死ね」」

 

「なんでだよ!?」

 

 

 

 

 

 ――男三人で遊んでいたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、クイズ大会の景品となっていた温泉旅行ペアチケットは結局なんとか休みを取った井口父と母が使いましたとさ。

 




と言うわけでネタ供養の番外編でした。
楽しんでいただけたでしょうか?
次回は無い物かシンフォギアのどちらかを更新します。
平凡なのif√はそう遠くないうちに書きますのでお楽しみに!!



ちなみに途中問題だけ出たものの答えですが。

第8問、颯太の好きな萌え要素はギャップ萌え、ですが!その中でも特に好きなジャンルは?
――A.ヤンキーとかオラオラ系だけど実は初心で恋愛初心者

第17問、颯太が好きなFGOのキャラ、カーマの二次創作で好きな展開は?
――A.恋愛クソザコ化してる愛の女神(笑)

第24問、颯太が初めて買い揃えたアニメのDVDは?
――A.Angel Beats!

第38問、颯太がトイレに行くと必ずしてしまう癖があります。それは何?
――A.トイレットペーパーを使っていなくても必ず三角に折る。

第44問、颯太が嫌いなキャラにFateシリーズの慎二がいますが、そのキャラのことを兄さんはどんなあだ名で呼んでいるでしょう?
――A.ワカメ。ちなみにシーンによっては「増えるワカメ」「絡みつくワカメ」「粘っこいワカメ」などなどバリエーションがある。

でした~!
皆さん分かりましたかぁ~?
そんな訳でまた次回!
今度はifルートでお会いしましょう!

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