IS~平凡な俺の非日常~   作:大同爽

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ifⅠ-9話 颯太の愛

 

「………疲れた」

 

「アハハ~、お疲れ様~」

 

 夕食後、朝の記者会見もどきを皮切りに、行く場所行く場所で質問攻めにあった俺はぐったりと自室のベッドにうつ伏せに倒れ込む。

 そんな俺を労いながら刀奈さんが枕元に腰掛ける。

 

「同じように質問攻めにされてたのになんでそんな元気なんですか?」

 

「ん~、なんて言うかそれだけ祝福されてるのかなぁって思ったらねぇ。それに、一番心配だった人たちからも祝福してもらえたし……」

 

「一番心配だった人たち?」

 

「気にしないで。こっちの話だから」

 

 微笑んで言いながら刀奈さんは俺の隣に横になる。いくら広いベッドでもど真ん中に陣取っていては狭いだろうと思い体勢を変える。

 刀奈さんの方に身体を向ける様に体を起こすとスススッと刀奈さんがすり寄ってくる。その距離は吐息の掛かるほどの距離で

 

「……近くないですか?」

 

「あら?いけない?」

 

「……別にいいですけど」

 

 俺の答えに微笑みながら刀奈さんがそっと俺の右手を握る。

 

「……さっき返事があったわ」

 

「……………」

 

 刀奈さんの真剣な表情に何の話かを察した俺は気持ちを切り替えて耳を傾ける。

 

「国連と日本政府の許可が下りたわ。晴れてあなたは女性権利団体の監査へのメンバー入り決定。二週間後、私と一緒のチームで北海道にある施設に監査に行くわ」

 

「そうですか……」

 

 刀奈さんの言葉に俺は静かに頷く。

 

「ま、家を経由してなんとかねじ込めたわ」

 

「ありがとうございます」

 

「いいのよ、あなたの覚悟に私も答えたいのよ」

 

 そう言って刀奈さんは微笑む。

 

「二人で頑張るって決めたもの。ね、ダーリン?」

 

「はい……」

 

 刀奈さんの言葉に頷く。

 

「そう言えば、家を経由してって言ってましたけど、俺とのことは刀奈さんのお家的に大丈夫なんですか?勝手に婚約とか何か言われたり……実は昔から刀奈さんには家の用意した婚約者がいた、とか……」

 

「あぁ、大丈夫。そんなマンガみたいなことは無いわ。今の時代自由恋愛よ。それに、何か言われても当主は私なんだから誰にも文句は言わせないわ」

 

「そうですか。よかった」

 

「あぁ、ただ一つだけ。結婚後は颯太君の方が婿養子になることになると思うけど……」

 

「それくらいは想定内ですよ。というか刀奈さんの立場的にそうなるって思ってたんでそのつもりでした」

 

「そう、よかった」

 

 俺の返事に刀奈さんが安心したように息をつく。

 

「でも颯太君は良くてもご両親は……」

 

「あぁ、その点は大丈夫です。昨日事後報告ですけどちゃんと伝えたんで」

 

「あら、そうなの?」

 

 俺の言葉に刀奈さんは興味を示した様子で俺の顔を見つめる。

 

「昨日電話した時に――」

 

 

 

 

 

 

『もしもし?どうした?急に電話なんてしてきて。なんかあったか?』

 

「うん……実はちょっと報告したいことがあるというか…なんと言うか……」

 

『なんだよ、歯切れの悪い。言いずらいことなのか?』

 

「ん~……まあ多少は……」

 

『いいから言ってみろ』

 

「その……実は俺婚約したんだ」

 

『………はい?』

 

「その、事後報告で本当に申し訳ないんだけど……」

 

『あ、相手は!?あの三人の誰かか!?』

 

「うん。更識かt――楯無さんだよ」

 

『そうか……』

 

「勝手なことして怒ってると思うんだけどこれはどうしても必要なことで――」

 

『いやいやいや!怒ってないって!むしろ安心してる』

 

「へ?」

 

『なんて言うか、恋愛的な意味でお前は特別な相手はもう作らないんじゃないかって思ってたからな。その……なんだ?〝あの子〟の事もあったし……』

 

「それは……」

 

『でも、それと同時にお盆とか学祭の時から思っていたが、あの三人ならどの子もお前自身のことを見て寄り添ってくれるような、そう言う優しい子たちだって感じたからな。あの子たちの誰かならあるいは…ってな』

 

「……………」

 

『何より、お前の人を見る目を疑うつもりはない。お前が選んだ子なら大丈夫だろ』

 

「何その過大評価……」

 

『お前は優しい。なんなら優しすぎるくらいだ。お前のそう言うところは、こう言ったらおこがましいけど、父さんたちのお前の育て方は間違ってなかったんだって証拠だと思ってる。父さんたちはお前の育て方に自信を持ってる。だからお前自身を、ひいてはお前が選んだ人を信じてる』

 

「そっか……」

 

『だから、今回の事で何かこっちから言うことがあるとしたら、祝福の言葉くらいのもんだ』

 

「………ありがとう」

 

『まあ交際報告すっ飛ばして婚約報告受けたのは予想外ではあったけど』

 

「うっ……それは……はい。申し訳ない……」

 

『あとは、あの子の家は何となく結構な地位のある家な気がしたから、うちみたいな一般家庭とは家柄的に大丈夫なのかなって心配はあるが……』

 

「あぁ~うん、まあ詳しくは俺もわからないけど、たぶん俺が婿養子になる感じで落ち着くかと……」

 

『ふぅ~ん……まあそうなるか』

 

「えっと、その辺は父さんたち的には……?」

 

『うん、いいんじゃない?うちは別に名前継がなきゃいけないような家柄でもないし』

 

「そっか~……」

 

『うん、何にしても本当におめでとう』

 

「ありがとう」

 

『じゃ、父さんからはこの辺で。母さんに代わるな。さっきからお前とのやりとり聞いてて詳しく聞きたくてうずうずしてるし』

 

「……はい?」

 

『この様子だといろいろ根掘り葉掘り訊かれると思うけど観念して受け入れろ』

 

「え?いや、ちょっと父さ――!?」

 

『はいはい代わりました母さんですよ~』

 

「っ!?」

 

『で!?で!?で!?さっきから聞こえてたけど婚約したの!?楯無ちゃんと!?いつ!?どうなってそうなったの!?』

 

「い、いや、あのね母さん一旦落ち着こう?」

 

『そうね!夜は長いわ!ゆっくり聞きましょう!大丈夫!母さん明日代休で仕事お休みだから!』

 

「いや、母さんはそうでも俺明日普通に学校なんだけど……」

 

『それでそれで?まずはちゃんと馴れ初めから聞きたいわね』

 

「聞けよ!!」

 

 

 

 

 

 

「――とまぁそんな感じでした」

 

「うん、なんと言うか流石は颯太君のご両親ね」

 

 俺の話に刀奈さんは苦笑いを浮かべる。

 

「結局日付が変わった頃に父さんが止めてくれるまで延々と質問攻めだった……」

 

「女の人はいつでも恋バナ大好きな生き物だからね」

 

 しょうがないと頷く刀奈さんに俺はジッと視線を向ける。

 

「ん?どうかした?」

 

「訊かないんですね、『〝あの子〟って誰?』って?」

 

「っ!そ、それは……」

 

 俺の視線に刀奈さんは視線を彷徨わせる。が、少しして恐る恐るといった様子で

 

「ごめんなさい……」

 

「何がです?何か俺に謝らないといけないようなことしたんですか?」

 

「うっ……」

 

 俺の言葉に刀奈さんは顔を真っ青にする。

 

「その……あなたの入学前にあなたのことは全部調べつくしたの。その時に…その、五年前のことも……」

 

「なるほど」

 

 刀奈さんの言葉に俺は頷き

 

「だと思いました」

 

「へ?」

 

 俺の言葉に刀奈さんが呆けた顔をする。

 

「怒って…ないの……?」

 

「怒ってませんよ。ていうか知ってましたし」

 

「え?」

 

「呆けた顔してますけど、自分で教えてくれたんじゃないですか。シャルロットを助けたいって話の時、俺があいつの親父さんとブラフで交渉して、私があなたの事調べても何も出なかったのにって」

 

「………あ!」

 

「その時から刀奈さんは〝あの事〟まで調べつくしてて知ってるんだろうなって思ってましたから、俺は別に今更そのことで怒ったりしませんよ」

 

「そ、そう……」

 

 俺の言葉に心底安堵したように刀奈さんがため息をつく。

 

「よかった。自分のこと勝手に調べられて嫌われたんじゃないかと思った……」

 

「………すいません、やっぱ訂正します。俺今怒ってます」

 

「えっ!!?」

 

 俺の言葉に慌てて身を起そうとする刀奈さん。そんな彼女の手を俺は引っ張る。

 体を起こそうとしている途中に引っ張ったことでバランスを崩して俺の上に倒れ込んでくる刀奈さん。そんな彼女の身をギュッと抱きしめる。

 

「その程度で嫌いになると思われてたことに怒ってます」

 

「え……?」

 

 突然のことに困惑した表情でなすがままに俺の腕に収まりながら視線を俺の顔に向ける刀奈さん。

 

「あのですね。俺は刀奈さんのことが好きです。しかも俺はあなたに結婚を申し込みました。そのくらい好きなんです。大好きなんです。愛してます」

 

「オッフ…/////」

 

 俺の言葉に刀奈さんが赤面して照れながら変な吐息を漏らす。

 

「結婚申し込むくらいですよ?刀奈さんの外見も性格も何もかもひっくるめて好きに決まってるでしょ。もちろん刀奈さんの立場も知ってますからちゃんと理解してます」

 

 俺はため息をつき

 

「刀奈さんがIS学園の生徒会長としてもお家柄としても、いろんなものを背負ってることを知っています。その為に人の何倍も周りへ気を張ってなきゃいけないことも理解してます。だから、素性の知れない世界で二人目の男性IS操縦者の身元を詳細にして、危険性を判断しなきゃいけなかったことくらい想像つきます」

 

「颯太君……」

 

「だから、人のために必要以上に神経すり減らさなきゃいけない刀奈さんの手助けをしたい。刀奈さんの負担をもっともっと減らせるようになりたい。あなたの力になりたい。それが俺の覚悟であり、俺の愛です」

 

「……………」

 

 刀奈さんは呆然と俺の顔を見つめ

 

「ヤバ……私のダンナ様超カッコいい……」

 

「なんですか?惚れ直しましたか?」

 

「ジュンって来た」

 

「ん?なんか擬音おかしくないっすか?」

 

「間違ってない。私いまなら颯太君に何されてもいい。というかめちゃくちゃにされたい」

 

 刀奈さんが鼻息荒く俺に抱き着いてくる。

 

「いやいやいや!何言ってんすか!?だいたいもうそろそろ消灯の時間なんですからバレたら先生たちに怒られますよ!?あなた生徒会長でしょ!?」

 

「大丈夫!禁止されてるのは不純異性交遊を疑われることだから!私たち婚約してるから純異性交遊だから!はい論破!」

 

「なんという屁理屈……」

 

「でもそれで山田先生納得してくれたわよ?」

 

「山田せんせぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 刀奈さんの言葉に俺は思わずここにいない先生への不満に叫ぶ。

 

「あぁ、ヤバい……もう颯太君の匂いだけで濡れて来た……」

 

 言いながら刀奈さんが俺の胸元に顔をぐりぐりと押し付け深呼吸を始める。

 

「す~!はぁ~!す~!はぁ~!クンカクンカ!くぅ~!颯太君のスメルが五臓六腑に染み渡るゥゥゥゥ!!」

 

「ちょ!今日体育とか実習あったから汗かいてるから!まだシャワー浴びてないですから!」

 

「ペチャペチャチュ~チュ~」

 

「うわっ!なんか胸元が冷たい!てか湿っぽい!今舐めてますよね!?舐め回してますよね!?」

 

「颯太君の汗を摂取することで颯太君の身体の一部を私の体内に取り入れ私の身体を形成する一部とする。もはやこれは性行為といっても過言ではない!」

 

「発想が狂気じみている!!」

 

 刀奈さんの鼻息荒い言葉にぞっとしながら叫ぶ。

 

「ねぇ、颯太くん……ダメ?」

 

「刀奈さん……」

 

 先ほどまでのハイテンションから一転。しおらしい様子で俺を上目遣いに見る刀奈さん。

 

「一般的に男性の方が性欲強い、なんて言われてるけど、女に性欲がない訳じゃないのよ?女にもそう言う欲求はあるし、なんなら好きな人とそう言うことをしたいって言う気持ちは男女共通でしょ?」

 

「そ、それは……」

 

「それとも……私って魅力ない?」

 

「ああもう!」

 

「キャッ!」

 

 俺は刀奈さんを強く抱きしめ強引に体勢を入れ替える。

 俺の上に抱かれていた刀奈さんを今は俺がベッドに押し倒す形になっている。

 

「その言い方はずるいですよ!俺だってそう言うことしたいけど、昨日の今日でがっつきすぎかな、とかいろいろ考えて我慢してたのに!」

 

「難しく考えなくてもいいのよ。私たち付き合ってるどころか婚約してるんだから。したいならしたいでいいのよ。だから――」

 

 「来て♡」と耳元で囁かれ理性の糸がプッツンと切れるのを感じた。

 

「刀奈さん……」

 

「颯太君……」

 

 俺は目の前の刀奈さんへと顔を近づける。刀奈さんも意図を察して目を閉じ少し顎を上げ――

 

「させるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 ドゴンッ!!!

 

 叫び声とともに背後でものすごい音が聞こえる。

 

「「っ!?」」

 

 同時に感じた殺気に慌てて二人で背後を見るとそこには吹き飛び床に転がるドアがあった。それは確かに俺の部屋と廊下を遮っていたはずのドアで――

 

「まったく……山田君の様子がおかしいからと問い詰めてみれば……」

 

 言いながらゆっくりとした足取りで現れたその人物――織斑先生がドアを踏み付ける。

 

「貴様等……教師を謀り不純異性交遊とは、やってくれるなぁ……」

 

「「ひぃぃ!?」」

 

 織斑先生の怒りに満ちた視線に揃って悲鳴を上げながら抱き合う俺たち二人。

 

「ほう?教師の前でいまだいちゃつけるとは……お前たちなかなか余裕がありそうじゃないか」

 

「違います!これは死への恐怖です!」

 

「安心しろ、殺しはしない。だが、地獄は見てもらうぞ……?」

 

「「怖い!!」」

 

 ゴキゴキッと首をひねりながら言う織斑先生の言葉に俺たちはさらに背筋を震わせる。

 

「だが、私も鬼ではない。近々大変な任務を控えているお前たちだ。少しくらい大目に見てやろう」

 

「「え……?」」

 

「さあここで選べ。地獄を見るか?大人しく今日のところは解散するか?」

 

「「……………」」

 

 織斑先生の言葉に俺と刀奈さんは顔を見合わせ

 

「かt――楯無さん、今日のところは……」

 

「うん。私もまだ命はおしいわ」

 

 そう頷き合い、刀奈さんはベッドからのっそりと降りる。

 

「うむ。それでいい。私の目の黒いうちは学園でそんなうらやm――けしからん不純異性交遊は許さん」

 

「「……………」」

 

「なんだ?何か言いたいことでもあるのか?」

 

「「っ!っ!っ!っ!」」ブンブンブンブンッ!

 

 一瞬漏れかけた織斑先生の本音に、ただの嫉妬の私怨じゃねぇか……と思ったが、拳を握ってゴキゴキと鳴らす織斑先生に俺と刀奈さんは引き千切れんばかりの勢いで慌てて首を振る。

 

「まあ常識の範囲内での交際なら我々教師陣もとやかくは言わん。節度を持った交際を心掛けろ」

 

「「はい……」」

 

「わかればいい」

 

 織斑先生の言葉に揃って頷く。

 

「……………」

 

「「……………」」

 

「……………」

 

「「……………」」

 

「……………」

 

「「……………」」

 

「……………」

 

「……あのぉ~いつまでの俺の部屋にいるんですか?」

 

「お前らがちゃんと解散するか見届ける。具体的に言えば更識が部屋に戻るところまで見届ける」

 

「「えぇ~……」」

 

 当然だろうという顔で憮然という織斑先生の言葉に俺たちは揃って声を漏らす。

 

「ほら、行くぞ更識」

 

「………はい」

 

 織斑先生の言葉にがっくりと項垂れ刀奈さんがとぼとぼと歩き出す。

 

「ではな、井口。ここにドアの修復のための書類は置いておくから記入して私のところに持ってこい」

 

「え、先生が壊したのに――」

 

「何か文句があるのか!?」

 

「速やかに記入して後で持って行きます!サー!」

 

 ギン!と睨まれ、慌てて敬礼しながら叫ぶ。

 

「じゃあ、颯太君……また明日……」

 

「はい、また明日」

 

 苦笑いを浮かべながら手を振る刀奈さんに振り返す。

 そのまま織斑先生と刀奈さんは俺の部屋を後にする。

 

「はぁ……」

 

 俺は二人が見えなくなってからため息をつき、書類を記入すべくベッドから立ち上がり、そこで視界の端にぴょこんとさっき部屋を出て行ったはずの刀奈さんの顔が現れる。

 

「え?なんで?」

 

「うん。忘れ物したから戻って来たの」

 

「織斑先生は?」

 

「廊下にいるわ。忘れ物が済んだら早く戻って来いって」

 

「そうですか。で?何忘れてたんですか?」

 

「うん、あのね……」

 

 言いながら刀奈さんは俺の方へ歩み出て

 

「チュッ」

 

 一瞬俺の視界が刀奈さんの顔で遮られ、同時に唇に柔らかな感触が。

 

「おやすみのキス、忘れてたから」

 

「………」

 

「じゃ、おやすみなさい」

 

「お、おやすみなさい……」

 

 先ほどとはうって変わって満面の笑みで手を振りながら去って行く刀奈さんに俺もぎこちなく手を振り返す。

 

「……………」

 

 今度こそ刀奈さんを見送った俺は先程の柔らかさを思い出しながら唇に触れ……

 

「ヤバ……うちの嫁さん超可愛い……」

 

 大きくため息をついた。

 

「ぜってぇ幸せにしよ……そのためにも……あと二週間か……頑張らないと!」

 

 顔をバシッと叩き、気を引き締めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――しかし、この時の俺は知る由も無かった、二週間後に参加する監査が、まさかあんな結末を迎えることになるなんて……。


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