IS -エセヘタレと生徒会と兎耳と飯屋の娘と……って多いっ!!- 作:惰猫
目の前を銀色が通った。
そう、ラウラ・ボーデヴィッヒさんである。
最近事あるごとに戦いを仕掛けてくるようになった。
いや、多分俺が挑戦者を拒まなくなったからなんだろうけどニャ。
寧ろ拒めなくなったからなんだろうけどさ。
「……かれこれ13回も敗北してんだから、そろそろ諦めたら?」
「……嫌だ」
「はぁ……。勝つまでやりたいとか餓鬼ですか、コノヤロー」
「餓鬼ではない、ラウラだ」
「……ん?」
「私のコトはラウラと呼べ」
「……へ?」
「だから!私のことはラウラと呼べと言っているだろう!!」
「り、了解」
え?一寸待ってくれ。
……一体コレはどういうことでせうか?お兄さん全く解らないぜぃ。
名前を呼ぶのを許されたってコトは認められたってコトなのかねぇ?
「じゃ、ラウラ」
「何だ?」
「お前さん、何でそんなに躍起になって俺に勝負を挑みに来るんだ?」
俺的には助かって居るんだけどニャ。
なんせラウラと戦っている間は誰も俺に戦闘を仕掛けてこないし、
その上、ラウラとやるのは何故か新鮮で緊張感があって楽しいから一石二鳥な訳だが。
……いや、何故かではねぇな。
ラウラはマジモンのサバイバルナイフ持って勝負仕掛けてくるからな。
「……負けたく無かったんだ」
「……あのなぁ」
「……私は誰よりも強くなければいけないんだ!!」
……ッチ。
何で俺が幼なじみズ&スカイプ仲間ズ以外の為に苦労しなきゃいけんのかねェ?
「はぁ。ちょっとコッチ来い。
俺に今も陰から仕掛けようとしてきてる奴!今日は終いだ!
これから先に手ェ出してきたら命の保証はねぇから、仕掛けてくるなら覚悟しろ!」
-閑話休題
マイルームなう。
楯無姉ちゃんには一応説明したから大丈夫……な筈だ。
「話してみろ」
「……私は」
ラウラの言ったことを要約するとこうだ。
曰くラウラは遺伝子強化試験体として生み出された試験管ベビーで、
戦うための道具として扱われて来たらしい。
そしてラウラはISの登場後、
ISとの適合性向上のために行われたヴォーダン・オージェの不適合により左目が金色に変色し、
能力を制御しきれず以降の訓練では全て基準以下の成績となってしまったとのコトだ。
ンで、ラウラは軍で出来損ない扱いされ、存在意義を見失ってしまったらしい。
だが、ISの教官として赴任した千冬の特訓により部隊最強の座に再度上り詰めたようだ。
……先ず感想を言うとしたら、あの人やっぱ軍隊に所属していたんだニャ。
「……俺はお前じゃねぇからお前の気持ちは分からない。
お前も自分のコトを解った風に言われるのは嫌だろうし、俺からは一言しか言わん」
「……」
「だぁあ!泣いてんじゃねぇ!泣くのはお兄さんの話を聞いてからにしなさい!」
え?おかしいって?
俺に気の利いたセリフを言えって方がおかしいと思うね。
「お前さんは弱い」
「……ッ!」
「手を力一杯握り締めてんじゃねぇよ……。はぁ。
身体能力的にも力的にもラウラは強い。コレは俺が認めてやる。
だが、お前の強さは独りよがりでしかねぇんだよ。
……ま、テメェに好きな奴が出来るまではお兄さんが一緒に居てやんよ」
-バキッ
……なんか旗を折った音がしたんだが。
ま、アフターサービスもちゃんとしねぇとねぃ。
「お、兄様?」
「そう、お兄様だ。一寸ヘタレで初恋且つ片思い継続中なお兄様だよ」
「……私のそばにいて、くれるのか?」
「おう、家賊としてな」
「う、うわぁあああああん」
「……よしよし」
……こんな細くて小さい身体にスゲェモン背負ってたんだな。
誰も頼れなくて、誰も信じられなくて。だああ!俺にシリアスは似合わねぇ!!
「今夜は焼き肉じゃコノヤロー!!」
「ふぇ!?」
ふぇって可愛いなコンチクショウ!!
俺の中の妹萌えという新しいジャンルが開発されたじゃねェか!
「全員呼ぶか」
-閑話休題
え~、皆様に何故か睨まれました。
何でなんでしょうね?
「ま、兎にも角にもこれからは俺の義妹だから」
「……ふぅん。と言うことは私の義妹になるのかな?」
「いえ、お嬢様。私の義妹です」
「違うよ~、私の義妹だよ~」
「……残念、私の義妹だよ」
……うむ、この流れはおかしい。
何というか、コレはおかしい気がする。
「ちょっち待った。先ず飯喰おう。そうしよう」
-閑話休題
「……と言うことがあったんだよ」
『へぇ、ドイツ軍がねぇ』
『束さん、余計なコトしたら駄目ですよ?』
『大丈夫だよ、蘭ちゃん。余計なコトはしないよ!』
「どうして余計なを強調したんだ?」
『束さんやり過ぎは駄目ですからね?』
『了解っ』
「さらっと許している蘭ちゃんェ……」
ま、腐れ外道共をぶっ潰すってのは良いんだがニャー。
俺もぶっ潰したい気持ちで一杯だしねぃ、ラウラ可愛いです。
……ッハ!?
危うく妹萌えが暴走しかけたぞ……。
「明日は早く起きなきゃいけないから俺は先に落ちるね。お疲れ様」
『『お疲れ様~』』
……ま、なんとかなるさ。
多分、明日クラス中がスゲェコトになるんろうけどねぃ……。
「ん……、お兄様ぁ」
……ゲフゥ!?