IS -エセヘタレと生徒会と兎耳と飯屋の娘と……って多いっ!!- 作:惰猫
結局、楯無姉ちゃんはオレのことは気にせずバスタオルで出てきた。
コレは、さ。
オレを信じてくれていると見たら良いのか、オレを男としてみていないと見たら良いのか……。
本気で複雑です……。
で、晩ご飯はオレが作ることになった。
何が『で』なのか解らないって?
メタだが、一行空けているときは閑話休題ってことだから、覚えておいてくれよ?
つか、オレ的には楯無姉ちゃんの手料理が食いたいんだけど……。
あんな楽しみにしてる楯無姉ちゃんを見たら断れねぇよ……。
断れるなら、ソイツは男じゃねぇ!!
ま、兎にも角にもだ。
オルコットさんとの決闘(笑)まであと3日ぐらいな訳で。
うん、勝てる気がしないよ。
と、言うわけで、ジョーカーを作ることにした。
ま、それはその時まで内緒だし、モチロン、楯無姉ちゃんにも内緒だ。
「肉じゃがって意外にムズイよな……」
そう呟くと、隣の隣の隣ぐらいから変な音がした。
まるで、木刀で人の頭を叩くかのような音だ。
ちなみに、だ。木刀でも人を殺せるから、良い子はそう言うことしちゃダメだぜ?
それにしても暇だね……。
つっても、五分六分ぐらいなもんで、何もすることが出来ない。
変なコトを考えていると、ぐつぐつ言い出した。
ようやくですね。
ま、そんなもんで、オレは盛りつける。
きちんと、腹八分目になるであろう量を目分量で盛りつけた。
「楯無姉ちゃ~ん!肉じゃが出来たぜい!!」
……?
一体どういうことだ?寝てるのかね~?
「……」
寝ていた。
しかも、かなりきわどい。
もう、何て言うかスカートが捲れるか捲れないかの境界線をウロウロしてるレベルだぜい。
「ゴクリ……」
め、捲れるのか……?や、やれるのか……?
そんな心を知ってか知らずか楯無姉ちゃんはニッと笑ってこう言った。
「そんなにお姉さんのパンツみたいの?」
「!?!?」
「フフフ、良かった。貴方も女の子に興味があるのね」
いえ、貴方に興味があります。
なんて言えるわけも無く、オレはどもりながらこう言った。
「め、飯食おうぜ?」
「フフフ……」
と、言うわけでオレは弱みを握られましたとさ……。
トホホ……。
それで、だ。
何とも言えない空間にいると、ノックが鳴った。
「はいはい」
そうやって扉を空けると、簪ちゃんが居ました。
「……暇だから来ちゃった」
「おぉ!あがってあがって!」
そういって簪ちゃんを部屋に上げて、鍵を閉めて、部屋に入ると……。
なんか、簪ちゃんと楯無姉ちゃんの間でバチバチなってました。
ドウシテコウナッタ?
と、取り敢えず、オレは間に入る前にホットミルクを作る。
もうそろそろ9時だしね。
「ほい、お二人さん、ホットミルク」
「あ、有り難うね」
「……ありがとう」
「で、簪ちゃんの好きそうなモン、見つけたんだけど、見るかい?」
「……何?」
オレが以前見つけた地方の戦隊ものをDVDプレイヤーに入れて見せてみると……。
目が輝きました。それも物凄くキラキラしております。眩しくて眩しくて……、微笑ましいです。
「楯無姉ちゃん、簪ちゃん可愛いよね」
「それは知ってるけど、お姉さん一寸妬いちゃうな~」
いや、そう言ってオレの肩をギュウウウウって掴まないでください!!
「い、痛い痛いッ!!」
その声を聞いてかどうかは解らないけど、簪ちゃんが振り向いた。
と、言うわけでオレはムリしてでもいかにも大丈夫そうにニコって笑う。
「ど、どうだった?」
「……面白かったッ!!」
「な、なら、続きも見るか?」
「……うんッ!」
やっぱ、こういう笑顔っていいよな~。
趣味に向かってる時ってかなり良い笑顔になるもんな……。
あぁ、カメラがあればよかったのになぁ……。
「そろそろ10時だし、帰った方が良いんじゃ?DVDプレイヤーなら貸すよ?」
「……今日はココに居る」
「What!?」
「何を言っているの?簪ちゃんでもそれは許せないなぁ」
そう言った、楯無姉ちゃんの顔は笑っているけど、目が据わっていた。
「……べつにお姉ちゃんに許して貰わなくても良いよ」
そう言う、簪ちゃんも目が据わっていた。
どうしたらいいんでせうか……?
お、オレ、こういう状態に居たことねぇからどう納めればいいのか解らねぇ……。
「え、えーと、オレ野宿でもしてきましょうか?」
「「それはダメ!!」」
え、えぇー……。これ以上の名案なくね?
てか、この空間から逃げたいぜよ……。
「あ、トイレ」
「いかせないわよー?」
「……さぁ、海斗。決めて」
にゃ、ニャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
怖いよぅ、怖いよぅ……。
もう、誰でも良いから助けてッ!!
すると、急に扉が開いた。
「何をしている?」
「あ、織斑先生」
「何故更識妹がこの部屋に居る?」
「趣味が同じで、面白いDVDみつけたから見せようと思ってです」
よし、動揺は言葉に出なかった。
趣味が同じってのは間違いじゃないしな。
「それでも、そろそろ消灯時間だ。帰らせろ」
そう言って織斑先生はガチャンと扉を閉めた。
「だってさ、簪ちゃん」
「……しょうがない。でも、お姉ちゃん覚えておいてね」
「さて、なんのことかしらねぇ?」
そうやって、第一次修羅場は去った。
……ふぃ~。織斑先生が来なかったらどうなってたのやら……。
取り敢えず、明日も一日良い日でありますように。