俺の生きる意味   作:ムッティ

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キリトくんキターーーーー!!!!!




第三話 ~黒の剣士の助言~

翌日、俺はアインクラッド24層に来ていた。ただし時間は14時。アスナたちとの待ち合わせ時間である15時よりも1時間早い。理由は、俺の目の前にいる黒い剣士さんにある。

 

「よぉ、キリト」

 

俺が声をかけるとキリトがこちらを振り向く。

 

「おっす、アイズ」

 

そう、俺が待ち合わせより1時間も早く来たのは、キリトに呼び出されたからだ。俺だけに話したいことがあるらしいが・・・

 

このタイミングということは恐らく・・・

 

「悪いな、1時間も早く呼んじゃって」

 

「気にすんな、どうせ暇だったし。それより話っていうのは・・・絶剣のことか?」

 

「あぁ、そうだ」

 

やっぱりな。正直、絶剣のことはキリトには聞かないでおこうと思っていた。キリトが話さないということは、何かしらの理由があってのことだと察しがついたし、なら根掘り葉掘り聞くのも野暮だと思ったのだ。

 

しかしキリトの方から話をしてくれるとは・・・意外だったな。

 

「昨日、アスナから聞いたよ。絶剣についてのアイズの考え、俺が絶剣の正体に気付いたんじゃないかという推測をな」

 

「アイツ話したのかよ・・・」

 

思わず呆れてしまう。アスナに釘を刺しておくべきだったか・・・キリトも苦笑していた。

 

「まぁそう言うなって。アスナはアイズのためを思って話してくれたんだからさ」

 

「俺のため?」

 

どういうことだ?

 

「『キリトくんが何か情報を掴んでいるのなら、私には話さなくても良いからアイズには話してあげてほしい。戦う前に情報があるのとないのとでは、大きく違ってくるから』だってさ」

 

アスナ・・・そんなこと考えてくれてたのか・・・

 

「キリト・・・お前は良い女性と巡り会えて良かったなホント」

 

「な、なんだよ急に・・・」

 

「いや、お似合いのカップルだなって改めて思っただけさ」

 

「・・・ありがとう」

 

うわ、照れてるよコイツ。リア充め・・・

 

「コホンッ!ま、まぁそれはともかく!」

 

キリトが仕切り直す。

 

「アスナから聞いたと思うけど、俺も絶剣はSAO生還者じゃないと思う」

 

「絶剣がSAOにいたのなら、二刀流スキルは絶剣に与えられていたはず・・・か。そんなにすごいのか絶剣は」

 

「あぁ、強い。スピードもそうだが、あの剣さばきはかなりのものだった」

 

「・・・そんなやつに何で二刀流で挑まなかったんだ?一目デュエルを見たなら、片手直剣のみじゃキツイ相手だって分かってたんじゃないか?」

 

これは素朴な疑問だった。何故キリトは二刀流で挑まなかったのか。途中でもう一本剣を出すこともできたはずなのに。

 

するとキリトがゆっくりと首を横に振る。

 

「俺が二刀流を使うのは、本気になった時とアイズとのデュエルの時のみと決めていたからな」

 

「・・・そうかい。そいつは光栄だな」

 

「本気」になった時、か。キリトが純粋なゲームで「本気」になることはない。コイツが「本気」になるのは、ゲームがゲームじゃなくなった時だ。SAO然り、この間のGGO然りな。

 

そう考えると、もうキリトが「本気」になる時は来ない方がいい。キリトが「本気」になるということは、最悪な状況になっているということなのだから。

 

「・・・で?絶剣について、何を話してくれるんだ?」

 

「俺がデュエル中、絶剣と会話をしていたことは聞いているだろう?」

 

「あぁ、聞いても教えてくれなかったってリーファが拗ねてたぞ」

 

「うっ・・・その件なら散々嫌味を言われたよ・・・」

 

キリトが参ったように言う。リーファは根に持つタイプだからなぁ・・・ポンッとキリトの肩に手を置く。

 

「鬼の恋人に鬼の妹か・・・尻に敷かれてるなお前・・・」

 

「・・・まったくだよ」

 

うなだれるキリト。だが同情なんてしてやらない。普段コイツはアスナともリーファともラブラブだからな。リア充爆発しろ。

 

「コ、コホン!それはともかくとして、話したいのは会話の内容だ。まぁ会話っていうか、俺が一方的に言葉を投げかけただけなんだけどな」

 

「へぇ・・・何て言ったんだ?」

 

そう尋ねると、キリトは一呼吸置いて告げる。

 

「君は完全にこの世界の住人なんだな、って言ったんだ。・・・まぁ答えは無言の微笑みと、ありえない速さの突進技だったけどな。俺はそれを避け切ることが出来ずに負けた」

 

「マジか・・・っていうかこの世界?バーチャルワールドのことか?」

 

「あぁ。何というか、アイツはフルダイブ環境の申し子みたいなやつだと思ったんだ。そして恐らくそれは間違っていない」

 

「どういう意味だ?」

 

「あんまり先入観を持たせたくないからな。これ以上は言わないでおく。実際に戦ってみて感じてほしい」

 

どうやら話せるのはここまでのようだ。フルダイブ環境の申し子、か。どうやら本当にかなりの強敵のようだ。

 

「ふーん・・・分かった。まぁ戦ってみるよ」

 

「頑張ってくれ。絶剣に勝てるプレーヤーがいるとすれば、アイズしかいない」

 

「おいおい、キリトやアスナが勝てなかった相手に俺なら勝てるって言うのかよ?」

 

「あぁ。アイズはアスナにデュエルで負けたことないだろ?二刀流の俺とのデュエルでも五分五分だった。アイツに勝てるとすればお前しかいないよ」

 

「・・・ずいぶん期待してくれてるじゃねぇか」

 

「期待じゃない、現実の話をしてる。恐らく最高のデュエルになる」

 

「そこまで言ってもらえるのは光栄だが・・・何を根拠に言ってるんだ?」

 

そう尋ねると、キリトはニヤッと笑う。

 

「根拠は、俺とお前が幾度となく繰り広げてきたデュエルさ」

まぁ確かに数え切れないほどキリトとはデュエルしてきたけどさ・・・するとキリトが俺に拳を突き出す。

 

「まぁ全力を出し切れよ、アイズ。俺の一番の親友にして最大のライバルであるお前が、簡単に負けたりしたら許さないからな」

 

・・・参ったな。こりゃあ負けらんねぇわ。全身全霊で挑もう。俺は気合いを入れ、キリトと拳をぶつけ合った。

 

 

 

***

 

 

 

 「そういえば、ユイはどうしたんだ?」

 

 話も終わり、大樹のある浮島まで向かう途中で、キリトに尋ねてみる。

 

 「あぁ、そうだったな。ユイ!」

 

 キリトが呼びかけると、どこからともなくユイがパッと現れる。

 

 そういえば、キリトが呼びかけないとユイは出てこられないんだっけか。

 

 「待ちくたびれましたよぉ、パパ。お話は終わったんですか?」

 

 「悪い悪い。もう終わったよ」

 

 キリトが苦笑しながら謝る。不機嫌なユイだったが、俺に気付くと笑顔になった。

 

 「あ、お兄ちゃん!こんにちは!」

 

 「よぉ、ユイ」

 

 ユイは俺のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。リーファがキリトのことを「お兄ちゃん」と呼んでいることに憧れたユイが、俺のことを「お兄ちゃん」と呼ぶようになったのだ。

 

 ちなみにクラインが「お兄ちゃん」に自ら立候補したのだが、あえなく撃沈していた。

 

 「ユイはホントに可愛いなぁ。こんな可愛い妹がいて、俺は幸せだよ」

 

 「ふふっ、お兄ちゃんったら。褒めても何も出ませんよぉ?」

 

 もちろん本当の兄妹ではないが、本当の兄妹のように仲の良い俺とユイ。ホント幸せだなぁ。

 

 キリトが冷たい目でこっちを見てるのなんて気にならねぇわ。

 

 「・・・アイズ、ユイは俺の娘だ。手を出したらどうなるか・・・」

 

 「おーいキリトくーん、さりげなく剣の柄に手をかけるのやめてくれるかなー?」

 

 まったく、これが娘を取られた父親の嫉妬ってやつかね。

 

 ユイは人工知能・AIだ。元々SAOシステムの中の存在だったが、他のプレーヤーたちとは違う感情を持っていたキリトとアスナに引き寄せられ、二人の前に現れた。

 

 当時は記憶を失っており、自分が誰なのかも分からず、キリトをパパ、アスナをママと呼んでいた。二人もユイを娘同然に可愛がっていたのだが、二人がボス級モンスターに襲われてピンチになった際にユイは記憶を取り戻し、GM権限を行使してボス級モンスターを消滅させ、二人を救った。

 

 その際システムに異常を感知されて消されそうになったところを、キリトがとっさの判断でシステムからユイを切り離すことに成功し、ユイは消滅せずに済んだ。

 

 今ではキリトのPCに本体を置き、ナビゲーション・ピクシーとして小さい妖精の姿で俺たちの力になってくれている。

 

 「お兄ちゃん、絶剣さんに挑むんですよね?頑張って下さいね!」

 

 「おう!全力で戦うから、ユイも応援してくれよ?」

 

 「もちろん!私はいつだってお兄ちゃんを応援してますから!」

 

 「ユイ・・・マジで愛してるわ・・・」

 

 「ふ、ふぇっ!?あ、愛っ!?」

 

 顔を真っ赤にしてしまうユイ。可愛いわぁ。と、何やら不穏な気配が・・・

 

 「・・・アイズ・・・お前・・・」

 

 「おーいキリトくーん、お願いだからここでエクスキャリバー出さないでー?」

 

 怖いわー。義理の父親怖いわー。いや別に義理でも父親でもないけどさ。

 

 「アイズー!こっちこっちー!」

 

 やかましい声のする方を見ると、やっぱりリズだった。アスナ、リーファ、シリカ、シノンもいた。というか、エギルとクラインまでいる。

 

 「エギル!店は良いのかよ?クラインも仕事は?」

 

 「今日は定休日だよ。嫁さんも友達と遊びに行ってるしな」

 

 「俺も今日は休みだ!久しぶりに羽根を伸ばすぜ!」

 

 「いつも伸ばしてるだろ」

 

 「なにおう!?」

 

 「っていうか、キリトとアイズ一緒だったんだね」

 

 「あぁ、来る途中でたまたま会ってな」

 

 シノンにさらりと嘘をつくキリト。何コイツ、チョー怖い。

 

 「よし、じゃあ行きましょうか!」

 

 シリカの声で移動を始める俺たち。と、アスナが側に寄ってきた。

 

 「・・・キリトくんから話聞けた?」

 

 「あぁ、まぁな。っていうかお前、口が軽いぞアスナ」

 

 「うっ・・・ごめんなさい・・・」

 

 「・・・でもまぁ、ありがとな。心配してくれて」

 

 「・・・うんっ!」

 

 パァッと顔を輝かせるアスナ。

 

 ・・・ったく、鬼の副長時代とギャップありすぎだろお前。まぁこっちのアスナの方が俺は好きだけどさ。

 

 こうして俺たちは、絶剣がデュエルをやっている場所まで移動するのだった。

 

 

 




どうも~、ムッティです!

遂に原作の主人公、キリトくんの登場です。

あの女ったらs・・・ゲフンゲフン!

モテモテ主人公のキリトくんですよ!

・・・ま、この話の主人公はアイズですがww

キリトくんのハーレムシーンなんてありませんww

というわけで、第四話もよろしくお願いします!

以上、ムッティでした!
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