俺の生きる意味   作:ムッティ

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あの人が出てくるよ!


第七話 ~待ち合わせ~

 スリーピング・ナイツとの出会いの翌日。俺はとある人物と待ち合わせをしていた。ALOの中ではなく、リアルでだ。本当はALOの中の方が良かったのだが、あいにくそのとある人物は、ALOをプレイしていない。リアルで会うしかないのだ。と・・・

 

 「ダーリンっ♪」

 

 いきなり後ろから抱きつかれる。ハァ・・・

 

 「誰がダーリンだ」

 

 「もー、ダーリンったら♪照れちゃって♪」

 

 「・・・気持ち悪いからその猫なで声をやめろ。そしてダーリンもやめろ」

 

 「そっ、そんな!私とは遊びだったの!?あの夜はあんなに激しく私を求めてくれたじゃない!」

 

 「・・・そうか。どうやらお前の記憶は改ざんされているようだな。よし、とりあえずぶっ叩けば治るかな」

 

 「ちょ、ストップ!分かったから!どこからともなくハンマーを出さないでよ!」

 

 ・・・チッ。ハンマーをしまう俺。

 

 「もぉ、相変わらずつれないなぁ」

 

 頬を膨らませて俺を見る女性。黒の長い髪、童顔で背は低いが、スタイルは良い。リーファ・・・キリトの妹の直葉の髪が長いバージョンみたいな女性だ。言っておくが、断じて彼女などではない。

 

 「そういうお前は相変わらずふざけてるな」

 

 「ふざけてないもん!仲の良い友達とのスキンシップだもん!」

 

 「・・・どうもその話し方に違和感を感じるんだよなぁ」

 

 俺がそう言うと、女はニヤリと笑う。

 

 「・・・なんダ?こっちの話し方の方が良いのカ?「神速」のアイズサン?」

 

 「・・・今は「破壊神」っていう不本意な二つ名が付いたよ・・・鼠のアルゴ」

 

 「ハハッ!「破壊神」カ!かっこいいナ!」

 

 「・・・冗談じゃないぜ、まったく。それと、もう話し方を元に戻して良いぞ。そっちがお前の素なんだろう?春子」

 

 「まぁねー。じゃ、行こっか隼人!」

 

 春子が俺の腕に抱きつく。ハァ・・・こうして俺たちは歩き出したのだった。

 

 

 

***

 

 

 

 鼠のアルゴ。

 

 SAOプレーヤーで、彼女のことを知らない人はいないだろう。情報屋として広く名の通っていた存在だし、「売れる情報は全て売る」がモットーの彼女は、良い意味でも悪い意味でも有名だった。

 

 SAOクリア後のアルゴの消息に関しては、キリトやアスナですら知らない。のだが・・・

 

 「んー、やっぱりパフェは最高だね!」

 

 カフェで俺の前に座り、美味しそうにパフェを食べる女性。

 

 ・・・この女性が鼠のアルゴだなんて、誰も分からないだろうな。SAOじゃフードを被っていたし、頬に髭のペイントがされていた。髪の色も、髪型も、話し方も違う。これで分かれという方が無理だ。

 

 さて、ではどうして俺はリアルのアルゴと再会できているのかというと・・・

 

 「どうしたの隼人?パフェ欲しいの?あげないよ?」

 

 「いや要らねえよ。・・・こっちでお前と再会した時のことを思い出してた」

 

 「あー、あの時ねえ・・・」

 

 そう、あの時。

 

 SAO生還後、俺は病院でリハビリをしていた。二年間もベッドに横たわっていた体は相当に衰えており、かなり辛いリハビリとなった。

 

 そんな中、いつものようにリハビリをして休憩していると、車椅子に乗った女性がこちらに近づいてきた。誰だろう?と思っていると、女性がニヤリと笑って声をかけてきたのだ。

 

 「流石の「神速」も、リハビリには苦労してるみたいダナ」

 

 「・・・!その話し方・・・!まさかお前・・・アルゴ・・・なのか・・・!?」

 

 「あぁ。リアルでは初めましてダナ。・・・アイズ」

 

 その瞬間、俺もアルゴも涙がとめどなく溢れてきて、抱き合って号泣したっけな。仲の良いプレーヤーがちゃんと現実に帰還していたことが、すごく嬉しかったのだ。

 

 「あの時は、あんなに激しく私を求めてくれたのになー」

 

 ニヤニヤするアルゴ。本名・安西春子。俺の2つ年上、アスナやリズと同い年だな。

 

 「・・・別に激しく求めた覚えはないぞ」

 

 「またまたー、隼人ったら照れちゃって♪可愛いんだからっ♪」

 

 「すいませーん!もうパフェ下げてもらって良いですかー?」

 

 「あぁっ!じょ、冗談だってば!まだ半分も残ってるんだからっ!」

 

 慌ててパフェを死守する春子。ったく・・・

 

 あ、ちなみに隼人っていうのは俺の名前だ。俺の本名は小田切隼人である。

 

 「しっかしまぁ、七人だけでフロアボスを攻略しようだなんてねー」

 

 「無謀なのは分かってるさ。でも俺は、あいつらの力になりたいんだ。その為には情報が必要なんでね。・・・例のもの、持ってきてるか?」

 

 「もちろん。はい、どうぞ」

 

 春子からUSBを受け取る。

 

 「その中には、アインクラッドの27層に関するデータが入ってるわ。マップデータからフロアボスのデータまでね」

 

 「・・・流石は情報屋だな」

 

 「私はデータを提供してもらっただけよ。集めたのは隼人たち攻略組なんだから」

 

 こともなげに言う春子。こいつはアインクラッドの1~75層のデータを全て持っている。だが、俺は27層のデータのみをもらった。

 

 「全部のデータをあげなくて良かったの?」

 

 「あぁ。今はもうデスゲームじゃない。最初から全部データがあって攻略するんじゃ、面白味もないしな。まぁ今回は特例だけど」

 

 「隼人がここまでして力を貸してあげるとはねー。・・・そういえば、そのスリーピング・ナイツっていうギルドには入ったんだっけ?」

 

 「あぁ。ギルドメンバーになった方が、何かと都合も良いしな」

 

 そう、あの後俺は正式にギルド「スリーピング・ナイツ」に加入し、パーティーに加わった。そして全員とフレンド登録を済ませた後、お開きとなったのである。

 

 「そういえば、春子こそALOに来ないのかよ」

 

 「んー、そうねぇ・・・キー坊やアーちゃんにも会いたいけど・・・今はまだその時じゃないかなぁ」

 

 「・・・そっか」

 

 春子は春子で、色々と悩む部分があるのだろう。何せSAOがあんな状況になったのだ。バーチャル・ワールドへの複雑な思いもあるだろうしな。

 

 俺は春子の頭にポンと手を置く。

 

 「・・・?隼人?」

 

 「あの世界に来なかったとしても、春子が俺の大切な友達であることに変わりはない。今度リアルでキリトやアスナを紹介するよ。あいつら喜ぶぜ?」

 

 「隼人・・・うんっ!ありがとう!」

 

 春子は頬を染めながら、俺に頭をなでられるのだった。

 

 

 




どうも~、ムッティです。

今回は、鼠のアルゴさんが登場しましたね。

アルゴはリアルの方では出てきていないので、安西春子というのは完全なオリジナルキャラクターです。

本当のアルゴのリアルってどんな感じなんだろう・・・

さて、いよいよ次の話からボス攻略が始まります!

第8話をお楽しみに!

以上、ムッティでした!
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