ハイスクールD×D√喰種 作:ビギナー
第12話 婚約
タッタッタッタと、コンクリートの地面を蹴りながら、
僕は走っている。なぜ走っているのかと聞かれれば、強くなるためだ。
先日、レイナーレとの戦闘の時僕は、負傷していたとはいえレイナーレを一方的に
倒した。いや、正確には最後は部長がやったのだが……それだけ聞けば、僕が神器を
使いこなし、強くなった……と見るべきなのだろうが僕はあのとき、無意識だった。
いや、正確には意識はあったのだろう。実際その時の記憶は覚えている……けれど、
なんといえばいいのだろう……まるで自分の身体が自分の物ではないかのような……そんな感覚。
僕の身体が冷酷に、残酷に、痛めつけながらレイナーレを殺すためだけに、動いていた。
あの時、僕は確かに、レイナーレを憎んだ、恨んだ、憎悪した、けれど……それだけだ。
それだけで、僕はレイナーレを追いまわし、翼を捥ぎ、殺そうなんて思ってもいなかった。
だって、たとえ神器が発動したとしても、堕天使であるレイナーレに人間である僕が勝てるなど、
思ってもいなかったのだから。仮にレイナーレに勝つことができても、殺そうなんて思えず、
せいぜい拘束して、部長達に受け渡すことぐらいしかできないだろう。
しかし、現実は違う、僕は神器が発動した瞬間に走りだし、レイナーレの翼を捥ぎ、
殺そうとしていた。あの時考えていたことは、覚えている。
翼を捥いだのは、”邪魔”だと思ったから……たったそれだけの理由で翼を引き千切った……
レイナーレの言葉で身体が止まらなければ、あのまま、殺していただろう。
レイナーレや、はぐれ悪魔のように、苦しみを与えながら……
僕があの様な行動に出たのは神器が発動してから、だとすると理由は神器にあるのかもしれない。
いや、もしかしたらただ、僕がアーシアちゃんを殺したレイナーレを同じ目に合わせてやりたい
と思い、感情のままに動いた結果なのかもしれないが……もし、神器に理由があって、
僕が制御出来ずに、レイナーレと同じような事を、みんなにしてしまったら……?そんなことは
起こってからでは遅いのだ。だから、神器は完全に制御できるまで使わないようにした。
そう、自分で制御できない力を使って、みんなを危険に晒してからでは遅いのだから……
そんな僕は、強くなるにはどうしたらいいか、身近にいた小猫ちゃんに聞いてみた所、
「取りあえず、走り込みから始めて見てはどうでしょうか……」
そう言われ、確かに普段本ばかり読んでいるもやしっ子な僕は、体力作りから始めた方が
良いな、と思い走り込みや、筋トレなど、から始めることにしたのである。が、
初日は大して走れないだろうな、と思っていたのだが、不思議な事に全然息切れが
起きないのだ。走ることにより、汗などは出てくるのだが、全然疲れが見えないのだ。
理由として思い当たるのは……
「神器……か……」
そう、またしても神器である。
神器が発動する前は、少なくとも初めて公園で発動する前はこんなに走れなかった。
僕の神器は一体何なのだろうか……?姿形が、謎の物語に出てくる”喰種”の赫子に
似ていることから赫子、と名付けてみたが……それに……
「これなんだろう……」
例の眼帯型のマスクである。不思議なことに赫子とは別の物のようだ。
もちろん赫子を発動しようとして、気付いたのではない。
あの日外したマスクは、いつの間にか消えていたことに気が付き、どこにやったの
だろうと翌日思ったら、目の前にいきなり降ってきたのだ。
あの時はかなりびっくりした……それはそうだろう探し物をしていたら、探している物が
突如目の前に現れたのだ。そのあと、消えろと念じたり、遠くに投げてみたりと
試行錯誤した結果、気付いたのだ。
部長に聞いてみた所、これが神器でこれが発動したことにより、赫子が現れているのでは
ないか、とのことだった。今まで現れなかったのは、まだ完全に覚醒していなかったため、
能力だけが発動していたのではないか、とのことだ。
「それにしても……悪趣味だ……」
そう、悪趣味なのだ。
眼帯は、僕がいつも眼帯で隠している方の瞳を出し、逆の方を塞いでおり、
僕の赤い瞳を主張するかの様であり、極めつけは口元だ。
まるで歯を剥き出しにしているかの様なデザインは、なかなかに怖い。
夜中にこんなの付けて歩いていたら職質されるレベルだ……
一誠は、弱そうな顔を隠せて強そうに見えるぞって笑って言っていたが……
そろそろ、帰って学校に行く準備をしないとな、と思い帰宅する。
あの後、家に一旦帰宅した後いつもの様に一誠と登校するのだが、今日はいつもと同じではない、
「おはようございますっ!カネキさんっ!」
「おはようアーシアちゃん。」
そう、この間からアーシアちゃんも僕らと同じ学校に通うことになったのだ。
あの件の後、アーシアちゃんはリアス部長の眷属となった……のだが、住む場所がなかったため、
部長と一緒になぜか一誠の家に住むことになったらしい。年頃の男女が一緒に住むというのは、
色々と問題だが、アーシアちゃんは住む場所がないので仕方ない……が、なぜ部長まで一緒なの
だろうか?そこだけは疑問が尽きない。
「おはよう、ケン。」
「お、おはようございます……」
ので、毎回微妙な挨拶になってしまうのは仕方のない事だと思いたい。
決して名前呼びに慣れてないからなどではない。
「おはようございます……先輩……」
「おはよう、小猫ちゃん。」
小猫ちゃんは、さすがにもう家には住んでいない、レイナーレの事が終わったのだ、それと
隣の一誠の家に部長もいるし、護衛の必要がなくなったためである。が、なぜかたまに
特に食事の時間帯になるといつの間にか家の中にいる。毎回思うのだが、鍵はどうしているの
だろうか?
「むふふふ、うひひひ……」
隣で気持ちの悪い笑みを浮かべているのはもちろん一誠である。
「なに……どうしたの一誠……?」
「いや、な……この状況……まさにハーレムじゃないか!?」
「はぁ……そうだね……」
一誠はいつも道理一誠だった。
いつも道理の日常が戻り、特に何か起こる訳でもなく、みんな変わらない。部長達と別れ、学校
での一日が始まり。
松田や元浜と一誠がグラビアや、エ〇本を取り出し、僕は三人と話しながら、本を読み、
そこにアーシアちゃんが加わり、一誠達が慌ててエ〇本を隠し、
いう女子の中では珍しく僕らと交流のある、三つ編み眼鏡の女生徒が、隠していたエ〇本を取り出
し女生徒達に広めていく。それにより女子達が侮蔑の視線を向けてくる。どうしたらいいのか分か
らないのであろう、アーシアちゃんはおろおろし、一誠達は慌ててアーシアちゃんに弁解をし、
僕は関係がないことをアピールするために、本に視線を落とす。そんな慌ただしくも、いつも
道理な一日を終える。
翌日、いつもの様に一誠達を迎えに行くと、なぜか一誠とアーシアちゃんだけだった。
部長はどうしたのだろう?と思い、聞いてみる。
「あれ、部長はどうしたの……?」
「あーそれなんだけどよ……ちょっと来い。」
一誠がそういうので近づくと、
「実は、昨日の夜にさ、部長が俺に抱いてくれって言って来たんだ。」
「え……」
一瞬一誠が何を言っているのか分からなかった。だが、理解したと同時に
納得した。なるほど、部長は一誠が好きだから、アーシアちゃんと一緒に
一誠の家に住むといい、住み始めたのか……
「そ、それで……?」
「それでよ、俺も嬉しかったし部長の気持ちを無下にするわけにもいかないと思い。大人の
階段上ろうとしたらさ、銀髪のメイドさんが現れたと思ったら、部長はそのメイドさんと
一緒にどっか行っちゃったんだよな。」
「は……?」
今度こそ理解不能だった。いや、待て、よく考えるんだ。
部長が抱いてほしいと一誠に迫り、一誠も答えようとしたら、銀髪のメイドさんが現れ、
部長を連れて何処かへ行った、という訳だが……
「略奪愛……?」
「何の話ですか?」
「い、いや何でもないからさ、さー学校行こうぜッ!」
思わずつぶやいてしまった言葉を聞いたアーシアちゃんが質問してきて、それを一誠が話を逸らす。
「あ、アーシアにこういう話は早いだろっ……!」
「ご、ごめん……」
一誠は、だんだんとアーシアちゃんのお兄さんっぽくなってきている。
アーシアちゃんは、一誠を異性として意識している……と、僕は思うのだが、もし僕の考えが本当
なら、アーシアちゃんが少し不憫だな……と思う。が、一誠も完全に妹の様に思っている訳では
ない様だし、人の恋愛にとやかく言うべきでは、ないだろう。仮に、一誠や、アーシアちゃんに
恋人が出来たとしても、僕らが友達であることには変わりないのだから。
そんなことを考えていると、すでに学校についており、結局部長については、分からなかった。
その日の放課後、部活のため、一誠達と旧校舎の部室へ足を踏み入れると、
見知らぬ銀髪のメイドが部長といた。
「あっ……」
思わず、声を漏らしてしまった。
「お初にお目にかかります。グレモリ―家のメイドとして仕えさせて頂いております。
グレイフィア・ルキフグスと申します。以後御見知りおきを……」
グレモリ―家のメイド、ということは部長の家のメイドさんだったのか、
勝手に略奪愛とか思ってて、すいません、と心の中で謝る。
自己紹介されたのに返事をしないのはいけないと思い、自己紹介から始めようと思った時の事だっ
た。
突如部屋の中に魔法陣が現れ、それを見た木場君が、
「この紋章は……フェニックス家の……」
と言った。フェニックス……不死鳥?そう思ったが、考えている暇はなく、
魔法陣から炎が舞いあがり、中から現れた二十代後半であろう、金髪の男性がいた。
見た目を一言で言えば……ホストだ。うん……ホストだ……
「ワイルド系ホスト……」
一誠がそう呟くのが聞こえた。
「ふぅ、久しぶりの人間界だな。」
そう言いながらワイルドホスト(仮)は腕を払う、すると魔法陣から燃え上っていた、
炎が散り、火の粉となり、舞い散る。
「やぁ、愛しのリアス、この俺が合いに来たぜ。」
「ライザー……」
ホス……ライザーが腕を広げ、部長を抱き締めるように近づくが、部長は忌々しそうに
ライザーの名を呼び、抱きしめようとする腕を払いのける。
「気安く触らないでもらえるかしら?」
「やれやれ、連れないなぁ、俺とお前の仲じゃないか。」
仲?一体どんな関係なのだろうか、まぁ、どんな関係だろうとあまり良い物ではなさそうだ。
「ぶ、部長そいつは……?」
一誠が疑問を口にする。
「彼は……」
「ん?なんだ貴様は?」
「お、俺は、リアス・グレモリ―様の眷属、兵士の兵藤一誠だッ!」
「はっ、なんだリアス、お前俺とのこと眷属に話してなかったのか。」
ライザーがどこか馬鹿にした風に言う。
「別にあなたとのことなんて、話す必要がなかっただけよ。」
「あん?」
「私はあなたと結婚するつもりなどないのだから。」
「「「け、結婚っ!?」」」
あまりにも唐突だったため、僕と一誠とアーシアちゃんはそう叫んでしまった。
「ぶぶぶぶ、部長、けけけけ、結婚ってっ!」
一誠……あまりにも動揺しすぎて、言葉がおかしい。
「言葉の通り、私とライザーは許嫁、婚約者ということね。」
「あばばばば……」
一誠が壊れた……
「けれど、私はあなたと結婚などしないわ、婿は私が自分で選んで決める。」
「おいおい、リアス、そんな子供みたいな我が儘が通る訳ないだろ、これは純潔の
悪魔を絶やさないために必要な大事なことなん……」
「それは、理解しているわ……婿を迎えるつもりもある、けれど相手は私が決めるわ。」
ライザーの発言を遮りながら部長がそう言う。部長の発言はもっともだ、婚約とは片方が
望んでいなければ成立しないのだから、けれど、ライザーの言い分も正しくもある。
過去の大戦で、純潔の悪魔はほとんど死んだらしい、だから純潔同士で婚約し、
純潔を絶やさない様にすると、いう言い分も正しい……のだが、悪魔も堕天使は
良くも悪くも感情的な生き物だ、そして人間も……だから、僕としては部長の幸せを
願う……だから
「おいおい、いい加減にしろよ。俺はお前の眷属を焼き殺してでも、お前を連れて行くぜ?」
「そんなこと私がさせるとでも?」
「あ、あの……」
「なんだ?貴様は、なぜ人間がここにいる。」
「え、えーと……ライザーさんは、純潔の悪魔を存続できればいいんですよね?だったら、
何もぶ、リアス先輩とじゃなくても、他の純潔の方と結婚すれば……」
そう、何も部長だけが純潔の女性悪魔ということはありえないのだ、なぜなら部長が最後の
純潔の女性悪魔だったら人間界で自由にしていられるはずがないのだから。
だから、部長以外の方と結婚するように促してみたのだが……
「なんだ、そんなことか。そんなんじゃ意味ないだろ?だって、リアスはサーゼクス様、
つまり、魔王の妹だ、他の純潔とじゃ価値が違うんだよ。それに……」
価値……?魔王の妹……?魔王の妹という事に驚愕したが、こいつは何と言った?
価値、まるで部長がブランド物の時計であるかの様に、言い。
「こんないい女、他にいると思うか?いや、そういないだろう、だから こいつも
俺のハーレムに加えてやるんだよ。」
さらに、本人が居る前で下劣に、下品に、舐めるような視線を送りながら、
ハーレムに加えてやる宣言……沸々と湧き上がる怒り……それに応えるかの様に、
思考が鋭く、研ぎ澄まされていく様な感覚……まるで、レイナーレの時の
様に、なっていく……けれど、
「は、ハーレムだとぉッ!」
はっ……と思考が止まる。
「なんだリアスの兵士君、ハーレムに興味があるのかい?」
いつの間にか、復活していた一誠が声を上げ、ライザーが質問し、
「……ええ、その子の夢がハーレムを作ることなのよ。」
「ははっ、中々いい心がけじゃないか、そうだ、出てこいお前達。」
そう言いながら、ライザーが指を鳴らすと、魔法陣が再び輝き、
中から大勢の少女、女性達が現れた。
「これが、俺の眷属だ、どうだい兵士君?」
「あ、ああ……桃源郷……」
涙を流しながら、一誠が跪く。
「なにこいつキモーい。」
「ライザー様なんなんですか?このキモいの。」
「はははっ、彼は、リアスの眷属で、ハーレムが夢らしい。」
「えー、なにそれ。」
「キモーい。」
「ぐ、くそっ……」
ライザーの眷属たちの侮蔑の視線を受けたからか、それともライザーが
ハーレム状態だからか、一誠にダメージが入る。
「まぁ兵士君、上級悪魔になれば、ハーレムなんて作り放題だ。」
「ッ……!?」
跪き俯いていた、一誠が勢いよく顔をあげる、
「リアスが俺の嫁に来れば、眷属である、キミにもそれなりに良い思いをさせて
上げられるんだがな。」
先程眷属を焼き殺してでもと言っていた、人物とは思えないことを言い出した。
どうやら、眷属から落としていくことにでもしたのだろう。
「そ、そんなこと言っても俺は、寝返ったりしないッ!俺は、俺が、リアス部長の
兵士だからッ!」
「イッセー……」
一瞬反応したが、部長がどうなるのか気付き、反抗の意思を見せる一誠。
そんな一誠に感激している部長。そんな事を尻目に、僕は先程の事を考えていた。
先程一誠が声を上げなければ僕は、一体何をしようとしていた……?レイナーレの時の様に
なるのは、神器の所為ではないのか……?疑問が疑問を呼び、僕は考え込んでしまう。
神器の所為ではないのなら、レイナーレをあんな風にしたのは、僕の意思……?
そんなはずがない……そんなことがある訳が……
ズドンッ!と音が鳴り、僕は思考を放棄し、辺りを見渡す。すると、
「ぐはっ!」
「イッセーさんっ!」
一誠が、和服を着た少女に棒で突き飛ばされていた。
すぐにアーシアちゃんが駆けつけ、治療を開始する。
「はっ、口ほどにもないな。リアス下僕の教育くらい、しっかりやったらどうだ。」
「あなた、私の下僕にこんなことをしてタダで済むと……」
「おいおい、突っかかって来たのは兵士君からだぞ。」
剣呑な雰囲気の中動こうとしたのは二人、いた。一人は、僕で、もう一人は
「お二方それ以上なさる様でしたら、私が相手になりますが……」
銀髪のメイド、グレイフィアさんだ。彼女は僕が飛び出す前に、一瞬で二人の間に移動
していた。
「チッ……最強の女王が相手では分が悪い。」
「グレイフィア……」
ライザーが舌打ちをしながら、身を引き、部長がどこか恨めしげにグレイフィアさんを睨む。
「お二人とも身を引いて頂いた事感謝します。」
綺麗なお辞儀をしながらグレイフィアさんが言う。
「このままでは結果が尽きませんので、一つご提案が……」
「「?」」
二者共に疑問を露わにする。
「レーティングゲームで決着を付けるというのはいかがでしょう?」
レーティングゲームとは悪魔が眷属同士を戦わせる、チェスの様なゲームの事だと聞いた。
「はっ、俺は構わないぜ。いつまでも言い争ってるだけじゃ終わらないからな。」
「私もいいわ。私が勝ったら婿は私が決める。それでいいかしら?」
「くくっ、いいぜ、だが、俺が勝ったら即結婚だ。」
「ええ……」
グレイフィアさんが、提案しただけで話が一気に片付いた……最初から提案していたら
良かったのではと思い、グレイフィアさんを見てしまうが、こちらに気付いたのか
微笑みを返してきた。
「ははは……」
僕は、引き攣った笑みを返すことしかできなかった。
「だが、俺はレーティングゲームを数多く経験しているし、勝ち星も多い。さらに
人数だ、リアス、お前の下僕は、お前を含めても7人だ、それに比べ、俺は16人だ。
後で、人数の差があるから負けたと言い訳にされたくないからな。」
「そんなことしないわ。」
「ふっ、どうだかな、だから特別にハンデをやろう。」
「ハンデ……?」
「そうだ、レーティングゲームの開催まで、10日間の猶予をやろう、眷属を増やしてもいい、
なんなら、降参を考えてもいい、あとは、そうだな……そうだ、そこの人間も参加させろ。」
あまりにも唐突に自分の事が話題に上がったので驚いてしまう。
「ッ!ケンは関係ないわっ!危険な目に合わせられない。」
「ふっ、何只の人数稼ぎだ、見た所神器を持っているようだし、死んだら、お前が眷属にでも
すればいいじゃないか。」
「あなたって人はッ……!」
恐怖がないかと聞かれれば、あるだろう。けれど、部長がいなくなり、今の関係が崩れるなら、
僕はそっちの方が怖い……だから……
「やります……」
「ケンッ!?」
「ほら、本人も参加すると言ってるようだし、いいだろ。」
「承りました。」
「グレイフィアっ!?」
グレイフィアさんが承諾し、僕のレーティングゲーム参加が決まった。
「くく、それじゃあ10日後、また会おう。」
そう言い、ライザーは眷属達と共に魔法陣へ消えて行った。
「ケン、あなた……」
「すいません……勝手な事して……」
「はぁ……いいわ、あなたがそれだけ私たちの事を想ってくれているということが
分かったから……力を貸してケン。」
「ッ!はいっ!」
「よしっ!絶対勝とうぜカネキっ!」
「う、うん。」
ダウンしていた一誠がいきなり話しかけてくるため、少し驚いた。
「イッセー平気なの?」
部長が心配した面持ちで一誠に聞く。僕も気になっていたことだ。
「はいっ!アーシアが治してくれたんで、もう平気ッス!」
「そう、アーシアありがとうね。」
「い、いえ、これくらいしか出来ることないですし……」
「そんなことないわ、ありがとう。」
「アーシアありがとうな。」
「い、い、いえっ!」
アーシアちゃんは部長と一誠にお礼を言われて照れているのか、頬を赤らめている。
「さて、みんな今回の事黙っていて、ごめんなさい。」
そう言い、部長が頭を下げる。
「き、気にしてませんから、頭を上げてください。」
「そ、そうですよ。」
「そう、ありがとう。」
僕は頭を上げるよう言い、一誠が同意する。
「と、ところで10日間一体何をするんですか?」
一誠が話題を変えようと、そう言う。
「そうね、それについてはもう決めてあるの。」
「一体何をするんですか?」
アーシアちゃんが質問する。
「合宿よっ!」
「「「合宿?」」」
「あらあら。」
みんなが疑問を口に出す中朱乃さんだけが、どこか分かっていたようだった。
「そう、いまから即戦力の眷属を探すより、私たちの個々の力を伸ばすべきと判断したからよ。」
「なるほど、数より質ですか……」
「そういうことよ。」
僕の言葉に部長が同意する。
「さて、暫くは戻って来れないから、宿泊ように着替えとか各自用意して、
ケンは明日迎えに行くわ。それじゃあみんな、本当にありがとう。」
こうして、いつも道理な日常は長く続かず、また非日常がやってくる。
カットするときはカネキ君に思考させる。
ち、違うんです、めんどくさいとか、分かんないとかじゃないんですよ。
ライザーこんな感じでイイノカナー?
色々書きたい展開があるのですが、一つの展開選ぶと他の展開書けなくなる
状態になるんですよねー。展開ごとにカネキ君の設定が変わってるので。
まぁ自己満足小説なので、満足する展開を描写出来たらなと。
あと、疑問なのですが悪魔の駒ってどのくらいまで転生可能なんですかね?
それによっては、色々と構成(なんも考えてない)が変わり、カネキ君悪魔になる可能性があるのですが……。