ハイスクールD×D√喰種   作:ビギナー

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拷問はあと一話続きます


第18話 捜索

白と黒の床が視界に入り、また痛みにより、気を失い、この夢の世界に来たのか、と

思っていると、今度は前回とは違って、手足を手錠で椅子に拘束され身動きが取れないのだ

 

「どうして……」

 

どうしてだろうか、嫌な予感がする……

 

そして、その予感は見事に当たり、前方の扉がぎぎぃ、と音を鳴らし、彼を拷問していた

ホッケーマスクの大男が現れる。

 

「ッ……!」

 

大男は、人差し指を曲げ、親指で押し、鳴らしながら、”こちらへ”歩いてくる

僕は必死になって、鎖を断ち切ろうとするが、鎖は頑丈で、じゃらじゃら、と音を鳴らす

だけで、とても切れそうにない、ならば、と神器を発動させようとするが、神器が発動

する兆しはなく、大男は、さらに距離を狭める。

 

「な、んで……く、そ、切れろっ、切れろッ、切れろッ!」

 

強引に引っ張り千切ろうとするも、切れることはなく、手錠により、手首、足首の皮が

擦り剥け、血がこぼれ出す

 

パキッ、と指を鳴らす音が近付いてくる、

 

「はっ、早く、はやく、はやくしないと……」

 

どれだけ、急いでも、どれだけ力を込めても、鎖を断ち切ることは出来ず

気が付けば、目の前には大男が佇んでいた、

 

「あ、」

 

こぼれた声と共に、指が捩じ切られる。

 

「―――――――ッ!?」

 

こうして、夢の中ですら、僕の平穏は崩れ去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

「―――――――ッ!?」

 

悲鳴を上げながら、僕は身体に走る痛みに、目を覚ます。

 

「およ?やっと、起きたね、やっぱ目覚ましには痛みが一番だよねっ!

まったく、勝手に気絶したらだめよんっ!悲鳴が上がらないんなら

それは、人形を壊してるのと変わらないんだからァッ!」

 

僕の目覚めは、手足の切断から始まる。目覚めと言っても、眠っている訳

ではなく、痛みによる気絶からの目覚めだ。

 

「あっ、いギッ――――――ッ!!ご……559……552……ッ」

 

「よっとっ、それ、気になってたけどぉ、なーにそれー?」

 

「ご、545……538……」

 

「質問に答えろよッ!」

 

「いギッ!?ご、ひゃく……531……」

 

「……まぁ、いいやっ、それ、おもしろいしっ!くひひひ。」

 

僕が数字を数えるのは、彼のように、数字を紡ぐことにより意識を保とうとするため。けれど、

どんなに数字に縋ろうと、痛みに耐えきれなくなった時は、また大男のいる夢の世界に堕ちて

行く、

 

「くひひひ、これ、今度はこれで、試したくなったんだよねェ、パッチン、

パッチンッ!」

 

フリードが取り出したのは、ペンチだった。それを見たとき、夢での出来事を

思い出し、呼吸が止まる。

 

「およ?これで、なにするか解っちゃった感じですかぁー?さっすが、カネキ君っ

と、オレッちの中だねっ!通じ合ってるぅーってか、じゃあいってみよぉー!」

 

「待っ……!」

 

静止の声も空しく、本来、電気工事などに用いられるそれは、意図も容易く僕の

足を捩じ切った。

 

「あぎッ――――!?」

 

「くひひひ、これ、おもしろっ!」

 

パチンッ!パチンッ!何度も、何度も、ペンチは僕の手足を捩じ切る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、突然やってきた。

 

「異端者ッ!フリード・セルゼンッ!!」

 

地下室への唯一の入口の扉を蹴破り、現れたのは聖職者の格好をしたエクソシスト

達だった。彼らは、あっと言う間に、フリードを取り囲むと、各々武器を取り出し、

構えた瞬間に全員首が飛んでいた。

 

「はぁ~あ、ないわー、オレッちとしたことが付けられてたとかー」

 

彼等には、避けることが出来なかったことから、見えてすらいなかったであろうが、

僕には、なんとか視認することができた。どこか、聖なる輝きを灯す剣を取り出した

フリードは、全員の首を順番に跳ねたのだ。

 

「な、んで……」

 

「ん?これ?これこれ?気になっちゃうってカンジですかぁ?」

 

「な、んで、そんな……簡単に、人の命を……ッ」

 

「あん?そんなことより、これだよ、天閃の聖剣(エクスカリバ―・ラピットリィ)ッ!

聖剣だぜっ!選ばれた物しか持てない最強の剣っ!そんな剣を持てる俺ってば、やっぱ

最強だぜっ!くひひひ……」

 

「…………ッ!」

 

唖然としてしまった。彼は先程、殺した人間のことなど、心底どうでもよさそうにし、

自分の持つ聖剣を嬉々として紹介している。

分かっているつもりだった、分かった気になっていた、だけど、本当に彼を理解

することなんて出来る日は来ないのだと、僕は理解した。

人を躊躇いもなく殺せる、その精神、それは僕が恐れていた、化け物その物だった。

 

「さぁて、邪魔物は排除したしぃー、続きといこうか。くひひひ……」

 

「――――――――ッ!」

 

そうして現実(悪夢)はまた再開される。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――

 

先程、部室に現れたエクソシスト二人組を追い、聖剣を破壊させて欲しい、と

頼むことに成功した、イッセー達は、木場にそのことを伝え、現在は、

カネキの家へお見舞いに、来ていたところであった。

 

「おーいっ、カネキィー!大丈夫かぁー!?」

 

「イッセー君、さすがに近所迷惑じゃないかな……?」

 

そういい、イッセーを嗜めるのは木場だ。

 

「だけどよ、チャイム鳴らしても、反応ないし……」

 

「合鍵、とかないんですかっ?」

 

「合鍵なんて、そんなのあるわけ「あります……」あるのかよっ!?」

 

アーシアの質問に、あるわけないと、返事をしようとしたイッセーであったが

横からの言葉に遮られ、思わず、反射的に声を荒らげてしまう。

 

横から口を挟んだのは、以前護衛を受けていた小猫だ。

なぜ未だに、鍵を持っているのか、みな問いただしたいところではあるが

誰も、口を開けない。

 

そんな中、悠然と前に出て来た小猫は、針金のような物を取り出す。

 

「あ、あのー小猫さん?」

 

「何ですか……?」

 

「その手に持っているのは……とても、鍵には見えないんですが……」

 

「鍵です……」

 

「いや……」

 

「鍵です……」

 

「あ、はい……鍵ですね……」

 

またしても、押し切られたイッセーは(やはり、小猫ちゃんは恐ろしい子っ!)

と、戦慄していた。

 

「開きました……」

 

「「「はやっ!!」」」

 

イッセーが戦慄している僅かな時間で鍵の解除に成功した小猫に、

今まで、ツッコミを入れなかった、アーシアと、木場すらも、ツッコんでしまう。

 

「どうぞ、こっちがリビングで、二階の一番奥の部屋が、カネキ先輩の部屋です……」

 

「まるで、自分の家みたいだね……」

 

「護衛として、住んでいたのでこれくらい、当たり前です……」

 

木場の言葉に、さも当然であるかのように返事を返す、小猫に、さすがの木場も苦笑いを

隠せない。

 

その後、小猫に付いて行き、カネキの部屋の前に立った面々は、代表として、先頭の小猫が

ノックをし、

 

「カネキ先輩、大丈夫ですか……?」

 

声を掛けるが返事は返って来ない。心配になった面々は

 

「カネキ先輩失礼します……」

 

「じゃまするぞー」

 

「お、お邪魔しますっ」

 

「お邪魔してるよ。」

 

と、声を掛け、扉を開く。すると、そこは

 

「誰もいない……」

 

無人だった。カネキの部屋に初めて入った、面々は興味深そうにあたりを見渡すが、

やはり、人のいる気配はない。

カネキの部屋は、ゲームなどがある訳でもなく、ただ、本棚に、たくさんの本が置いて

あり、他には、寝るのに必要なベットと、目覚まし時計など、生活に必要な物しか

なかった。

 

「カネキの奴、本ばっかだな。」

 

「難しそうな本が一杯ですねっ」

 

「いない……」

 

「なかなか興味深い本が置いてあるね……今度貸してくれないかな……」

 

各々感想を漏らす。

カネキが居ないという、ことにどこにいるのか?

と、いう疑問を解消するために取りあえず、家の中を探してみることにした。

 

 

 

結果を言おう、どこにもいなかった。

 

「カネキの奴、どこいったんだよ……」

 

「靴を見る限り、昨日から帰って来てないみたいだね。」

 

「昨日からですかっ?」

 

「昨日って言えば、最後に居たのって小猫ちゃんだよな?」

 

「そうだと、思います……」

 

「昨日は最後どこで別れたのかな?」

 

「それは……」

 

そうして、小猫は昨日、カネキとどこで別れたのかを、なるべく詳細に説明する。

 

「なるほど、取りあえず、昨日別れたところまで行ってみようか。」

 

「はい……」「わかった」「はいっ」

 

 

 

 

そして、別れた場所へ向かっている、最中だった。

 

「ん?あれって……」

 

そう言い、イッセーが何かを見つけたのか、他の面々も、イッセーの元へ駆け寄る。

 

「イッセー君、何か見つけたのかい?」

 

木場が質問すると、

 

「あぁ、これ」

 

そう言い、イッセーが見せたのはカネキの学校用の鞄だった。

 

「これは……カネキ君の?」

 

「ああ、ノートに名前書いてあったから。」

 

次いでイッセーが見せたノートには金木 研と書かれていた。

 

「と、いうことはここでカネキ君が鞄を落とすようなことがあった、ということか……」

 

「それって……」

 

「誘拐……とか?」

 

「そ、んな……」

 

「い、いや、まだ決まった訳じゃないしっ!」

 

「いや、そもそも、神器を持っているカネキ君を易々と誘拐出来る人間がそう、いる

とは、思わない。つまり……」

 

「堕天使……悪魔……エクソシスト……ってことですか……?」

 

「恐らく、だから、このことは部長達に協力を頼んだ方がいい。」

 

「木場は……」

 

「僕は、合わせる顔がないからね、だから、君達にお願いしたい、身勝手だと、思う、

僕の友人を救うのに協力して欲しい。」

 

そう言い、頭を下げる木場に、イッセーは、

 

「ばっかじゃねーの、僕のじゃなくて、俺達の、だろ?」

 

「イッセー君……」

 

「それにっ!あいつの一番の友達はオレだかんなっ!」

 

「ふふ、それは、譲れない……かな。」

 

「なんだとぉー」

 

そんなやり取りを見た、アーシアは、

 

「なるほどっ、これが男同士の友情ってやつなんですねっ!でも、負けませんっ

私もカネキさんとは友達なんですからねっ!」

 

と、対抗意識を燃やしていた。

 

そんな中、小猫はぽつり、と呟く。

 

「カネキ先輩……絶対助けて見せます……」

 

不安に包まれた呟きは、風により掻き消えてしまう。

こうして、彼らは、聖剣破壊、および、カネキ捜索へと挑むのだった。

 

 




一誠達が、カネキ捜索に躍り出たっていう回です。
次回で、拷問終了です。
ヤモリが付けてたマスクの名前ジェイソンマスクだと思ってた……
ホッケーマスクって言うんですねー
一誠側の原作ストーリーめっちゃ飛ばしてますが、これは、あくまで、
カネキ君の物語なんで、いいよね!?基本、一誠側は原作通りです。
変化あるところは描写していきます。
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