ハイスクールD×D√喰種 作:ビギナー
和平当日。カネキは人間ということもあり会場の中には入れないでいた。いや、正確にいえば辞退
したのだ。人間であるもののコカビエルの一件の当事者として、またはリアスの付き添いなど言い
訳はいくらでも用意出来たのだが会場の内部には師であるアザゼルを始め、強大な力を持った者達
が揃っており、そんなところにいても自分が出来ることはないだろうと判断したカネキは外での警
備にまわったのだ。だが、そんなことは言い訳に過ぎない。本当の理由は他にあった。
白龍皇……ヴァーリである。
彼もまたカネキと同じように外で警備に着いていた。彼が外にいたからこそカネキは外での警備に
着くことを志願したのだ。
会場には三大勢力のトップ達が集い既に話合いを始めている。
対して、カネキとヴァーリの間には会話はなく、ただただ静かに同じ方向へ歩みを進めていた。
歩き続けて数分後、木々が生い茂っていた道を抜けるとそこには不自然な程、草木の生えていない
大きな広場があった。
ヴァーリが先にその場に足を踏み入れ、中央に差し掛かったところで不意に口を開き、その見に鎧
を纏う。
「……ここなら邪魔が入らないだろう?」
「やっぱり、最初から狙いは僕ですか……」
対するカネキは始めから分かっていたかのように腰のあたりから4本の赫子を出現させる。
「言っただろう?和平楽しみにしているといい、と」
「こんなことを楽しめるほど、酔狂な性格はしていないつもりなので……」
「……そうか。それは……残念だッ!」
その言葉を皮切りに互いに跳躍し、広場の中央で互いの神器がぶつかり合うその瞬間。
二人の足元には巨大な魔法陣が出現し、辺りを淡い光が包み込む。
「「なっ……!!」」
二人は驚愕の声を残し、光に包み込まれると広場には誰もいなくなった……
――――――
光に包まれた後突然やってきた浮遊感に目を見開き、状況を確認するとそこは先程いた広場ではな
く、木々の生い茂る森の中であった。
「ここは……っ!」
どこだ?と呟こうとしたところ、背後から何かが迫って来ていることを空気を裂く音で感じ取った
カネキは赫子を盾にしながら、その場所から横に飛び込む。
すると、先程までカネキがいた場所は地面を抉る爆音を立てながら、土煙を上げていた。
そのことを確認すると、カネキは瞬時にその場所から走り出す。
次の瞬間にはカネキが初撃を回避した場所からも同様の爆音が響き土煙が上がっていた。
カネキは視線を土煙に向けながら走る。そして、何かが土煙の中で轟いていたことからヴァーリで
はないと判断を下し、木々を利用して広い場所に出ようと走る速度を上げる。
だが、不意に前方から同様の空気を裂く音を聞き取り、膝を曲げ、上体を後ろに反らす。
すると、カネキの目の前を通過したのは見に覚えのある……見に覚えのありすぎるモノだった。
「なっ……んで……」
驚いている間もなく、横からもやってきた
そして次々と降り注ぐ
に突き刺しその身を空中に放り投げる。
空中に晒された無防備な身体目掛けて次々とやってくる
た鋭利な爪のようなモノはカネキの腰から伸びる同様の爪によって弾かれる。
カネキはくるりと見を翻し、地面に着地すると同様を抑えきれていないものの相対する敵を視界に
収める。
黒いフードに目元だけ空いた仮面。その目元から覗く瞳は黒でも、青でも、茶色でもなく、赤。
そして、背後にゆらゆらと佇むのは……
「赫子……」
見間違うことはない。間違うことはない。なぜなら、それはカネキがその身に宿す業であり、神に
与えられた力なのだから。
なぜ……?と口にするまでもなく
左右に別れた敵……
だが、カネキは4本の赫子に対して自分の持つ4本の赫子を1本につき1本相対させる。
相手は一人2本操ればいいのに対してカネキは一人で4本操作しなければならない。
普通なら2本操作するほうが精度、正確さが上である。
当たり前だが、例えば箸を両手で使って右手2本、左手2本の計4本より、利き手で2本の箸を
使ったほうが上手に食事を行える。
故に二人で4本のほうが精度では優れているはずなのだ。だが、カネキはあろうことか4本の爪を
2本ずつ使っている
突っ込んでくる2体の
「「……!」」
叩きつけられた
ピクリと身体を一瞬震わせると
剥がそうとする。
見知った顔が出てくるのでは?と内心不安があったものの少しでも情報を得るために仮面を剥がす。
その顔は……
「知らない人だ……」
記憶にはなく、夢のなかでもあったことのない、どこかですれ違ったこともないだろう。
どこにでもいるような平凡な顔だ。
知らない相手とはいえ命を狙ってきたこと、自分と同じ赫子を使っていたことから、聞き出さなく
てはいけない情報が山のようにある。故にどうにかして尋問を行わなくてはいけない。
しかし、尋問を行おうにも意識はなく、意識が戻っても素直に話してくれるわけもないだろう。
だから……
「折るか……」
何を?と聞けばカネキはこう答えるだろう。骨を、と。
抵抗が出来ないように腕の骨を。
逃げられないように足の骨を。
それでも抵抗を続けるなら、体中の骨を。
赫子を持っているのだ。自分と同様に回復能力を有しているだろう。
だから、だから、腕の一、二本、足の一、二本位。折ってしまっても問題はないだろう、と。
自分もそのくらいなら問題なく元通りになるのだから、と。
それに……二人もいるんだ。別に一人失敗してももう一人いるんだし、いいよね?と。
以前のカネキなら思いもしなかったであろう残酷で、冷たい思考。
そのことに気がついていながら、そんな自分に自己嫌悪を抱きながらも、今すべきことをしよう
と、手を伸ばす。
だが、そんな時頭の中で誰かが囁くのだ。
喰らえ。喰らえ。喰らえ。喰らえ。
奪え。奪え。奪え。奪え。
力が欲しいなら、すべて。全部。喰らって、奪え、と。
「ぐっ……」
頭に抑え、その場に蹲るカネキ。
カネキは理解していた。その声に従ってはいけないと。だが、力も欲しい。
そして、
カネキはなぜか理解していた。その力が危険であるということも。でも、でも、でも、と。
それを使いこなすことが出来れば、もう何も失うことがないのでは?とカネキは思った。思ってし
まった。
だめ、だめだ。
そう思いこみ、自分を抑えようとする。だが。
あれ?どこに戻るんだっけ?まともな食事すら取れない。こんな
その考えに行き着いたときふっ、と身体が軽くなり、辺りには血の華が咲いた。
変換するとフリーズする現象にぶち当たり、だいぶ期間が空いてしまいましたが無事対処(Googleの変換ツール?DLしたら)出来たので次はもう少し早くあげれたらいいなぁと思っております。
ちなみに完結出来たら間々のリアス達とカネキくんのやりとりや日常回をぶち込むつもりなので(東京喰種の小説みたいな感じ?)現在は若干話飛び飛びですが完結優先で頑張りますので、それまでは妄想なり想像なりで補ってくだされば……ありがたいです。