ハイスクールD×D√喰種 作:ビギナー
「さて、自己紹介も終わったところだし……ケンあなたにも神器を発動してみて貰いたいの」
自己紹介のあと部長がそう言った
「え……で、でもどうしたらいいのか……」
初めて発動した時は無我夢中だったし……
「さっきイッセーがやってみせたようにやってみて」
な、なんだと……あんな恥ずかしい公開処刑のようなことを僕にもやれというのか……
いやな汗が次々流れてくる……いや、まて……落ち着くんだ……Be Cool……
フラットにいこうじゃないか……あれは一誠が想い描くイメージだ……あんな恥ずかしいの僕まで
やる必要はない……じゃあ、僕の想うイメージはなんだろうか?考える……僕は……本が好き
だ……まさか本の物まねでもしろというのか……?というか本の物まねってなんだ……様々な事を
考える……考える……取りあえず本を読むポーズをしてみた。
「………………」
沈黙が痛い……
「け、ケン、ほ、他にはないかしら……?」
苦笑しながら部長が聞いてくる。
他……やはり本を読むポーズではなく、登場人物達をまねなければいけないのだろうか……?
本の登場人物達を想い描いていると、ふと、読んだことがない物語が想い浮かんできた。
主人公はいたって普通な大学生で、僕と同じように本が好きで……好きな子ができて……
その子に会う為だけに喫茶店に通い……親友と話をしていたその日、彼女とデートすることになっ
て……けれど、デートの帰り道彼女は”喰種”と呼ばれる人食いの化け物であり、喰われそうになっ
た所を
「ケンッ……!すごいじゃないッ……!よく出来たわね。」
「え……?」
部長の称賛の声を聴き、我に返る……
そうして気が付いた。自分の腰のあたりから飛び出している爪を……けれど気が付いた途端爪は崩
壊し、消え去ってしまった。残ったのは腰のあたりがやぶれた制服のみ。
「あら、消えてしまったわね。でも自分で意識して出せたことは成長よ」
そう言って頭を撫でてくる部長、少し恥ずかしい……
「それにしても私の知らない神器ね……朱乃はどう……?」
「私も分かりませんわ。」
「そう……せめて名前だけでも分かればよかったのだけれど……」
「赫子……」
「え……?」
そう言った部長に僕はそう答えていた。
「この神器は
「赫子……まぁ神器の名前が分からないのだし、所有者が名付けても構わないわよね」
「それってなんか意味あるのか?」
一誠が聞いてくる。
「そう……だね……特にない……かな……?」
「そうなのか?」
「うん……」
しいて理由をあげるとすればあの悲劇の物語で出て来た、彼女の……喰種の赫子に似ていたから
だろうか……?生憎と登場人物達の顔には鉛筆で塗りつぶしたように黒い靄がかかっていて
声はノイズが入っていて聞き取れなかったが……あれは一体なんだったのだろうか……?
「さて、ケンも無事神器を発動できたし……解散する前に一つだけ」
考え事を一時やめ、部長の話に耳を傾ける。一体なんだろうか?
「ケン……あなたも悪魔になってみないかしら……?」
その提案は予想できていたが予想できず、僕の思考は凍りつく。
「そ……れは……」
「すぐに返事をする必要はないわ……じっくり考えてみて……ね……?」
「は、はい……」
僕が悪魔になる……それは人間をやめるということだ。悪魔になれば寿命が延び、人生では
叶わない夢を叶えることができるかもしれないのだ。けれど、悪魔になればまず人間より
長生きするという事になる……つまり、松田や元浜やおばさん、おじさんが老いて死んでいく
なか歳老いることなく、その死を見送ることになるということだ。それは……とても、怖く
とても、残酷なことだと思った。そうして僕は気が付いた……そんな残酷なことを本人の許可
なく一誠にしてしまったと、いうことに……僕が、彼を失いたくなかったという……ただ、ただ
自分のために……そして、そんなことをしたのにも関わらず僕は、一誠に僕が死ぬまで
友達でいてほしいと……隣にいてほしいと、そう思ってしまった。知り合いが次々いなくなり
一人になりたくないと……そう……思ってしまった……僕は……
「最低だ……」
「なにがですか……?」
ッ!その声に自分がいまどうしているのか思い出した。
僕はあのあと、自宅に向かって帰宅していた。一誠は初仕事があるとかで、一緒ではない。
そのかわり僕の護衛として部長に選ばれたのは塔上さんだ。家まで送ってくれるらしい。
「な、なんでもないよ……は、はは……」
「そうですか……」
そう言って誤魔化すしかなかった。ただただ沈黙が続き、しばらくすると自宅が見えてきた。
「あ、もう着いたから大丈夫……ありがとう……」
「いえ……」
沈黙が辛い……
「じゃ、じゃあッ……ま、またね……?」
「……?……はい……」
そう言って僕は鍵を開け家に入る。なぜか塔上さんも……
「え、えっと……」
「……?」
なぜそこで疑問の表情をするのだろうか……
「ど、どうして……一緒に……と……いいますか……」
「護衛ですから……」
「も、もう平気……」
「護衛ですから……」
「部長が結界も張ってくれたっていうし……」
「護衛ですから……」
「………………」
これは一生平行線なのではないのだろうか……?さ、さすがに泊まったりはしないだろうし……
「ど、どうぞ……」
「どうも……」
結局中に入れるしか選択肢はなかったのであった。
さてかれこれ数時間経つが……塔上さんはソファーに座りテレビを見ている。
まるで自宅の様に……あまりに堂々としていて、ここが自分の家ではないのでは……?
と、疑問を抱くレベルである……どこから取り出したのかわからないが、お菓子を食べながら……
「あ、あの……」
「なんですか……?」
無表情で聞いてくるため、ちょっと怖い……
「いつ帰る「なんですか……?」お、おなかとか、減らないのかなー……と……は、はは……」
話題を変更するしか選択肢はなかったッ……
「そうですね……何か買いに行きましょうか……?」
そう聞かれたため、
「ぼ、僕が何か作るから、ちょっと待ってて……」
慌ててそう答える。
「料理……できるんですか……?」
「い、一応ね……一人暮らしだし……」
そう答え、キッチンに向かう。今ある材料で作れるものを思案する。
材料的にハンバーグかな……?奇しくも僕の好物である。
まず弱火でみじん切りにした玉ねぎを炒める。細かくみじん切りするのは肉と玉ねぎの間に
隙間を作らないためである。玉ねぎを炒めるのは、玉ねぎの水分を飛ばし
焼き易くするためと、甘みを出すためである、炒める時にポイントなのは冷たいフライパンで
炒めることだ、熱いフライパンに乗せてしまうと、素材が一気に縮んでしまい水分や旨味が
流れ出て、玉ねぎが水っぽくなってしまうからだ、薄い飴色になるまで炒めたら容器に移して
冷蔵庫で冷やす、本来なら一晩冷やしたいところだが、今は時間がない。
次にひき肉を木べらでこねる、肉に塩を加えよく練り粘りを出す、手を使わないのが
ポイントだ。手を使わないのは手の温度で脂肪が溶け出して本来の粘りが出ないからだ。
塩は全体量に対し0,8%がベストだ。勿論ソースの塩分も考慮してだ。
次にやっと材料である玉ねぎや卵やパン粉などを加え手でこねていく。
パン粉は適量の水か牛乳を加えふやかしてからよく絞って入れる。あとで肉汁を吸うために
よく絞る。卵は口当たりをよくするためなのでよく溶いてから入れる。
両手でキャッチボールをして空気を抜く、肉汁を包み込むために表面はできるだけ滑らかに
整えて裂け目などなくす。
冷たいフライパンにサラダ油を多めにひいて乗せたら、内側をくぼませるように形を整える。
長時間焼くので、上側の表面が乾くのを防ぐためたっぷりと油を手で塗る。
蓋をせずひたすら弱火で、温めるように焼く……強火で一気に焼くと細胞の収縮率が高くなり
細胞の中に水分や旨味が外に出てきてしまうからだ。
じゅう、じゅう……と焼く音がしてきたら、余分に引いたサラダ油はキッチンペーパーで
ふきとる。途中染み出してくる濁ったアクもキッチンペーパーでふき取る。透き通ったものは
旨味だ。上面まで白っぽく焼けてきたらひっくり返して数分……火は通っているので焼き色を
付ける。ハンバーグを取り出し、フライパンに残っている肉汁で特性ソースを作り、
皿に乗せたハンバーグにソースをかけ、野菜で色取りをよくしたら完成だッ……!
「塔上さん、できた「遅いです……」あ、あれ……?」
時間を見てみるとすでに一時間近く経過していた。
「ご、ごめんね……?」
好物であるが故に、さらに初めて自分以外の人に振る舞うのだ、張り切りすぎてしまった……
「……まぁ、いいでしょう……」
塔上さんの許しを得たところでテーブルにハンバーグの皿を乗せる。茶碗にご飯をよそいテーブル
に置いたところで早くも塔上さんが食べ始める。
「いただきます……」
遅れて僕も食べ始める。
「い、いただきます……」
会話は無く、無言のまま食事が始まる。
「ッ!……」
一口目を食べた塔上さんが目を見開く。その表情は、僕が初めてみた変化かもしれない。
驚愕……その一言でしか表せない表情をした、塔上さん。
まずかったのだろうか……?塔上さんを眺めながら僕も一口食べる。
うん……まず箸を刺すと、旨味の籠った肉汁が溢れ出し、食欲を誘う。
ソースの絡まったハンバーグはとても良い匂いがし、食欲に誘われるまま、口に運ぶ……
口に入った瞬間に溢れ出す旨味を含んだ肉汁は噛み締めるほどに次々溢れ出す……
うん、よくできてる……でも塔上さんには合わなかったのかもしれない……
そう思い顔を上げると、
「ごちそうさまでした……」
「はやッ……!」
まさか一口食べている間に完食しているとは思いもせず、思わず声を上げてしまった。
しかし食べ終わった彼女は、席を立とうとはせず、じー……と、一点を見つめていた。
勿論僕のハンバーグだ……
「え、えーと……た、食べる……?」
そういうしか選択肢はなかった……
「いいんですか……?」
「う、うん……」
本当は好物でもあるし自分で食べたい所だが、ここは譲る。
「そうですか……では……いただきます……」
そう言って彼女は僕のハンバーグを皿ごと持っていき、今度はゆっくり味わうように
食べ始めた。その間に僕は塔上さんの皿を洗い始める。
皿が洗い終わった頃、塔上さんも食べ終わったようだ。
「ごちそうさまでした……」
「お粗末様でした……塔上さん皿持ってきてもらってもいいかな……?」
僕がそう言うと
「はい……」
返事をした彼女は皿を持ってきて、そのまま自分で洗い始めた。
「あ、あの……塔上さん……?」
「小猫でいいです……」
「え……?えーと……」
急に名前呼びするのは気恥ずかしいものだ。女子ならなおさら……
「と、とうじょ「小猫です……」小猫さん……?……小猫ちゃん……?」
「まぁ……いいです……なんですか……?」
さん呼びではいけないらしい……
「皿なら僕が洗うからさ、そろそろ帰らないと……」
「今日は泊まります……」
「え……?」
一瞬彼女が何を言っているのか僕には分からなかった。だが理解した瞬間
「い、いや、いや、いやッ……!だめでしょッ……!流石にそれはッ……!」
それはいけない、年の近い男女が一つ屋根の下で暮らすなど……
もし間違いが起こったら……い、いや……起こす気はないんだけど……
間違いが起こってからじゃ手遅れだし……そもそもこんな小さな子に欲情したりなどしな……
「なにか……?」
あれ……?なんか怒ってないか……?彼女はエスパーか、何かなのだろうか……?
「さ、流石にまずいんじゃないかなぁ……と、思いまして……」
「部長命令ですので……」
「で、でもさ……「部長命令ですので……」う……」
なんだか彼女には逆らえない気がする……
「部屋は別ですので大丈夫です……」
「い、いや……それはそうだけど……」
「襲ってきても返り討ちにできますし……」
「え……」
「いえ……とにかく泊まります……」
何か、何かないのか……
「そ、そうだっ……!着替えとか「持ってきてます……」……」
そう言って取り出したのは大きなボストンバックだった。
いや、そんなの来たとき持ってなかったよね……? 一体どこから取り出したのかは、ずっと見
ていたのに分からなかった。
「ふ、布団とかもない「これがありますので……」……」
そう言って取り出したのは寝袋だった。いやほんとどこから……
「え、えーと……えーと……」
「…………」
無言の威圧がやばい……
「わ、わかったからッ……!泊まっていいからッ……!」
「はい……そうさせていただきます……」
やはり彼女に逆らうことができない僕なのであった……
小猫Side――――
私の名前は塔上 小猫……リアス・グレモリ―の下僕の悪魔だ……
今回部長から受けた指令は、新しくオカルト部に加入した二人の内変態ではない方の護衛だ……
金木 研 という人物はどこにでもいるような本が好きな高校生だ……彼を初めて見たのは部長に
命じられ変態先輩こと兵藤 一誠の監視をしていた時のことだった。
初めて見たときは、彼の神器が目覚めた時……私は、彼を見て……あの赤い瞳をみて……恐怖し
た……あれは人が持つ瞳ではなかった……さらに腰あたりから服を破き、触手のような鋭い爪は本
当に彼が人ではないと知らしめているようで、恐ろしかった……けれど、堕天使を追い払ったあ
と、イッセー先輩のために泣きながら懇願する姿は、とても人らしく……さっきの怪物のような雰
囲気はなかった……
次に出会ったのは、部室……初めてみたときのあの異形の瞳……左目には眼帯をして彼は部室に現
れた……部長が呼んでいたことは知っていたため驚きはなかった……
お菓子に夢中で話はあまり聞いていなかったが、泣いて謝る姿をみてやはり彼は……人なのだ
と……そう思った。部長が彼に神器を出してみるように言った。
彼は暫く考えると、まるで本を読むかのように椅子に座り、両手を前に出した。
本当に読んでいるかのようだったので、驚いた……
けれど神器は発動しなかった……そのあとまた考え始めた彼が、少しぼーっとしていると、突然彼
の腰のあたりが膨れだし、最後には突き破り赤い、鋭利なヤスリのような爪が飛び出した……部長
がそのことを指摘し、褒めると彼も気付き、次の瞬間には、ぼろぼろと崩れ去ってしまった。
消える神器は赤い霧のようだった……そのあと部長が彼を悪魔に勧誘し、その後、彼を家まで送る
ように言われた。暫く、無言のまま歩いていると……
「最低だ……」
彼がそう呟くのが聞こえつい聞き返してしまった……その後家に着き、なぜ家に入るのかと聞かれ
たが護衛なのだからそばにいなくてはいけないのはあたりまえだろうと思ったが、答えてあげ
た……少し渋ったが、最終的には家に入れてくれた……暫くすることもなく、お菓子を食べながら
テレビを見ていたがお腹は空かないのか?と聞かれたので何か買いに行くか、聞いたが作るからと
断られた。彼が作り始めて早一時間……まだ完成しないのかと……待っていると、やっと完成した
のか彼が皿を持ってやってきた。少し文句を言ってしまったのは、致し方ないだろう……
ただ、待っていた価値はあったのか、用意された食事はハンバーグだった。
空腹の為、いただきますとだけ言い……料理に手を出す…… まず驚いたのが箸を刺すと溢れ出す
肉汁……それだけでも食欲をそそり、箸で掴み口に運ぶ……ッ……!おどろいた……ただ、ただ驚
いた……口に入れた瞬間溢れ出す肉汁は噛めば噛む程溢れだし、もっと、もっと……と気が付くと
完食していた……彼のことはこれから畏敬の念を込めてカネキ先輩と呼ぼう……そんなことを決め
つつ、ごちそうさま……と口にし、席を立ち皿を洗おうと……そう……思っていたのにも関わら
ず……足は立ち上がろうとせず、腰は椅子にはりついて動かなかった……唯一動いていたのは、瞳
だけだった……その視線の先にあるのはカネキ先輩のハンバーグだ……視線が彼のハンバーグから
離れない……
ハンバーグ……肉汁、旨味たっぷりの特性ハンバーグ……ソースがおいしいハンバーグ……
ハンバーグ……ハンバーグ……ハンバー(ry
思考はただ、ただそのことだけを考えていた……
ひき肉は玉ねぎや卵と絡み合い……
肉汁と旨味を逃がさず……
ただの一度も強火で焼くことは、ない……
あぁ……ハンバーグ……おいしそう……
「え、えーと……た、食べる……?」
「いいんですか……?」
「う、うん……」
あぁ……
そのあと頭痛に襲われながらもゆっくり、ハンバーグを噛み締めた……
本日の感想……カネキ飯は最高……
そのあと、皿を洗い始めると自分がやるからとカネキ先輩に止められた……この程度のこと手を煩
わせる必要もない……そう思っていると、カネキ先輩の呼び方が気になった……塔上さん……それ
はどこか他人行儀な気がして名前で呼ぶように言った。さん付けも他人行儀な気がしたので
ちゃん付けで妥協した……泊まることで揉めたが、私に抜かりはなかった完全論破し、許可を得た
ところでお風呂を借り、その日は床に着いた……
堕天使の襲撃もなく今日は平和だった……さりげなく確認したハンバーグが、明日の朝ご飯で食べ
られると思うと、楽しみで仕方なかった……
その日私は誓った……堕天使などに
本当になにこれ……このためだけに調理法ググるとか……なにしてんだろ……シリアスどっかいきましたね……いいたいことは一つだけ……カネキ飯サイコ―ッ!!
またしてもプロット切れたため、今度こそ、本当に暫く更新ないかと……てか話全然進んでない……次回はなんだろ、そろそろアーシア登場でしたっけ……?
飯の話書いてて頭の中の案消し飛んだ……
葛藤については人間の寿命と悪魔の寿命についてと、一誠への罪悪感という感じになりました。なんかおかしなところがあったら感想にて教えてもらえると助かります。あまりにもおかしかったらリメイクなるかもです。ではー
追記;改行修正しました。