ハイスクールD×D√喰種   作:ビギナー

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出来てしまったので続けてどうぞ。


第9話 非情

バイサーの件から数日後、僕らは何事もなく平和な日々を送っていた。

前日、一誠が依頼の際にはぐれのエクソシスト……フリード・セルゼンと呼ばれる人物に襲われた

と聞いた。その際、アーシアさんと再び出会ったこと、アーシアさんが堕天使やフリードと一緒に

いるということを小猫ちゃんに教えて貰った。

僕はその時部室にいて、部長達が慌てて魔法陣で転移するのを見送るしかできなかった。

戻ってきた、一誠は酷く落ち込んでいてあまり話ができなかった。そのため気分転換にでもなれば

と僕は一誠を街に連れ出していた。

 

 

 

「あ、この本新刊出てたんだ……」

 

本を手に取り、レジに行き購入した僕は一誠を探す。エ〇本を見ていた彼は、いつもなら気味の悪い

笑顔を浮かべているはずだが、今はまるで入試まじかの学生のような真剣で、どこか焦った表情で

エ〇本を握り締めていた。

 

「一誠……それ売り物だから……」

 

「……んぁ、あぁ……」

 

さすがにぐしゃぐしゃにしてしまったら、立ち読みでは済まなくなるため、声を掛ける。

 

 

やはり連れて行くなら本屋ではなくストレスを発散できそうなところに行くべきだったか……

少し後悔しながら、次行く場所を模索する。

 

「い、一誠……あ、あそこなんてどう……かな?」

 

そう言い指さしたのはカラオケ店だ。

僕はあまりいかないが、たまに一誠や松田、元浜に連れて行かれることがあった。

 

「いや、今はそんな気分じゃないから……」

 

「ご、ごめん……」

 

無理に元気を出させようとしたのが駄目だった……

 

「いや……お前が元気付けようとしてくれてんのは分かってるからよ……」

 

「一誠……」

 

どこかぎこちない笑みを浮かべてそう言った一誠は自分の頬をバチンッ!と力強く叩き、

 

「よしッ……!歌うかッ!」

 

どこか吹っ切れたような笑顔でそう言った。

 

「う、うんッ……」

 

僕らはそのままカラオケ店に向かって歩きだした……が、視界に入り込んでくる。

彼女を見て、僕は思わず声を出していた。

 

「あ……」

 

「ん……?どうしたカネキ……?あ、あれは……」

 

立ち止まった僕の視線の先を見つめた一誠は、僕の視界に映る彼女を見つける。

 

「アーシアッ……!」

 

突如走り出した一誠は、道路越しの迎え側に居る彼女目掛け名を叫ぶ。だが、聞こえていないのか

彼女の歩みは止まらない。

 

「アーシアッ……!」

 

名を呼びながら歩道を走る一誠に何事かと、振り向く人たちにすいません、なんでもありませ

んっ!と謝罪しながら追いかける僕。

やっとのことで彼女の背が見えて来たとき一誠が大きな声で彼女の名前を呼ぶ。

 

「アーシアッ!」

 

「イッセーさん……?」

 

すると、彼女は自分の名前が呼ばれたことで振り返る。

そして名を呼んだ人物が一誠だと気が付くと、少し躊躇いながらも近づいてくる。

 

「あ、アーシアッ……!無事だったのか……?」

 

「はいっ……大丈夫です……「アーシアッ……!」」

 

息も絶え絶えに一誠が問いかけると、返事を返したアーシアさんが突然前のめりに倒れる。

驚きながらも、倒れた彼女を一誠が受け止め、支える。

一体どうしたというのだっ!?と疑問に抱くと同時に彼女の可愛らしいお腹がぐ~……と鳴き声を

上げる。

 

「「え……」」

 

思わず一誠と口に出していた。

 

「す、すいません……朝から何も食べてなくて……」

 

そう言って頬を赤らめる彼女。

 

「な、何か食べに行こうか……?」

 

「そ、そうだな……」

 

「す、すいません……」

 

若干の気まずさを感じながら、提案する僕、肯定する一誠、謝罪するアーシアさん。

 

 

 

 

 

僕らはその後近場の飲食店に向かい、ハンバーガーを食べていた。

 

「お、おいしいですっ……!」

 

そう言って感激しているのは、アーシアさんである。

 

「そ、それはよかった……ね?一誠?」

 

「そ、そうだな……ハンバーガーでここまで喜ばれるのもあれだけどな……」

 

ただのどこでもあるような普通のハンバーガーである。それでここまで喜ばれると反応に困ってし

まう……

 

 

彼女の言動を見て、どこか世間知らずなところがある……と、僕は思った。

その後僕らは、カラオケに行って歌ったり、おいしい物を食べたりと楽しい一日を過ごした。

けれど、途中から聞かされた話は、とても酷いものだと思った。

”アーシアちゃん”を聖女の様に祭り上げ、けれど悪魔を治療した、ただそれだけのことで、聖女か

ら一転魔女と呼ばれ異端者認定され追い出されたらしい。彼女はただ、分け隔てなく傷付き……助

けを求めるものを、助けただけなのに……教会という存在を僕は頭に刻み込む。

 

「私は魔女なんです……だから今まで……友達が居た事がなくて……だから、今日は楽しかったん

です。初めて、ハンバーガーを食べて、初めてカラオケで歌って……まるで、友達といるみたい

で……とっても……楽しかった……」

 

「まるで何て……俺達もう、友達じゃないかッ……!」

 

「ッ……!」

 

「一緒に、ハンバーガー食べて……一緒にカラオケで歌って……一緒に買い物をして……一緒に笑

い合って……たとえアーシアが、聖女だろうと、魔女だろうと関係ねぇッ……!俺たちは……もう

友達だろ……?」

 

「い、イッセーさんっ……」

 

「それにカネキだって……そうだろ?」

 

「うん……僕は、アーシアちゃんと出会ってまだ少しだけどそれでも、僕は楽しかったよ……一誠

とアーシアちゃんと……また、こんな風に遊びに行きたいな……僕とも、友達になって貰えない……かな……?」

 

「か、カネキさんっ……!」

 

アーシアちゃんが泣き出し……けれど、それは悲しみの涙などではなく、嬉しさの涙だという事

は、彼女の表情が物語っていた。

 

「わ、私とっ……お友達にな「あら……こんな所にいたのね、探したわ……アーシア。」っ!」

 

それは、平和で楽しい日々の終わりを告げる音だった。

 

「夕……麻……ちゃん……」

 

「あら、イッセー君久しぶりね……まさか、本当に悪魔に転生していたとはね……」

 

見下しながらレイナーレがそう言う。

 

そして、僕を見る。

ゾっ……と体が金縛りにあったかの様に動かなくなる……呼吸は荒くなり、嫌な汗が流れてくる。

 

「あなたも久しぶり……ね……あなたのことは忘れたことなどなかったわ……」

 

僕の赫子が貫いた腹部を擦りながら、睨み付けてくる。

 

「ここで会ったのも何かの縁ね……ここで、殺してあげるわッ……!」

 

そう言い、彼女……レイナーレは、光の槍を作り出す。そして、投げるが……光の槍は僕の方には

向かっておらず、そして気付いた。槍が誰に目掛けて投げられたのかを……

 

「一誠ッ……!」

 

僕は走り出した、けれど槍を紙一重で避けるのが精いっぱいな僕が槍に追いつけるわけもなく、槍

は一誠の太腿に突き刺さった。

 

「ぐっ……!あぁッ……!」

 

「イッセーさんっ……!」

 

一誠が痛みに声をあげ、アーシアちゃんが悲鳴をあげる。

 

「今、治しますからっ……!」

 

「さぁ……アーシア、こっちに来なさい……そうすればお友達の命は奪わないであげるわ」

 

「だ、だめだっ……!アーシアっ!行くなッ……!」

 

来い、来い、来い、来い……頼むからッ……!来てくれッ……

アーシアちゃんが連れ去られそうになり、一誠が静止の声を上げているなか、僕はひたすら、神器

を発動させようとしていた。

 

 

頼む、頼むからッ……!今やらなきゃ、だめなんだっ……!

 

手は血が滲むほど強く握り締め……ただ、ただ願う。

 

「イッセーさん、カネキさん……」

 

「アーシアっ……!」

 

今力が必要なんだッ……!頼むからッ……!

 

「ありがとうございました……」

 

このままじゃ……アーシアちゃんがッ……!

 

「今日はとっても……人生で一番楽しかったです……」

 

「どうしてッ……!そんなお別れみたいなことを言うんだよッ……!」

 

どうしたらいい……どうしたら……

 

「本当に……ありがとうございました……」

 

ヒロインが攫われる時、小説や漫画の主人公なら眠っている力が目覚めたりして

 

格好よく、ヒロインを救出するのだろうが……

 

 

 

 

 

 

 

 

「さようなら……」

 

「アーシアァッーー!」

 

 

 

現実は物語の様には進まない……

 




最後のアーシアの呼び方でめっちゃ時間かかった……こんな感じでいいのかな……?
アーシアさんから、ちゃんになっているのは誤字じゃないのですがさんのがいいのかな……?様々な疑問がありますが、そろそろ堕天使編の終りが見えてきましたねー
後半色々会話文飛ばしましたが……暫く更新(ry

追記;改行修正しました。
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