アブソリュート・デュオ~万物の意思~   作:Y・MOOT

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皆さん、お久しぶりです。

だいぶ遅くなって申し訳ありません。では、書く事もないので……


第10話どうぞ↓


第10話~「言わばプレゼントみたいなものさ」~

「風が気持ちいいね。お兄ちゃん」

 

「あぁ、今日は天気も良いし最高のコンディションだな」

 

「それにしても、この船大きいよねー。さすが、さくっちだねー」

 

「表向きには学園の所有物なのでしょうけど、実際はドーン機関の所有物ですからね」

 

 今、刃達がいるのは海の上である。昊陵学園の一年生は、今日から一週間臨海学校を行うために学園が所有する南の島へと移動中なのである。そして、刃達は船首側のデッキで色々と話していると小一時間が過ぎたあたりで、船室でうさ先生から臨海学校についての説明があるからと一人の女子が呼びに来てくれた。この後は船室でうさ先生の説明を受けると、救難信号スイッチとライト付のアームバンドがクラス全員に配られ船室を出ると――

 

「なぁ、先生」

 

「なにかな? 九重くん」

 

「どうして陸が無いんだよ!?」

 

「泳げってこと♡」

 

「ここからかよ!?」

 

「もちろん、着の身着のままね♪」

 

「制服着たままかよ!?」

 

 と、透流が殆どのクラスメイトが思ったであろう事をうさ先生にツッコんでいた。

 

 

 

 クラスメイトが次々と海へ飛び込んでいき、船上に残っているのはいつものメンバーとなる。そして、刃は透流達に先に海へ飛び込む事を譲り透流達が全員海へ飛び込み終える(最後に飛び込んだユリエが浮かんでこないというアクシデントがあったが)と今度は、刃達が飛び込む番となる。 

 

「じゃあ、俺が最初でいいかな?」

 

「うん。いいよ」

 

「おっけーおっけー、私はかなっちと一緒に行くからね♪」

 

「えぇ、私もそれで構いませんよ」

 

「それじゃあ、お先に」

 

 そう言って刃は足から海に飛び込んでいくが、先に海へ飛び込んで待っていた透流達が驚いた。なぜなら――

 

「す……水面に立つ事も出来るのかよ。刃…」

 

「本当に何でもありなのだな……キミは…」

 

「す、すごいね刃くん」

 

「ヤー。どうすれば、水面に立つ事が出来るのでしょうか?」

 

 そう話しているうちに、奏達も海の上に降りて来た。そして――

 

「じゃあ、俺達は先に行ってるからなー」

 

「お、おう。わかった」

 

「じゃあね。みんな」

 

「とるっちー、ユリっちの事もちゃんと見てあげるんだよー」

 

「あぁ、わかってるさ《絆双刃》だしな」

 

「では、透流君達も気を付けてくださいね」

 

「ありがとうね、結李嘩ちゃん。ま…まぁ、わたしは巴ちゃんに頼っちゃってるけどね。 あははは……」

 

 みやびがそんな事を言い終えたあたりで、刃達は手を振りながら海の上を軽く走って行く――そして透流達との距離がある程度離れたところで物凄い速度で島へ向かって行った。

 

 

 

――そして一分後、刃達は島の砂浜へ到着した。

 

「さてと、島に着いたのは俺達が一番最初な訳だが……結李嘩、島の状況は?」

 

「えぇ、朔夜ちゃんが言っていた通り分校の生徒が森の中に潜伏していますね」

 

「さくっちも面白い事考えたよねー」

 

「だねー」

 

「所で、皆気付いてると思うけど……このアームバンド、中にGPS的な物が組み込んであるんだけど……結李嘩、四人分の電波の遮断頼めるかい?」

 

「刃君ならそう言うと思ってましたよ。 ……はい、遮断完了です」

 

「あれ? ねぇ、おりっち。私達って電波遮断する必要って無いんじゃないのー?」

 

「まぁ、そこは向こうからのサプライズにお返ししようかなと思ってね」

 

 まるで、子供が面白い悪戯を思いついた時のような顔をしながら刃が言う。

 

「おりっちも中々黒い所あるよねー」

 

「そんなことないさ。これは、サプライズにサプライズで応えようという言わばプレゼントみたいなものさ。それじゃあ、行きますか」

 

 そして、刃達四人は目の前の森の中に入っていく。

 

 

 

「うーん、そろそろ分校組の生徒と会う頃だと思うんだけどな。結李嘩、相手の位置は?」

 

 暫く森の中を歩いていると、刃がそんな事を言う。

 

「ここから、少しだけ左にそれた前方にいますよ」

 

「ありがとう、結李嘩」

 

「どういたしまして」

 

「お兄ちゃん。まだ着かないの?」

 

「まだ、半分手前ぐらいだよ。奏」

 

「本当にここってサバイバルするにはむいてるよねー♪」

 

「確かに、訓練するにはもってこいな場所だな…って、そろそろ分校の生徒が見えるはずだぞ」

 

「刃君、20m先の木の陰に居ましたが気づかれてしまった様ですね。どうしましょうか?」

 

「まぁ、こっちに来るだろうしこのままでいいと思う」

 

 刃が丁度そう言い終えたあたりで、目の前にあった木の上から全身を黒の装束に包んだまるで黒子のような姿の人物が飛び降りてきて――

 

「ちょ…ちょっと待って、どうして受信機の反応が無いのにあなた達はここにいるのよ!」

 

 頭に被っていた頭巾を取りながらポニーテールの女の子が食い気味に問いかけてきた。

 

「なるほど、やっぱりそんなやつだったのかこれ……反応が無いのはコイツをつけてたからな」

 

 アームバンドから何か(今、刃が能力で一瞬でつくった物)を外しながら、刃が答える。

 

「……何それ?」

 

「ジャミング装置」

 

「ず…随分用意がいいわね……」

 

「まぁ、俺達は他の生徒達とは少し立場が違うからな。所で、君は分校の生徒でいいんだよね」

 

「えぇ、そうだけど……どうして分校の事知ってるの?」

 

「さっき言った、立場の違いってやつさ。そういえば、まだ名前言ってなかったな。俺は、織神 刃って言うんだよろしく。そしてこっちが――」

 

 刃の振りで奏・結李嘩・李々嘩の順で名前を教えると――

 

「親切にどうもありがとうね。あたしは永倉 伊万里よ、よろしくね」

 

「あぁ、よろしく。伊万里」

 

 この後、少しだけ伊万里と会話をし「じゃあ、あたしもやる事があるから」と伊万里が話をきりあげたので、刃達も分校へと向かった。

 

 

 

 一番最初に分校に着いた刃達は、校舎内のある一室に朔夜・三國・璃兎と共にいた。

 

「――という訳だ。だから、六日目に三國先生のことを結李嘩が本校に送るという事で」

 

「本当に助かりますわ。刃」

 

「マジで何でもありだよなー、お前ら」

 

「という事は、六日目は本校で待ち伏せをしていればいいわけですね」

 

「そういう事」

 

 そして、話が終わると刃達はクラスメイト達が待機する予定の誰もいない教室へと向かった。

 







今回はちょっと短いですが、刃達が分校に到着後と少しぐらいです。ちなみに、補足ですが朔夜達が居るのは結李嘩の能力で船を島の港までワープ後、朔夜達だけを校舎内の部屋までワープさせました。(ワープについては朔夜達には前もって言っています)


さてさて、次回予告ですが次回はいきなり臨海学校六日目からです。すごい飛びますがごめんなさい。

それでは、また次回も不定期ですがよろしくお願いします。
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