アブソリュート・デュオ~万物の意思~   作:Y・MOOT

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プロローグ

 ここは東京湾北部のとある場所、懸垂型モノレールでしか立ち入る事の出来無い埋め立て地に存在し、周囲を巨大な石壁に覆われ、そのサイズに見合った門が唯一の入口になっている学園がある。東の空がほんの少し朝日に照らされ始めた頃――その門の前に、4人の人影が姿を見せる。

 

「ふぅ……やっと着いたか……」

「うん。着いたね、お兄ちゃん」

「はい。着きましたね」

「そだねー着いたねー」

「ここが噂の……昊陵学園か……よし!ここはひとつ、景気づけに気合を入れるとしますか。皆やるぞー…ファイトーー」

「「「「オーーー!!!」」」」

「OK。じゃあここの理事長に、挨拶へと行くとしますか」

 

 そうして4人は理事長室へと向かう――

 

「――以上が、僕達4人からの条件です。何か他にご質問等は?」

 

 彼ら4人が今いるのは理事長室。そして、今話を終えたこの少年の名は織神 刃[おりがみ じん]――その右隣には双子の妹の奏[かなで]が、そして刃の左隣には、双子の姉妹で、姉の篠宮 結李嘩[しのみや ゆりか]その妹の李々嘩[りりか]が並んで座っている。 

 

「……えぇ。そのような条件で結構ですわ。では、貴方達《万物の意思[ワールドマインズ]》の四名を《特別[エクセプション]》――そして此方の世界では《超越の創造者[イクシエイト・クリエーター]》とし、貴方達四名の情報は例え同じ《特別》でも閲覧することは不可能であり更に、貴方達四名以外で貴方達を知る者は如何なる場合でも他者への情報開示等は禁止である……と言うことで、よろしいのですわね?」

 

 と彼ら4人の目の前に座る漆黒の衣装[ゴシックドレス]を身に纏った少女――九十九 朔夜理事長が事務的に刃達に確認をとった。しかし、朔夜の内心はけしてそんな事はない

 

(入学式当日の早朝にいきなり現れて、推薦入学したいと言ってきたときはなんですの此の方達は?……と思いましたけど、あんなものを見せられたら…そ、そんな事言っていい問題ではありませんででで、ですわ!!)

 

とそこそこの取り乱しようであるwww(わ、笑わないで下さいなのですわ!(怒))ツッコまれた...まぁ気を取り直して次へ行こう。

 

「はい。それで大丈夫ですよ、奏達もそれでいいよね?」

 

 と刃が両隣に座っている3人へ確認をすると各々が返事をする。

 

「うん。大丈夫だよーお兄ちゃん。朔夜ちゃんもありがとねー」

「はい。大丈夫ですよ、朔夜さんもわざわざ有難うございます」

「うん、おっけーおっけーだよ~ってか、さくっち何だかビミョーに顔色悪くない?」

 

 奏,結李嘩,李々嘩の順である。

 

「き…気のせいですわ(汗)」

「李々嘩ー。少しは察してやろうナー」

「あっ……(察)。ご、ごめんねさっくち」

「い、いえ、お気遣いどうもですわ。李々嘩(刃、多少の助け舟感謝しますわ)」

 

 となんやかんやでこの後も十分少々適当に会話をしていると――

 

「では私は、入学式が有りますのでお暇いたしますわ。貴方達4人は入学式が終了する前に教室へ行き席を決め、またここへ戻って来て貰いますわ。心配しなくても案内はちゃんと付けますわ……璃兎、入学式で仕事のない貴女が案内なさい」

 

 と名前を呼ばれて今まで朔夜や刃達の使っていたソファーとは別の、2人がけソファーに寝そべっていたうさ耳ヘアバンドを付けメイド服を着ている少女が、見るからに嫌そうな顔をして――

 

「あ~……いくら仕事がねーつっても、な・ん・で、アタシが刃達の案内なんざしなきゃなんねーだっつーの」

 

 と返事を返す。すると、刃達は――

 

「たのんだぜ。くうちゃん」

「おねがい(上目遣い)…くうちゃん」

「よろしくね。くうちゃん」

「よろだよー、くうちゃん」

                                             と言った途端、璃兎は顔を赤くしながら――

 

「なっ…だ、だからそ、そのい、いいかたはやっ、やめろって言っ――」

「あれー?でもー負けたら何でも一つ言うことをきくーって、言ったのはーくうちゃんだよ~」

「くうちゃん……約束破るの?……グスン」

「――っ!!わ、わかった、わかったから二人共アタシをそんな目で見るんじゃねーつーの」

 

 何か言いたげな璃兎だったが、李々嘩と奏のジト目&泣き目を見てこれ以上被害を増やしたくないと思ったのか慌てて、案内する事を引き受ける。それを見た刃は――

 

「まぁとりあえず……案内だけじゃなくこれから三年間。よろしく頼んだぜ、先生」

 

 そして右手を差し出す。すると璃兎は――

 

「へいへい。まぁ、アタシが見きれねー分のクラス連中の面倒事は、刃達に頼るしかねーからな」

 

 差し出された右手へ、こちらも右手を出し握手をすると――

 

「「これからよろしく」」

 

二人の声が重なった――

 

 

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