アブソリュート・デュオ~万物の意思~   作:Y・MOOT

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読者の皆様、今回も前回の予告通りに出来ました。

今回は刃達がホント少しだけ透流やユリエとからみます。

相変わらずのスローペースです。

それと、今回はとある姿のシャヴィがわかっちゃいます!

そして、相変わらず色々と便利な能力を持っている刃達四人。

それでは、第4話をどうぞ↓


第4話~「お兄ちゃんの能力って。すごく便利だよね」~

 うさ先生が戻って来た事により刃達四人は質問攻めから解放された。その後はクラス全員がうさ先生に案内されながら、敷地内の寮へ移動し寮則の説明を受けた後そのまま食堂に案内され少し早めの夕食となった。ちなみに、刃達四人はうさ先生とその監視役としてついてきた三國先生と一緒に、端の方にあった六人用テーブルで食べていた――

 

「なぁ…うーちゃん。見かけによらず大食いなのは気にしないが、もう少しおとなしく食えないのか……」

 

「刃君の言う通りです。君はもう少し大人しく食べるという事を、身に付けるべきです」

 

 刃に続いて三國も言うと、璃兎は――

 

「へーへふひぃーほんはほぉ、ははひほはっへへほぉー♪(えー別にぃーそんなのぉ、アタシの勝手でしょー♪)」

 

「食いながら喋るなよ…うーちゃん。それにしてもホント勿体無いよなー。うーちゃんスタイル良いし顔も可愛いから、普通にしてれば結構モテると思うのにナー」

 

 刃のその言葉に――

 

「っ!ゴホッゴホッゴホッ!!」

 

 盛大に咽る璃兎。さいわい食堂内はそこそこ騒がしかったため、周りのクラスメイト達に今のやり取りは聞かれなかったようだ。

 

「うーちゃん。はい、お水」

 

 そしてすぐに、水の入ったコップを璃兎に渡す奏。その水を飲み終えた璃兎は――

 

「た、頼むから…いきなりそんな事…い、言わないでくれ。ドキッとするから」

 

「へいへい」

 

「あっ!刃、お前わかっててやっ「くうちゃんモードになってんぞ」……あ(焦)」

 

 しかし、このやり取りも運良く周りのクラスメイト達には聞こえていなかったようだ。

 

「照れているくうちゃんも、可愛いですね」ニコニコ♪

 

「くうちゃん、カワイイー」ニヤニヤ(笑)

 

『珍しいもの見ることが出来たわ(小声)』

 

「う…うるちゃい!うるちゃい!」

 

 ヤケになる璃兎である。と、まあなんやかんやありながら夕食を終え、寮の自室へ戻る途中の刃達四人は――

 

「そう言えば…奏。お前、結李嘩にマグネット預けたまんまじゃないか?」

 

「あー…かなっち、お姉ちゃんに預けてたもんねー。大量のマグネット」

 

「ん?…あっ!そうだった。結李嘩ちゃん、預かってもらってありがとう。それと、一つお願いがあるの。いいかな?」

 

「どういたしまして、奏ちゃん。それと、お願いって何かな?」

 

「うん。それは、奏の部屋に今のうちにマグネットを転送しといて欲しいの」

 

「あら、そんな事ならお願いされなくてもしてあげますよ。…はい、テーブルの上に箱のまま転送しておきましたね。奏ちゃん」

 

「ありがとう。結李嘩ちゃん」

 

「ふふ、奏ちゃんは素直で可愛いです」

 

「えへへー」

 

 そんなやり取りをしながら暫く歩くと、刃と奏の部屋の一つ奥(要は右隣)の部屋に入ろうとしている二人組が見えた。(ちなみに、結李嘩と李々嘩は刃と奏の部屋の左隣)

 

 (あれは確か…九重 透流とユリエ=シグトゥーナだな…声でもかけてみるか)

 

「おーーい!」

 

 刃の呼びかけに透流とユリエが気づく。

 

 (あれは……)

 

 そして透流が居る所に刃達四人が集まる――

 

「君達が、九重 透流とユリエ=シグトゥーナかい?」

 

「ああ…そうだ。…あれ、でもなんで俺の名前知っているんだ?」

 

「ヤー。でも確かにトールの言う通りです」

 

「それはね。クラスの人達の自己紹介がね。奏達に聞こえていたからね」

 

「それにねー。うーちゃんが言ってた女子との同居ってのも、廊下でスタンバッてた私達に聞こえてたからね♪」

 

 透流とユリエの疑問に奏と李々嘩が答える。

 

「あー…なるほどな…。あと、俺のことは透流でいいぜ」

 

「私のことも、ユリエと呼んで下さい」

 

「そうか。じゃあ俺のことは刃でいいよ」

 

「奏のことは、奏って呼んでね」

 

「私のことも結李嘩で構いませんよ」

 

「私のことは呼びやすいように呼んでいいよー♪それとー…二人のこと、あだ名で呼んじゃってもいいかなー?」

 

「お、おう。好きにしてくれ」

 

「ヤー。私もトールと同じ意見です」

 

「二人共ありがとね♪それじゃあー…(透流だからぁ、とおっち?いや、なんかしっくりこないなぁー…えーと、そしたらぁ…とるっち?おぉ♪これだとしっくりくる! ユリエは…ユリっち、だね!)…よし!決まったよー。とるっち、と。ユリっち、ね♪二人共これでいいかな?」

 

「お、おう。いいぜ(なんか独特なネーミングセンスだな…)」

 

「ヤー。それで構いません」

 

「そんじゃ、また明日。男女で同居頑張れよ、透流」

 

「ユリエちゃんも。また明日ね」

 

「それでは、また明日ですね。ユリエちゃんに透流君」

 

「じゃあねー。とるっち、ユリっち、また明日だよ♪」

 

「お…おう、頑張ってみるぜ…また明日な」

 

「ヤー。また明日です」

 

 そして各々が自分の部屋へと入っていった。それでは、刃と奏の部屋での様子を見てみよう。(刃に許可はもらっているし)

 

「学生寮にしては、割と良いつくりしてるなー…って、テーブルの上にあるやつ!結李嘩特製の空間BOX(極小)じゃねーか!ま…まさか…あ、あの…妹様。つかぬことをお聞きしますが…もしかしなくても、マグネットを全てお持ちになってこられました?」

 

 ここで少し説明しよう。結李嘩特製の空間BOXとは、結李嘩が《空間[スペース]》の能力で作った箱で、サイズは極小・小・中・大とあり、その箱に入る物なら無限にしまえる。つまり、箱版四次元ポk(ry である。箱は黒一色で、これは《空間[スペース]》の能力で作ったための副次的効果である。

 

「ん?そうだよ。どうしたの?お兄ちゃん」

 

 当たり前のような事を聞かれ、不思議そうに小さく首を傾げる奏。刃はその様子を見て――

 

「いや…何でもないよ、奏。それよりも、荷物の整理しような」

 

「うん。するー」

 

 そして刃は、《全能[オールマイティ]》の能力で隠していた結李嘩特製の空間BOX(小)を出しテーブルに置く。更には――

 

「後必要なのは…奏のマグネット用ケースか。置き場所は何処に…窓下でいいか。そうと決まれば――ほらよっと!」

 

 刃の掛け声とともに窓下(机とテレビの間)に《物質[マテリアル]》の能力で作った横長の収納ケースが出現する。

 

「よし、準備完了。じゃあ、物を出しますか…あ、奏はそこの備え付けクローゼット開けてくれ」

 

「わかったー。…はい。開けたよ」

 

「オッケー。まずは、ハンガーと洗濯バサミ」

 

 空間BOX(小)をひっくり返しながら刃が言うと、中からそこそこの量のハンガーと洗濯バサミが落ちてくる。そして――

 

「そらよっと!」

 

 刃が右手をクローゼットに向けた瞬間、今まで刃の手元にあった全てのハンガーが洗濯バサミを付けた状態で、クローゼット内のハンガーラックに一瞬にしてかかる。

 

「お兄ちゃんの能力って。すごく便利だよね」

 

「だろ」

 

 その後は、刃が空間BOX(小)から出した衣類(インナー含む)全てを二人で仲良くクローゼットに収納し終えると――

 

「奏。今日はもう疲れているだろうから、先にお風呂に入っておいで。お湯は今、能力で溜めといたから」

 

「え?お兄ちゃん。奏が先でいいの?」

 

「大丈夫だよ。それにまだ、やることあるし」

 

「ありがとう。お兄ちゃん!!」むぎゅー

 

 そう言って抱きつく奏。

 

「ははは、奏はホント可愛いな」

 

 このブラコンシスコン兄妹め・・・・

 

「じゃあ。入ってくるね」

 

「おう、ちゃんとお湯には浸かるんだぞ」

 

「わかってるよ。お兄ちゃん」

 

 そう言いながら脱衣所に入っていく奏。

 

「さてと…奏のマグネット整理するか。…っとその前に、結李嘩達はどうしてっかな…休憩がてら念話でもするか」

 

{おーい、聞こえるか?結李嘩}

 

{はい、聞こえていますよ。ところで、どうかしましたか刃君?念話なんか使って}

 

{あー…それは、ただ単にそっちはどうしてるか気になっただけだ}

 

{なるほど、そういう事ですか。私は今、李々嘩と一緒に入浴中です}

 

{ありゃ…ちょっとタイミング悪かったな}

 

{あらあら、そんなことないですよ?「あれ?お姉ちゃん、誰と念話してるのー?」「刃君とよ」「おりっちと?……キラーン☆」}

 

{あれぇー?おりっちはどうして、このタイミングでー念話してきたのかなぁ?ハッ!まさか、覗こうとしてたとか! きゃー! おりっちの、えっちー}

 

{えっちな事はいけませんよ、刃君?}

 

{思ってねーよ……って言うか二人共、この間まで普通に俺に奏やシャヴィなんかと一緒に、五人で風呂入ってたよな…しかも、二人して未だに誘ってくるよな?}

 

{ちぇー…もう少し冗談に乗ってもいいのにー}

 

{ふふ、やっぱり刃君には冗談は効果ありませんね}

 

{そう思ってんならやらなきゃいいだろ……まぁそういうことで、俺もあともうひと作業あるからもう切っていいか?}

 

{奏ちゃんのマグネットですね。頑張って下さい}

 

{でも、おりっちならすぐじゃん}

 

{分けるのが大変なんだよ…じゃあ、もう切るからな…今日一日お疲れさん。おやすみ}

 

{ええ、おやすみなさい}

 

{おやすみー、おりっち}

 

 そして、念話を終えた刃は――

 

「はぁ…俺が二人と一緒に入らなくなったのは、二人共超風呂にいるのが長いからなんだけどな…だってあり得るか、普通に一時間半は風呂場から出てこないからな。……マグネット整理しよ……」

 

 マグネット整理も終わり暇になった刃がテレビを見始めてから暫くすると、後ろの方で脱衣所の扉が開く音がした――

 

「お湯加減は、ちょうど良かったかい奏?」

 

 テレビを見たまま声をかける刃。すると――

 

『ええ、とても良かったわ。刃』

 

 奏ではない声がかえってくる。

 

「ん?……って、シャヴィ。お前も一緒に入ってたのかよ」

 

 言いながら後ろに振り向くとそこには、腰まである金髪のストレートロングに黒と紫の2本のヘアピンを、額の高さで(刃から見て)右側の前髪にした。(これも刃から見て)左眼がルビー、右眼がサファイア。身長と体型は結李嘩と同じ(勿論胸のサイズも)な少女の姿をしたシャヴィが、奏と一緒に立っていた――二人共裸で。

 

「なぁ、二人共風邪引くぞ?というかそれ以前に、女の子としての自覚を持ちなさい」

 

 言いながら手元に出現させたバスタオルを、二人の体に巻いてあげる刃。

 

『あら、ありがとう。でも、そう言いながらこの間まで平気で一緒にお風呂に入っていたのは、どこの誰かしら? それと、あなた達四人の前と女湯以外ではこんな事しないわ』

 

「はいはい。とか言いながらこの間まで、俺と一緒じゃないといやだとか言っていたのは、どこの誰だったかな?」

 

『ふふふ、否定はしないわ』

 

「シャヴィちゃん。寂しがり屋だもんね」

 

『そうね、奏ちゃんの言う通りだわ』

 

 この後は特に何事もなく、とはいかず刃の入浴中に奏とシャヴィが突撃してきたため結局は、三人で入る事になった(一人用浴槽に三人で)。それから、それぞれが何時もの寝巻きに着替え(奏とシャヴィは猫耳フード付きパジャマで刃はごく普通のパジャマ)少しテレビを見てから。二段ベッドの上のベッドに三人で一緒に寝る。

 

 数分後、刃の左腕に奏が右腕にシャヴィがそれぞれ抱きつきながら――

 

「かな…で……お…にい……ちゃ……だい……す…き…」

 

『わた…し……じ…ん……と…い…しょ……に…い…る……でき……し…あ……わ……よ…』

 

 二人はすぅすぅと規則正しい寝息をたてながら、寝言を呟いた。

 

「全く…二人共、まだまだ子供だな…一体何時になったら大人になるんだか…」

 

 小声でそう言って、刃も眠りにつくのであった――

 

 




 

いかがでしたか?

今回は後半で、私的には「これR-15でいいよね?」みたいな感じの話をしてみました。大丈夫ですよね?

いやーしかし、あんなことがあっても全く動じない刃君の鋼の心が私も欲しいです。

猫耳パジャマはシャ○ルとラ○ラが着ていた物と同じです。あれってパジャマでいいんですよね?

次回も出来るだけ早く投稿したいです。それではまた次回お会いしましょう。

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