2人がこの場所に来るのはいつぶりか。
「卒業式以来か?ここ。」
マサキはそうこぼす。
「そーかもな。やっぱ、働くとお互いあんま会えなかったしな。」
「懐かしいな。」
「それな。よし!早速始めよう‼︎」
マサキは手袋をつける。
「じゃ、どうすればいい?」
親友は少し考え込む。
「じゃーあ、なんか、ドラ○ンボール的な感じで。」
「どんな感じだよ!」
「気を溜め込む的な?」
「あー」
…
アレから2時間以上経つ。二人は大の字で寝そべり真っ赤な空を見ていた。
「ダメだな。」
「本当に氷が出たのかよ。疑わしくなってきたぞ。」
「それを言うな。今日はもう帰ろうぜ。」
マサキは立ち上がる。
「なあ、その手袋俺に貸してよ。」
「なんで?」
「俺がやってみる。」
親友は立ち上がりマサキを見る。マサキは左手の手袋を外し親友に渡す。親友がそれをつけようとした。
「え?」
マサキと親友の声が重なった。親友のみぞおちあたりを何かが貫通し大量の血が吹き上げた。崩れ落ちる親友をマサキは受け止める。マサキは言葉が出ない。真っ赤な手のひらを見た後に前を見る。そこにいたのはヒカリだ。
「お前…」
「その男から離れろ。」
マサキは親友の片手から手袋をとり自分の手にはめる。
「お前がやったのか…」
その言葉は風へと流される。マサキは両手で親友のみぞおちを抑える。氷が傷口を塞ぐ。
「答えろ。なんでこんなことした?」
「お前を守るため。」
「守る?誰から?」
「その男から。」
マサキは親友を仰向けに寝かせ立ち上がる。
「ふざけてるの?」
「私はいつでも真面目だ。」
マサキは左手に野球ボールほどの氷の玉を作り、ヒカリに思いっきり投げ飛ばす。ヒカリは紙一重でそれを避けマサキの懐に入り、電流をまとった拳で殴りかかる。その拳を右手でうけとめるとスタンガンのような電流がマサキに流れる。
「うっ!」
マサキはその拳を強く握る。
「⁉︎」
ヒカリの右手が氷で凍結する。ヒカリはマサキのみぞおちを蹴り上げ、距離を取る。
「これで片手でしか電流操れないな?」
膝をつき苦しそうに挑発する。
「片手あれば十分だ。」
マサキは両手をヒカリに向ける。
「全てを止める…」
マサキの両手から半径30メートル半球の形で凍結する。ヒカリは片手で強力な電流を操り自分を覆う。ヒカリの電流が凍り始める。
「やるなぁ。」
ヒカリは一気に電流を強くし範囲を広げる。それは半径50メートルほどで、マサキは感電し崩れ落ちる。魚がプカプカ浮いているのを最後にマサキの意識は途絶えた。