結局ヒカリからは何も聞き出せなかった。警察は動いたがマサキの親友が殺された現場は血痕すら見つからず、捜査は打ち切りに持っていかれそうだ。マサキは手袋から氷を作り出す練習をひたすら練習した。ちゃんと大切な人を守れるようにと。
親友が死んでから2週間はたっていた。聖奈はメガネを外し目をこする。
「だめね…」
あの日からヒカリのことを監視するが何の手がかりも得ることが出来なかった。夜はヒカリの監視、お昼は探偵の別の依頼で寝る暇もない。大きなあくびの息が白く染まる。
「そろそろ限界…今日はかえって寝よっと。」
時計の針は真上を向いていた。
「おね〜さん♪」
聖奈の後ろにヒカリがいた。
「はい?」
「なんか、ずーっと私の部屋見てる気がして、、これあげます。」
ヒカリはおそらくコンビニで買ってきたであろうコーヒーとオニギリを袋ごと渡す。
「ありがと、、、いつから気づいてたの?」
「んー、2週間ぐらい前かな〜?」
聖奈は彼女の手をみて手袋をしてないかを確認する。
「今日は手袋してないから安心して。」
聖奈はヒカリを睨む。
「なんで、、殺した?」
ザワザワと歩道に埋められた木々が揺れ、車が何台か通る。ヒカリの目つきが変わる。
「あなたは関わらない方が身のため。」
「なんで殺したのかを聞いてるのよ‼︎答えて‼︎」
「おそらく、彼は生きている。私は死体など回収はしない。」
「意味がわからないわ。なら、誰が…」
「心当たりはある。」
「誰、、誰なの。」
聖奈はスタンガンを後手に隠しヒカリに一歩近づく。
「あなたは気づいた?」
いつの間にかヒカリの片手には手袋がつけてあった。バチバチと電流が手袋から溢れる。
「それに、そんなオモチャで私は倒せない。」
「全てお見通しってわけ?」
「あなたは優秀な人。その命を捨てるのはもったいない。」
聖奈はムッとする。
「私は死ぬ気はないわ‼︎」
「なら、かがめ!」
次の瞬間ヒカリの姿が消える。
「⁉︎」
聖奈は殺気を感じかがむ。凄まじい爆風がヒカリのいた場所から舞い上がる。暗くてよく見えない。
「こっち、、早く‼︎」
ヒカリは聖奈の後ろにいた。聖奈は言われるがままヒカリの後を追う。
「なんなの…何よ今の!」
「声を出すな。今は走れ。」
ヒカリは振り向き立ち止まる。
「なによ?」
「そのまま走れ。この先に公園があるそこで隠れてろ。」
「はあ?意味が」
「死にたいならここにいろ。」
ヒカリはもう片方の手に手袋つける。聖奈は振り向く。一人だけじゃない、少なくとも4人以上の殺気が降り注ぐ。聖奈は圧倒され公園へと走った。