「はあはあっ」
四人乗りシーソー、ブランコ、滑り台、砂場とても大きいとは言えない公園。ブランコに誰か座っている。その人は聖奈に気づき近づいてくる。その人の手には手袋が。
「何か知ってるって顔してるね」
男はそう話しかける。
「はあはあっ、なんの話かしら?」
男は片方の手だけに手袋をし、もう片方の手袋はポケットに突っ込む。手袋をした方の手が変形し、三日月のような大きな刃になる。
「僕の質問にちゃんと答えたら生かしてあげる。」
「答える気は無いわ。どのみち殺す気でしょ?」
男は鼻で笑う。
「君、もてないでしょ?」
「あなたもね。」
聖奈はばれないようにポケットにスタンガンを持ったまま男に突っ込む。男は刃を縦に振り下ろす。聖奈はスタンガン取り出しギリギリで刃を避け、スイッチの入ったスタンガンを刃に当てながら懐に入る。聖奈はお尻のポケットから小さいナイフを取りスイッチを押し刃を出し切り掛かる。
「残念。」
男はナイフを持っている方の手首を掴む。
「な⁉︎」
「俺の手袋は絶縁体なんだよね〜」
聖奈はスタンガンを手放し、掴まれている手を引きドロップキックを男の腹に決める。吹っ飛んだ男は刃を地面にガリガリっと当て立ち上がる。
「君、、強いね。」
聖奈は手袋をつける。
「それ、、俺の、、」
男はポケットに手を入れ探る。
「あなたに出来て私に出来ないわけがない。」
聖奈の手袋は大釜へと変形する。
「何にもわかってねーな。」
聖奈は大釜を男に振り下ろす。男は刃を真横に降る。二つの刃はぶつかり、火花を散らした後聖奈の刃が砕ける。
「え⁉︎」
男の刃が聖奈のお腹に深く突き刺さる。聖奈は男の腕を掴むが男は聖奈を投げ払う。
「俺の手袋はただ刃物に変わるだけじゃない。この刃に切られたものは1時間は血が止まらない。急所はずらされたが君はもう死ぬ。」
聖奈倒れたまま男に聞く。
「なんで、、私の刃は、、、負けたの。」
「そんなの簡単さ、君より俺の方がその手袋の扱いが上手いってことだ。扱いが下手な奴は刃の形も変えられないし、血が止まらなくなる能力も発揮できない。」
男は近づいてくる。聖奈は地面に頬をつけ目を閉じる。
「放っておいても死ぬが俺はトドメを刺したいタイプなのでさよなら。」
男の刃は地面に突き刺さる。マサキが聖奈を抱えて攻撃を回避したからだ。
「聖奈!大丈夫か!」
「その声はマサキか、、私はもうだめだ。この血は一時間は止まらないみたい。」
マサキは両手で聖奈の傷口を抑え氷で塞ぐ。
「諦めるなんてらしくない。生きなきゃ。」
聖奈を地面に寝かせ立ち上がる。男が振り下ろしてきた刃を片手に氷を作り受け止める。
「氷か。」
「お前。」
マサキは言いかけた言葉を飲み込む。男はマサキの氷を振り払い距離をとった。マサキは強く拳を握った。