インフィニット・ストラトス 黒い鳥降臨 作:禿げ眼鏡(三十路)
AM0010
ハインツ達は出撃の為に海岸にいた。Livが完全に回復しきっていないと思われる今、専用機持ち全員が海岸で今か今かと出撃の用意していた。
ハインツ「敵はここから10km先にいる。先の戦闘でかなりのダメージを与えたが、半分以上回復していると見ていい。全員、油断するなよ!」
「「「「「「了解!」」」」」」
ハインツ「各員、専用機展開!」
海岸が光に包まれる。光が消えた頃には専用機持ちが展開を済ませていた。
ハインツを除いて。
悠翔「ハインツさん、機体の展開しないんですか?」
悠翔の疑問はもっともである。しかしその疑問はすぐに解消される。
ハインツ「まぁ、待て。俺の機体な・・・・二次移行が終了したから、お披露目ついでに今展開する。」
「「「「「「え?」」」」」」
ハインツ「来い、フレースヴェルグ!」
ハインツが機体の名をコールすると、機体が展開される。
その機体はシュヴァルツェア・アードラーとは対して違いはなかった。変わったとすればフレームのカラーリングが死神部隊と同じ赤色に変わったぐらいである。
問題は背中の規格外兵装、オーバードウェポンの一つであるグラインドブレードが
二つになっていた。
ギュンター「おいおい待て待て!なんでグラインドブレードが二基もあんだよ!」
ハインツ「・・・・多分、俺が黒い鳥である一種の証明かもしれんな。何もかもを焼き尽くす暴力・・・・俺の力は破壊をもたらす。これは俺が望んだ力だろうな」
悠翔「ハインツさん・・・・。」
ハインツ「一夏、悠翔!もし俺が道を違えたら・・・・
その時は頼む。」
ハインツらしくない少々遠回しな表現だが、早い話が
俺を殺せ。それだけである。
一夏「バカな事言わないでくださいよ!」
ハインツ「冗談だ。俺もマギーや束さんの約束があるんだ。極力そうならんように努力はするさ。」
ギュンター「いやいくら冗談って言ってもな、流石にマズイだろ。」
洒落にならない冗談を交えながら話をするハインツ。
そこへ・・・・
束「いっくん!」
束が走ってやって来た。
一夏「束さん!」
束「いっくん・・・・これも・・・・持っていって・・・・」
息を切らせながら束は一夏にある武器を渡した。
一夏「これは・・・・」
束「打鉄用の近接ブレードを強化改造した対IS用超高速震動剣、草薙剣
くさなぎのつるぎ
。これと雪片があれば・・・・」
束はどんな思いでこの武器を渡したのだろうか・・・・
財団を見返すため?世界を見返すため?今の状況を考えれば答えは違う。
ハインツ達全員で勝ってほしい。これは束だけではなくマギーや千冬の総意だ。
一夏「束さん・・・・いって来ます。」
束の造り出した新たな刃は一夏に何をもたらすのか、答えはまだわからない。それでも彼は力の有り様を考える。束はそう信じていた。
ハインツ「準備出来たか!」
専用機持ち「「「「「「「「はい!」」」」」」」」
フリッツ「黒鷲隊も準備完了、いつでも行けます!」
千冬『ハインツさん・・・・』
ハインツ「千冬さんか。」
千冬『皆を・・・・頼みます。』
ハインツ「了解した。全機出撃!」
メインシステム、戦闘モードを起動します。
専用機持ち全員が海岸から飛び立った。目指すはLiv。彼等は戦場へ向かう。決着をつける為に。
海岸から10km先に位置する海上
Livは胎児のような体勢で休眠していた。しかし!
ヒュウウウウウウウウウウウウウウ!
Livのいる地点に何十発のミサイルが雨のように降り注ぎ・・・・
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド!
着弾。休眠していたLivが目を覚ます。
Liv「£$¢※!#¢$$!」
ミサイルの直撃を受けたLivは例えようのない叫びを上げた。周りに展開していたユニット5機の内3機が破壊され、本体も少なからずのダメージを受けた。
簪「全弾着弾。敵機中破。展開していたユニット3機撃墜。」
簪のミサイルがLivにダメージを与えた。
ハインツ「中破とはいえ、油断するな。全機、目標に攻撃開始!」
ハインツの号令でLivに一斉射撃。そして一夏は右側から大回りしてLivに一撃を与える為に向かう。
しかし、いくらダメージを与えたとはいえ油断は出来ない。
刹那
Liv「£$¢$$!」
Livはブレードを携え、一夏に高速で接近する。
一夏「うおっ!」
ガキィィィィン!
一夏はLivのブレードを雪片で抑えた。
ギリリリリリリリリリ!
一夏「ぐぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
つばぜり合いでLivのブレードを抑える一夏。しかし
Liv「£$¢※!$$¢#⑨£※!」
一夏は打ち負けそうになっていた。
一夏(ここで負けたら・・・・束さんや千冬姉に会わす顔がない・・・・楯無さんにもしものことがあったら・・・・)
一夏「こんなところで・・・・こんなところで・・・・負けてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
一夏が叫んだ刹那、白式が光に包まれる。
悠翔「一夏!」
一夏「ここは?」
一夏は見たこともない空間にいた。全てが真っ白の空間に・・・・
???「あなたは・・・・力を欲しますか?」
一人の少女が一夏に問いかける。
一夏「力・・・・か。」
そこへもう一人・・・・その姿は一夏が見たことのある。それは
???「あなたは何の為に力を使いますか?」
白騎士だ。
一夏「白騎士・・・・」
二人は一夏に問いかける。何の為に力を欲し、何の為に使うか・・・・
しかし、一夏は即答した。
一夏「俺は・・・・ただ誰かの為に戦うんじゃない。あの大空の先の宇宙・・・・それを目指す為に戦う。」
白騎士「例えその刃が折れても?」
一夏「俺に必要なのは折れない剣じゃない。踏まれても蔑まされても折ることが出来ない魂だ!」
折ることの出来ない魂。一夏なりの確たる決意だ。そして少女と白騎士は一夏に近づく。
少女「なら、あなたに新たな力をあげます。」
白騎士「例えその先に艱難辛苦が待っていても、折れない魂・・・・見せてください。」
一夏「ああ、約束する。」
そして空間は白から紅蓮の炎に包まれる。
一夏「行こう・・・・白式・・・・いや、白式"鳳凰"!」
そして空間は消え、元の世界に戻る。
白式は新たな力を得たと同時に姿も変わった。かつての白式は肌の露出が多かったが進化した姿は
紅蓮の炎を纏い、全体的に装甲も増えた。頭部も装甲に覆われ、さながら鎧武者のような姿になった。
一夏「行こう!白式"鳳凰"!」
一夏は向かう。決着をつける闘いに・・・・