問題児たちと紫の隠者が異世界からくるそうですよ   作:rem-san

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すごく気になってるんですけど……ボインゴとホルホースでキャラソンって出るんですかね。             
それでは本編へ、どうぞ


自己紹介

 「は?」

手紙を読んだら空高くに投げ出されてるんですけど……は?

何故?しかもなんなんだよここは、明らかに地球じゃないよな。地平線が地平線じゃないし、崖になって終わってるし。

……まぁ、いいか。下は湖だし、なんとかなるだろ。それに……お仲間もいるみたいだしな。

 

朝日が視線を移した先、そこには共に呼び出されたであろう少年少女と猫一匹。

朝日を含むそれらはもともと用意されていたのであろう、緩衝材のような薄い水膜にぶつかりながら速度を緩め、ポチャン、と着水した。

 

水を吸った服が肌にへばりつく。分かっていたがやはり気持ち悪い。

ん〜多少無理しても水面に乗っかるべきだったかな。

体制が悪かったけど、ハーミットパープルに波紋を流せばそれで支えられたかもしれない。

 

「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句、空に放り出すだなんて!」

 

気の強そうな少女ががなり立てる。すると、

 

「右に同じだクソッタレ!場合によっちゃその場でゲームオーバーだぞ!」

 

と目つきが鋭い少年。少し間が空き、

 

「此処、どこだろう?」

 

と猫を抱えた少女が言う。

 

「分からん。箱庭ってのじゃあないか?

あんた達にもあの変な手紙が届いたんだろ?」

 

と朝日。

 

「ええ、そうよ。でもまずは“アンタ”と言う呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥、

以後は気つけて。」

 

「すまなかったな久遠。ちなみに、俺は一条朝日だ」

 

「飛鳥でいいわ。……それで、そこの猫を抱えたあなたは?」

 

「……春日部曜」

 

「そう、よろしく春日部さん。……最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」

 

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗悪で凶悪で快楽主義者と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」

 

「そう、取扱説明書でも書いてくれたら考えてあげるわ、十六夜君」

 

「ハハ、じゃあ今度作っておくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

……この二人はあれか?

喧嘩するほど仲が良いってやつなのか?

あっ、飛鳥がそっぽ向いた。

 

「で、呼び出されたは良いけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね、このままでは動き用がないもの」

 

あっ、機嫌なおった。

 

「……落ち着きすぎているのもどうかと思う」

 

「いやいや、それを春日部が言うのも間違ってるだろ」

 

少なくとも、今のセリフは一番落ち着いている人が言うものじゃあない。

だから春日部、そのきょとんとした顔をやめろ。

 

 

今後について話し合う中、ふと十六夜がため息交じりに呟く。

 

「―――――仕方がねえな。こうなったら、そこに隠れている奴にでも話を聞くか?」

 

その言葉と同時に俺は一本の木を見る。

 

「なんだ貴方も気づいていたの?」

 

「当然。そっちの二人も気づいていたんだろ?」

 

「まあ、あれだけ見られたら気付くだろ」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「……へえ?面白いなお前」

 

俺達が気付いていることを知り観念したのか、木の後ろからそいつは出てきた。

十五、六歳ぐらいだろうか。とてもかわいらしい少女が出てきたのだが、

 

「コスプレ?」

 

恰好が変だった。コスプレとしか思えないような服に、頭にはウサ耳。

……なんだ、ただの変態か。

 

「ち、違いますよ。黒ウサギの耳は本物ですし、この服装だってしかたなく「えい」フギャ!」

 

少女が必死に弁明していると、いつの間にか少女の後ろに回り込んでいた春日部がその黒いウサ耳を引っ張った。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

 

しかし、これだけでは終わらない。

 

「へえ?このウサ耳って本物なのか?」

 

今度は十六夜が右の耳を摑んで引っ張る。

 

「……じゃあ私も」

 

「ちょ、ちょっと待――――!」

 

今度は飛鳥が左から。

左右に耳を力いっぱい引っ張られた少女は、言葉にならない悲鳴を上げた。

 

 

助けてあげようかと思ったが、十分経っても二十分経っても止まらない三人を見て、

朝日は―――考えるのをやめた。

 

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