そんなプロローグ的な話
両雄が睨み合う。
互い面識はない。だが解る。
目の前の壁は突き破るべき壁だと。
赤茶けた髪の男は目の前の強敵に対して、
獰猛な笑みが零れる。
「悪くねぇ、こんな気分を味わえるんなら
こういう風な喧嘩も悪かぁない。
そう思うだろ? アンタも!」
黒く綺麗な長い髪を靡かせ、構えを取る彼女もまた
目の前の敵を前にして、不敵に笑う。
「そうだな。…お前は私を楽しませてくれそうだ」
「そうかい。そいつぁ良かった。…さぁ御託は終わりだ!
喧嘩だ!喧嘩を始めようぜ! オレが売って、
アンタが買った!! この喧嘩をよぉ!」
そう言って男は右手を前に突き出す。
周りの地面が唐突に抉れクレーター状になり
同時に男の右手を再構成する。
赤茶けた髪が逆立ち、黄金の装甲が腕を覆い
右肩に赤い羽根が3枚生える。
獣の様な赤い拳には凶悪な爪。
男は人差し指から中指と順番に握り込み、
最後に親指を強く握り込む。
精神感応性物質変換能力。
通称【アルター能力】
自身の意志により、周りの物質を変換し
各々の特殊能力形態に再構成できる能力。
その力は未だ不明点もおおく、ロストグラウンド側と
本土……九鬼財閥と協力する形で能力の解明が進んでいる。
「ビビッちまったかい?」
男がからかうように腕を彼女に見せる。
「いや、面白い展開じゃないか!
どんな相手が来ても私は負けん!!」
相対する彼女もまた、圧倒的な闘気を剥き出しにし
ゆっくりと構える。
全てを射抜く眼光を向け、美しさすら感じさせる
凛とした姿で、男の前に立ち塞がる。
『川神大戦』
直江大和の切った、最後の切り札。
名をカズマ。苗字は無い。只のカズマ。
金さえ貰えば何でもやるアルター使い。
シェルブリットのカズマ。
対するは武神。
川神百代。
世界最強の呼び声も高く、未だ敗北を知らない。
カズマが走り出す
背中の羽根の1枚を推進力して爆発させ、川神百代に突進する。
「まずはこいつからだぁぁぁ!!
衝撃のファーストブリット!!!!」
百代はその場で迎え撃つべく闘気を高め、無双の1撃を放つ。
「来い!!
川神流 無双正拳突き!!!!」
両者の拳が今激突する!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回予告
其れは遡る事3日前。
とある情報屋が持ち込んだ1つの依頼から始まる。
「殴るぞ」「殴ってから言うな!」「窓を玄関代わりにするんじゃねぇ!」
「チャラけたこと言って騙そうとしてんのか?」
「世界最強って誰だか知ってるか?」「おー恐い恐い」
「サンキュー!君島。」
次回第1話「始まり(仮)」
続くのか?
今更需要はなさそうですねw