それじゃ始めていきますねぇ!
凶「んん~?もしかして図星かな?」
凶邪はまるで子供が新しい玩具を見つけた時のような表情を見せ、咲夜の能力を当てた。
──そう、たった数回しか咲夜は時を止めていないにも関わらずだ。
咲「……どうしてそう思ったのかしら?」
咲夜は平静を装って凶邪にそう質問した。動揺を狙って来ているのだとしたら悟られてはいけないという考えを持ってだ。
凶「まず普通の人間(普通の人間なんているかはわからないけど)が一瞬で俺の後ろに回りつつナイフを一瞬で回収出来るわけがない」
────しくじった。
咲夜はそう思った。何故なら咲夜はここまてま凶邪がここまで観察力が良いという事を予想していなかったからである。その上、門番の美鈴を撃破してここまで来る実力者だ。簡単に倒せるとは思っていなかったが……
咲「……貴方の言う通り私の能力は「時間を操る能力」よ。でも、分かった所でどうなるというの?」
そう、咲夜の能力がバレた所で特に咲夜が特別不利になる訳でもない。凶邪の方が能力がバレたとしても咲夜の方が圧倒的に有利である。
凶「確かに、君の言う通り俺が有利になる事なんて一つもないよ。そう「俺が」有利になる事なんてね……」
咲「……?」
咲夜は何とも言えない感情を抱いていた。いくら霊夢や魔理沙が咲夜に勝ったからとはいえ、苦戦は強いられるのは確かである。咲夜はそれ程の実力と能力を兼ね備えている。だが凶邪は何故か余裕がある様に見える。
咲(不気味……その言葉しかこの人斬り…いや、死神に似合う言葉がない……この勝負、一瞬で決める!)
咲夜は時間を止める。世界が灰色の世界となる。いくらどれだけ人やモノを殺す能力だとしても時間さえ止めればその能力はなんの意味も持たない。
咲「さて、時を止めて近距離で攻撃なんてことはしたくないけど相手が相手ね……」
しかし、咲夜のその考えは甘かったということを思い知らされる。
────ヒュッ!
少し反応が遅れたが咲夜は紙一重で凶邪の霧血月を躱す。その瞬間、咲夜の美しい銀色の髪の毛1本が斬れ、消滅した。
凶「残念だけど、俺にその能力は効かない」
咲「なっ……!」
凶邪は…死神は止まった時の中を動き出した。何をしたかは咲夜に理解できるはずもなかった。
咲「どうして……!?」
凶邪はニヤリと笑いながら霧血月を咲夜に向ける。
凶「簡単さ。俺の能力で君の能力が俺にかかるのを殺しただけだよ。メイドさん♪」
咲夜は唖然とするしかなかった。今までこの能力に干渉する者はいなかった。まさかこうして自分の能力を攻略されるとは普通は思わないだろう。だがこの死神は何をしてくるか読めないからこそ幻想郷で一番警戒されているのである。
凶「まぁ、意外とアンタと遊ぶのも面白かったよ。じゃあね。十六夜 咲夜」
そして凶邪は霧血月を銃に変化させ、咲夜の眉間を狙った。
────パァン!
それは咲夜の眉間に当たる。当たるはずだった。
楓「……」
凶「……なぜ君がここにいるんだい?」
その魔弾は楓の炎によって打ち消された。そして凶邪は楓が来れた事に疑問を抱いていた。
凶「今は時間が止まっていて、誰も動けないはずなんだけど」
凶邪か殺したのは自分に対する能力だけ。つまり、能力自体は未だに続いている状態である。
紫「私が境界を弄っただけよ」
空間から裂け目ができ、そこに紫が現れる。
凶「へぇ…大妖怪まで動いてるってことは俺は警戒されてるってことかい?」
咲「紫……」
紫「そういう事ね。今回はいくら大妖怪以上の力を持つ貴方でも、この人数はキツイんじゃないかしら?」
凶邪は周りの気配を探る。凶邪の能力は生物やモノを絶命させるだけではなく、生命がある者をある程度は感知出来るのである。
凶「確かに、さっきの殴った門番が起きた上に地下の大手品師や吸血鬼が来た上にアンタらと外で待機してる博麗の巫女と来た。ここは撤退をするしかないみたいだね」
そう言って凶邪は肩を竦めた。
凶「まぁその代わりと言ってはなんだけど────」
凶邪は楓の腕を掴みこちらに引き寄せる。
楓「……!?」
紫「なっ!?」
咲「えっ!?」
そして霧血月を抜きながら
凶「この子だけは貰っていくよ」
と言って霧血月を赤い霧に変え、消えた。そして紫は境界で霊夢のところまで行き、事情を説明すると霊夢は焦った表情を見せる。
紫「霊夢!凶邪の拠点はわかる!?」
霊「わかってたらもう教えてるわよ!」
紫と霊夢は楓を探す為に目を血眼にして探したが見つからなかった……。
楓ちゃん、どうなっちゃうんでしょうね?
では次回!