魔法少女まどか☆マギカ ~The Rebellion~   作:フルーツジュース

10 / 10
第10話

魔法少女…それは人々に希望を振りまく『正義の味方』

 

魔女…それは人々を襲い、恐怖に陥れる『悪』

 

そう思っていた

 

けど、違った。

 

魔女は魔法少女のなれの果てだった

 

私が今まで戦っていたのは…何のためだったの?

 

 

マミは一人、夜の街を歩いていた

 

 

それを遠くから見つけたのは、赤い髪の少女…

 

 

ソーディアスを追ってこの街に来ていたかつての弟子、佐倉杏子だ。

 

 

(マミの奴…何やってんだ?)

 

 

杏子はマミの後を追いかけ始める。

 

 

 

 

第10話   衝突(してい)

 

 

 

 

 

 

ー 廃ビル ー

 

 

建物内は明かりが灯っていないため、暗い。

 

マミはその奥で変身し、自身のソウルジェムを破片の上に置き、マスケット銃を構える。

 

そして、引き金を引こうとした

 

「オイ! マミ!」

 

「…佐倉さん、久しぶりね」

 

 

が、追って来ていた杏子が呼びかけ、その方向を振り向く。

 

 

「アンタ…何やってんだ!?」

 

 

「見ての通りよ…」

 

 

「一体どうしちまったんだよ!?」

 

 

「そうね…アナタはまだ知らなかったわね」

 

 

「ソウルジェムは私達の魂で

…いずれグリーフシードになるってことを!!」

 

 

「!?」

 

 

マミの発言に、杏子は固まってしまう。

 

 

「どういう…ことだよ」

 

 

「私達は皆、キュウべぇに騙されてた!! 利用されてたのよ!」

 

 

マミのソウルジェムがみるみるうちに濁っていく。

 

 

「早く浄化しろ!!」

 

 

「出来るわけないじゃない!!」

 

 

「魔女も…昔は私達と同じ魔法少女だった!!」

 

 

「人殺しをしておいて…私だけのうのうと生きることなんか出来ない!!」

 

 

再びマスケット銃を自身のソウルジェムに向けるマミ。

 

 

「力ずくで抑えるしかねーみたいだな!!」

 

 

杏子は真正面に突っ込みながら変身。

 

 

マミもそれに反応し、応戦する。

 

 

「佐倉さん…何故止めるの」

 

 

「流石に…目の前で死なれちゃ後味悪いんでね!!」

 

 

 

 

 

 

 

ー 戦いが始まる数分前、裕樹に電話がかかってきた。

 

相手はほむらだった。

 

「どうしたんだ?」

 

『巴マミが失踪したわ』

 

「何だって!?」

 

突然の事に、驚く裕樹。

 

「場所わかる!?」

 

『いいえ…探知できない』

 

『そしてもう一つ、問題があるの』

 

「何?」

 

『魔女が出現しかかってる』

 

 

「…」

 

一瞬考えた後、裕樹はあることを思いついた。

 

「そうだ…!」

 

「オイ…インキュベーター! 出てきやがれ!」

 

 裕樹が呼ぶと、キュウべぇが物陰からひょっこり出てくる。

 

「やれやれ、消えろと言ったり出てこいと言ったり、わけがわからないよ」

 

「御託はいい! 今すぐ巴先輩の居場所を探れ! 今すぐにだ!」

 

「わかったよ」

 

 

 

裕樹の息づかいは荒く、手は震えていた。

 

 

自分が間に合わなかったせいで、友を亡くしたあの日を思い出していたからだ。

 

 

(もうこれ以上…大切なモン失ってたまるか!!)

 

 

「暁美さんは魔女をお願い!」

 

 

『無茶よ! あなた一人でどうにかなるわけ…』

 

 

「無茶でも何でも、やらなきゃ後悔するだけだ!」

 

「ごめん、もう電話切るよ!」

 

 

電話を切ると、裕樹はキュウべぇの指示通りに一目散に走り出す。

 

 

先輩…どうか早まらないでくれよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いは数十分に及んでいた。

 

「はっ!」

 

 

槍を構え、突撃する。

 

当然銃弾が飛んでくるが、槍の柄で叩き落とす。

 

 

槍を地面に突き刺して急ブレーキ、その勢いでマミに右回し蹴りを仕掛ける。

 

ガッ!

 

銃をリボンで束ねて地面に突き立て、蹴りを防ぐ。

 

そしてすぐさま反対側の手で銃撃を放つ。

 

至近距離で放たれた銃弾が杏子の頬を掠める。

 

「相変わらず甘いね、この期に及んで、アタシを殺そうとしない」

 

 

槍を地面から引き抜いて距離を取り、そう言う。

 

 

「あなたこそ」

 

 

マスケット銃を構え直す。

 

 

お互いの体力は限界に近づいていた。

 

 

「こっちもそろそろキツいな…」

 

 

杏子が最後の一撃を放とうとする。

 

マミもすかさず銃撃を放つ。

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

「やめろおおおおおおおおおっ!!」

 

 

ここまで走ってきた裕樹が、杏子にタックルを仕掛け、押しのけたのだ。

 

完全に予想外の横槍に、杏子は対応出来なかった。

 

突き飛ばされ、背中を地面について倒れる。

 

 

そして…

 

 

「がっ…ああ」

 

 

「え…?」

 

 

マミの放った銃弾は、割って入った裕樹の左肩に直撃していた。

 

赤い血が勢いよく噴出し、呻き声を上げながら倒れ込む裕樹。

 

「そんな…」

 

膝を折り、力無く地面にへたり込む。

 

私は…矢本君を…友達を

 

そう考えた瞬間、マミのソウルジェムの濁りが加速する。

 

「…!!」

 

それを見た裕樹は左肩を押さえて近づき、マミのソウルジェムを手にとる。

 

そして、ポケットからあるものを取り出す。

 

 

グリーフシードだ。

 

 

「プロティオンに貰っといてよかったよ…」

 

 

以前、プロティオンが倒した魔女のグリーフシードを、裕樹は譲り受けていたのだ。

 

 

まだ一回も使っていない、まっさらな状態のグリーフシードだ。

 

ソウルジェムに当てると、みるみるうちに穢れを吸収していく。

 

「これで…今は…大丈…」

 

 

バタッ

 

 

言い終わる前に、裕樹は意識を失い、倒れてしまった…




裕樹の走るスピードに関してはおかしい所がありますが、キュウべぇに最短経路を教えてもらったと思って下さい…


裕樹の使ったグリーフシードは4話に出てきたプロティオンが倒した魔女の奴です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。