最強の流派を継ぎし青年   作:猫パン

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オリジナルを書いてたら楽しくなったw


てか、書いてて可愛くて悶えてた。


原作二巻
八話   転校生(第二幕)


 

 

 

 

六月頭、日曜日。

 

現在一夏は外出届けを使い、集合墓地に来ていた。

 

掃除をし、花の水を変え。線香を焚き。

 

そして黙祷をしてから、かれこれ一時間以上経過していた。

 

 

 

 

 

 

「あら、一夏さん。お墓参りですか?」

 

突如後ろから声をかけてきたのは、セシリアだった。

 

「可笑しいな。今日この場所に俺が行く事は、誰にも言っていない筈なんだが……」

 

一夏は朝早く外出し、誰にも会わずにこの墓地に来た。

 

「ええ、聞いていませんわ。」

 

「じゃあ、何で俺の居場所が分かるんだよ……」

 

故に、セシリアが居場所を突き止めた事が疑問だった。

 

 

「第六感が……いえ、ここは真面目に言いましょう。」

そして、セシリアは指を指し……

 

「貴方のISから発せられる電波を辿って来たのです。何分、気になったものですから。」

 

「別に声を掛けてくれれば良かったものを……」

 

「あら、良かったんですか?」

 

「ああ、迷惑では無いしな。」

 

その言葉で僅かにセシリアの頬が紅く染まるが、まあ見える角度ではないので割愛する。

 

 

「そ、それで……そのお墓は……」

セシリアが気になり、訪ねると。

 

「ああ、これか。

 

これは師匠(先生)の墓だ。」

 

ここで、漸く振り向く一夏。

 

「師匠……ですか。」

 

「ああ、師匠と書いて先生と読め。

散々言われて嫌になったが、これだけは忘れない。」

語る一夏の顔には悲壮感が滲み出てくる。

 

「その、失礼ですが……死因は……」

 

「いたって健康体だった、事故にも遭って無かったし。」

 

「なら……」

 

どうしてそんな顔をするのか。

その言葉は続かなかった。

 

 

 

 

「俺が殺した。」

 

「っ!!」

 

「最初は俺でも否定はした。だが、俺の修行の最終到達点に至るには、自らの技を、業を全てぶつけて、師匠を殺すしかない。そう言われたんだ。それで一度折れるしか……道は無いって。」

 

一夏は拳を、血が出るのもお構い無しに握りしめた。

 

「だからこそ俺は、毎年ここに来ているんだ。

ここに来れば……師匠に謝れる気がするから。」

 

「気休めだとしても、ここに来れば気が晴れるんだ。これでまた頑張れるって。」

 

ふと、一夏が気が付くと。セシリアが一夏を見つめていた。

 

「すまんな、へんな話して。」

 

「いえ、ですが約束してください。

これからは一人で抱え込まないと。」

 

「私をもっと……頼ってください。」

 

 

 

 

 

 

 

        ーーーー△ーーーー

 

 

時間軸変更。 対抗戦後の一夏と箒。

 

 

 

対抗戦も途中で中止となり、無人機の事は箝口令が敷かれ、測定だけが行われた。

 

当然一夏と鈴の賭けもドロー。引き分けと言う事となる。

 

そんななか、一夏はと言うと。

 

残った時間が暇すぎて、ベッドの上で転がり回っていた。

 

コンコンっと鳴り響くノックの音に一夏は飛び起き、ドアを開けた。

 

「ん?どうした。箒、俺に用か?」

 

外に居たのは箒。

 

「ああ、そ、そのだな。一夏にISの操縦を見てもらいたくて……」

 

「なんだ?セシリアのレーザーでも切りたいのか?」

 

「違う!どうしてそうなるのだ! んっ。

私はまだまだ弱い。先程の事もセシリアの足を引っ張っていた。」

 

熱心な向上精に感心できる、と首をフル一夏。

 

「だから、私に。

戦い方を教えてくれ。頼む!」

 

頭を下げ、プライドなんて糞喰らえと言わんばかりの九十度。

 

「ここまで言われて下がるほど俺はダメ人間じゃねぇよ。」

 

「はっ!なら!」

 

「ああ、受けてやるよ。お前を訓練機で専用機と渡り合えるほどの実力を着けて貰う。

辛いが良いか?」

 

「当然だ。負けてばかりなのだ、勝ちたいと思わねば先に進めない。そのためなら辛くても問題はない!」

 

「了解だ。」

 

「で、では一夏。頼んだぞ。」

そう言って去っていった。

終始緊張していたのか、帰るときガチガチだったが。

 

 

 

 

 

 

        ーーーー△ーーーー

 

 

 

 

「やっぱりハヅキ社製のがいいなぁ」

 

「えぇー、そう? ハヅキのってデザインだけじゃない?」

 

「そのデザインがいいの!なんかこう……あれだし。」

 

「私は性能的に、ミューレイのが良いかな。

特にスムーズモデル。」

 

「あー、あれね。物は良いけど、高いんだよねぇ」

 

月曜の朝。クラス中の女子が、カタログ片手にあれやこれやと、意見交換していた。

 

「織斑君のISスーツって何処のやつなの?

見たことのない型だけど。」

 

「元々は、イングリッド社のストレートアームモデルの特注品になる予定だったんだが……兎さん特製らしい。」

 

ISスーツと言うのは体表面の微弱な電気信号を検知し操縦者の動きをダイレクトに機体へ伝達する役割を持つ。

 

また、これがなくともISを動かすことは出来る。

 

「因みにISスーツは耐久性に優れていて、一般的な小口径の銃弾程度なら受け止める事はできますが、衝撃はダイレクトに伝わります。」

 

説明しながら入ってきたのは山田先生だった。

愛称で呼ばれるほどに人気な山田先生だが、照れながらもやんわりと拒否していた。

 

「諸君、おはよう。」

 

「お、おはようございます!」

 

それまでざわついていた教室が、一瞬で静かになった。

一年学年主任兼一年一組担任の織斑千冬の登場だ。

 

「今日から、本格的な実戦訓練を開始する。訓練機で行うが、ISを使用しての授業となる。各自気を引き締めるように。各人のISスーツが届くまでは学校指定のものを使う。忘れた者は、学校指定の水着で訓練を受けて貰う。

それも無い者は、そもそも参加させないのでそのつもりで居ろ。」

 

この学園の指定の物は割りと旧世代の物が多い。

スクール水着やブルマなど……

 

「では山田先生、ホームルームを。」

 

「は、はいっ」

 

丁度眼鏡を拭いていたらしく、落としそうになり慌ててかけ直す山田先生。

 

「えっとですね。 今日はなんと、転校生を紹介します。」

 

「え?……」

 

「しかも二人です!」

 

「「「えええええっ!?」」」

 

いきなりの転校生紹介にクラス中がざわめく。

女子の情報網に、引っ掛からずに来たのだから。

 

「失礼します。」

 

「…………」

 

入ってきた転校生二人を見て、ざわめきが止む。

 

何故なら、そのうちの一人が男子だったからだ。

 

 

 

 

 

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れな事も多いかと思いますが、皆さんよろしくお願いします。」

 

クラス中が呆気に取られ、反応が遅れていた。

 

約二名を除いて。

 

「お、男?」

 

誰かがそう呟いた。

 

「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国より転入を……」

 

人懐っこそうな顔立ちで礼儀正しい立ち振舞い。

中性的な顔立ちで、髪は濃い金髪を首の後ろで束ねている。

 

印象は、『貴公子』といった感じだ。

 

「きゃ……」

 

「はい?」

 

「きゃあああああ!!」

 

音響爆弾のごとき、女子の歓声の叫びがクラス中へ広がる。

 

「男子よ!二人目の男子!」

 

「うちのクラスに!!」

 

「美形だわ!守ってあげたくなる系男子だわ!!」

 

「地球に生まれて良かったぁーーー!!」

 

クラスの大歓声にも関わらず、他のクラスの人が来ないのはHR中だからだろう。

 

見かねた織斑先生が、

 

「はぁ、 騒ぐな。 静かにしろ。」

 

それでもまだ、ちらほらと囁きが聞こえた。

 

「み、皆さんお静かに。まだ自己紹介が終わってませんから。」

 

その言葉に皆々がもう片方の転校生に注目する。

 

輝く用な銀髪を腰の近くまで降ろし、黒い眼帯をしている。

 

印象は『軍人』。全身から放つプレッシャーは鋭いが、僅かに顔が紅くなっていた。

 

何時までも自己紹介をしないラウラに、見かねた千冬が声を掛ける。

 

「はぁ……挨拶だ、挨拶をしろラウラ。」

 

「や、Ja!」

 

異国の言葉が出てきて、クラス中(約二名除く)は頭に?を覗かせる。

 

「ら、ラウラ……ぼ、ボーデヴィッヒだ。わ、私と共にせ、世界へ行こう。」

 

静まり返るクラス。

するとラウラは、次第に涙目になっていき……

 

「ふぇーーん! おにいちゃーん!!」

 

泣きながら走って来た。

 

一夏の元へ。

 

 

「あー、よしよし。よく頑張ったな。」

 

「ヒグッ グス……」

 

少しの沈黙があり漸く再起動した。

 

「……お兄ちゃん!?」

 

「えっ!?でも、似てないよね?」

 

と、また騒ぎ出すクラス。

 

 

「あー、 聞きたいことはあとで聞け。

では、HRを終わる。 各々、直ぐに着替えて第二グラウンドに集合。今日は二組と合同でIS模擬戦闘を行う。 ほら、解散だ。」

 

パンパン、と手を叩き行動を促す織斑先生。

 

一夏も、ぐずるラウラを抱っこしながら立ち上がる。

 

「おい、織斑。デュノアの面倒を見てやれ。

それとラウラは置いていけ。私が見る。」

 

千冬に預ける際に嫌がったが、一夏が二三言っただけで素直に行ったのを見て、千冬が驚いていた。

 

「君が織斑君? 初めまして。 僕は……」

 

「口より足を動かせ。女子の中に放り込むぞ。」

 

と、一夏はシャルルの手を取り教室を出た。

 

「男子は空いてるアリーナの更衣室で着替えだ。実習の度に移動だから、早めに慣れろ。」

 

「う、うん。 と、所で、さっきの……」

 

「ああ!! 転校生発見!」

 

「しかも織斑君と一緒!」

 

HRが終了し、早速各学年、各クラスから情報収集の尖兵がきた。

 

「織斑君の黒髪も良いけど、金髪もそそられるわね。」

 

「しかも、瞳はアメジスト!!」

 

ワイワイきゃあきゃあと、騒ぎながら二人の道を塞ぐ一同。

 

「な、なに?何で皆騒いでるの?」

 

状況が一人飲み込めてないシャルル。

そりゃあ『  』だから仕方ない事だ。

 

「ただ単純に、珍しいからだ。

それはそうと、デュノア。」

 

「な、何かな?」

 

「運動神経はどうだ?」

 

「えっ?……人並みにはあると思うけど……」

 

意味の分からない質問にキョトンとするシャルル。

だが、次の瞬間嫌でも理解することになる。

 

「ほう、ならいい。  突っ切るぞ、手……離すなよ!」

 

「えっ、ちょっ待って……!!」

 

答えを聞かずに、一夏は走り出した。

 

壁や天井を……

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ……」

 

「急がないと遅れるぞ、何してんだ?」

 

「……君が引っ張るからこうなったんだけど……」

 

引っ張られ、疲れて息が上がったシャルルが呼吸を整えている間、一夏は着替えていた。

 

「何でそんなに早いのさ……」

 

「下に着るのは基本だろ?」

 

「僕もそうだけどさ、なんか……もういいや。」

 

「ならさっさと行くぞ。」

 

「えっと、一寸待って。」

 

そう言って、シャルルが立ち止まり 一夏が振りかえる。

 

「えっと、改めまして。 シャルル・デュノアです。宜しく。」

 

「織斑一夏だ。宜しく、デュノア。」

 

「むぅ、気軽にシャルルって呼んでよ。」

 

「気が向いたらな。」

後ろ手に手を振る一夏を追いかけるように着いていくシャルル。

 

その瞳は、悲しさを纏っていた。

 

 

 

     

 

 

 

 

 





一寸した設定を三つほど。



一つ目


一夏が継承した虚刀流、及び虚刀・鑢 は完成するために二度、折れなければならない。

一夏は師匠を殺したことで一回折れたため、あと一回である。


二つ目

シャルルの事。

男装系女子。
殆ど原作通りですね。


三つ目

ラウラの事。


一夏の空白期の時に千冬と一緒にドイツで出会い、教えを請ける。

教えられたことを忠実にこなすが、極度の緊張や、失敗などを体験すると、幼児退行して一夏を探す。

一夏をお兄ちゃんと呼び、慕っている甘えん坊さん。



自己紹介のラウラの台詞はクラリッサ直伝。

だが失敗した。

ラウラの中では、挨拶→スベル=失敗 となったので、恥ずかしさやらで耐えられず涙腺崩壊。
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