最強の流派を継ぎし青年   作:猫パン

8 / 13
お久しぶりです。

今回は、まあ割りと良い方だと自負しています


六話 転校生

 

 

 

 

「織斑君おはよー!ねぇねぇ、転校生が来たって噂が有るんだけど、織斑君何か知ってる?」

 

朝から教室に入るなり質問を受ける。

 

「いや、生憎と初耳だ。それにしても転校……この時期にか?」

 

「何でも、中国の代表候補生だって噂だよ」

 

「へぇ……」

今はまだ4月、入学してから一月も経っていない。

 

代表候補生と言えば……

 

「あら、一夏さん。代表候補生だからと私を連想してもらっては困ります。」

 

「何故分かったか、参考までに教えて貰えないか?」

 

「あら、強いて言えば勘ですわ」

 

「そうか……よく当たる勘だな。」

この時ほど第六感が恐ろしく感じたことはない。

 

「そんなことよりです、一夏さん。

クラス対抗戦に向けて準備しませんと。

一夏さんには勝って頂かないと困るのですから。」

 

「そうだぞ一夏。男なら絶対勝つ位の意気込み出ないと。」

 

「織斑君が勝てばフリーパスが貰えるんだよ!

期待してるからね!」

 

勝ってな物言いだが期待されている事に苦笑いを浮かべる一夏。

 

だが覚えているだろうか、一夏の専用機の防御面は紙だと。

 

「今の所、専用機を持ってるクラス代表は一組と四組だけだからね。余裕だよ」

 

期待を背負っている分、無責任な返事は出来ない

 

「ーーーーその情報、古いよ!」

 

一組の誰か、ではない声が教室に響いた。

 

「二組も専用機持ちがクラス代表になったから、そう簡単に優勝は出来ないわよ」

 

そう告げると彼女は走りだし。

 

「この……馬鹿一夏!!!」

跳び蹴りを咬ました。

 

直撃寸前で一夏は足を掴み止めたが。

 

「開幕早々に跳び蹴りとは……少しは落ち着いたらどうだ?鈴」

 

「ふん、あんたに会ったら跳び蹴り喰らわすって決めてたのよ。」

 

如何にも不機嫌そうに言う転校生こと凰鈴音(ファンリンイン)

 

「ほう、なら私が出席簿で殴るのも正当だな。」

 

「ふぇ?」

バシンっと聞き返した鈴の頭に強烈な打撃が入った。

 

「もう既にSHR(ショートホームルーム)は始まっているぞ、貴様は何故ここにいる。」

 

「千冬さん……」

 

「織斑先生だ。そしてさっさと戻れ、邪魔だ。」

 

「すいません……」

さっきの態度は何処へやら。

すごすごとドアから退く。

 

「また後で来るからね一夏。絶対だかんね!」

 

「さっさと戻れ」

 

「はい!!」

二組へ猛ダッシュ。

 

 

「さて、SHRを始める。席に着け馬鹿者共。」

 

 

 

         

        ーーーー△ーーーー

 

 

 

「お前のせいだ!」

 

「何でだよ……」

開口一番に箒が文句を言ってきた。

 

箒は午前中だけで山田先生に三回注意され、織斑先生に五回叩かれている。

 

因みにセシリアも同じような状況になったにも関わらず、のらりくらりと交わしていた。

出席簿も避けていたのだ。

 

「あら、篠ノ之さん。あんなもの避ければ良いじゃありませんか。」

 

「出来るかぁ!私はあんなもの避けられないぞ!」

 

「なら諦める他有りませんわね。」

 

「ぐぬぬ……」

言い合いが始まった、だがここは廊下だ。

 

「二人とも、ここは廊下だぞ。言い合いなら学食でやれ。」

 

「あら、そうでした。行きますわよ?篠ノ之さん。」

 

「おい、一寸まて。何でお前が、ってまて置いていくな!」

 

「やれやれ」

箒とセシリア、一夏とその他大勢はぞろぞろと学食へと移動した。

 

選んだメニューは箒がきつねうどん、セシリアは洋食ランチ。

一夏は本日のお勧め日替わりランチだった。

 

 

「待ってたわよ一夏!」

どーん、と背後に効果音が付きそうなほどのポーズで立ち塞がったのは噂の中心人物。凰鈴音だった。

 

「取り敢えず退いてくれ、食券が出せないし何よりも通行の邪魔だ。」

 

「うっ……分かってるわよ。」

 

因みに鈴の手元にはラーメンが鎮座していた。

 

「伸びるぞ」

 

「煩いわね、分かってるわよ。

大体、あんたを待ってたんだから、もっと早く来なさいよ!」

一夏はその一言で察し……

 

「鈴、すまんな。気づいてやれなくて。」

 

「な、何よ急に……」

 

「クラスで浮いてボッチになったから俺を探してたんだろ?」

 

「ちっがぁぁう!!」

 

「違うのか。てっきり俺にやったように跳び蹴りして高校生活初日から失敗したのかと……」

 

「そんなことしないわよ!」

 

「あーゴホンゴホン。」

 

「あら一夏さん注文の品が来ましたわよ?」

 

箒のわざとらしい咳とセシリアからの振りにより会話が中断される。

 

「向こうのテーブルが空いてるな、行くぞ。」

 

何故か十人近くに膨れ上がった団体を率いてテーブルに着く。

 

「でさ、一夏。聞きたいことが有るんだけど。」

 

「ん?なんだ。」

席に着いて開口一番は鈴からの質問だった。

 

「あんた中一の夏休みから今まで何処に居たのよ。」

その質問は、ある意味核心に近づく物だった。

あくまで答えればの話だが。

 

「どういうことだ?」

気になった箒は訊いてくる。

セシリアも耳を傾けていた。

 

「一夏の姉、千冬さんがその頃モンド・グロッソに出てて、一夏もそれを見に行ったんだけど。

それっきり帰ってこなかった。

ねえ、一夏?」

 

「…………」

沈黙、

 

「(Ich muss sagen, keinen Umständen(言えない事情が有るんだよ)。」

 

「へ?」

 

「いや、何でも無い。 何時か話す。

ほら、自己紹介がまだだろ。」

 

「誤魔化した……まあ良いけど。

私は凰鈴音、宜しくね。」

 

「篠ノ之箒だ、宜しく。」

 

「セシリア・オルコットですわ、宜しくお願いしますわ。鈴さん。」

仲良きことなんとやらだ。

 

「そう言えば一夏。あんたクラス代表らしいじゃない。」

 

「まあ、成り行きでな……」

 

「ふーん、まあ精々頑張って。

私は本気でかかるからね。」

 

「はいよ。」

 

「じゃあね、一夏。」

残っていたものを平らげそそくさと去っていった

 

 

 

一夏は気付いて無かったがセシリアだけが聞き取って意味を理解していた。

 

 

 

       ーーーー△ーーーー

 

 

「あらあら、篠ノ之さん。何故ここに?」

 

放課後第三アリーナにて、セシリアと一夏は特訓という名目で集まっていた。

 

「いや、二人がここで練習してるのは知っていたからな。私も教えてもらおうと思ってな。」

 

呼んでいなかった箒が居て驚いたセシリアだったがそれだけだった。

 

「あら、別に良いですけれど。

今日は射撃武装の概念と回避方ですわよ?」

 

「射撃……なんだ?」

 

箒は分からない単語に首を傾げる。

 

「はぁ…まあ良いですわ。

一夏さん、今日は予定を変更しても宜しくて?」

 

「ああ、問題ない。俺は向こうでやっている。

BTは宜しく頼む。」

 

そう言って一夏は少し離れたところへ向かう。

セシリアは一夏の元へBTを三機送り込んだ。

 

「分かりましたわ。

さて、篠ノ之さん。今日は私のBTからの射撃を避けるか切るかしてもらいます。」

 

「一寸まてセシリア。聞き間違いじゃなきゃ切るかって言ったか?」

 

「ええ、確かに切ると言いましたわ。それがどうかしましたか?」

さも当たり前のことのように言ったセシリアに箒は驚いた。

 

「あれを切る!?そんなことが出来るわけがない!」

 

「えっ?そうなのですか?一夏さんが普通にやっていましたから……誰にでも出来るのかと……」

 

「出来ない!出来ないからな!あれは一夏だから出来るのだ。間違っても誰にでも出来ることじゃないぞ!」

そう言いながら一夏の方を指す箒。

指の先にはBTから出る射撃を全てその場から動かずに切り捨てていく一夏の姿があった。

 

「?  私は出来ますけど……」

 

「いや、何で出来るのだ!?」

 

「タイミングを合わせれば行けますわ。

ただ一寸とずれると頬を掠めますが。」

 

「……もういい」

 

箒は追求を止めた。

 

「あらそうですか。

では篠ノ之さんには、BTによる射撃を避けて近付き、BTに触れてもらいます。

触れれば射撃は止めますので安心してください。」

 

「あ、ああ。分かった。」

 

 

 

 

 

        ーーーー△ーーーー

 

 

「では、今日はこの辺りにしておきましょう。

篠ノ之さん?何を寝転んでいますの?そろそろ時間ですわよ?」

訓練が終わり、セシリアが終了の合図を出す、

だが箒はーー

 

「はぁはぁ……セシリア……はぁはぁ……分かってて、はぁはぁ、言ってるのか……」

ーー疲れきって息が上がっていた。

 

「さて、何の事でしょう?」

 

「はぁはぁ…ふぅ。 一夏も何で息が切れていないのだ。私より動いていたのに。」

 

「鍛えているからな。」

 

「ほら篠ノ之さん、そろそろ戻りませんと。

結構時間ぎりぎりまでやっていましたから、時間大丈夫ですか?」

 

「あ……すまない!私はこれで」

そう言って箒は急いで片付けをし、走って行った。

 

 

「あらあら、忙しい人ですこと。

では一夏さん、私もこれで。」

 

「ああ、付き合って貰ってすまないな。」

 

「いえいえ。

あ、そうでした。一夏さん、クラス対抗戦のあいて一夏さん対鈴さんらしいですわよ。」

 

「ああ、有り難う。助かる。」

そう言った一夏もピットに向かった。

 

 

 

 

 

 





セシリアのBTですが、6機のBTで敵を翻弄して自分は狙撃する。

それが彼女のスタンスですので六機個別操作しながら自身も行動が出来ます。


あと一夏の空白の二年と少しは書くつもりです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。