恋姫無双ー進むべき道ー   作:x麒麟x

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説明回が続きます。


1話

涼州南部のとある村

 

「よし、これで今日農作業終わり!」

 

とある村で黒髪の男、進道徹は背伸びをしながら言った。

 

「おっちゃん、それじゃあ俺はこれからじいちゃんのところに行ってくるわ。」

「おう!頑張ってこいよ!」

 

そんな会話をしながら、徹は山に向かって走り出した。

 

「そういえば、こっちに来てから大体2年かぁ、時が過ぎるのは早いなぁ。」

 

~2年前~

「やっと整備された道に出た…、少し休憩しよう」

 

徹は約3時間もかけて、森を脱出。流石に疲れたのか、近くの木に影に座り込んでしまう。

 

「ふぅ、休憩している間に人が通ればいいんだけどなぁ」

 

しかし、30分ほど休憩しても誰も通らない。

 

「はぁ、仕方ない。古典的だけど、木の棒を立たして倒れた方に進むか。」

 

そうして、木の棒を探す徹。

しかし、この道一本しかないため、右か左かで決まるのだがね?それは言わないお約束。

 

「お!いい感じの棒発見。それじゃあ立たしてと…、手を離す!」

 

パタッ(棒の倒れる音

指した方角→脱出したばかりの森…

 

「戻れと!?森に戻れと!?」

 

その後、十回以上するが結果変わらず。

 

「ナニコレコワイ(死んだ目)、ま、まぁいい、元々2方向しかないんだから勘でもいいさ」

 

だからそうしろとあれほry

 

「ん?なんか聞こえた気が…、気のせいか?さて、どっちにいこうかな?ん~?右でいいかな?」

 

徹は適当に進む方を決めて、歩き出した。

 

 

~現在~

「んで、進んだ先におっちゃんがいて、助けてもらったんだよな。いや~、懐かしい。とっ、さっさとじいちゃんの所行かねぇと、また怒られちまう。速度上げるか。」

 

呟くと同時に走る速度を上げ、山を登っていく。

 

 

 

~山の頂上~

 

山の頂上には、ひとつの小さい家があった。そこに走ってくる人影。

 

「おーい、じいちゃん!来たぞ~!」

「おぉ、徹。やっと来たか。」

 

この老人は村の近くの山に住む謎の人物。名前も分からず、徹が知っているのは元々は中央にいたが、腐敗に耐えれずここで隠居しているということだけ。

 

「さて、では始めるかのぉ。山を登ったから体は暖まっておるな?」

「おう!じいちゃん!今日も組手か?」

「そうじゃな。お主も体は鍛え上がってきたし、あとは組手をして擬似的な実践経験を積むのと、その中で体術と剣術を磨き上げること。あとは気の扱いじゃな。これらを磨き上げればそこらの雑兵には負けはせんよ。武将相手にはちとキツいがのぅ。」

 

(それと…人を殺す経験。この子にはかなり辛いじゃろうが、この世界では越えなくてはいけない壁。何とかせねば…)

 

「わかった、じいちゃん!それじゃあ、今日もお願いします!」

「その意気やよし!かかってこい、徹!」

「オォォォォ!」

 

 

~2時間後~

 

「…よし!大体4刻ぐらいしたかのおぅ?今日はここまで!」

「ゼェ…ゼェ…、キッ…ツイ…!?」

「わっはっは!何を言う!最初の組手の時など半刻で倒れて気絶したくせに、今では4刻しても膝に手を置いているだけで済んでいるではないか!」

「そりゃ、最初の時は組手なんかしたことなかったし、そんな人間に連撃(俗に言うオラオラである)をぶちこめば気絶位すんだろ!?」

「わっはっは!そりゃすまん!あの時はめんどくさくて速く終わらせようとしたんじゃよ。そんなことより、徹。なんじゃったけの?とうえい?だったか?して見せよ。出来を見てやろう。」

「ん?別にいいけど…?剣でいいよね?」

「当たり前じゃ。お主が使う武器は剣じゃろうが。それ以外作ってどうする?」

「了解。それじゃあ、作るよ。投影・開始。」

 

(まずは、気を手に集めてっと。武器を作るには、基本骨子となる武器の形、それに使われる材料の鉄。それから製作技術、これは村の武器屋で手伝った経験を元にする。それらを頭に思い浮かべれば気を流し込む器が出来るから、器に気を流し込む!)

 

「ほぅ…。やはり何度見ても不思議じゃのぅ。気をつかって武器を作るなど、お主ぐらいしか出来ん芸当じゃ。」

「だよなぁ。最初じいちゃんに見せたとき、「五湖の妖術か!?」って警戒されたもんなぁ。まぁ、すぐに気を使ってることに分かってくれたから助かったけど。それより、どう?じいちゃん?なんか違和感を感じることはない?」

「む?そうじゃのぉ…、最初の頃より形は出来ているし、気の方もムラなく込められておる。見た感じは大丈夫じゃな。あとは使えるかどうか。そこの木で、試し斬りしてみたらどうじゃ?ちょうど、焚き火のための木がほしかったところじゃし」

「わかった。じゃあ、いくぜ?ふぅー、せい!」

 

ザシュ!スゥー、ドサッ!!!

 

「おぉ、見事。切り口の方は…、うむ、こちらも綺麗に斬れておる。充分実践に使えるじゃろう。」

「ハァ。やっとか。2年かけてやっと実用化かぁ。長かったぁ。」

「仕方なかろうて。とうえい?はワシも全く知らんし、頼れるのはお主の知識だけ。2年で済んでよい方ではないか?後は、作る速度じゃが、これは数をこなすしかない。頑張るんじゃよ?」

「おう!それじゃじいちゃん、俺はそろそろ村に帰るよ。帰りに獲物狩らないといけないし、結構ギリギリだ。」

「うむ。今のお主なら虎でも一匹なら大丈夫じゃが、油断するなよ?」

「あぁ。生きることこそ大事だもんな。じゃあな、じいちゃん!また明日!」

「気を付けてな~。」

 

(にしても、徹は逞しくなったのう。最初は体も貧弱で、武術など教える気はなかったんじゃが、自己流で体を鍛えたり、農作業をしているうちに体は強くなった。そして、毎日のように教えてほしいと頼む折れぬ精神を見て、ワシの方から折れた。そして教える中で、ワシは徹の成長の速さと武術に対する考えを聞き、ワシの武術のすべてを叩き込むことを決心した。いつかあいつのことを…と呼びたいのぅ)

 

「虎を狩るか…。最初は野兎殺しただけでも吐いたやつが言うことではないな。今は動物じゃから耐えれておるが、これが人間となると…。壊れかねん…か。祈るしかないか、壊れないことを…。」

 

 

 

~山の中腹~

 

のそのそ。

「グルルル…。」

「…おっ?虎発見。気づかれないように近づいてっと…。」

 

木の枝を踏まないよう、気を付けながら近づく。そして、虎の後ろ側の木に隠れ、

「…シッ!」

一瞬で近づく。

気配を感じた虎は振り返るが、時遅く

「ガゥッ!」ボトッ

一太刀で虎の首は切り落とされ、虎は即死。

 

「ふぅー、気を使った高速移動法、縮地も様になってきたな。さて、こいつを持って村に帰ろう。」

 

(にしても、変わったな俺も。最初は動物を殺すことにも抵抗を覚えていたのに、今ではこの様。これが人間になると…)

 

「ハハッ、手が震えてきやがる…。」

 

(でも、それはこの世界じゃ逃げることはできない。覚悟しなくちゃな…。)

 

「さて、さっさと帰ろう。暗くなってきた。」

と、虎を担ぎながら降りていく徹。

 

 

 

~とある次元~

 

「…チッ!なんだ、こいつ。つまらない生活を送って。全く楽しくない。最初に言ったのを忘れているな。俺を楽しませないと…と。もういい。こいつはいらない。廃棄処分だ。」

 

そこへ、突然光と共に現れた女性。髪は長く、腰まで届き、色は白に近い。そして、顔つきは平時なら優しそうだが、今は険しい。

 

「最高神!貴方はまたそうやって人間を!」

「ん?なんだ?天照か?なぜ怒る?」

「怒って当たり前です!貴方はいつも人間で遊んで!人間をなんだと思っているのです!」

「玩具」

「な!?」

「そうだろ?勝手に増え、力を与えれば面白いように踊ってくれる人形。俺はそう認識している。」

「それでも彼らは生きている!」

「そして死ぬ。なら、上位の存在たる俺が面白おかしくしてやろう。」

「貴方という神は…!」

「クックック、さて俺は次の玩具で遊ぶのだ。さっさと消えよ。」

「…っ!」

 

(何もできないなんて!自分が情けない!お願い、生きて!生きてちょうだい!)

 

 

 

~村長の家~

 

「近くの町に野菜を?一人で?」

「うむ、そうじゃ。普通なら他のものに頼むんじゃが、今年は豊作だったので、いつもより収穫に手間取っておる。お主にも手伝ってもらいたいのじゃが…。」

「まぁ、俺は戦闘ができるから襲われるかもしれない可能性のある野菜を売りにいく方が効率がいいもんな。分かった。引き受けるよ。」

「うむ。よろしく頼む。」

 

そして、徹は町に出掛けた。

絶望が待っているとも知らずに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




おじいちゃん、説明ありがとう…!
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